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死都日本
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死都日本の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全104件 61~80 4/6ページ
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とても面白く引き込まれたが、多少地質学や地球物理学に興味がある人は楽しいが、ない人には難しく内容についてこれるか心配だが、イエローストーンや白頭山など、現代文明を破壊しかねない、大爆発の可能性の高い事象がある現在。とても示唆的であった。皆さんに読んでほしい書籍である。 | ||||
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面白半分と言うと失礼になりますが、全然期待しないで手に取りました。 著者略歴は広島出身、宮崎医大卒業、阪神淡路大震災被災者。 怪しげだなあ。と思いながら。 ラハール。 破局的噴火。 サージ。 土石流。 上記の単語を全てご存知の方、読まなくてもいいのかもしれません。 逆に一つも知らない、つまり私の様な方、ぜひお読みください。 とにかくかったるい序盤を乗り切ると、物語は加速度的に進みます。 想像を絶する世界。想像すらできない世界。絶対遭遇したくない世界。 描いています。 それにしても、経済混乱、中国の台湾併合、日本併合。東海地震、東南海 地震、南海地震。富士噴火。 ありとあらゆるものを詰め込んだ。で、結構バランスが取れちゃった。 類似としては、高嶋さんのM8、TSUNAMI。古くも新しくも小松左京さんの 日本沈没。吉村さんの関東大震災、三陸海岸大津波。 一番近いのはM8かな。 M8の類似かなあ、と思って読んでいたら、私は正直痛い目にあった気分です。 いつごろ書かれたものかは存じ上げないのが残念ですが、東日本大震災に 先立つニュージーランド地震。その直前の新燃岳の噴火。 記憶に新しいところです。 あれがこの本の世界につながる可能性があったのでしょうか。 背筋が凍ります。 直近では、伊豆大島。あれもラハール? 100点。 火山おたくの真骨頂。お医者さんとしては、ちょっと懲りすぎ。変わり者。 私自転車で九州一周、横断一回、指宿開聞岳を自転車を担いで踏破。自動車で 一周、横断など結構なじんでいるのですが、あの地形。こんな意味が込められて いたとは。 お読みください。読めば分かります。震えます。お勧めします。 | ||||
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物語形式をとった火山学の本です。 他の火山学の本よりも、九州の火山の事がよくわかります。 正直言って…こんな事、どうして誰も教えてくれなかったのだろう、騙されたという心境です。震災後、放射能が怖くて関東から南九州に避難して来たのですが、この本を読む限り南九州はとても安心して住める土地ではありません。 南九州への放射能避難は、正に飛んで"火"に入る夏の虫だと分かりました。 このような破局噴火は神の怒りではとの記述もありましたが、こちらの311避難民ネットワークと称する団体のトップの人は寄付金で高いフランス料理を食べ遊んで暮らし、およそ避難民と言うよりは別荘暮らしを謳歌してるようにしか見えず、いったい"避難"とは何だろうと思うこともありました。 このような人間の愚かさ故、神の怒りを買いそうで恐ろしいです。 火山の事を考えると、避難最南端は四国のような気がします。 移動を思案中です。 | ||||
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終局的噴火は知らない言葉でした。数万年一度は日本では起きているのですね。九州全滅ですか。日本には原発は無理ですね。なんか原子規制委員会の40万年内に動く断層が直下にある原発は廃炉の方針もむなしくなります。終局的噴火の影響も考慮すべきですね。 | ||||
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まあ、医者がよくかいたものだとまず大変びっくり。著者の火山学や地球科学の博学さには読みながら、感心させられ、勉強になります。いったい今後このような噴火がいつ、どこで起こるのか、興味関心があります。白頭山、イエローストーンなどは大丈夫でしょうか。 | ||||
