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終戦のローレライ
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【この小説が収録されている参考書籍】
終戦のローレライの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全161件 21~40 2/9ページ
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まず、物語のスケールがとてつもなく凄い。本を読み慣れている方でも読破するのには少々苦労するかもしれないが、これは絶対に読むべきだ。物語の構成・話の進み方も読者に不満を与えることなく、実に気持ちよく心を捉えてくれる。この作品が伝えてくれるのは、戦争は悪い事だとか、人の命は大切だとか、ありふれた言葉ではない。もっと真っ直ぐで、強くあるべき心みたいなものだ。 読者の心に「大事なものは何か?」と直接訴えかけてくる。 私はこの作品に出会えた事を幸せに思う。 | ||||
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映画化された『ローレライ』の原作本です。私は映画を見てから原作を読み始めました。これは文庫本で4冊組のうちの最初の巻ですが、ここではローレライはまだ日本に着いてません。つまり、映画が始まるまで話が1巻では進まないんですね(^。^;) 原作ではローレライがどれだけ苦労して日本に到着したかが克明に描かれてるのですが、映画ではすべてカットです。これだけでも映画になりそうな話ですが、映画の設定とはかなり違う部分がある事がこの1巻目を読むだけでも分かります。ストーリーもかなり映画と異なる部分があって、映画を観てても楽しめると思いました。 原作の場合、映像が無いのでローレライという秘密兵器がどの様なものかという謎解きも楽しめるのがいいですね。できれば、映画を観る前に読みたかった本です。 | ||||
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映画化された『ローレライ』の原作本です。文庫本で4冊組のうちの第2巻です。1巻で日本に向かっていたローレライ搭載の潜水艦UF4が、アメリカの執拗な追撃で切り離してしまったローレライの回収から始まります。 ローレライが切り離された事に気づいたアメリカが執拗な索敵をする中でのローレライの回収作業、それによって窮地に立つUF4改め伊507と2隻のアメリカ軍潜水艦との死闘が行き詰まる描写で描かれてます。そしてローレライ開発の謎もここで明かされます。なんでこの部分を映画化しなかったの?って思うくらい面白いしシーン映えする部分だと思うのですが、この巻の内容も全く映画には出てきません。 絹見艦長と高須先任将校との間で交わされる、開戦の是非と戦争の終わらせ方についての会話も見所です。 『圧倒的な国力の差を知りながら、米国に仕掛けた軍。時局に鑑みて、やむを得ない開戦だったと断じた政府。神州不滅を哀しいまでに信じた国民…。すべてが愚直でありすぎた』愚昧でも蒙昧でもない、愚直。意志して悪を為そうとした者、国を滅ぼそうとした者などひとりもいない。愚直に己の節を通さんと欲し、刀折れ矢尽きても退く術を知らず、引き返せないところにまで来てしまったこの国の人々−。『しかし、いまの我々はそれを否定も肯定もできない立場にいる』『だから、ただやり通す。それだけだ。そうすることでしか、我々は次の世代に己を示す術を知らない』 絹見艦長、格好良すぎます。この様な台詞が言える場面が人生の中にあれば、とも思いますが、逆に何でも肯定も否定もできる今の時代に生まれてこれて良かったな、とも思えるのでした… とにかく長いです。この2巻は500ページ近くあります。でも、緊迫する戦闘シーンは一気に読みたい部分です。時間がある時に一気読みがお勧めです。 | ||||
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映画化された『ローレライ』の原作本です。文庫本で4冊組のうちの第3巻です。2巻と同様に500ページ近くあってぶ厚い文庫本ですけど、2巻と違って重い内容が続きます。 原爆が次々と日本に投下される中、ローレライが日本から3000キロも離れたウェーク島に向かう様指示した軍令部の朝倉大佐の陰謀が明らかになります。 国家としての切腹を日本にさせようとしる朝倉大佐の陰謀と真っ正面から対抗する絹見艦長と折笠少年兵、潜水艦の奪還のシーンに行き詰まる思いがします。 このシーン、映画ではアメリカ艦隊に遭遇した時に起こりますが、原作は全然違った状況と展開になります。 映画を観た後でもこのシーンは楽しめます。 | ||||
