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あるキング
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あるキングの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.02pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全73件 41~60 3/4ページ
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野球英雄伝 あらすじ 弱小球団仙醍キングスの監督、南雲慎平太が死んだその日、 新たなる王が確かに生まれた。これは彼を巡る運命の物語。 感想 伊坂さんが描くキャラクター達はそれぞれに独自の美学があり それがまた魅力的なわけですが、その魅力はある種 常世離れしていることが多いと思います。 どこか、ファンタジーめいたと言うか・・・ そのファンタジーの方向に針(あるいはバット)を振りぬいたのが 今作の「あるキング」だと思います。 登場人物に三人の魔女らしき存在が登場したりしますし。 伊坂さんの新境地が楽しめる作品だなと思い読み終えると あとがきで『いつもとは違った作風になった』と 作者自身が書いていて少しビックリしました。 読んでからの一言 そっか作者の出身地って・・・ | ||||
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野球英雄伝 あらすじ 弱小球団仙醍キングスの監督、南雲慎平太が死んだその日、 新たなる王が確かに生まれた。これは彼を巡る運命の物語。 感想 伊坂さんが描くキャラクター達はそれぞれに独自の美学があり それがまた魅力的なわけですが、その魅力はある種 常世離れしていることが多いと思います。 どこか、ファンタジーめいたと言うか・・・ そのファンタジーの方向に針(あるいはバット)を振りぬいたのが 今作の「あるキング」だと思います。 登場人物に三人の魔女らしき存在が登場したりしますし。 伊坂さんの新境地が楽しめる作品だなと思い読み終えると あとがきで『いつもとは違った作風になった』と 作者自身が書いていて少しビックリしました。 読んでからの一言 そっか作者の出身地って・・・ | ||||
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今までとは全く違う作品。良い意味でファンを裏切る事は出来なかったけど良かったと思う。ほとんど伏線が無いし、もはやミステリ作家では無くなったけどあるキングは設定のぶっ飛び様や独特の会話など、やっぱり伊坂ワールド。野球の為に産まれた、王求がグラウンドに立つラストはなかなか好き。 | ||||
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今までとは全く違う作品。良い意味でファンを裏切る事は出来なかったけど良かったと思う。 ほとんど伏線が無いし、もはやミステリ作家では無くなったけど あるキングは設定のぶっ飛び様や独特の会話など、やっぱり伊坂ワールド。 野球の為に産まれた、王求がグラウンドに立つラストはなかなか好き。 | ||||
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演劇舞台をそのまま活字にしたような作品。 一人の天才少年の短すぎる一生を描いた作品である意味大河小説と言えるかもしれない。 物語に、脇役としてしばしば登場する、3人の魔女も舞台演出と考えれば、散在が納得できる。 そして、そのあっけないかにも思える、人制の帰着も、英国貴族社会の演劇的演出とすれば、納得できる。 伊坂作品としては風変わりな作品ではあるが、上記のように理解すれば、納得の作品である | ||||
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演劇舞台をそのまま活字にしたような作品。 一人の天才少年の短すぎる一生を描いた作品である意味大河小説と言えるかもしれない。 物語に、脇役としてしばしば登場する、3人の魔女も舞台演出と考えれば、散在が納得できる。 そして、そのあっけないかにも思える、人制の帰着も、英国貴族社会の演劇的演出とすれば、納得できる。 伊坂作品としては風変わりな作品ではあるが、上記のように理解すれば、納得の作品である | ||||
