柔らかな頬

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評判

柔らかな頬の評価:

3.79/5点 レビュー 154件。 B ランク

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平均点3.79pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全111件 61〜80 4/6ページ
No.51
(4pt)

面白い。

北海道の別荘地での不倫から始まり、思考が流れるように情景が進んでいく。
消えた娘を探し続け、ヒロインはつかれきっていく。その中で末期癌をかかえる刑事と心が結ばれていく。。。
ほかの著作では見せない実験的な文体が印象的。
ストーリー自体はとくに変わったものではないが、この文体が作品に厚みをもたらしている。
ミステリーファンだけではなく純文学を読んでいる人たちも楽しめると思う。
柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)より
4167602067
No.50
(4pt)

欲望の先に。。。

大人の欲望とか人生とか人間のダークな部分が
とてもよく書かれていると思います。
欲望に忠実になることで引き起こされる出来事。
すべての生きるということが何かしらの犠牲の元に
なりたっているんだなぁ・・・と思います。
言葉があっているのかどうかは分かりませんが
人間のエグさが凄く描かれてる話だと思います。
柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)より
4167602067
No.49
(4pt)

束縛と解放の無限運動

人は色々な束縛やしがらみの中で生きています。ある場に居ることが本来の自分を損なうからと逃避したとしても、別な場は再び時間とともに自分を拘束し始める。この束縛と解放の、再生と崩壊の無限運動。「解放」に向う個は、自分が自分であることに強すぎるため自己中心的であり他者への思いやりは極めて希薄です。
死ぬまで自分が何者なのか確認し続けることの虚しさと哀しさ。その確認する作業そのものが生きる証でもあるかのように、他者を傷つけ、ひたすらに走り続ける主人公たち。自分と他人の絶対的な差異の自覚、いや過去の自分と現在の自分さえ、そこには異質なものが横たわる。他人とは分かち合えないことを自覚したときの、他者が絶対に介在できないギリギリの孤独。極めて個人的な存在である「肉体」というもの、肉体を貫く「性」の意味。しかしそれでも人は求めてしまう、その果てしない虚無を埋めるために。
第十章 砂岩は唯一作者が読者におもねた蛇足と感じたものです。作者のコメントを読むと、そういう意図ではなかったようです。
柔らかな頬 Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬より
4062079194
No.48
(4pt)

生々しい小説

秋田の連続児童不審死事件⇒殺人事件が世間を騒がせているが、ちょうど最近、桐野夏夫のこの本を読み終わったところで、不思議な気がする。
『柔らかな頬』は、不倫している主人公・カスミの娘・有香が、北海道で急に失踪する話である。カスミは、一心不乱に娘を探そうとする。ということで、内容は実際の事件とは若干違うのだけれど、実際のところ、救いのなさが似ている気がする。疎ましく思われた娘が、いなくなる。
実際のところ、女の子というのは人類のためには男の子より大事な存在であって(男の子100人対女の子が1人生き残る状況より、逆の方が人類にとっては好ましい状況である)ちょっと飛躍するかもしれないが、大雑把に言って未来を象徴する存在であると言っても良い。いろいろな小説・物語で、小さな女の子が救いとして描かれているのには理由がある。
そんなわけで、女の子が訳もわからず殺されたり、いなくなったりするという事件には救いのなさが濃密に漂うわけである。
というわけで、えてしてこういう小説を読んでいると気分はげんなりしてきそうなものだし、末期がんの刑事が出てきたり、60過ぎの妖艶な老女が出てきたり、広告マンあがりのやくざが出てきたりするとますますそうなのだけど、この小説の場合はあんまりそういうような感じはしなくて、奇妙な高揚感のうちに読み終えてしまう。確かに救いはないし、わくわくどきどきするような話ではないのだけど、妙に生々しいのね。こういう生々しさというのはなかなか味わえない。突拍子もないような小説なのだけど、意外と時代の空気をよく汲んでいるのだと思う。
柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)より
4167602067
No.47
(4pt)

題名がすべてを物語ってる

これを読んだのは結構前なんですけど、子供を生んでから特にこの本を思い出します。自分の子供の象徴ってやっぱり柔らかいほっぺたなんですよね・・もし、この柔らかなほっぺが自分の前からなくなってしまったらすごくぞっとします。この本はそのぞっとする先を書いた本だと思います。もういちどほっぺにさわれることを期待して落胆して祈ってあきらめてまた期待して。。。そういうどうしようもなさがつたわります。だから逆に最後すっきりとしないほうがいいのかも。
柔らかな頬〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈下〉 (文春文庫)より
4167602075
No.46
(5pt)

ドラマもすばらしかった!

