翳りゆく夏

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評判

翳りゆく夏の評価:

3.96/5点 レビュー 82件。 A ランク

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平均点3.96pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全126件 101〜120 6/7ページ
No.26
(5pt)

ミステリーと切ない人間ドラマの融合

逃亡中、犯人は共犯の女性と一緒に事故死。誘拐された赤ん坊の
行方も分からない。そんな20年前の事件を追う東西新聞社の梶。
一つ一つのできごとを丹念に洗い出していったとき、今まで見えな
かった真実が見えてきた。さまざまなできごとが最後にうまく
はまっていくように、とてもよく練られ、考えられた作品だと思う。
登場人物の心理状態もていねいに描かれている。何気ない言葉に
隠された真実への伏線も見事。長い作品だったが、一気に読ませる
力を持っている。この誘拐事件は、いろいろな人間の思惑が複雑に
絡み合って生まれた事件だと思う。ミステリーとしての面白さと
同時に、人間ドラマとしての切なさも合わせ持った、読み応えの
ある作品だった。
翳りゆく夏 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏 (講談社文庫)より
406275469X
No.25
(4pt)

一気に読んでしまいました

解決済みの事件の再調査に新聞社が人員を割くのか、という最初の疑問を無視すると、実際にどこかで起こり得そうな・・そんな説得力を感じる作品でした。
私がそのように感じたのは、場景や登場人物の感情などを表すひとつひとつの言葉の選び方が的確で、まるでその場にいたような・その人物になったような一体感があったからかもしれません。
昨年の秋、書店で見かけ何となく購入したのですが、思いのほか面白かったので得した気分でした(笑)。
次回作がとても楽しみです。
翳りゆく夏 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏 (講談社文庫)より
406275469X
No.24
(4pt)

本格ミステリー

誘拐物を新たな切り口で書き上げた作品です。
20年前の誘拐事件の誘拐犯の娘が大手新聞社に内定し、それをスクープした週刊誌の記事がきっかけとなり、2年前の事件が基で干されている新聞記者「梶」が再調査を命じられ真相に辿りつく物語です。
登場人物の人間性までが分る描写、小気味良い展開、意外な結末、どれをとっても本格ミステリーと言える作品だと思います。
それぞれの場面が、実際に見ているようにくっきりと浮かび上がる作品を久しぶりに読みました。
赤井三尋の作品は初めて読んだのですが、次回作が楽しみです。
翳りゆく夏 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏 (講談社文庫)より
406275469X
No.23
(3pt)

あれで女子大生の心は救われたのか?

新聞社に内定が決まった女子大生の死んだ父親は本当に誘拐殺人犯なのか?
当然この真相は最後には明らかとなるが、
果たしてあれで女子大生の心は救われたのか?
自分としては何とも後味の悪い疑問が残る結末だった。
翳りゆく夏 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏 (講談社文庫)より
406275469X
No.22
(4pt)

出来の良いミステリーです。

全体を通して安定したストーリー運びで、安心して読み進めることができました。
場面の描写が丁寧なので、状況がどんどん変わっても苦になりません。
展開の仕方も伏線の張り方も上手いと思いますよ。
特に「おお!」と唸らされる場面はないものの、
とても出来の良いミステリーであることは間違いありません。
次回作も期待しましょう!
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406275469X
No.21
(3pt)

あまりにも陳腐で芸のない筋書き

物語の序盤で、容易に真犯人や事件の構図の想像がついてしまう。
でもまさかね、仮にも乱歩賞作品なんだから、そんな単純な話じゃないよね。
と、思いつつ読み進めたものの、結局想像どおりの結末となってしまった。
探偵役の梶という人物についても、
・過去に傷を持っている
・決して恵まれた境遇にいるとはいえない
・高齢独身、もしくは離婚率高し
という、乱歩賞のセオリーどおりの設定であり、新鮮味がまるでない。
誘拐事件に関しても、警察の捜査の杜撰さ、身代金を運ぶ院長の行動、
犯人逮捕に至る経緯など、偶然の要素や作者の都合が優先される場面が
多すぎる気がする。
確かに丁寧に書かれているし、文章も読みやすい。
夏をモチーフにし、作中に季節感のある描写を盛り込んだり、
「笑ってる場合ですよ」とか、「横浜大洋ホエールズ」など、
20年前の世相をさりげなく使っているのもうまい。
読者にページをめくらせるだけのものは持っているので、
あと一ひねりか二ひねり位して欲しかった。
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406275469X
No.20
(5pt)

