新世界より

評判

新世界よりの評価:

3.97/5点 レビュー 506件。 S ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.97pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全708件 681〜700 35/36ページ
No.28
(4pt)

読み終わってすぐに読み返したくなります

上巻の前半、世界設定や学校での呪力訓練の描写は読んでいて長く感じました。
ところが上巻の後半から下巻にかけて一気に読ませる引き込み方は流石です。
映像化するなら、アニメーションでないとリアリティが損なわれるくらいの壮大な描写の連続です。
『クリムゾンの迷宮』と同様に、登場するキャラクターの恐ろしさや禍々しさなども魅力的で上質なRPGのような楽しませ方も健在です。

設定のあまりのスケールの大きさに
「きちんと収斂するのだろうか?」と不安になりましたが、ほぼ説明責任を果たしています。著者の構想力や知性に圧倒されつつも、読み易く、読後すぐに上巻から再読してしまいました。

新世界より(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 新世界より(下) (講談社文庫)より
4062768550
No.27
(4pt)

う〜ん........

上巻下巻ともに、面白すぎて一気に読むことが出来ました。
しかし、下巻ではもう少し守と真理亜のその後について触れてほしかったです。
「冬の遠雷」から次の章の「劫火」になり、早紀たちの年齢が一気に変わりました。
その年齢が変わるまでの間に何があったのか書いてほしかったです。
少し、急すぎたと思います。
上巻はとても素晴らしかったですが、下巻は少しだけ「う〜ん・・・」という感じがしました。
貴志祐介さんの本は初めて読んだのですが、私的にはあさのあつこさんや重松清さんなどの作家の方がいいな〜と感じました。
この本は、私には少し物足りない感じでした。
しかし、読んでみて良かったと思います。
皆さんも是非読んでみてください。
新世界より 下 Amazon書評・レビュー: 新世界より 下より
4062143240
No.26
(4pt)

読み終わってすぐに読み返したくなります

上巻の前半、世界設定や学校での呪力訓練の描写は読んでいて長く感じました。
ところが上巻の後半から下巻にかけて一気に読ませる引き込み方は流石です。
映像化するなら、アニメーションでないとリアリティが損なわれるくらいの壮大な描写の連続です。
『クリムゾンの迷宮』と同様に、登場するキャラクターの恐ろしさや禍々しさなども魅力的で上質なRPGのような楽しませ方も健在です。
設定のあまりのスケールの大きさに
「きちんと収斂するのだろうか?」と不安になりましたが、ほぼ説明責任を果たしています。著者の構想力や知性に圧倒されつつも、読み易く、読後すぐに上巻から再読してしまいました。
新世界より 下 Amazon書評・レビュー: 新世界より 下より
4062143240
No.25
(4pt)

圧倒的な世界観。

上巻の内容をすっかり忘れさせられてしまった主人公の様子から始まる下巻。
静かな日常が戻ったかに思われましたが、
恐ろしい惨劇が待っていました。

中盤までは息もつかせぬ展開で、結末はどうなるんだろうと言う気持ちで読み進めました。
ただ東京へ行ったあたりから上巻でも首をひねった、
やや詰め込みすぎな新知識に、うんざりしてしまいました。
気持ちの悪い虫や廃墟と化した都市やコンクリートについて、そんなに詳しい説明が必要だったのでしょうか??
もう少し割愛しても本筋には何ら影響なかったかと。
そのあたりが無駄に思えてしまい、中だるみを感じてしまいました。
そして結末というか、ラストの述懐部分も予想通りで、
特に新発見が無く終わってしまいました。

本を閉じて感じることは、確かにタイトル通りこの内容は「新」ですし、
設定やキャラクターも画期的ではあるけれども、
果たして私好みのストーリーであったのかと言うことです。
同じく新しいと言うことでは、やはり「クリムゾンの迷宮」と比較してしまいますが、
読後感は全く違います。
上手く言えないのですが、動物を虐殺するという内容が、
生理的に受け付けなかったのかもしれません。
万人に受け入れられる小説ではないことだけは、はっきりと言えます。

新世界より(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 新世界より(下) (講談社文庫)より
4062768550
No.24
(4pt)

