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日本婦道記
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【この小説が収録されている参考書籍】
日本婦道記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全51件 41~51 3/3ページ
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周五郎の作品のレビューを書こうと決意し、 小学館短篇シリーズ5作を投稿しました。 新潮文庫21冊を手元に揃え、うち20冊読破、 順々にレビューを増やそうと企んでいます。 女性として恥ずかしいような気持ちがしました。 周囲の為にする献身さ美しさが光ります。 これ程相手の事を慕い想う気持ちは素敵です。 その中でも「二十三年」は抜群なのです。 過去のレビューも見てくだされば…、 私が想いを重視していると理解していただけます。 大好きな人に出逢った2006年、 その気持ちが持続した2007年、 そして…期待が膨らむ2008年、 「おかや」ほどの想いがあれば無敵ですね。 そこまでの気持ち、一途さがあれば私の恋も…、 この先行方は分りませんが真っ直ぐに想うだけです。 婦道記の女性達も素直な気持で想っています。 それは絶対的な信念で固く固く想っています。 自分じゃなくて相手の為だけに想っています。 そして犠牲…とは違う…、 大好きな人を想った時に私にも理解ができました。 | ||||
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人が生きていく姿勢を感じました。夫、婦人、親子、上司・部下は役割です。役割を果たす人によって、その生きる姿勢によって人生は様々なようです。教条的なものは感じません。ただ、ただ感動を覚えました。今日現在生きていると言うことは、この物語にあるような歴史に名を留めることのない先人の営みの結果であろうと思います。小説、物語としておもしろく一気に読み、決意を新たにできた一冊です。 | ||||
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女性の持つ優しさを描いた短編集。山本周五郎の物語は優しさに満ち溢れている。男性が主人公も物語もしかり。本作のように女性を主人公とした物語集では、その女性の温かさに僕たち男性はまいってしまう。物語の中身はタイトルでしっかり現されているが、その道を説いている物語ではないことは一読して理解できる。ただ市井に生きる女性達の「ある物語」を書き示しているのみである。それは本当に温かく、優しい。読後感は気持ちの良い、一言である。 繰り返すが、男性が理想の女性の道を説いているものではない。普通の物語である。 | ||||
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じつに美しい小説だと思った日本史に出てくる将軍、大名を支えた武士とその道その存在をさらに支えた決して語られることの無い妻とその道人はこんなにも強く、美しくあれるのだと教えてくれるしかもそれが美談に終わらない説得力をがある人の心の強さを見くびってはならない | ||||
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収められている短編の殆どの話で滝のように泣けました。現代人に忘れ去られた「日本人の美しさ」「心意気」が全編に通じて感じられる本当に良い作品。こんな世界があったとは…知らずにいたこれまでの人生、損してたと思います。ヤマシュウの世界に“はまった”きっかけの一作です。 | ||||
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男が貫くのが武士道なら、女が貫くのは、いったい何なのだろう。タイトルにある「婦道」とは、それをさしているように思える。 ひとがなにか譲れないもののために、自分の意志を貫くことに、基本的に男女の別はない。この短編集の中にはさまざまな女性が出てくるが、彼女たちは「女である」条件の中で精一杯それを通している。男性が「男である」条件から出られないのと同じように。 自分の生きかたを、改めて考えさせられる一冊。 | ||||
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題名がすごい、封建的である。よく読んでみなければ、「何じゃこれワー」とのたうつ現代の婦女子も多かろう。巻末の解説によれば、「女ばっかり不幸になる/犠牲になる」との批判が多かった作品であるという。しかしながら、しっかりわきまえた現代人なら、この小説を「日本女性かくあるべし」などと、読めるはずもない。実は周五郎の一つの隠れテーマである「人間他人をどこまで赦せるか、信頼できるか」を表現するのにたまたま、女性が主人公であったほうが収まりがいい、伝わりやすい、それくらいなもので、題名から連想される教導的なものではけっしてない。むしろ、周五郎の持つ現代性というか、女性への尊敬の念を強く感じさせる作品と思うがどうであろう。くれぐれも女性の理想像として読まないでほしい。それはつまらない読み方ではないか。 | ||||