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伊坂作品はとても好きです。 全作品読みまして、やはり好き嫌いや優劣を自分の中ではつけていましたが、この作品は不思議です! ちょっと区分けが難しい感じなんです。 他のレビューを見ても、納得できるようなできないような、ひとくくりにはちょっとできなかったです・・・ 読み終わった後に、「いい作品だった!」とは思わなかったんですが、読後ずっと主人公の山田王求のことを色々考えてしまうんですよね。 そういう意味では本当に心に残るというか、爪痕を刻むというか、なんだか忘れられない作品になっているんです。かといってどこが一番心に残ったとか、部分的な指定ができなくて、やっぱり作品全体がなんか、こう・・・残るなぁ、という感じだったんです。 言語化が難しい・・・ 色々回収されていないっぽい伏線もありましたが、読後は別に気にならないです。そういうもんかな、と思って流してますね。3人の黒衣の女とかはなんだったのかな・・・とか 私は読んで良かったなぁ、と思える本でした。惜しむらくはちょっと短かったことですが、まぁそのくらいです。 もっと長かったらまた読後感は変わるでしょうし。 内容に満足したなら、コレはやっぱり買いな本だったんだな、と納得してます。 好き嫌いはきっと有るはずですし、今までの伊坂作品とは作風が違う事は確実ですが、決して駄作ではないですよ。きっと ではでは | ||||
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伊坂作品はとても好きです。 全作品読みまして、やはり好き嫌いや優劣を自分の中ではつけていましたが、この作品は不思議です! ちょっと区分けが難しい感じなんです。 他のレビューを見ても、納得できるようなできないような、ひとくくりにはちょっとできなかったです・・・ 読み終わった後に、「いい作品だった!」とは思わなかったんですが、読後ずっと主人公の山田王求のことを色々考えてしまうんですよね。 そういう意味では本当に心に残るというか、爪痕を刻むというか、なんだか忘れられない作品になっているんです。かといってどこが一番心に残ったとか、部分的な指定ができなくて、やっぱり作品全体がなんか、こう・・・残るなぁ、という感じだったんです。 言語化が難しい・・・ 色々回収されていないっぽい伏線もありましたが、読後は別に気にならないです。そういうもんかな、と思って流してますね。3人の黒衣の女とかはなんだったのかな・・・とか 私は読んで良かったなぁ、と思える本でした。惜しむらくはちょっと短かったことですが、まぁそのくらいです。 もっと長かったらまた読後感は変わるでしょうし。 内容に満足したなら、コレはやっぱり買いな本だったんだな、と納得してます。 好き嫌いはきっと有るはずですし、今までの伊坂作品とは作風が違う事は確実ですが、決して駄作ではないですよ。きっと ではでは | ||||
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私はレビューを読むのが好きで、評判を割と気にします。 『あるキング』は「伊坂さんらしくない」「異作」「あまり面白くない」などと書かれていることが多くて、 4年ほど前から大の伊坂ファンの私でもちょっと買うかどうかを迷っていました。 (他に読みたい本もたくさんあるし…。まだ『モダンタイムス』も途中だし…。) 伊坂先生本人も雑誌で「今回は不安です。」とおっしゃっていました。 でも気になるんですね。少し立ち読みをしてみたら、まぁこれが面白い!!購入しました。 「もしかしたら途中から面白くなくなるのかな〜…」なんて思いながら読んでいましたが、 そのうちに読み終わってしまいました。 えっ、全然「面白くなく」ない!!面白い!!!とても良かったです。 シェイクスピアのことをよく知らなくても、野球に全然詳しくなくても、楽しく読めます。 面白くないどころか、年がら年中小説を読んでいる私が、 久しぶりに「読書って楽しいっ!!」と思えたのです。 たしかにいつもとは違いますが、こんな作品は読んだことがありません。 初めて伊坂先生の作品と出会ったときのことを思い出しました。改めて感動しました。 またこういうのも書いて頂きたいです。 というわけで私はとても面白かったです。とりあえず読んでみてください!! | ||||
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私はレビューを読むのが好きで、評判を割と気にします。 『あるキング』は「伊坂さんらしくない」「異作」「あまり面白くない」 などと書かれていることが多くて、 4年ほど前から大の伊坂ファンの私でも 買うかどうかを迷っていました。 (他に読みたい本もたくさんあるし…。まだ『モダンタイムス』も途中だし…。) (伊坂先生本人も雑誌で「今回は不安です。」とおっしゃっていましたし。) でも、そんなこと言われてもやはり気になるんですね。 少し立ち読みをしてみたら・・・ まぁこれが面白い!! 結局購入しました。 「もしかしたら途中から面白くなくなるのかな〜…」 なんて思いながら読んでいましたが、 気づいたらあっという間に読み終わっていました。 えっ、全然「面白くなく」ないじゃん!! とても良かったです。 シェイクスピアのことをよく知らなくても、 野球に全然詳しくなくても、 楽しく読めます。 面白くないどころか、 年がら年中小説を読んでいる私が、 久しぶりに「読書って楽しいっ!!」と思えたのです。 たしかにいつもとは違いますが、 こんな作品は読んだことがありません。 初めて伊坂先生の作品と出会ったときのことを思い出しました。 改めて感動しました。 またこういうのも書いて頂きたいです。 というわけで私はとても面白かったです。 とりあえず読んでみてください!! | ||||