良作です

第49回江戸川乱歩賞受賞作ということで読んでみました。
20年前に起きた誘拐事件を新聞社がもう一度見直していくことを軸として話は進んでいきます。
当時の事件を知る人物を取材することで少しずつ真実が明らかとなっていくのですが、
話の展開にまどろっこしさを感じることは全くありません、テンポがいいです。
脇役たちも個性的というか人間的でより一層感情移入できます。
予想以上に楽しめました、
この本は世の中でもっと評価されても良いのでは?と感じます。
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406275469X
No.19
(5pt)

なるほど受賞作

読み終わった感想は、よくまとまった作品だなーって感じ。十分面白かった。テレビのサスペンス物って感じ。登場人物がみんな好感持てるって事と、視点が変わるので誰が主人公かぼやけてる点が、チョッと作品を浅くしている感じ。犯人の苦悩がもっと伝わってきたら良かったのにな。
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406275469X
No.18
(4pt)

哀しいおはなし

まず、場面設定が素晴らしい。
『誘拐犯の子どもが大手新聞社に入社』
『その子どもが通う有名大学の仲間の父親は、その新聞社の人事局長』
『資料室に干されていた社員は、20年前にその犯罪を追っていた敏腕記者』
これだけでなく、余りある謂れや過去をタップリ背負って、再び動き出す人間たち。
脇役の表現もイカシテいる。
ドラマや映画になったら、ものすごくヒットするのではないだろうか。それだけ、シナリオは練りこんであって、かっちりしている。
ぜひ一読を!!
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406275469X
No.17
(5pt)

安心してよめる社会派ハードボイルド小説

第49回江戸川乱歩賞受賞作。
乱歩賞の作品は毎年読んでいるが、私にとってはここ数年で一番楽しめた作品だった。
20年前に病院でおきた嬰児誘拐事件。主犯と思われる男女は死亡し、嬰児は行方不明のまま事件は迷宮入りとなった。
そして、20年の時が流れ誘拐事件犯の娘・朝倉比呂子が難関の入社試験を突破し東西新聞社が内定した。たが、誘拐事件犯の娘であることが週刊誌により明らかにされ、彼女は入社をあきらめる決意を固める。その優れた能力ゆえ、また、人権への配慮から、東西新聞社では、当時事件を担当した梶をつかって再調査を開始するが・・・。
物語は、20年前の誘拐事件の経緯と、現在の梶による調査が交錯し進行し、これに脇を固める登場人物のエピソードが巧みに挿入されている。また ! 現在は閑職にまわっている梶、当時事件を担当した刑事・井上、病院長だった大槻などの登場人物も脇役に至るまで丁寧に描かれている。乱歩賞というと、その字数制限ゆえ、後半ばたばたした印象を受ける作品を散見するが、本作品は、じっくりと無駄なく作り込まれており、安心してよめる社会派ハードボイルド小説である。
翳りゆく夏 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏 (講談社文庫)より
406275469X
No.16
(5pt)

超優良ミステリー

久々にハマった超優良作。
「誘拐犯の娘が記者として入社する」
とのスクープをすっぱ抜かれた大手新聞社が,
窓際に追いやられていた「かつての記者」に,
20年前の誘拐事件を再調査させるところから
物語りは始まる。
出て繰り人物ひとりひとりが個性的で魅力的。
綿密なプロットと読みやすい文章。
自然な流れでぐいぐい読ませる筆力と
ピリッと効いた伏線。
心憎いストーリーと読者を驚かす結末。
ミステリーとしての必要な要素が
すべて詰め込まれた傑作です。
モノローグに若干拍子抜けするところと,
きれいごとにが過ぎるところがあるが,
ミステリーとして,エンターテインメント小説として,
抜群の出来にあることは間違いないと思います。
乱歩賞受賞(2003年)は当然!のレベルの作品です。
この作品以外に読めるモノがないのが残念。
次回作に大いに期待です。
翳りゆく夏 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏 (講談社文庫)より
406275469X
No.15
(4pt)

