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ベロニカは死ぬことにした
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ベロニカは死ぬことにしたの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全48件 1~20 1/3ページ
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題名に、文学者にありがちな傾いた不謹慎な物語では、と思った。 あと一週間しか生きられないとしたら? すべての装飾をなげうって、リンゴの芯のような研ぎ澄まされた自分のコアと向き合うだろう。 巧みな言葉の運びに、 サリンジャーかベルコールか、 尖るような洗滌か或いは紡ぐような呟きのメタモルフォーゼのような 言葉の温もりに埋もれていくのだろう。 古いレコードに針を落とした時の、 くぐもるような懐旧の匂いに、 早くも心は濡れそぼつこととなりえるだろうか。 そんな芳醇と蘊情の特異点が、 散逸する日常埋没の忘却の迷霧を収束して、 立錐の自明の表徴点へと、 すとんと魂を置かれて全てが拓ける、 そんな気持ちを味わうのだろう、と 密かに、的矢した。 レコードのくぐもるような懐旧を、 この古い物語にも見つけて、 無性に手繰り寄せながら 展開の雲海に浸ろう。 | ||||
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序盤は読み進めるのが億劫な展開で、開けては閉じを繰り返していました。次第に狂気じみた精神世界を表現するものではないことが判り始め…成る程な結末でしたね。 | ||||
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周囲に合わせすぎると病気になるよ、自分らしくあることが大切だよということがテーマの物語です。それは多く人が知っていることなのですが、登場人物を通してその大切さを疑似体験できるため、改めて自分らしくあることの大切さを実感することができます。小説の力や存在意義が再認識できる作品です。読んだ直後は心が温かくなり、誰かに紹介したくなるなど、手放しで評価しました。 一方で、数日経つと、現実はそんなに甘くないなとか、出来過ぎた話だなとか、手放しの評価から一歩離れ、冷静になったり、作品の一部を疑問に思う自分もいましたので、星を一つ減らしました。 とは言え、生きることに疲れた人への処方箋となりうるすばらしい作品です。 | ||||
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"彼女は、自分が全くもって普通だと信じていた。彼女の死にたいという選択の裏には、簡単な理由が二つあり、もしそれを説明するメモを残したら、多くの人が彼女に賛成してくれただろう。"1998年発行の本書は、現代で大きな問題となっている心の病の存在について、日常から問いかけてくる。 個人的には、刺激的なタイトルと冒頭の魅力的な導入部分にひかれて本書を手にとったのですが。作中で自身も精神病院にいたことを語っている著者による【普通とは?異常とは?】について問いかけてくる本書からは、かって観た(&読んだ) 精神病院をなくし、地域で24時間開かれた地域精神保健を実現するまでの(所謂バザーリオ改革)過程が描かれているイタリアの映画『むかしMattoの町があった』を思い出したり、また比較して【世界の精神病床の約2割】にあたる約35万床もの精神病床を有する精神病院大国とも言われる日本の現状を知るキッカケを与えてくれました。 また著者に関しては(訳者あとがきによると)精神世界の本と単純に分類されてしまうこともあるようですが、そういった批評もさておき。『アルケミスト』もそうでしたが、読みやすさと、その上で明確な答えを呈示するわけではなく【読み手自身に考えさせる】語り口を両立させているスタイルは、私としては割と物語としては好みだと感じました。 心の病について、あるいは普通とは?について考えたい誰かにオススメ。 | ||||
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単行本(六版)を購入。ソフトカバーでした。 背表紙に角川特有のQRコードがあります。 | ||||
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愛と人生と精神世界について考えるのが好きな時期に読んだせいか、私にとっては「アルケミスト」、「ピエドラ川のほとりで私は泣いた」よりも良かったし、途中からは一気に読めた。「アルケミスト」は冒険への憧れと人生における大切なものの気づき、「ピエドラ川~」は愛を信じる力と行動する勇気、本書は、ただそこに存在する真実の愛そして生きる意味、という印象だ。 でもなぜ、星4つにしたか、それは、どうしても、ラスト6ページにあるイゴール博士のせいだ。その6ページ分は作者の読者に対する優しさなのかもしれないし、読者によっては安堵感を得られるのだろうけど、この物語に出てきたたくさんの素晴らしい言葉を私の中で完璧なものにしておきたかった、という願望が叶わなかった。それは読み終えた後の(できれば悲しい)余韻を味わいたかった、というだけかもしれないが。しかしスッキリした感じはある。 素晴らしい言葉の数々のなかでも、230ページのラスト3行、エドワードが父に言った言葉が胸に痛かった。親の子に対する過剰な期待は、子の心に大きな負の影響を与えてしまい、子が大人になってからも影響を与え続けてしまうのだ。それは親子関係だけでなく、恋人、夫婦など親密な関係であれば起こりうることである。しかし、出来上がってしまった壁を超えて自分を取り戻すことは不可能ではない。 | ||||