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ある野球の天才の一生の話。伝記風のため淡々としていて「伊坂風の寓話」という感じになっています。 今までの伊坂さんの作品と比べると、かなり異色。 ほかの作品に見られる洒脱な文章や、心温まる感じはかなり影をひそめているからです。 (それなのにやはり文章には引き込まれます。) 古今東西の物語のエッセンスが凝縮されているように感じました。 「小説」「物語」というものをごくごくシンプルにしてぎゅっと固めたらこうなるのでは、と思います。 面白かったよ!と周りに薦めてまわるのではなく、一人でじっくり満足できる、そんな本でした。 | ||||
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ある野球の天才の一生の話。伝記風のため淡々としていて「伊坂風の寓話」という感じになっています。 今までの伊坂さんの作品と比べると、かなり異色。 ほかの作品に見られる洒脱な文章や、心温まる感じはかなり影をひそめているからです。 (それなのにやはり文章には引き込まれます。) 古今東西の物語のエッセンスが凝縮されているように感じました。 「小説」「物語」というものをごくごくシンプルにしてぎゅっと固めたらこうなるのでは、と思います。 面白かったよ!と周りに薦めてまわるのではなく、一人でじっくり満足できる、そんな本でした。 | ||||
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これまで期待に応えてくれた伊坂が、 今回、初めて期待を裏切った。 一人の作家の軌跡を追う、という意味では意義深い作品だろう。 TVのワイドショーで連日、世間を騒がす人が居るとしよう。 多くの番組は、その人がしでかした行為を克明にリポートする一方で、 その人物像に近づこうと、周囲の人々にさまざまな取材を繰り返す。 「子供の頃はこうだった」「仕事の仲間はこう言っている」と 数々の証言を披露し、視聴者をぐいぐい引き込んでいく。 この小説もなんだか、そんなワイドショーで繰り広げられる 人々の覗き見的な関心をぐすぐすと、くすぐり続ける作品だ。 しかし、TVのようにセンセーショナルに騒ぎ立てたりせず、 不吉な予感を方々にちりばめながら、静かに淡々と綴ってゆく。 成長する我が子の向こうに、こんなストーリーが見えたのだろうか。 実生活で父親になった伊坂に、読中、何度か想いを馳せた。 こんな悲しい伝記があるなんて…。 私はこれを社会に蔓延する早期教育への警鐘…と受け止めたい。 さて、伊坂の今後の作品は一体、どうなるのか。 これまでと違った角度にはなるが、やはり、伊坂は期待せずにいられない。 | ||||
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この作品は、あれですね多分 "球=王+求” という一発アイデアを、 1作品に昇華させた伊坂さんの力量を楽しむ作品でしょうね。 ただ、残念なのは単行本は縦書きなので、 横書きだったらよかったのに。とは思いました。 あと、ますますコラージュ作家の趣が出てきましたねえ。 ネタは往年の野球漫画と、女流野球小説ですけど、 ここらへんは、評価が分かれるでしょう。 (シェークスピアは古典なのでいいかな) 自分は、もう割り切っているからいいですけど、 乗れない人も多いでしょうし、 直○賞の道も遠ざかるように思います。 | ||||
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王の孤独 著者本人がインタビューで、自分の思うままに書いてみた作品なので、本書が受け入れられるかどうかは読者次第と語っていた。確かに、これまでの伊坂作品とは少し違う。主人公は、何かに巻き込まれた市井の青年といったことが多かったが、本書では野球の天才であり、本城雅人『ノーバディノウズ』を彷彿とさせる、アンチ・ヒーローなのだ。その語りにも、ポリフォニーのようなものが加わり、主人公、王求の姿を周囲の人々が見つめるものになっている。 途中に出てくる、3人の魔女、そしてユニフォームの男が、現実なのか幻想なのか、「王」を取り巻く者たちの存在が、不思議な雰囲気を醸し出している(しかもギリシャ演劇のように「コロス」的役割のような、合いの手まで入る)。このユニフォーム男の正体は最後に分かり、また王求の役割(?)も何だったのか明確に知ることができる。状況は違うが、世間のトップレベルのアスリートたちも皆、王求のような孤独を抱え、常人には分からない苦しみを背負っているのだろう。「忌々しいこととかを全部、突き刺して、空というか宇宙に飛ばしてしまう」という王求。そんな彼を支えてくれるものは、野球以外に、ない。 | ||||
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この作品は、あれですね多分 "球=王+求” という一発アイデアを、 1作品に昇華させた伊坂さんの力量を楽しむ作品でしょうね。 ただ、残念なのは単行本は縦書きなので、 横書きだったらよかったのに。とは思いました。 あと、ますますコラージュ作家の趣が出てきましたねえ。 ネタは往年の野球漫画と、女流野球小説ですけど、 ここらへんは、評価が分かれるでしょう。 (シェークスピアは古典なのでいいかな) 自分は、もう割り切っているからいいですけど、 乗れない人も多いでしょうし、 直○賞の道も遠ざかるように思います。 | ||||