・・・おもろかったよ・・・

はじまりは静かで・・・どんどんと物語はすすみ・・・気付けばその世界にどっぷりとはまっている自分がいた。
 「江戸川乱歩賞受賞作というやつですか!?」
正直に他のミステリーと比較したりしないから、それがどんだけすごいかわかりません。
 「2cmにまで届くような分厚い文庫本で、あきることなく最後まで読みすすめることができた。」
この事実が私にとって全てだ。
おもろくなきゃ勧めないし、紹介もしねぇ〜!!
 「うだうだ言ってないで、おもろいから、一度読んでみやがれぃ!!」(ごくせん)
翳りゆく夏 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏 (講談社文庫)より
406275469X
No.14
(3pt)

後味がかなり悪いです

色々な登場人物がいて視点が動くのは辛いですが、大変読みやすく、面白いと思っていたのですが、ラストに萎えました。
あのような終わり方でなければ、☆4つにはしたでしょう。
ここ数年の5作品くらい以外は全て読んだ乱歩章作品では、かなり後味が悪いと感じて、その点が残念でした。
ある登場人物が救われたといっても(そうとはいえない部分もありますが)、他の人間が不幸になるのはいただけません。
それから、自分がある登場人物の立場なら同じ行動はとらないのではないかと思う部分もあり、現実的とは感じませんでした。
誘拐物というと、もう、このようなパターンしか残されていないのかもしれませんが、愛川晶氏の「化身」などと比べると、エンターテインメントとしての価値は見出せない作品でした。
翳りゆく夏 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏 (講談社文庫)より
406275469X
No.13
(4pt)

何気なく書店で手にしたのですが、、

久々に徹夜して読み通した作品でした。
話の流れのテンポがよく、飽きさせない。
読者を引き込ませるのが非常に上手いと感じました。
著者の略歴を差し引いても、場景描写がすこぶる巧み。
表現が上手いなぁと幾度か感心させられました。
社会派ミステリ系と言えそうですが、「本格」好きの方でも大きな違和感を感じないのではないでしょうか。
それほど物語性が上手です。
今後もぜひ著作を読んでみたい作家さんとなりました。
翳りゆく夏 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏 (講談社文庫)より
406275469X
No.12
(4pt)

今後も期待できる作家

20年前に起きた誘拐事件の容疑者だった自殺した男の娘が新聞社に内定したことが写真週刊誌にスクープされたということで、新聞社が当時の誘拐事件の再調査を始めるというストーリー。新聞社の窓際記者という素人探偵が事件に迫る構成なので、オーソドックスな警察ものに比べて柔らかいイメージ。うまく過去と現在を織り交ぜて話を展開しており、また、なかなか描写が丁寧で好感が持てる。残念ながら?伏線がちょっとくどすぎて途中で犯人が分かってしまったが、今後も期待できる作者だと思う。文庫本であれば十分お買い得な一冊。
翳りゆく夏 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏 (講談社文庫)より
406275469X
No.11
(4pt)

力量十分な傑作。

誘拐犯の娘が大手新聞社に内定、そしてそれに伴う週刊誌のスクープをきっかけに過去起きた誘拐事件を再調査する新聞記者、そして意外な事件の真相。。。江戸川乱歩賞受賞作であり、経路的には松本清張、真保裕一等の社会サスペンスに近い作品と思う。
何より、物語の挿入部(イントロ)の描き方が旨い。新聞社を舞台とした描写が特徴的である。そして、登場人物の描き方、小説の進行の節目々の当時の社会情勢のプロットが読むものを引き付け、最後に意外な事件、犯人までの結末が印象的である。某テレビ局在籍の方らしく、その手の取材、時節描写はお手のもののようで、実力十分な作家と感心した。地味なタイトル、ジャケットではあるが、どうして力量感あふれる
文章展開は必読。
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406275469X
No.10
(3pt)