天海祐希主演でドラマ化されたものを見た後にこれを読んだが、ドラマ、本ともにすばらしかった!ドラマを先に見てる人でも十二分にたのしめると思う。桐野夏生は自分にとって、あまり立て続けに読みたい作家ではないが、気力、体力ともに下降してグタグタ腐ってる最中に読むと、主人公の女性のサバイバル精神に触発され、身の内にふつふつと力が湧いてくるので好きだ。
柔らかな頬 Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬より
4062079194
No.45
(4pt)

買う前に

ハッキリ言います。最後まで読んでスッキリできるような小説ではありません。読めば分かると思いますが、結局読者個人個人に判断してくださいって事なのか?
とりあえず、本当にスッキリできませんでした。なのになぜこんなに星4なのかと言うと、それだけ文章が上手く、読めるからです。
個人的に好きってのもあるかもしれませんがね。
柔らかな頬〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈下〉 (文春文庫)より
4167602075
No.44
(4pt)

人間の本質

人間臭さの表現が上手いと思った。
人は誰しも何かを背負い、嘘をつき、自分をごまかして生きている。
主人公の生い立ちから現在に至るまでの人生が細かく描写され
その中で主人公は素直に気持ちのまま生きようとしていた。
そして、情事のときに娘がいなくなり、後ろめたさの中で娘を探しながら自分の生きたかった人生を感じてゆく。
中盤まではスピード感があった。
後半部分がやや失速した感じに思えたのが残念だ。
エンディング部分は納得のような一味足りないような感じに思えた。
柔らかな頬 Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬より
4062079194
No.43
(4pt)

面白いです

 登場人物の心理や場面の情景には、臨場感があふれていてドキドキするものがありました。
 ミステリーとしてはどうなのでしょうか?賛否両論あるみたいですが、ちょっと物足りない気がします。
 しかし、主人公と同じ北海道出身者として自分に重なるようなものがあって全体的には自信を持ってお薦めできる一作です。
 桐野氏の他の作品も読みたくなりました。
柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)より
4167602067
No.42
(5pt)

腹の底に響く圧倒的な存在感

私は、物語の奥底に流れ続ける重低音を、読中ずっと感じていた。
それは主人公カスミが幼い頃に、毎日聞いていた北海道の暗い海の海鳴りなのだろうか?
高校を卒業したカスミは、その海から、鬱屈した平凡な毎日から逃れようと東京に出た。そして都会での生活という海の中で再び漂流し、不倫に溺れようとする。「子供を失ってもいい」とさえ考えるカスミの前から、自分に良く似た幼い娘が失踪する。我が子を探し続けるカスミが、本当に求めていたのは、北海道に捨ててきた自分自身の真実なのか。人生に流れる奇妙な縁で、20年ぶりに留萌の村に帰ったカスミ。娘の捜索には何の進展も無いが、カスミの夢や、死にゆく内海の白昼夢として、数々の可能性が作者によって示される。悲しいほどの救いの無さ。何が現実で何が夢なのか?何が事実で何が想像なのか?読者さえ、作者の術中に嵌まり、文章の中を漂い続け、小説の終わりに呆然と立ち尽くす他は無い。しかし、本を閉じた瞬間から、耳について離れない海鳴りと、作者の圧倒的な筆力とに、いつまでも浸っていたいと強く希望する自分がいる。
文句なしの五つ星、作者の文句なしの代表作。
柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)より
4167602067
No.41
(5pt)