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メフィスト賞受賞作ですが、長い賞の歴史の中で本作だけがメフィスト賞受賞作という冠がこれほどしっくりこない作品も他にないと思う。 勿論作品の質が低いという意味ではなくて、あまりにメフィスト賞作としてはマトモな内容なもので・・・。 実際の学問的研究も踏まえたうえでのリアルなシミュレーション災害小説としてかなり面白い上に、後半は絶望的な状況の日本で経済的な起死回生の反撃が試みられる。あまりSFパニックものでこういう展開はないので新鮮でした。 東北震災後に読むとその予言性にも驚かされることは言うまでもない。 | ||||
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放射能汚染地図で有名な早川由紀夫先生のブログで知った。 [・・・] 読み終わるのもったいないのでちょっとづつ読もうと思ったが、結局私も2日で読んでしまった。 火山オタクの防災工学学者が、カルデラ火山の破局的噴火を前にして国家プロジェクトに参加し、破局的噴火後を生き残るストーリーを軸に展開され、それと同時進行で経済破綻を回避するために「菅原」という首相や官僚が壮大な仕掛けを用意する。この「菅原政権」は長年にわたる保守党政権を破って樹立されたものだ、とのこと。 この2002年の小説を2012年の今読んでみると、どうしても311後のあの日々を思い出す。災害を受けて米軍が日本近隣国ににらみをきかせるあたりは実際にあったことでもあるし、被災地から離れた国民は家にこもってネット上の情報から火山噴火のメカニズムを熱心に学習したってあたりも私たちが津波のメカニズムや放射能関連の知識を夜な夜な仕入れた日々とダブって見える。そして、首相の名前も、その描写された政治志向も、よく似ている。小説ほどに現実の首相は有能ではなかったのだろうけど。この小説の中に期待として示される日本の像は、現実ではほとんど提示されていないのだけど。 どうあれ、活劇として最高に面白い。 | ||||
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フィクションでありながら、現実、実在の地名、他との関連が強く、宮崎(延岡)在住のものとしては、とても興味深く読みました。是非、多くの人に読んでもらいたい本だと思います。 | ||||
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冒頭のヴェスヴィオ火山の噴火からリアリティあふれる構成で最後まで一気に読み切った。おもしろかったの一言。欲を言えばこの後の日本がどうなったかも読んでみたい気がする。 話の筋は政権交代から大災害の発生へと繋がっているが、今の日本でも同じような出来事が起きている。ただ違うのは登場人物の日本共和党の菅原首相が見事な手腕で国難に対処したのに対し、現実の民主党内閣のルーピー首相と空き缶首相は東日本大震災に何一つ有効な手を打てないままだったこと。為政者がまともであれば震災はとっくに収束していたのではないかと思わされた | ||||
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霧島が大噴火する災害小説なのだが、全面的に現実感があふれ、とても架空の話とは思えなかった。そのため、小説内のあらゆる現象が起こり得る災害として受け止められ、小説としてのみならず防災書として読むことができた。 本書を読む直前に霧島連山の新燃岳が噴火しており、もしこれがより大規模な噴火だったならと考えると、ぞっとさせられた。 主人公は火山学者で、被災地からの脱出劇がメインのストーリー。その過程で噴火に伴う様々な災害やこれに対する避難方法が克明に語られる。 映画などで溶岩に襲われ逃げ惑う人々が描写されることがあるが、本書によるとそれ以前に火砕流から発せられる強烈な火砕サージという熱風に吹き飛ばされ、500度の高温で喉を焼かれ窒息するというのである。痛さ、熱さ、苦しさの三重苦である。しかもこれらが時速100kmで襲いかかってくるから、火山の麓にある地域では逃げる暇がない。 火山に対する知識を得ただけでもかなりの得だった。というのも、日本は世界でも稀に見る火山国であり、発生頻度の多い地震の方が恐れられてはいるが、いざ大規模な噴火が起これば、火山のほうが恐ろしい。地震は阪神淡路大震災、東日本大震災と最近でも最大級のものが発生しているが、火山は何百年もその脅威を晒していない。本当に大噴火が起きれば、今の日本にも、平和ボケした日本人にも対抗する力はないだろう。 火砕サージ、火砕流、1次ラハール、降灰、2次ラハール、通信途絶、食糧不足、経済破綻と様々な災害が起こるが、すべてにおいて詳細な描写と対策が語られている。しかも話のつなぎ方が巧みであり、初めから終わりまで息をつかせないサスペンスである。これはもう脱帽としか言いようがない。 | ||||