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ヴィレットの内側も外側もなんら変わらない、狂気も正常も紙一重。壁は自分自身の中にある。ピアニストになるのが夢だったベロニカが、自分を出し切ってピアノを弾くシーンを、ベロニカの指先から音符が出てくると表現していう描写が好き。 | ||||
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アルケミストをよんで、とても面白かったのでパウロコエーリョ関連の本をまとめ買い この本は、現代に近い時代設定になっており特異な環境や人間関係の中から ベロニカの価値観が変わってゆくストーリー 好みの差はあると思いますが、好きな人も多いと思います。 個人的には残酷な終わり方ではないと感じました。 | ||||
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とても素敵な話です。 人間の心の悩みや不安をふっと軽くしてくれるような、許してもらえるような、内容ですね。 | ||||
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物語としては平板な展開な感がする。 作者自身が作中に登場し,自身が精神病院に入院した経験がありずっと精神病院について書きたかったが、「ベロニカ」のことを聞いたのが書き出すきっかけになったと告白している。この告白通り小説の体裁をした精神病に対する作者の見解であり、小説というよりスピリチュアル色を交えた良質な自己啓発本として楽しめた。 物語の大半が、登場人物たちの言葉・思いに割かれている。共感を覚えるところが多々あった。作者がそこで語らせていることはメインテーマが「正常とは?あるいは普通とは?」であり、サブテーマが「精神の可能性」(精神とは?≒人間とは?)である。疎外感≒他人とのつながりにくさに苦しむ人にはアドバイスになる本だと思う。 Q.正常とは? A.絶対的なものなどではなく相対的なものである。 博士とベロニカの対話 ≪でも現実って何なの≫ ≪大多数の人々が思いたいものさ。別に最高でも、論理的に最適なものでもなく、社会全体の欲望に適合するようになったもの。≫ 現実的であれとする社会的圧力、自己規制が抑圧の主要因である。 ≪~全ての人にとって耐えられないくらい難しくなっていた、ヴィレットの堀の外の生活について考えていた。マリーから見ればその難しさは混沌でも無秩序でも無政府主義からでもなく、過剰な秩序からきていた。~≫ 自己肯定感を回復するには自己規制などやめること ≪~もし、誰もがそれを理解して、自分の中の狂気と共存していくことができたなら。世界はずっとひどい場所になるだろうか?いやそんなことはない。人はよりフェアになり、幸せになれるだろう。≫ 例えば私は「顔に責任を持つこと」をやめることにした。 | ||||
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文章の言い回しが所々ややこしく感じたが 精神病院の中の様子やそこにいる人々の人間模様が面白かった 生きていく上でのヒントのような物も見つけられた気がして良かった | ||||
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知人からの紹介で買いました。本屋に買いに行き、探すという手間も省けて良かったです。 | ||||
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現代社会にはびこる病に心侵された人にぜひ読んでほしい。 何が正しくて、何が正しくなくて、なぜつまらないのか、なぜ生きているのか、そんなことに悩まされたなら、ぜひ一度、この作者の作品を読んでほしい。あらゆる真実と、なぜそうしないのか、なぜ示されているものを、なぜしておかなくてはいけないことを、ずっとしないでいるのか、そして幸福とはなんなのかを知ることができます。特に本著はそれがとても色濃く出ている、おそらく現代において最高峰の作品の一つだと思います。 | ||||
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読んでからしばらく経ちますが、いまも印象深いです。 表紙を見るだけで、読後の感覚が思い出されます。 「死ぬことにした」人の物語。 パウロコエーリョの作品のなかでも、好きな一冊です。 | ||||
