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パンプルムース氏と飛行船



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【この小説が収録されている参考書籍】
パンプルムース氏と飛行船 (創元推理文庫)

パンプルムース氏と飛行船の評価: 4.00/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

ミシュランが話題な今だからこそプッシュしてみる

 主人公の、パンプルムース氏はフランス警察の元警部。
 というといかめしいイメージをもたれがちですが、本人はいたってユーモラスでコメディーな人物。
 元警部のに、今ではグルメ情報誌のル・ギード(ミシュランと同レベルと見えて星の代わりに鍋を三つでレストランのレベルを現しています)の覆面調査員を仕事としている彼は、生まれついての食いしん坊という特質を上手く仕事に生かしており、そちらでの評価もじわじわとあがっています。その甲斐あってか、今作では、編集長のたっての希望で、フランスとイギリスを結ぶ新しい飛行船航路の就航式典のVIP用特別美食メニューを作る、というような特別任務を依頼されたりもします。
 そして、その依頼にこたえるためポール・サン・トーギュスタンの街へと向かったパンプルムースは、いつものようにまたまたドタバタな事件に巻き込まれます。
 基本的にドタバタコメディのこのシリーズでは、パンプルムース氏はいつもいつも色々なトラブルに巻き込まれます。
 特に女性関係のトラブルは生来の女好きもあいまって、毎度毎度懲りずに繰り返します。今回も、往路で知り合ったヤスミンというサーカスの看板娘は空中ブランコで失敗して死んでしまうし、サーカスの女座長であるゴム女とは一晩中身体がからまったまま身動きがとれなくなってしまうし、例によって例のごとくといった感じでドタバタ喜劇めいた殺人事件に巻き込まれていきます。
 特に、本作では、途中までもさんざんに事件に巻き込まれたいたにも関わらず、それでは飽き足らないとばかりに、最後の最後には彼の載った飛行船それ自体がテロリストの爆破予告の対象になるという、まぁなんというか実のところ彼自身が禍いを呼ぶ男なのではないかというくらいに事件に巻き込まれます。
 尤も、当のパンプルムースはいたってそれらには無頓着で美しい女の子のことと、料理のことにしか意識はありません。どんな料理を食べるか、どういう取り合わせで世界各地の美味しい料理を堪能するのか、それしか頭にありません。各地にある名物料理、三ツ星シェフのレストランでそれぞれのスペシャリテを食べること、合間合間に土地土地の名品を食べること、美味しいワインを飲むことにしか興味がありません。
 そのあたりがとにかく軽くて楽しいこのドタバタミステリのシリーズは、今回もその特性を生かしたままで快調に飛ばしています。 今回もくだんのパンプルムース氏の他にレギュラーメンバーとして、彼の相棒で元警察犬のポムフリット、そしてル・ギードの編集長、経理係のマダム・グラントが登場します。いつもの面々がくり広げる、いつものドタバタ喜劇を御堪能下さい。
 さて、著者名で気付いた人もいるかも知れませんが、このマイケル・ボンドは本国ならずとも「くまのパディントン」という童話の作者として有名な方です。そのためにマイケル・ボンドといえば、夢あふれる感動物の児童作品の作者としてのイメージの方が圧倒的だと思います。そして、この作品を読むとそのイメージががらがらと崩れる方も結構いると思います。だから、一応そういうのが嫌な方は読まないで下さい。原作者の御本人さえもこのシリーズを書くにあたっては、別名義でいこうかと悩んだくらいですから。ただ、そういう制約を抜きにして読めば大人向きの艶っぽい話もありのドタバタミステリでボンドシリーズとミシュラン覆面捜査員へのパロディとしても面白い作品です。
パンプルムース氏と飛行船 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:パンプルムース氏と飛行船 (創元推理文庫)より
4488215068
No.2:
(4pt)

ワニがいい

 「クマのパディントン」シリーズで知られるマイケル・ボンドの抱腹絶倒美食探偵シリーズも、はや5作目。どうしてこんな下らない物語が読者を長く続いているのかわからないが、とにかく読んで面白いことは確かだ。 今回も飛行船で供する食事のメニューを考えるという、どうでもよさそうな任務から国際的陰謀に巻き込まれていく。いつもながら悪党の間の抜けた犯罪計画には笑わされた。 ワニが良かった。
パンプルムース氏と飛行船 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:パンプルムース氏と飛行船 (創元推理文庫)より
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No.1:
(5pt)

シリーズの5冊目です

今回もいつもの様にいろんな事に巻き込まれながら、アリスティード&ポムフリット君が知らず知らず(?)の内に見事!事件を解決します。読後の爽快感もひとしおですよ。編集長もノリノリでいい感じですし、ちょっと懐かしい人達も登場したりして・・・(笑)とにかく読んでみてはいかがでしょう。ちなみに私はこれを読んで、おもわずディケムを購入してしまいました。それほどに、作中のお料理その他は魅力的なのです。このシリーズには名言がいくつかありますが、その中でも私が「そうだよね~」と思ったのは、良いワインは1人で飲むものではないという所。翻訳の木村博江さんも本当に素晴らしいと思います。何というか綺麗な日本語で、彼女の他の訳書も心からおすすめします。
パンプルムース氏と飛行船 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:パンプルムース氏と飛行船 (創元推理文庫)より
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