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火山の噴火による災害について、改めて認識させられた。 おりしも九州では新燃岳の噴火が続いており、豪雨により 都城市で2,3千人の住民避難が行なわれたとニュースで聞いた。 富士山に近い神奈川県に済む者として、火山灰がいかに 扱いにくいものであるか、大噴火がいかに大きな災害を生むか、 シミュレーションしてくれるこの小説は、どんな学者の説明よりも あらゆる「事実の」ニュースよりも我々に知識と知恵を授けてくれる。 | ||||
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クライシスノベルが好きなのと、霧島火山帯という帯封でつい買いました。 私も圏内在住^^;なので、読みながらどこに逃げようかな?と思案しながら一気に読みました。 東日本災害を見聞きした中で、本当に人間って自然の前では手も足も出ない小さい存在だと言うことを考えさせられました。 我が子にも読んで欲しいです。 | ||||
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そのまま将来起きるであろう原発パニックの様子が頭に浮かびます。 停止はしたものの(止める最中にもあちこち壊れてしまったポンコツ)依然として 炉内に大量の核燃料を抱えている浜岡原発や、ご丁寧にも中央構造線上に建てている 伊方原発が巨大地震で破壊されれば…。 火山灰ならぬ死の灰に追われて、大量の日本人ボートピープルが発生するかもしれない。 (紙屑になった日本円しか財産を持たず、しかも死の灰を浴びて近いうちに放射線障害により 労働力として使い物にならなくなる難民を受け入れるお人好し国家はありません)。 仙台で起きたような外国船の寄港拒否(横浜港すら拒否されたそうです)が起きれば 大量の餓死者が発生するでしょう。 福井の敦賀原発(敦賀市は市民の殆どが原発でメシを食ってるので今後も原発推進で一枚岩だそうですw) が爆発すれば関西も関東も一年以内に50%以上の人が癌死するとのこと。日本終了ですな。 日本を滅ぼそうとしている敦賀市民。 作中に出てくる日本共和党は民主党がモデルでしょうが、現実は「お笑いドタバタ」が芸風の 喜劇政党・党首ですから、ひょっとすると日本という国家はあと数年で滅びるかもしれません。 とうとう現実がフィクションを追い越した!!! | ||||
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本作では踊狂現象(大衆乱舞現象)というものが紹介されています。 大衆が踊り狂いながら伊勢神宮へ集団参拝する現象で、過去何度も起こっているそうです。 重要なのは「踊狂現象の後には奇妙な程に地学的な大事件、それも世界最大規模の地学イベントが発生するのである」という記述です。 作中では、解散総選挙で政権交代が起こり、総理大臣に就任した男が「あの選挙戦の熱気は単なる踊狂現象だったのではないか」と述懐するシーンがあります。 この状況はまさに今の日本と同じに見えてなりません。 平成21年に政権交代が起こり、翌22年の伊勢神宮の参拝客数は過去最高となっています。そして今回の東北地方太平洋沖地震。 その前に新燃岳の噴火もありましたね。 専門書でもなければ専門家が書いたわけでもない単なる一小説に過ぎないわけですが、日本人ならぜひ読んでおくべき作品だと思います。 | ||||
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非常に細かく描写されていて、現場となった南九州に縁のない私自身でも、その場の状況が眼に浮かぶようでした。しかも、そうでありながら読みやすい文章なので、ぐいぐい引きこまれました。とても良い小説だと思います。 | ||||
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初版が発売されたのが、2002年9月1日。かれこれ10年近く経とうとしている。新燃岳の噴火がきっかけとなり、書棚の奥に眠っていた本書を探し出して再読。まったく古さを感じさせない描写は素晴らしいの一言に尽きる。 本書の良さを具体的に挙げると、 1 ストーリーが良い。生死を分ける判断の場面がたいへん良く書けていて、読者に不安や恐怖を与えるだけでなく、勇気や希望といったメッセージも届けてくれる。 2 噴火とそれに伴う火砕流、降灰、泥流の様子が克明に記述され、物語をよりリアルに見せており、イメージが具体的につかめる。 すでに何人もの方が素晴らしいレビューを書いておられますが、私は、再読する価値があることを申し添えておきます。 | ||||