因果は巡る

故郷・北海道から家出して飛び出し、東京で結婚したカスミ。不倫相手・石山との情事を目的に、2人の家族を伴って北海道の別荘を訪れたカスミを待っていたのは長女・有香の失踪事件だった。カスミの漂泊はここから始まったのだった。
人里離れた別荘地での失踪事件をテーマにしているが、謎解きがメインではなく、登場人物たちのほの昏い心理描写が読みどころ。この点、著者の「OUT」と共通している。
親を捨て、不倫の末に夫と子供を捨てようとしたカスミ。同じくエリートの地位と家族を捨てようとした石山。念願の刑事になったとたんに若くして死病に冒された内海。有香の失踪をきっかけに、彼らが自らの犯した「罪」に苛まれ、苦悩する様子が克明に描かれている。ぞくぞくするほど読み応えがある。
本書のこのような結末には賛否あろうと思うが、個人的には非常に満足のいく読後感であった。著者の「OUT」を超える作品と評価したい。
柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)より
4167602067
No.40
(5pt)

「OUT」とならぶ桐野氏の代表作

第121回直木賞受賞作
2000年版 このミス5位
2000年文春ベスト10 4位
「OUT」とならぶ桐野氏の代表作。
直木賞というと作者の旬をすぎたころの作品が候補作路なるケースがままみうけられるが、この作品にかぎっては、とるべくしてとったという印象である。
北海道の小さな町での未来を悲観し18歳で親を捨てて上京した主人公カスミ。十数年ぶりに不倫相手の家族と自分の家族を伴い、北海道の別荘を訪れることになるが、そこで自分の長女が神隠しにあったように失踪してしまう。
この作品は、この長女の失踪事件をベースに進行するのであるが、数通りの解釈が作品中で提示されるものの、結局最後まで真実は明らかにされない。このことをミステリーとしてアンフェアととらえる向きもあるかもしれないが、あくまでも真相を幾通りかに絞った上で、読者によっていかようにも解決させることができ、安易な?真相を提示されるより、作品の質が高まっているように感じた。むしろ、この作品はミステリーの形態はとりながらも、謎解きではなく、事件を通した登場人物達の心情の変化、魂の漂流に重きをおいた作品であり、そういった意味で優れた作品にしあがっているように思う。
柔らかな頬〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈下〉 (文春文庫)より
4167602075
No.39
(5pt)

謎解きではなく、事件を通した登場人物達の心情の変化、魂の漂流に重きをおいた作品

第121回直木賞受賞作2000年版 このミス5位2000年文春ベスト10 4位「OUT」とならぶ桐野氏の代表作。直木賞というと作者の旬をすぎたころの作品が候補作路なるケースがままみうけられるが、この作品にかぎっては、とるべくしてとったという印象である。北海道の小さな町での未来を悲観し18歳で親を捨てて上京した主人公カスミ。十数年ぶりに不倫相手の家族と自分の家族を伴い、北海道の別荘を訪れることになるが、そこで自分の長女が神隠しにあったように失踪してしまう。この作品は、この長女の失踪事件をベースに進行するのであるが、数通りの解釈が作品中で提示されるものの、結局最後まで真実は明らかにされない。このことをミステリーとしてアンフェアととらえる向きもあるかもしれないが、あくまでも真相を幾通りかに絞った上で、読者によっていかようにも解決させることができ、安易な?真相を提示されるより、作品の質が高まっているように感じた。むしろ、この作品はミステリーの形態はとりながらも、謎解きではなく、事件を通した登場人物達の心情の変化、魂の漂流に重きをおいた作品であり、そういった意味で優れた作品にしあがっているように思う。
柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)より
4167602067
No.38
(5pt)

代表作

第121回直木賞受賞作2000年版 このミス5位2000年文春ベスト10 4位「OUT」とならぶ桐野氏の代表作。直木賞というと作者の旬をすぎたころの作品が候補作路なるケースがままみうけられるが、この作品にかぎっては、とるべくしてとったという印象である。北海道の小さな町での未来を悲観し18歳で親を捨てて上京した主人公カスミ。十数年ぶりに不倫相手の家族と自分の家族を伴い、北海道の別荘を訪れることになるが、そこで自分の長女が神隠しにあったように失踪してしまう。この作品は、この長女の失踪事件をベースに進行するのであるが、数通りの解釈が作品中で提示されるものの、結局最後まで真実は明らかにされない。このことをミステリーとしてアンフェアととらえる向きもあるかもしれないが、あくまでも真相を幾通りかに絞った上で、読者によっていかようにも解決させることができ、安易な?真相を提示されるより、作品の質が高まっているように感じた。むしろ、この作品はミステリーの形態はとりながらも、謎解きではなく、事件を通した登場人物達の心情の変化、魂の漂流に重きをおいた作品であり、そういった意味で優れた作品にしあがっているように思う。
柔らかな頬 Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬より
4062079194
No.37
(4pt)

