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百人一首殺人事件
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【この小説が収録されている参考書籍】
百人一首殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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初期の山村作品は、『花の棺』『黒の環状線』『葉煙草(シガリロ)の罠』『鳥獣の寺』と凝った題名で、中身もそれにふさわしくなかなか読ませるのだが、ナニナニ殺人事件という画一的なタイトルを付け始めてから粗造乱造が目立つようになった。本書はいわばその走り。昭和53年に書き下ろされた長篇である。 殺人現場に必ず百人一首の札が残されるという趣向の連続殺人事件だが、はっきりいって子ども騙し。まあ本来、本格ミステリには多かれ少なかれそういった部分はあるものだ。しかしそこを達者な筆でカヴァーして、作品世界に読者をたっぷり遊ばせてこその作者の力量だろう。「何だかバカらしいなあ」と読者を鼻白ませては、失敗なのである。 とはいえ、そうしたプロットの面白さや心理的切れ味のような文学性を、僕は山村美紗に期待しているわけではない。では何を求めているかというと、作品中にちりばめられた京都的記号というか、雰囲気である。その意味では本書も大いに楽しく、文句はない。八坂神社が舞台だし、凶器は破魔矢だし、舞妓も出てくる。これでいいのだ、という気もしている。 | ||||
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初期の山村作品は、『花の棺』『黒の環状線』『葉煙草(シガリロ)の罠』『鳥獣の寺』と凝った題名で、中身もそれにふさわしくなかなか読ませるのだが、ナニナニ殺人事件という画一的なタイトルを付け始めてから粗造乱造が目立つようになった。本書はいわばその走り。昭和53年に書き下ろされた長篇である。 殺人現場に必ず百人一首の札が残されるという趣向の連続殺人事件だが、はっきりいって子ども騙し。まあ本来、本格ミステリには多かれ少なかれそういった部分はあるものだ。しかしそこを達者な筆でカヴァーして、作品世界に読者をたっぷり遊ばせてこその作者の力量だろう。「何だかバカらしいなあ」と読者を鼻白ませては、失敗なのである。 とはいえ、そうしたプロットの面白さや心理的切れ味のような文学性を、僕は山村美紗に期待しているわけではない。では何を求めているかというと、作品中にちりばめられた京都的記号というか、雰囲気である。その意味では本書も大いに楽しく、文句はない。八坂神社が舞台だし、凶器は破魔矢だし、舞妓も出てくる。これでいいのだ、という気もしている。 | ||||
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初期の山村作品は、『花の棺』『黒の環状線』『葉煙草(シガリロ)の罠』『鳥獣の寺』と凝った題名で、中身もそれにふさわしくなかなか読ませるのだが、ナニナニ殺人事件という画一的なタイトルを付け始めてから粗造乱造が目立つようになった。本書はいわばその走り。昭和53年に書き下ろされた長篇である。 殺人現場に必ず百人一首の札が残されるという趣向の連続殺人事件だが、はっきりいって子ども騙し。まあ本来、本格ミステリには多かれ少なかれそういった部分はあるものだ。しかしそこを達者な筆でカヴァーして、作品世界に読者をたっぷり遊ばせてこその作者の力量だろう。「何だかバカらしいなあ」と読者を鼻白ませては、失敗なのである。 とはいえ、そうしたプロットの面白さや心理的切れ味のような文学性を、僕は山村美紗に期待しているわけではない。では何を求めているかというと、作品中にちりばめられた京都的記号というか、雰囲気である。その意味では本書も大いに楽しく、文句はない。八坂神社が舞台だし、凶器は破魔矢だし、舞妓も出てくる。これでいいのだ、という気もしている。 | ||||
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