圧倒的な世界観。

上巻の内容をすっかり忘れさせられてしまった主人公の様子から始まる下巻。
静かな日常が戻ったかに思われましたが、
恐ろしい惨劇が待っていました。
中盤までは息もつかせぬ展開で、結末はどうなるんだろうと言う気持ちで読み進めました。
ただ東京へ行ったあたりから上巻でも首をひねった、
やや詰め込みすぎな新知識に、うんざりしてしまいました。
気持ちの悪い虫や廃墟と化した都市やコンクリートについて、そんなに詳しい説明が必要だったのでしょうか??
もう少し割愛しても本筋には何ら影響なかったかと。
そのあたりが無駄に思えてしまい、中だるみを感じてしまいました。
そして結末というか、ラストの述懐部分も予想通りで、
特に新発見が無く終わってしまいました。
本を閉じて感じることは、確かにタイトル通りこの内容は「新」ですし、
設定やキャラクターも画期的ではあるけれども、
果たして私好みのストーリーであったのかと言うことです。
同じく新しいと言うことでは、やはり「クリムゾンの迷宮」と比較してしまいますが、
読後感は全く違います。
上手く言えないのですが、動物を虐殺するという内容が、
生理的に受け付けなかったのかもしれません。
万人に受け入れられる小説ではないことだけは、はっきりと言えます。
新世界より 下 Amazon書評・レビュー: 新世界より 下より
4062143240
No.23
(4pt)

まさに新世界。

SFは嫌いではないのですが、やや苦手なジャンルです。
でもこの小説は入りやすかったです。
と言うのも、登場人物が日本人でしかも最近流行の名前だったからです。
「貴志祐介ファンだけど、SFはちょっと」とおっしゃるかたにも、
すんなりと読み始めていただけると思います。
そんなに遠くない未来という時代設定が、
妙に信憑性があり、身近な恐怖に感じました。
フィクションとノンフィクションの間の、
すれすれを描いているという感じでしょうか。
とはいえ、前半は矢継ぎ早に初めて聞く言葉が出てきて、
ちょっと消化不良でした。
さらに、”そこにそんなにページを使うの??”という部分が何カ所かあり、
少し残念でしたので、☆4つとしました。
今、上巻のみを読んでこのレビューを書いていますが、
きっとラストはきれいにまとまって、おおっと言わせてくれると信じています。
新世界より 上 Amazon書評・レビュー: 新世界より 上より
4062143232
No.22
(4pt)

練られた作品なんだけど、大作なんだけど

バケネズミが反乱を起こし東京の地下で迎えるクライマックスまで、渡辺早季が書き留めてゆく物語は人間の愚かさを突き付けられているようで夢中になって読んだ。
全部を読み終えてようやく、上巻で執拗に細かく描いていたこの物語の世界に割いたページの量に納得した。
私たちがいるこの世界が古代と言われてしまう未来の世界は、大昔の日本に似せて造られたことが輪郭を帯びて浮かび上がるからだ。
練りに練って熟成させた貴志祐介の新作は、胸にずしりとくる。
人は優位に立ちたがるし、
平和も望むが残虐さをも持つ。
人は愚かかもしれない。
そんな私たち人間に対し、将来は悲観的な状況が来ても、子どもを産むことが未来を託せる。
近未来のファンタジーみたいな娯楽作品でもなく、ミステリーでもなく、貴志祐介からの希望が筆を持って書かれた大作なんだと思う。
が、凄い作品なのに引っかかりが消せない。
読後何度も考え辿り着いたのは、早季が描く物語に早季以外の両親が欠落してることだった。
瞬も覚も両親が居た個所があまりにも省かれ、権力者である寛の祖母が重要な局面で再三出てくる。
その辺りがこの本を近未来の化け物VS人間の争い止まりにしてしまったように思うのだ。
人間は愚かかもしれないが、その人間の望みが子孫だというのであれば、早季以外瞬ででもその親が全く出てこない、早季の思い出に残ってないのが、物語を中途半端にしてしまったのではないか。

新世界より(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 新世界より(下) (講談社文庫)より
4062768550
No.21
(4pt)