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面白いけれど,小説向きの作品ではない. 超大作であるがゆえの4巻というよりは,書きたいことを全部書いたらなってしまったといった印象を受けるた.細部にこだわりすぎてしまった(脇役の人物描写,兵器に関するうんちく等)ために,熱さを感じながらも一気に読ませるほどの勢いは私には生まれなかった.結局のところヤマトやガンダムといったアニメに近い作品(悪い意味ではなく).小説という手法ではなくより適した表現を用いればよいと感じた. | ||||
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福井作品は「亡国のイージス」「Twelve Y.O」「川の深さは」と一通り読んだ私ですが、彼の作品で読みながら泣いたのは初めてです。 ついつい福井パターン(向こうっ気の強い少年、熱い中年、心に深い傷を持つ中年etc.)に当てはまる人物を捜しながら読んでいましたが、読み進んでいくうちにそれぞれの登場人物が魅力的で本当に感情移入してしまっていました。 第二次大戦末期という舞台設定上、彼らがみんな生き残るハッピーエンドなど有り得ないと知りながらも死なないで欲しい、と強く願うほどに。 最後の戦闘シーンではまさに手に汗握る展開続きでハラハラしながら頁を繰りました。あれだけの危機的状況の中で、誰一人恐慌状態にならずにがむしゃらに持ち場での作業に徹し結果的に米海軍の大艦隊のはなをあかし目的を遂げたときには快哉を叫んでいました。本当に守るべきもの、信じるもの見つけた人間というのはこのように強くて美しいのだなと思わせられましたね。 最終的に生き残ったのはほんの一握りの…。伊507とともに沈んでいった彼らを痛ましいと、生き残れた彼らには良かった、と単純に思いましたが、エピローグを読み生き残った彼らこそ辛かったのだなと思い直しました。そして、辛くとも(もちろんそれだけではないけれど)充分に生きたのだから、先に逝った彼らに恥じることは何もないだろうと。 読み終わって数日、余韻が残りあれこれと考えていました。 この作品自体はフィクションですが、戦争の悲惨さや命の大切さは充分に伝わってきます。平和ボケといわれる今の日本について考えさせられることもたくさんありました。 難しい書評については皆様がたくさん残してくださっていますしもう初版から随分経っているので、私は本当に感想だけですが。 | ||||
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生身の人間だが、艦の部品や「人間魚雷」としてしか扱われない―――それが戦争。 戦争を知らない私たちこそ読むべき本。 長いストーリーだが、ラストに近づけば近づくほど、どんどん引き込まれてゆく福井氏の文章力は凄い。 映画よりも本をお勧めする。 | ||||
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大きな挫折を味わったとき、厚くした信頼を裏切られたとき、 我々は時として、自らの生命や将来の持つ価値を見失ってしまいそうになる事があります。 伊507に乗り組んだ将兵は、ささやかな愛情も帰る所すらも持たない者達です。 よすが無く迷いだけを背負い、ただ生きている者達。 しかし彼らは最期に、自らの生涯についての結論を得ます。 唄を歌い、青空を見上げて美しいと想う豊かな心を再び自らのものとします。 悲しみと安堵の入り交じった熱い感動に、しばし現実を忘れました。 彼らと共に旅したこのわずかな時間は、思わずご紹介をしたくなる程の有意義なひとときでした。 この本はカヴァーのカットが実に美しいです。 装丁も絶品だと思います。 ”万感の思いをのせて伊507は行く。この国の希望を我々に託して。”(文庫版第4巻帯文) | ||||
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最初は「ローレライ」の荒唐無稽な仕掛けにビックリして引きましたが、 読み進めるに従って逆に引き込まれていきました。 小説家の目的は、舞台はどうあれ人間の真実を描くこと。 福井氏は戦争の酷さ、人間の醜さを堂々と正面から描いており、 そこが最も評価できる点です。 これはマンガでも映画でも表現できないことだと思うので。 伊507の(特攻とは違う)戦闘姿勢にも心打たれました。 「椰子の実」のモチーフが効果的で、久し振りに読書で涙しました。 | ||||