漂流と邂逅

「理不尽」あるいは受容不可能な状況に押し出され、流浪に漕ぎ出す主人公二人の、複合幻想と邂逅の物語。桐野夏生の物語の多くは、周辺、辺境、下層へ「回帰」あるいは「堕ちていく」ことへの、妥協なきカタルシスを描く。「人の『文学的』解放」というものをこんにち彼女ほど描けている作家はいないだろう。いささかの強引さと、結末が蛇足でありその無意味さは気にかかったがそれ以上に著者の「人(女性)の解放」への首尾一貫したこだわりがある。
柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)より
4167602067
No.36
(4pt)

ラストがね・・・

 不倫相手との家族ぐるみの旅行の最中、突然失踪した幼い長女。それを機にピンと張った糸の様にぎりぎりの所で保てれていた幸せな家庭生活は脆くも崩れ去ってしまう。主人公は失踪した娘を、死の臭い漂う末期癌患者の元刑事と共に探しに行くのだが・・・という流れのお話。 話の流れは面白かったし、一気に読ませてくれるだけの文章力ではあった。しかし終盤に近づくにつれ夢と現実、嘘と真実が入り乱れるような混沌とした描写を用いて著者自ら話を崩壊させてしまったような気がする。結局自分で創り出した少女失踪の原因を、自分で解くことが出来なくなってしまったそんな印象がぬぐえない終わり方だった。 最終章は・・・どこか映画の「セブン」に似た後味の悪さを覚えた。不要な気もするが、これがあるからこの話は他の普通の話と一線を画するものになった気もする。
柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)より
4167602067
No.35
(5pt)

美は醜、醜は美

主人公の女の思考が、怪物の内面を覗いているようでゾッとした。男が女に感じる「不可思議な神秘性や自由奔放な魅力」は、この怪物性(=視野が狭く利己的で即物的な思考)なのかもしれない。
柔らかな頬〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈下〉 (文春文庫)より
4167602075
No.34
(5pt)

美は醜、醜は美

主人公の女の思考が、怪物の内面を覗いているようでゾッとした。男が女に感じる「不可思議な神秘性や自由奔放な魅力」は、この怪物性(=視野が狭く利己的で即物的な思考)なのかもしれない。
柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)より
4167602067
No.33
(4pt)

最後まで一気に読みました

「犯人は誰なの?」と最後まで一気に読んでしまいました。登場人物は比較的多いのですが、ひとりひとりの個性が強いので、読んでいて混乱することはありませんでした。好き嫌いが分かれる結末かとは思いますが、ほかの本とはひと味違う終わり方で、なかなか強烈な一冊でした。
柔らかな頬〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈下〉 (文春文庫)より
4167602075
No.32
(5pt)

深い愛情と果てしない絶望

不倫相手が夫の知り合いでもあったため、二組の家族旅行という名の不倫旅行を企てた主人公、カスミ。その旅行先で愛娘が突然、行方不明になり、一時は不倫相手のために家族を捨ててもいいとまで思ったカスミは、激しい後悔と自責の念に打ちのめされます。主人公カスミを丁寧に描く一方で、他の登場人物達の心の動きも細かく描かれ、同じ出来事でもカスミの眼を通した事実や思いと、夫や不倫相手の感じる事実や思いが異なる点を浮かび上がらせていきます。同じ時を体験していても、理解する現実や感じる心は人それぞれなのだという当たり前の現実、いわゆる事実の多面性を、緻密な描写で丁寧に描きます。読み進むうち、カスミの深い絶望と母親としての溢れる愛情に、ぐいぐいと引き込まれていきます。カスミの絶望と愛情の深さにどっぷり浸かった頃に、より深い愛情と果てしない絶望が静かに頭をもたげる・・・そんなラストが待っています。
柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)より
4167602067