練られた作品なんだけど、大作なんだけど

バケネズミが反乱を起こし東京の地下で迎えるクライマックスまで、渡辺早季が書き留めてゆく物語は人間の愚かさを突き付けられているようで夢中になって読んだ。
全部を読み終えてようやく、上巻で執拗に細かく描いていたこの物語の世界に割いたページの量に納得した。
私たちがいるこの世界が古代と言われてしまう未来の世界は、大昔の日本に似せて造られたことが輪郭を帯びて浮かび上がるからだ。
練りに練って熟成させた貴志祐介の新作は、胸にずしりとくる。
人は優位に立ちたがるし、
平和も望むが残虐さをも持つ。
人は愚かかもしれない。
そんな私たち人間に対し、将来は悲観的な状況が来ても、子どもを産むことが未来を託せる。
近未来のファンタジーみたいな娯楽作品でもなく、ミステリーでもなく、貴志祐介からの希望が筆を持って書かれた大作なんだと思う。
が、凄い作品なのに引っかかりが消せない。
読後何度も考え辿り着いたのは、早季が描く物語に早季以外の両親が欠落してることだった。
瞬も覚も両親が居た個所があまりにも省かれ、権力者である寛の祖母が重要な局面で再三出てくる。
その辺りがこの本を近未来の化け物VS人間の争い止まりにしてしまったように思うのだ。
人間は愚かかもしれないが、その人間の望みが子孫だというのであれば、早季以外瞬ででもその親が全く出てこない、早季の思い出に残ってないのが、物語を中途半端にしてしまったのではないか。
新世界より 下 Amazon書評・レビュー: 新世界より 下より
4062143240
No.20
(5pt)

上巻だけで終わらず下巻まで

35歳の主人公が12歳の頃を振り返り、後世に残すつもりで書き始めた物語は、今の私たちの世界に重なるようで異なった世界が描かれてゆく。
語り手である主人公渡辺早季は23年間を時を経て振り返るので、物語は含みを持たせて展開する。
民族学の本でも読んでいるかのような前半と、呪術や奇怪な動物が出てくる後半と、上巻だけでは物語の全体像を見ることは出来ない。
貴志祐介が何のためにこの作品を書き下ろしたのか、練りに練った作品の全体像を見るために、上巻で時間を要しても下巻に辿り着くべきである。
下巻に入れば、物語の展開は速度を増すので読み易くなるのでご安心ください。
新世界より 上 Amazon書評・レビュー: 新世界より 上より
4062143232
No.19
(5pt)

読み手の想像力が試される「新世界」

「天使の囀り」にも衝撃を受けましたが、作者の生物学的センスは抜群です。ぼく自身、生命科学の「専門家」の端くれですが、本作に描きだされる想像上の生き物の体系は、ある意味、空前絶後のリアリティを持っていると思います。一方で「呪力」に関する設定は科学的には首を傾げざるをえないものだけに、作者の生き物への執着には畏怖を覚えます。この、少なくとも視覚的には醜悪を極める世界を数年にわたって脳裡に抱きつづけ、ここまでの完成度へと煎じ詰めた精神力は凡人には想像しがたいものがあります。
物語の詳細に踏み込むのは危険なので触れませんが、読み手の想像力が試される小説です。細かくディテールが描写されているようでいて、視覚的な詳細の描写はストーリーテリング上、最小限描写すべき対象に限られており、それ以外の多くは、世界を構成する要素がいかにしてそこにあるかというプロセス、メカニズムの描写の積み重ねによって提示されています。その結果として、この小説世界に五巻で感じられるどういった光景が展開しているのか、その大部分は読者の想像力に任されています。読み手のそれぞれが、それぞれの経験、想像力に応じて、異なる「新世界」を脳裡に描きだすことでしょう。
近年の日本のエンターテインメント小説の系譜上は、「屍鬼」「シャングリ・ラ」といった流れに連なるものと感じますが、それはストーリー展開の表層を捉えた比較に過ぎないかもしれません。生き物が争い、争いの中で他の生き物を殺すという、ほぼすべての動物種が行っている振る舞いを、詩的ロマンティシズムなどに逸れることなく、真正面から描こうとし、描ききれたかはさておき、完遂したことに敬服します。その中で、生き物が生き物たるがゆえに行う行為の積み重ねの中に、「神」をはじめとする、私たちが「人間らしい」と感じる概念を淡々と畳みこんでみせた点など、唸らされた部分も数多くあります。そして、最後の1行に、さまざまな意味で胸が熱くなりました。傑作です。
新世界より 上 Amazon書評・レビュー: 新世界より 上より
4062143232
No.18
(5pt)