手堅くまとまった佳作

20年前の誘拐事件の容疑者とされた男の娘が、ある新聞社へ入社することに。
ところが、それを週刊誌にスクープされた同社の上層部は、彼女を守ると同時に、20年前の事件を再調査することを決めた。社命により調査を始めたのは、窓際に追いやられた元社会部記者・・・。
ねばり強い調査の結果、彼が掴んだ事実は、とんでもないものだった。
いかにも乱歩賞受賞作といった、手堅くまとまったミステリ。
筆者自体がテレビで報道に関わる人間だそうで、取材の方法や警察との付き合い、犯罪被害者らと関わる主人公の感情など、描写がかなりリアルだ。
だが、それだけに、登場人物の行動の動機(たとえば、再調査は<気まぐれな>社主の強引な命令ということになっているが、はっきり言って必然性が理解し難い)など、細かい部分での強引さが目立ってしまうのが残念だ。
文章力は高いレベルにあるし、ミステリを書くのにプラスになる豊富な経験、知識があるようなので、今後に期待したい。
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406275469X
No.9
(4pt)

緻密なプロット、確かな文章

で、進行していく物語は確かに面白い。しかし、主人公の捜査があっさり進んでいく過程には少し疑問が沸いた。
やはり上限枚数550枚という乱歩賞の性質では、書ききれない部分があるのは仕方が無いことなのかも知れない。
過去の事件の場面、容疑者の車をあっさり見逃してしまう部分は少々お粗末。
翳りゆく夏 Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏より
4062119897
No.8
(4pt)

おもしろかった

傑作と呼べるかどうかは別として楽しめました。最後のどんでん返し、ちょっと無理もあるかな?という感もしましたが、全体的によくまとまった作品でした。ただ、難点としたら、人物描写でしょうか?個人的には誘拐犯の娘である朝倉緋呂子の淡白さが気になりました。新聞記者になる位だったらあんなに冷めているのはどうかと・・・あとは、ラストに付け加えられたエピローグは蛇足だったと思います。それかもう少し現実的な方がよかったと感じます。このエピローグがこれまでのトーンを一新して、安手のドラマのようにしてしまったように感じられました。殆どの人物描写がそれほど詳しくないのに、それほど必然性もないのに、目撃者である風俗嬢の生活、行動描写が詳しすぎたような気がします。やっぱり男性読者を意識してでしょうか?いくつかの点は気になったものの、最近の新進作家のミステリーの中ではよく書けているし、構成の仕方などは上手いと思います。
翳りゆく夏 Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏より
4062119897
No.7
(3pt)

丁寧な描写

「20年前の誘拐事件の犯人の娘が東西新聞記者に内定!」。雑誌のスクープに、東西新聞社主は、事件の再調査を命じる。白羽の矢が立ったのは梶。事件の担当をしていた記者で、現在は閑職に回されている男だった。第49回江戸川乱歩賞受賞作。同時受賞に『マッチメイク』(不知火京介著)。受賞の理由として、選考委員が述べているように丁寧な描写というのが第一印象。手堅い、とでもいうか。結構、多くの人物が出てきて、視点の切り替わりも多いのだけど、それほど混乱することなく読み勧められるし。ハードボイルドと帯には書かれているけれども、むしろ社会派ミステリー的な印象ではある。個人的には、同時受賞の『マッチメイク』よりも楽しめた。ただ、細かく見ていくと文句の言いたくなる箇所もチラホラ。例えば、20年前の事件の場面。いくら何でも、あの警察の対応は杜撰過ぎる。また、なぜ社主がこの事件の再調査を狙ったのかも謎。また、事件の関係者の一人が風俗嬢である必然性も無い。そして、丁寧な描写であるが故に、乱歩賞作品でありがちな、終盤の大急ぎ感がこの作品にも残っている。1つ1つは細かいことなのだけど、これだけ重なってしまうとどうも気になるのである。とはいえ、丁寧な描写力は確かだし、(2年経過しても出ていないようだが)枚数制限のとれた作品でもう1度読んでみたいと思う。
翳りゆく夏 Amazon書評・レビュー: 翳りゆく夏より
4062119897