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ok no problem fine. good enough nice | ||||
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失恋した時に「私の心は死んでしまった。生きては行くけど、誰も愛せないかもしれない。男性は必要だけど」と大袈裟に思った事がある。登場人物にも恋愛のもつれでおかしくなった女性がいたので、ああならなくてよかったと思った。でも、今は本当に誰も愛せなくなったので、困った。私も大袈裟だけど、この精神病棟の人達のように傷付きたくないから何かを誤魔化しながら生きている事に気付いた。もう一度元気になりたいと思います。 | ||||
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パウロ・コエ―リョのベストセラー小説です。寓意的で、観念的な小説です。スロベニアのサナトリウムで展開される物語です。自殺して、目が覚めて数日以内に命がなくなる女性と多重人格の青年を軸に物語が展開していきます。ユーゴスラビアの紛争など政治的なものから、インスリンショックや電気ショックなど精神医学的なものや女性のマスターベーションまで、非常に多彩なテ―マの交錯した小説です。 | ||||
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司馬遼太郎さんは以前こんなことを言っていました。 現代人はある程度生活ができるようになった。 そうなると、ひとは自殺するようになるだろうと。 これは恐ろしい暗喩だなと思っていました。 この本を読む時、こんなことを考えながら読んでいました。 『物語を話してあげるわ』 『王国全土を崩壊させようとした力のある魔法使いが 全国民が飲む井戸に魔法の薬をいれたの。その水を飲んだ 者はおかしくなるように。 王様とその家族以外はみんなおかしくなった。そして、 王様の決定は馬鹿げたことだと臣民が騒ぎ始めた時、 絶望した王様は自分も狂気の水を飲み、不条理なことを 口走り始めた。その国は近隣諸国よりもおかしな行動を とっていたけど、その国は平和な日々を送り、王様は その最期まで国を支配することができましたとさ。』 みんな狂っているのなら、自分も一緒に狂ったほうがいい ・・・という挿話が気になりつつこの本を読みました。 この物語の主人公はベロニカ。彼女は全てに恵まれて いるにも拘らず、大量の睡眠薬を飲んで死のうとします。 しかし、死ぬことに成功せず、精神病院(ビレット)に 送り込まれてしまいます。そこには、様々な理由で 壁の中に逃げ込んでいる人達が生活しています。 本当は狂ってなんかいないのに。 でも、ガラスの壁の中が居心地がいいと思い込んで います。 でも、みんなはベロニカの行動を見て考えます。 その中の元弁護士だったマリーはボスニアに行くこと にします。冒険の危険には1000日分のやすらぎも 安心もかなわないと言って。 ベロニカは後1週間しか心臓がもたないと言われて 改めて生きる意味を考えます。その後に数々の箴言や 挿話がはさまれていて、私たちも迷ってしまいます。 しかし、本当はベロニカの心臓はどうだったのでしょうか。 この作家はアラブ系の人かと思っていましたが、 ブラジル人なんですね。 パウロ・コエーリョという名前もなにか詩人のようで 気になりました。読んでみて良かったですね。 | ||||
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いい本だった。少し「啓蒙的」な嫌いもあるのだが、それで鼻しらむことはまったくなく、それ以上に、物語を包み込む独特の空気感がよく、読んでいてい非常に心地よかった。読んでいる間、自然にカエターノ・ヴェローゾのメロディが頭に浮かんできたのだが、読了して調べてみるとコエーリョもヴェローゾもどちらもブラジル人とのこと。民族特有のある種の濃厚な詩情があって、それが翻訳を通しても伝わってくるのかなと面白く思った。読みおえて周囲を見回すと、それまでより世界が輝いて見えるような話です。 | ||||
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本当に本当に面白かった。 たぶん私が、皮肉をつかって日常を表している文体が好きなだけなのかも知れないけれど。 変にきれいぶった表現しないところが好き。 初めのほうになぜか著者も登場してきたりして。 最後はなんとなくそうなるのかなって途中で考えてて、やっぱ違うなって 思ったことが起こったので二重に裏切られたような気になりました(いい意味で) 女心がわからない人と、まだ子供の人にはわからないと思います。 著者は男性なのになんでこんなに女心がわかるんだ・・・ ちょっと病んでるところもあるし、暗めな話だし、 人によっては好き嫌いが激しい作品だと思います。 でも一応前向きな話です。 内容もそうだけど、書き方がとにかく好きです^^ | ||||
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