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王の孤独 著者本人がインタビューで、自分の思うままに書いてみた作品なので、本書が受け入れられるかどうかは読者次第と語っていた。確かに、これまでの伊坂作品とは少し違う。主人公は、何かに巻き込まれた市井の青年といったことが多かったが、本書では野球の天才であり、本城雅人『ノーバディノウズ』を彷彿とさせる、アンチ・ヒーローなのだ。その語りにも、ポリフォニーのようなものが加わり、主人公、王求の姿を周囲の人々が見つめるものになっている。 途中に出てくる、3人の魔女、そしてユニフォームの男が、現実なのか幻想なのか、「王」を取り巻く者たちの存在が、不思議な雰囲気を醸し出している(しかもギリシャ演劇のように「コロス」的役割のような、合いの手まで入る)。このユニフォーム男の正体は最後に分かり、また王求の役割(?)も何だったのか明確に知ることができる。状況は違うが、世間のトップレベルのアスリートたちも皆、王求のような孤独を抱え、常人には分からない苦しみを背負っているのだろう。「忌々しいこととかを全部、突き刺して、空というか宇宙に飛ばしてしまう」という王求。そんな彼を支えてくれるものは、野球以外に、ない。 | ||||
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一読しただけでは、あらっ?という感じだった。 いつもと違う。 いつもの感じがない。 だけど、後から静かに心を侵食されていくような感動がある。 じわじわと心を温められる感じがする。 私はこの作品がだんだん好きになっている。 | ||||
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一読しただけでは、あらっ?という感じだった。 いつもと違う。 いつもの感じがない。 だけど、後から静かに心を侵食されていくような感動がある。 じわじわと心を温められる感じがする。 私はこの作品がだんだん好きになっている。 | ||||
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この作品で伊坂は、何度もあけすけにシェイクスピアを引き合いにだします。そして「あるキング」自体が、シェイクスピアが数多く描いた、王を巡る悲劇になっています。王が王であるがゆえに起こる悲劇を、天才野球選手を「王」に据えた現代の物語として書いてしまうあたりがいかにも伊坂らしい気がします。 ただ、そうした「王の悲劇」を強く感じさせるのは後半で、前半はそうでもありません。伊坂自身がこの作品を「伝記」と言っているように、「あるキング」では、主人公の出生からを年代順に書き連ねていきます。前半は、後半への予兆を孕みながら、また別の響きを持っています。 伊坂作品には陽気な「白伊坂」と、ダークな「黒伊坂」が混じっていって、そのバランスによって多様性が産まれているように感じます。白い部分は、個人のパーソナリティ、そして家族や友人といった比較的身近なコミュニティに寄せる信頼に根ざしている部分が大きいと思います。一方の黒い部分は、この国や世界がシステマティックに抱えているさまざまな病とそうした病に冒された人々への否定に根ざしているのかな、と思います。「ゴールデンスランバー」などは、まさに両者の闘いでした。 「あるキング」は、はじめ「黒伊坂」かな、と思って読みはじめましたが、そうではありませんでした。主人公は、天才であるが故に、平凡で真っ当で、だからこそ頼りになる身近なコミュニティを持つことができません。この物語の主人公は間違いなく天才野球選手・山田王求ですが、主人公の内面については、まったく描かれていません。一方で、王の周辺にいて、望むと望まざるとに関わらず、王に翻弄されることになる「普通の人々」は、比較的丁寧に描かれています。そういう観点からは群像劇の趣があります。 シェイクスピアの描いた王を巡る人間模様は、コミュニティの中に必ず王が存在し、王を中心として世界が回っていくことを誰しもが当然と受け容れていた社会を舞台としています。それに対し、現代日本に、ふつう、王はいません。突然変異種ののように降臨した王が周囲に与える影響は、自然、シェイクスピア悲劇とは異なったものになります。 ......などと、いつもの伊坂とは趣のことなる、基本的にオフビートな伊坂作品の中でも、さらに変わり種という印象を与える作品ですが、相変わらず、幕切れが見事です。そもそも、目次に並ぶ章題が「〇歳」「三歳」「十歳」......「二十三歳」「〇歳」となっていて、なぜ「二十三歳」「〇歳」という並びで終わるのか、という謎が与えられているわけですが、そこらへんは見事に着地します。この短い終章を読んで、伊坂幸太郎は、親としてこの作品を書いたのだろうと腑に落ちました。最後の一行には、親として、また子として、心の底から共感しました。 | ||||
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