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(短編集)
4TEEN フォーティーン
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4TEEN フォーティーンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全118件 21~40 2/6ページ
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小学校5年生の息子に読ませる本を探して、少年をテーマにした本は色々読んでいるのですが、これは出物でした(さすが直木賞)。少年たちのキャラが個性的だし、起こる出来事もユニーク。ただまあ、当然ですがその年頃の少年たちは「性」に興味しんしんで、そういった話題も山盛りなわけで、うちの息子にはまだ早いかなあ、と。いつかは読んでほしいけど、これを母親が勧める、ていうのも何だか気持ち悪いし、何年かしたらさりげなーく本棚に置いておこうかな。 | ||||
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14歳に読ませたい小説。そして、高校生にも読ませたい小説。 さらに、いい大人になって、「あの頃は・・・」なんていってるオヤジどもに読ませたい小説。 はじめてこの本を手にとって感銘したのが16か17歳のとき。 「ぼくが怖いのは、変わることなんだ。みんなが変わってしまって今日ここにこうして四人でいる時の気持ちをいつか忘れてしまうことなんだ。世の中に出て、あれこれとねじ曲げられて、こうしていることをバカにするときがくるかもしれない。あれは中学生の遊びだった。何も知らないガキだった。でも、そんなときこそ、今の気持ちを思い出そう。かわっていいことがあれば変わらないほうがいいことだってある。」 前半は、何か、ありふれた「14歳のちょっとスケベな青春」という感じで感情移入もできなかったけれども、「大華火の夜に」あたりから、いまから癌で死んでいく医者との会話など、しみじみと心にせまるものがあった。 「きっとこの世界も同じことなのだろう。どこかで誰かが消えて、その名残が響いているうちに新しい人生が生まれる。それでにぎやかで、ちょっとばかばかしいこの世界が続いていくのだ。」 「・・・Hをするとかしないとかじゃなく。そのひとのことを思うと自然にあたたかい気持ちになったり、心がよじれて眠たくなる、そんな恋をしたいなあ。」 アダルトチルドレンであり、飲んだくれのダイのおやじの死のなかにも、「やさしいところ」があった。この小説の中では、ダイの存在は大きかったように思える。 小説が進むに従って、4人の14歳達の個性は際立って、面白くなっていく。 変わるものもあれば変わらないものもある。 自分は、もう14から10年も経ってしまった。それでも、こんな小説に心動かされるということは、やっぱり、まだまだ良くも悪くも「子ども」であるんだろうなぁなんて思う。 彼らの続きの友情はどうなっているんだろう。 作者と同じように、この4人の将来に想いを寄せている私である。 | ||||
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たしかに、これ、直木賞? と愕然としてしまうけれども、司馬遼太郎が獲った昭和31年などとは、社会のレベルが違ってしまっているんだと思う。「描写は現実を越えなければならない」とする小川洋子さんみたいな作家もいるが、その冒険はどっちかといえば純文の作家さんにまかせられているのでは。 現代を反映する、という意味では、これは、よくも悪くも、社会の鏡になってしまっていると思います。だから直木賞である意味、正解。 現代社会はどうでも、まともなものを読みたい! という方は、もっと違う本を探したほうがいいと思います。知られていないけどいい本って、本当にいっぱいあります。 | ||||
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石田氏の作品を読むのは、まだ、3作目です。 ”ありえないストーリー”だと感じながら読みました。 早老病の子供と元気に遊んだり、不登校の子と恋に落ちたり、友人が父親殺しに巻き込まれたり、などなど、かなり極端に走った展開だと思います。 しかし、それでも、「こんな子供たちが月島にいるかもしれない。」とも思わせてくれました。 自分自身、下町育ちです。月島にも共感をもてました。 自分自身はもうすぐ50歳、14歳の時ははるか昔になりました。それでも、確実に通過してきた年です。 そして、自分自身、男です。 そんな点も、この作品に共感を持てた理由なんだと思います。 また、あとがきから、石田氏自身の初期の成長と共にあった作品だという点も、読後感が良くなった理由だと思います。 彼らの今後がどうなるのか、石田氏の他の作品がどうなる(なった)のか、楽しみです。 | ||||
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直木賞受賞のときから本の存在は知っていましたが、読んだのは今が初めてです。 期待していなかったのですが、単純に面白かったです。読みやすいので速く読めました。 一カ所だけ引っ掛かるところが。細かいことですが、「十五歳への旅」でナオトが家族用ゴールドカードを出すところ。中学生でこれは……?? ほかはよかったです。 | ||||