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小説ではイメージしにくかったところが、次々に リアルな戦闘シーンとして描かれている!! 小説、文庫版を買った人が、一番「映像化」という点で 助かっており、また楽しませてもらっている巻だ!・・・というのが 私の実感です(ノ・▽・)ノ 土屋中佐という、映画では語られなかったバックグラウンドをもつ 人物がいよいよ登場し、今後の展開がますます楽しみになってしまう 巻です♪ (=^▽^=)ノ 小説ではやっと前半が終わるころですが、単純計算で6巻で終わって しまうのではなく、ぜひ10巻以上の長尺でシリーズを続けて いただきたいものですね(@^ω^@)♪ | ||||
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少し、設定が甘いきらいはありますが、全体としては非常に面白かったです。潜水艦を舞台にして物語りが展開されるのですが、乗組員一人一人の人物描写が細かすぎる欠点もあります。好き嫌いはあるでしょうが、ストーリーは星3つ、描写は星4つといった所でしょうか。 | ||||
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この長編の最後を飾る「終章」が素晴らしい。 そこまでは 潜水艦を舞台とした息詰まる短い日々をじっくり書き込んできた。それに対し「終章」は 戦後60年間を その時々の流行歌に乗せて 実にさらりと描いている。それまではスーパーマン的な活躍をしてきた主人公達が市井に埋もれ 人並みの苦労を経て 戦後を細々と生きていった姿は 正直感動的である。 機内で酒を飲みながら読んだせいか 途中から涙が止まらなくて困った。「椰子の実」という曲が かように心に迫るものがあることがよく分かった。 | ||||
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自分探しの物語… 終章の抑えた筆致が印象的である. 人が生きるということの難しさ,大変さを静かに,しかし,たしかに問いかけてくる,そういう作品と言えようか. | ||||
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太平洋戦争の終戦を舞台にしたガンダムです。 主人公はガンダムやガンンタンクの代わりに、特殊潜航艇 「海龍」や「ナーバル」に乗って活躍する。 戦利潜水艦・伊507はさしずめホワイトベースといった所。 一兵卒が艦長の作戦に口出ししても、もちろん許されます。 なんたってガンダムなんだから。 真面目な戦記物として読むと少々期待を裏切られます。 だけど、そこは福井作品、例によって登場人物を一人一人 丁寧に書き込み、作者の主張もたっぷりです。 エンターテイメントとしては充分楽しめます。 ただ、ローレライは潜水艦で使うより、防諜で使った方が 効果があったのではないでしょうか。 | ||||
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2巻目となるこの巻ではローレライとの接触〜しつこいアメリカ人との戦闘開始までを描いています。 全体的に見ると終戦のローレライの要となる人物の登場により話に「締り」のようなものが出ていて、1巻より集中して読むことが出来ました。 それと彼女達の過去回想を上手くまとめているのが良かったです。 私は彼女たちはずっと患者さんが着るような白い服だけを着ているのだと思っていたら、少しだけ普段着のような洋服を着ているシーンがあり、彼女たちが置かれている異常な状況を印象付けられました。 戦闘も1巻目と同様にテンポ良く進み、小説とは違って「絵」で見る漫画の利点を活かした潜水艦の動きや戦術の説明がありストレスなく読めます。 アイスを渡すシーンは小説版と違う漫画版アレンジでそういった点では良いと思うのですが、後の展開ことを考えると征人を間接的ではなく直接絡ませてほしかったです。 あと、読んでいて少し気になった所は背景の書き込みにバラつきがあるといったところでしょうか。 演出でわざと背景が白い箇所もある…という事は十分承知しているのですが、他のコマで緻密な背景が描かれていることに目が慣れるとその部分がどうしても気になってしまいました。 長々と書いてしまいましたが、戦闘が始まる所で2巻が終わっているので続きが気になるのが正直なところです。 3巻では序盤〜中盤にかけての見所、「しつこいアメリカ人」との戦闘が待っているので、そこさえ面白く描ければ最後まで安心して読むことが出来ると思うのですが…どうなるのでしょうか。 | ||||