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先日の霧島連山新燃岳の噴火のニュースを見て、この作品を読んだ時の事を思い出した。 緻密にリサーチされた情報の上に書き出された文章には、有り余る説得力と描写力があり、寝る間を惜しんで一気に完読。 この作品には、ミステリー作品に良く見られるのとは異質の怖さがある。 日常、私達は"大量虐殺半"や"サイコキラー"もしくは"ちょっと変わり者の名探偵"に遭遇することは無い(と思って生活している)。つまりは"本"という世界の中で沢山の登場人物の視点から非日常を体験し、物語の終り方にもよるが読後はスッキリしたりするものである。 が、この作品ではそうはいかない。 過去の歴史を見れば分かるように、日本列島は天災大国である。おそらく、日本に住んでいる限りは、大量虐殺犯に出会うより天災に会う確率のほうが高いのではないかと思うくらいだ。いつ来るか分からない大地震、いつ噴火するか分からない火山。どちらも人間の住む基礎となる、大地の変動である。人間ごときがいくら奮闘しても、一度起きてしまったら止める事はできない。そう、みんなそんな事はわかっているのだ。 いつか必ずやってくるものへの恐怖。これは本当に怖い。 まず、噴火でも地震でも、生き残らなければならない。これは最初の難関である。次に、住む場所も何もかも失った場合、そこから立ち直らなければならない。そこに立ちはだかる壁は個人では到底超えることはできず、国家単位で超えて行くべき壁である。この壁を低くする為には、災害が起こる前の対処が必要になるはずだが、現状我が国の災害対策はいかがなものだろう。 これは、日本に住む人(場所により確率の差はあれど)全てに起こりうる事態なのである。 これほど怖いことはないだろう。現に、著者の作品として、富士山の噴火や東海地震を題材にしたものも読んだが、日本に居る限り、いつ何が起きてもおかしくないと思えるだけの要素が日本には詰まっている。 作品として勿論秀逸だが、防災意識を啓発するという意味でも素晴しい作品である。 読後に残るのはスッキリ感ではなく、防災に対処るす術を持たない事への焦燥感かもしれない。 | ||||
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私の家からわずか4キロ先に桜島があり、毎日何度も爆発的噴火を繰り返している。 この本を手に入れて何度読み返したことか。 鹿児島市に住んではいるが、他県出身者にとってこの本の内容は恐怖以外の何物でもない。 桜島のほかにも、いま鹿児島では新燃岳が噴火を繰り返している。 全国的にはあまり知られていないようだが、この本で最初に水蒸気爆発を起こして日本を 壊滅的な火山災害に陥れるトリガーとなる大浪池は、新燃岳からわずか数キロしか離れて いない。 専門家は南九州全域の火山が活動期に入ったといっているが、本書は10年も前にこの危険 を知らせた一種の預言書といっても過言ではないだろう。 | ||||
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長引く不景気、日本の財政危機、政権交代、そして、この小説の舞台でもある 霧島連山・新燃岳での爆発的噴火・・・。 読み始めると、この小説の舞台設定が、今の我々を取り巻く状況と恐ろしい程に リンクしているのが良くわかります。この点が先ず凄い! しかし、小説中に登場する大災害から日本をどうにかして生き延びさせようと 果敢に立ち向かう首相や、その元で働く優秀で二枚目な官僚やブレーン達の存在が 現実と大きくかけ離れている為か、読み進めるごとに現実感が薄くなるのが、 ある意味とても哀しいです。(日本の首相がこんな人だったら良かったのに・・・) まぁ、それは別として、とにかくこの本では火山の本格的な噴火がいかに強大で 圧倒的な大災害をもたらすか、また大量に発生する火山灰がいかに現代の様々な 人間生活にとてつもないダメージをもたらすか、今の日本の都市形成が、いかに 本来の国土の特性を無視して作り上げられたものであるのか・・・非常に解り易く かつ恐怖と絶望と歴史的・科学的裏付けを伴って教えてくれます。 (特に九州地方にお住まいの方には、サバイバル書にもなりえましょう。) そして、日本が「死に体」になった時に発生するであろう世界情勢や経済状況、 この大噴火がもたらす世界(北半球)への影響もしっかりと描かれ、それらは 劇中の日本再生へのビジョンに密接に繋がっていきます。 その鮮やかさがまた素晴らしい! この「死都日本」は日本のディザスター(災害)小説の新たな傑作といっても 間違いないでしょう。もっともっと注目されて多くの人に読まれるべき本だと 思います。 | ||||
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書かれたのは2002年だけれど、政権交代があってすぐに(小説と一年のタイムラグはありますが)霧島火山帯でマグマ爆発と、妙に現実にリンクしてきたようでドキドキです。小説のように破局的惨事にならないことを祈りつつ、災害対策のありかたについて考えさせられました。 | ||||
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