面白かったです。

下巻は上巻の流れを引っ張っていくが、「劫火」の章から急に動き始めてどんどん加速していく。ラストには謎掛けを残し・・・。
 読み終えてみると、こんなに分厚く、最初は意味不明の世界が展開していくことに戸惑いを感じたが、最後はきれいに収まった。貴志氏の産み出す世界に魅了された。素晴らしかったです。
新世界より(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 新世界より(下) (講談社文庫)より
4062768550
No.17
(5pt)

面白かったです。

 下巻は上巻の流れを引っ張っていくが、「劫火」の章から急に動き始めてどんどん加速していく。ラストには謎掛けを残し・・・。
 読み終えてみると、こんなに分厚く、最初は意味不明の世界が展開していくことに戸惑いを感じたが、最後はきれいに収まった。貴志氏の産み出す世界に魅了された。素晴らしかったです。
新世界より 下 Amazon書評・レビュー: 新世界より 下より
4062143240
No.16
(4pt)

不思議な世界、けれど成り立っている。

 本書で描かれている世界は現実離れしているが、何となくなつかしさを感じる。しかしながら、しっかりとした存在感・実在感を表している。
 奇妙であるが、説得力がある。その中で活き活きとしている早季たち、主人公の更なる成長を下巻に期待する。
新世界より 上 Amazon書評・レビュー: 新世界より 上より
4062143232
No.15
(5pt)

アキラを思い出す

遥か未来、呪力と呼ばれる力をもった子供達の話で、言葉を喋るネズミがでてきたりと、表層はファンタジーだが、読み進めて行くうちに感じとるのは、サイコホラーである。アキラ私は、このイメージかしっくりた。アキラというのは、アニメのアキラである。未知なる力を手に入れ、やがて体も人格も力に呑み込まれてしまう小学生時にアキラを見て、ワクワクするような凄さと、気味の悪さを感じにはいられない話の流れ、それと同じものを、この本から感じた。読み手を選ぶかもしれないが、私は話にすっかり引き込まれ、ページをめくる手がとまらなかった。
新世界より 上 Amazon書評・レビュー: 新世界より 上より
4062143232
No.14
(5pt)

評価は分かれると思いますが・・・。

分厚い上下巻の書籍はややもすると読み始めるのを躊躇うのに十分な重量感だとは思いますが、兎に角まず時間を確保してください。
上下巻合わせて1000ページもの大著です。
出来れば2日に分けられればベストだと思います。
(私自身は体力的に心配だったのでそれくらい必要でした。)
それくらい、途中で読むのを止めることを躊躇うほどに惹きこまれました。
私自身は貴志祐介作品の中では『青の炎』が一番好きという、わりと現実感のあるライトな感覚のものが好みですが、
『クリムゾンの迷宮』も二番目に好きな作品なので本作も楽しめました。
是非想像力を働かせてどっぷりと作品に浸かってください。
「想像力こそが、すべてを変える」のです。
新世界より 上 Amazon書評・レビュー: 新世界より 上より
4062143232
No.13
(3pt)

選ばれませんでした

ページ数に引けをとらない壮大な作品です。
作者の示唆したいであろうテーマも異ワールドの臨場感も申し分ないのに
最後まで作品に浸りきれなかった私は
レビューで皆さんが散々述べられているとうり
「作品に選ばれなかった」人だということです。
あきらかにテーマにひかれて買った選択ミスと言うほかありません。
十分な作品である、駄作ではないということと楽しめる作品であることが
必ずしもイコールでないところがこの本の場合、非常に辛かった。
「ばけねずみ」に代表される異生物の緻密かつ生々しいまでの描写
難解な日本語による異次元の演出。(あえて言えばここまで難しい語彙を使う必要があるのか)
目前に物語が色鮮やかに展開すればするほど、作品から離れてゆく自分を感じます。
きっとSFに向いていないということなんでしょう。
作品は読み手を選ぶという読書の基本を思いださせてくれた貴重な一冊でした。
物語の展開は気になりますが、もう一度この枚数はしんどいので下巻まではどうも......
新世界より 上 Amazon書評・レビュー: 新世界より 上より
4062143232
No.12
(5pt)

未完の完成形

 ご都合主義な点はある。描写の足りない点はある。終盤の主人公に感情移入できないという点もある。けれど、そんな欠点を補って余りあるだけの強烈な筆力が、読者に手を止めることを許さない。また、これだけ壮大な物語でありながら軸のブレはなく、膨大な数の伏線も文章ないしは内容からの論理立った想像で全て回収することができる。貴志作品の中でも随一のエンターテイメントだ。
新世界より 上 Amazon書評・レビュー: 新世界より 上より
4062143232
No.11
(2pt)