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14歳、中学生の頃を思い出して、あの頃考えてたことをなつかしく思い出しました。4人の少年達は、14歳という多感な、限られた時間の中で様々なことを感じて精一杯生きていく。読んでいてもう1度10代に戻れる気がします。 | ||||
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最近は技巧的な作品が多い中で、石田衣良の作品群はシンプルでリアルで、かつ郷愁に満ちている。さすがにいまの中学生はこんなに幼くないし、なまいきだ。昭和人の私には、4TEENの中学生たちに感情移入できた。石田世代の作家は中学生時代たくさん小説を読んだんだろう。その自力が十分に感じられる秀作だ。 | ||||
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おもしろい。すぐ読める。でも深い。さらに懐かしく、せつない。 誰でもきれいなダイヤモンドみたいに輝くものが胸のうちにあることを、大人になったら忘れてしまう。 この本を読むと、そうだったそうだったよみがえってくる。 昔みた映画「スタンド・バイ・ミー」と同じものがこみあげてきて、泣いてしまった。 少年のほうが少女よりずっと純粋なんだなぁ・・・(女の子はケッコウ打算的だったりする) できたら、現在小学1年生の息子が中学生になった時、読んでもらいたい。 そして一緒に感想が話せたら・・・というか『話せる親子』になりたい。 残念ながらそんな親子になっていなくても、この本をもう1度読み返して理解することに努めたい、と母は思う。 | ||||
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中学生。 小学校を卒業して男子校へ。 私立の中学校だったからいろんなところから人間が集まっていた。 そのとき初めて自分の住んでるところが「田舎」だって知ったんです。 これは衝撃でした。 それまでは田舎者だって気づいてない田舎者だったんですから。 今となればいい思い出ですけれど。 この本の中で、 「今の友達と別れたり、大人になったりして変化することが怖い」 といった言葉があるけれど、 変化するものは変化するし、変化しないものは変化しないんだと思う。言ってしまえば。 実際に今でも中学の頃からの友達も、小学校のときからの友達も、保育園が一緒だった友達もいる。 時を経て自分の中でもいろんなものが変わったはずなのに、 友達と会えば、その当時が戻ってきたような不思議な気分に陥る。 だから変わらないものはあるはず。 時間の流れが予想以上に速く、変化が激しいときだからこそ、 変わらないものを大切にしたい。 | ||||
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石田氏の作品はデビュー作の『池袋ウエストゲートパーク』に続いて2作目である.本作も前作同様,短編集となっている.短編8作の舞台は,いずれも東京湾に浮かぶ月島.主な登場人物はナオト,ダイ,ジュン,テツローの中学2年生4人組.すべての作品は,テツローの視点で,中学2年生の日常が描かれている.本作でも文章の流れが非常に軽快で,読みやすく,頭の中に映像が活き活きと浮かび上がってくる. 中学2年生というのは,思春期真っただ中で,友情,恋,性など,悩みの多い多感な時期である.その時代の子供達の日常や悩みを大人の視点から,ここまでリアルに活き活きと描ける著者は素晴らしいと思う.次作『6TEEN』では,ナオト,ダイ,ジュン,テツローがどのように成長しているのか,ぜひ見てみたい. | ||||
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私が今まで読んだなかで最高の小説。 何をとっても平凡で、特徴の無い僕とそれぞれに深い悩みを抱えた個性的な三人の仲間たちを 中心とした小説。 私のように読んでて気が付くと主人公と自分を重ね合わせてしまう人が多いのではないのか。 まだ心は子供なのに大人の世界を覗き込む14歳。 何も知らずに、純粋な四人が現実を抱えながら苦い思いもし、成長していく。 これからふと心が疲れたときに読み返したい本。 | ||||
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いまどきの14歳てこんなに早熟なのと驚いた。 それでも十分に純粋でかわいくて安心した。 子供でも読めるように意識したのか、読みやすい文章。 | ||||
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少年たちの感情が自然ですごく可愛かったです!! チェキナ! | ||||
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「小説を読み進むうちに残りのページがどんどん少なくなっていく。当たり前だ。当然だけど、終わらないでくれー」。そんな風に思える小説はそんなにない。とてもよかったです。14歳、中学生。そんな少年4人の物語。この本を若いときに読むのか、今わたしのように30もけっこう越えてから読むのか、どう違うだろうとふと思いました。若い中学生のころ読めばもっと近くに感じて影響が強いのかもしれません。でも景色も遠くから観るのがいいように大人になってから読むほうが美しいのかなとも思いました。 | ||||