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題名がすごい、封建的である。読んでみれば、「何じゃこれワー」とのたうつ現代の婦女子も多かろう。巻末の解説によれば、「女ばっかり不幸になる/犠牲になる」との批判が多かった作品であるという。しかしながら、しっかりわきまえた現代人なら、この小説を「日本女性かくあるべし」などと、読めるはずもない。実は周五郎の一つの隠れテーマである「人間他人をどこまで赦せるか、信頼できるか」を表現するのにたまたま、女性が主人公であったほうが収まりがいい、伝わりやすい、それくらいなもので、題名から連想される教導的なものではけっしてない。むしろ、周五郎の持つ現代性というか、女性への尊敬の念を強く感じさせる作品と思うがどうであろう。くれぐれも女性の理想像として読まないでほしい。それはつまらない読み方ではないか。 | ||||
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武家の女たちを描いた短編集である。力強くも美しい、まさにその通りの日本の女たちである。聡明な女が自らの幸せを投げ打って、自分の人生を他者に捧げるとき、利己主義に首まで浸かっている現代人は、その背後にあるカラクリをなんとか暴こうと躍起になる。しかし本書に登場する封建社会に生きた女たちにそうしたカラクリを探し求めたところで、結局は己の先々の不幸を予感しつつも納得し、時には甘受し、自らの意志で人生を切り開いていくという決死の覚悟を見せつけられるだけである。彼女たちの力強い志と夫への信頼と愛情、家族への深慮は、下衆の勘ぐりなど全く受けつけない迫力をもっている。これを「時代小説」として、過去の遺物と片づけるのは簡単だろう。しかしこの女たちの物語に涙する男女もいることを思えば、時代を超えて訴えかけてくる理があるに違いない。聡明な女は信頼に足る男にしか付き従わないということが、ごく当たり前に書かかれているところにも凄味を感じる。本書の女たちは、その信頼関係に命をかけたといっても過言ではない。読後は目を真っ赤に腫らしながらも襟を正した次第である。 | ||||
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武家の時代、男たちが命をかけて主君に仕えていた頃、男たちの家には、献身的に、しかしすがすがしいまでに強く生き抜いた日本の妻や母たちがいた。この本は、そうした女性たちの生き様をつづった11編の短編からなる。主題は、「日本女性の美しさは、その連れ添っている夫も気付かないというところに非常に美しくあらわれる」ということを小説として提示することにあったようである。彼女たちの凛然とした美しさに、思わず涙が溢れてくる感動的な作品である。ぜひ一読されることをお奨めする。まだこの本を読んだことのない人は幸せだ、この本と出会える感動をこれから味わうことができるのだから。 この作品は、昭和17-20年ころの太平洋戦争中に書かれた。当時は紙が不足していたため、限られたページ内で収まるように、作品は無駄を省いて書かれており、美しい文章のみから構成されている。 一時、この作品は男尊女卑ではないかと叩かれたことがあったようである。しかし、この作品は、夫が苦しんでいるときに、妻も一緒になって苦しみ、1つの苦難を乗り切っていくという意味で書かれたものであり、女性だけが不当な犠牲を払っているわけではない。 | ||||
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日本人女性の美しさは、その連れそっている夫も気づかないというところに非常に美しくあらわれるということを小説として提示することがテーマという短編小説集です。 作者の意図としては、意識して日本の女性たちに道を示すというようなものではなく、自分の好きな女性を描いたのだそうです。この表題から、女性の献身的な犠牲をすすめているような感じがうけとれるんですが、内容としては、全然そうではないと思います。 登場するのは、たいてい侍の妻か恋人で、その侍である男達の状況や払う犠牲のすごいこと。 私は中でも「糸車」が好きです。主人公、十九歳のお高は、老父と弟とつましい暮らしをしていますが、彼女は彼女なりに生活を楽しんでいます。糸繰り内職に精を出し、新鮮でよい魚が安く買えたと喜んだり。彼女は里子で、本当の親が意外にも出世したので、養育費を支払って、引き取りたいと言っています。実の両親や兄弟にかこまれ、個室を与えられ、素敵な着物がある、お姫様の暮らし。お高は、辞退して家に戻ってきます。老父は、父や弟のために幸せになる運を捨ててくれたといいます。が、お高自身には、そんな気持ちがなかったように思います。心の底から、老父と弟との暮らしが好きで、それが自分に合っていると判っていたんだろうなと。自分を知っていること、その決断力は美しいです。 妻がなくなり、家族や使用人の哀しみの深さから家計のやりくりの大変さを理解した「松の花」、一見うだつのあがらない夫を持ち、妹たちの暮らしぶりのよさに目移りしてしまう「風鈴」も、自分が何のために生きているのか、その意味を深く考えさせてくれ、主人公の女性達の心の強さに憧れます。 | ||||
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