人間への絶望が生んだ暗黒の未来図

上下纏めて扱う.極度に恐ろしく,かつ長い物語で,二晩うなされてしまった.これはSFではない.恐怖寓話の一種であろう.約千年後,呪力を使える新しい人類の話で,彼らは我々の子孫ではない.語り手渡辺サキが住む神栖66町は日本に九つしか存在しない(総人口約5万)コロニーの一つである.何故66なのか ? 答えはない.サキには姉がいたが消されてしまった.何故 ? 答えはない.そもそも日本の人口がここまで激減したのには徹底的殺戮と新人類の新社会の創設のプロセスがあった筈だが,新人類は歴史を書かず,古い歴史は封印されてしまったため,纏まった話は聞けない.これは新人類が彼等自身を信用していないためで,彼等は常に不安に怯えながら暮らしている.物語の中身は従ってごく限定的な視野からなされ,町の人口の大半を失った大災害が述べられるが,これを教訓にしていかにタブーの体系が変えられたかは書かれていない.この種の自己完結性の欠如はこの物語を読み終えた後の充足感のなさとフラストレーションの原因である.失敗作ではないか.
新世界より 上 Amazon書評・レビュー: 新世界より 上より
4062143232
No.10
(2pt)

駄作ではないが失敗作

語り手と語りの時制選択に違和感を感じ続けたまま物語に最後まで没入できなかった。語り手が過去を回想する手記の形式では、語り手にどんな危機が訪れようと結局無事であることを予め読者は知ってしまっている。回想が時系列に沿ってだらだらと書き連ねられるが、語り手が回想をまるっきり「小説」のように書き読者を焦らす。千年後の世界に自分の経験を伝えようとする語り手がだらだらと時系列に沿って小説を書いてしまうことに違和感を感じた。イライラすると思いますね。内容については、呪力を受け入れられるかに尽きますハリポタやナウシカ、未来少年コナンなどの先行作品が頭の中でちらついて鬱陶しいです。落ちは簡単に予想できます。しかし駄作ではありません。読む価値はあります。語り手と時制の選択に失敗した失敗作です。文庫化に際しては改稿されるでしょうね。
新世界より 上 Amazon書評・レビュー: 新世界より 上より
4062143232
No.9
(5pt)

クリムゾンの迷宮以来の大傑作

上下1000Pの本ですが、一気呵成に読んでしまいます。後半は残りページを惜しみながら読みました。
ハリポタの世界とありましたが、はっきり言うと「絶対可憐チルドレン」の千年後の世界です。
冒頭から、悪鬼・業魔とおどろおどろしい雰囲気が漂うのですが、ミノシロモドキが出てくるあたりから、読むのをとめることが出来なくなります。
登場人物に感情移入出来ないと書いている人がいましたが、確かにこの話の惨劇は全て主人公の行動から起こっているので、イライラさせられるところがありました。
但し、読んでいるときはそれほどでもなかったのですが、ラスト近くの衝撃の事実を知ってからは、その違和感の原因がわかり著者の意図の一端がわかって愕然としました。
どうみても主人公(可愛い女の子)に感情移入させる話ではないのです。
そういう意味では確かに読者を選ぶ小説かもしれません。
この本を読んで感じる違和感は冒頭を読み返してはっきりしました。
最初に主人公はこの手記(小説は主人公が手記としてまとめている形式で書かれている)について、「自己正当化のために歪曲化された物語かもしれない」と明記しており、行間に書かれていることを読むことが必要となるのです。
というか、主人公が意識していないか、あえて意識していても手記に書いていない事実を認識すると、主人公の存在が、彼らが聞いてあまりの残虐さに嘔吐したミノシロモドキの語るおぞましい過去となんら変わらないことを理解できるでしょう。
そういう意味ではラストの読後感の悪さは黒い家なみにあるのですが、一方では滅茶苦茶面白いですし、色々解釈が出来る内容なのでSF・ホラーが好きなら読んだほうがいいでしょう。
残虐風味はあまりありません(理由は読めばわかります)
また、物語の核心となる謎が2つありますのでミステリーが好きな人でも結構行けるのではと思います。
新世界より 上 Amazon書評・レビュー: 新世界より 上より
4062143232