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大人でもない、子供でもない、誰でも人生で一度だけある、14歳と いう特別な年を過ごす、4人の少年を描いた連作短編集。 だけど、かなり大人びた14歳だという印象を受けた。 特に第一話なんか、中学生というより、旧制高校を舞台にした話 のような気がした。ちょっと古すぎるかな。 援交の女子高生が、「やることはちゃんとやる」なんて台詞を吐くのも 興醒めです。それじゃまるでプロの売春婦じゃないですか。 援交女子高生なら、もっとちゃらちゃらしていて然るべきです。 この作品、直木賞取ってるんだよね。 直木賞って、いつの間にジュニア部門が出来たの? と思う位、今まで読んできた直木賞作品とは趣を異にする作品です。 作品の舞台である月島の描写は秀逸。ただ、自分が14歳だった頃と 比べると、かなりギャップを感じた。 | ||||
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ぼくが中学生をやっていたのは、もう随分昔のこと。この小説の「ぽくたち」よりもずっとどん臭く、いけてない中坊だったはずだ。ヒップホップの代わりにハードロック、自転車はマウンテンバイクではなくドロップハンドルのついたレーサータイプだったけど、なによりもいけてなかったのは、友情に対してこんなにピュアではなかったことだろう。もちろん仲のいい奴は大勢いた。ある友達とは、帰り際に毎日2、3時間、厭きもせずに家の前で話し込んだ。あの頃コンビニなんてなかったしね。そんなぼくたちが偶然同じ女の子を好きになった。でも神様はどうも、ぼくよりそいつの方がお気に入りだったらしい。そんなことがあっても、ぼくたちは一緒にプールで泳ぎ、体育館でバスケットをした。でも前のように延々と−親が呆れるくらいに−話しこむことはなかった。心の底から、とてもとてもいい奴だったと思っていることに変わりはなかったのだけれど。 この小説はとても巧みにできている。始めの2、3篇を読んでいる間は少年たちの後ろに作為的な大人の影が見えるようで、「これで直木賞かよ!?」と感じてしまう瞬間もあった。しかし読み進んでいくうち、それは舞台上の黒子のように気にならなくなってくる。シンプルだが抜けのいい、映画のような小説世界の中「ぼくたち」は少しずつ大人になっていく。登場人物の台詞にはどうしても不自然さを感じてしまうのだが、ここで描かれている14歳の持つ空気感−上手く言えないが、人との間合いの取り方とか生活のスピード感とか−は澄んでいて説得力がある。思い出すのは塩田明彦監督の映画「どこまでも行こう」(1999年)。こちらの主人公たちは小学生だが、画面に無造作に放り出されたリアルな空気感は演出家の力量だと思う。石田氏もまた、演出家的な作家なのかもしれない。 誰かが「この小説を今の青少年に読ませて、友情や生きることの意味を考えて欲しい」と言っていたが、そうは思わない。第一、小説を読ませて云々という発想自体がとんでもなく的外れだ。むしろ、かつて「ぼくたち」であったオッサンたちが読んでこそ味わえる部分が多いのではないだろうか。 | ||||
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日常の細かい気づきがあるところでしょう。 ふとした時に感じる主人公の子どもたちの気持ち、細かな心理描写が妙に落ち着きのない14歳という主人公を大人に見せている。 物語自体は、筆者の自伝的ともいえるものだけど、ただなつかしい物語でもなく、ただ冒険小説でもなく、青春物語でもない、そんないつの時代にも共通する心の感じ方、それが最も本書で良い気づきになるのではないでしょうか? あまり細かいことを考えずに読めるところがやはり良い。すぐに読みきってしまえる入門書!! | ||||
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石田衣良さんの小説は始めて読みました。 意外にしっとりした作品を書くんだなあと思ってしまいました。 著者が言うように14歳という年頃には 思い入れのある方は多いのではないでしょうか。 僕自身はどこか背伸びしてて冷めている人間だったからか、 作中の登場人物がみんな素直で等身大の自分を認めて 日々を過ごしていく姿には羨ましいと思ってしまいました。 非現実な描写や過剰な表現があるのは確かですが、 そういうのも楽しむのが小説ではないでしょうか。 著者のスタイリッシュな文体に青春の儚さややるせなさが 見事に合わさったとても良い作品だと思います。 | ||||
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石田衣良さんの著作はこれが初めてなのですが、 クールな顔して結構過激なの書きますねえ! 最初はただの官能小説かと思いましたよ。 でもすべてのストーリーは共通して、何らかのメッセージを含んでいて、 中盤に暗い話が続いても、ラストは希望をもった形で終わっている。 登場人物の微妙な心情も情景の描写も、とっても上手いと思います。テンポもいいですしね。 他の作品も読んでみたいと思いました。 | ||||
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次の日にまた会うに決まっている友達にさよならをいうのは、いつだってなかなか楽しいものだ。 なるほどなあ〜〜と思った作中の文章であります。 | ||||
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