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よくこういった小説、映画で人を殺しすぎるという感想を言う人が、自分の周りにもよくいるが、考えてみて欲しい。 もし、今この国が他国に攻められ、大切な人が目の前で殺されるとしたら? そして自分が死に直面したら? 殺生という言葉を非常に嫌う感があるが、それは平和という器に守られているからこそ言えることではないだろうか? ともすればそういった危うい要素を含んだ物語を、ここまでエンターテイメントとして昇華させる作者の力量には脱帽するしかない。 「亡国のイージス」もそうだが、この作家の作品で善い所は、物語の主役の顛末をしっかりと描いている部分だろう。 中にはそういった蛇足的なエピローグは必要ないという方もいるが、この部分があるからこそ、重いテーマを持った作品に感動できるのだと思う。 主人公が多くの人々の死を乗り越え、掴んだ答えを最後に提示することで、作品に深い余韻と希望を残すと共に、作者が突きつける国の在り方について考えさせられるのだと思う。 お見事としか言えない荒技である。 | ||||
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よくこういった小説、映画で人を殺しすぎるという感想を言う人が、自分の周りにもよくいるが、考えてみて欲しい。 もし、今この国が他国に攻められ、大切な人が目の前で殺されるとしたら? そして自分が死に直面したら? 殺生という言葉を非常に嫌う感があるが、それは平和という器に守られているからこそ言えることではないだろうか? ともすればそういった危うい要素を含んだ物語を、ここまでエンターテイメントとして昇華させる作者の力量には脱帽するしかない。 「亡国のイージス」もそうだが、この作家の作品で善い所は、物語の主役の顛末をしっかりと描いている部分だろう。 中にはそういった蛇足的なエピローグは必要ないという方もいるが、この部分があるからこそ、重いテーマを持った作品に感動できるのだと思う。 主人公が多くの人々の死を乗り越え、掴んだ答えを最後に提示することで、作品に深い余韻と希望を残すと共に、作者が突きつける国の在り方について考えさせられるのだと思う。 お見事としか言えない荒技である。 | ||||
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映画のために第2次世界大戦を舞台にした原作、それも予算が少なく出来そうという理由で選ばれた舞台の潜水艦は、結果として凄く濃厚な人間を描いた作品になっている。文庫本にしろハードカバーにしろ書き出しはとても固くとっつきづらい。おもいっきって下巻、それも終わりの2章から読んでもらいたい。映画の原作という事を作者は忘れてしまったようで、何度でも読める・・・面白い、かっこいい、切ない・・全てが詰め込まれたこんなにも惹かれるのはなぜ?と思える作品です。 | ||||
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第24回吉川英治文学新人賞受賞作品 第21回日本冒険小説協会大賞受賞作品 「宝島社 このミステリーがすごい!」 2004年度 第2位 「週間文春 傑作ミステリーベスト10」 2003年 第5位 「ミステリチャンネル 闘うベストテン2003」 第2位 「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2003」 総合ランキング 第16位 「ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2003」 ミステリー&エンターテインメント部門 第25位 本書では、日本人ばかりでなく、世界中の人々が忘れてはいけない日・1945年(昭和20年)8月6日についての記述があります。 私のような若輩が持っている「あの日のできごと」についての知識は、映像ないし伝聞で得たものですので、たかが知れてます。 そんな私は、本書における「あの日のできごと」についての詳細な記述に圧倒されました。 読んでいて、人々の息遣い、一瞬一瞬の風景の変化等々を直接自分の肌で感じているような気さえしてきました。 この部分はノンフィクションだと思います。 一方、その周りで展開される物語はもちろんフィクションです。 フィクションの中にノンフィクションがうま~く織り込まれています。 そのため、読者に対して投げ掛ける『何か』がより鮮明になってくるような気がします。 福井晴敏氏の作品全般に言えることですが、読んでいてドキッとすることが本当に多いのです… それは、誰もが本来、目を背けてはいけないはずなのに、見ない振りをしがちな問題に正面から一石を投じているからだと思います。 福井晴敏氏の織り成すノンフィクションとフィクションの絶妙なハーモニーを是非味わってみてください。 ソレデハ… | ||||
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第2次大戦末期にこの設定か と驚きのストーリー。 イージスと同じく、ローレライの正体が判るまではちょっと重い読み口と、さらにえぐい戦闘描写。 前半だけでは謎は謎のまま。下巻に手は伸びる。 | ||||
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