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三たびの海峡
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【この小説が収録されている参考書籍】
三たびの海峡
三たびの海峡 (新潮文庫)

三たびの海峡の評価: 4.15/5点 レビュー 47件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.15pt
Created with Highcharts 5.0.103件6.38%3件6.38%5件10.64%9件19.15%27件57.45%得点得点☆1☆2☆3☆4☆5


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全36件 21~36 2/2ページ
<<12
No.16:
(4pt)

こんな歴史の側面があったのか

この本は反日小説のようですが、
反日というより、日本人によって、
朝鮮半島から描かれた知日小説です。
かつて、日本は韓国に朝鮮総督府を
作り、
勝手に
山林税を作って納めろと言い、
払えなければ没収して、
日本人に払い下げろ
と言った時代がありました。

1895年に日本政府は宮中に軍隊と暴徒
を送り、当時の皇后であった閔中殿を
殺害しました。対韓侵略の立役者だった、
伊藤博文はハルピン駅頭で安重根
によって射殺されました。

この小説は主人公『河本』が昭和18年に強制連行されて
日本に来て、辛酸を舐める話から始まります。
最下層の炭坑で悲惨な1年あまりを送り、敗戦後に
命からがら日本から逃げ帰った男。
朝鮮名、河時根が50年たって、自分の命がそろそろ燃え
尽きることを機に、苦しい中に死んで逝った同胞の
弔いと、戦前の歴史をまだとどめている "ボタ山"を巡って、
当時の犯罪?!を何とも思っていない政治家たちに真っ向から
立ち向かって、あの戦争の後始末をつける。

日本人が悪いとか、韓国人が悪いとか
を言う事が如何に愚かであるか。
と、同時に国名は違っても、同じ人間であるなら、同じ心がある。
隣人や隣国との争いの中で自分の有利だけが国是になっているこの世界は
とっても難しいんだということがわかります。

この作家は虐げられた人を描くのが巧いですね。
別の作品の《国銅》も素晴らしい。
国銅は最期のページを読み終わって涙が止まらなかった
ですが、この作品も同じでした。

この作品で私は思います。
『韓国は悪い、
あの人は韓国人だ。
だから、あの人は嫌いだ』
という考え方はしたくないですね。
そして、私たちは近代史をチキンと
勉強しなければいけないですね。

三たびの海峡 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:三たびの海峡 (新潮文庫)より
4101288046
No.15:
(5pt)

日本人なら知るべき歴史

この国に生まれた以上、正視しなければならない歴史がある。そしてそれは、日本人にとっては歴史であっても、朝鮮半島の人たちにとっては、決して「歴史」ではない。現在に続くものである。

植民地支配、強制連行、そして戦後の歩み、それぞれ精緻な筆で書かれている素晴らしい作品である。このような作品が日本人の手によって書かれたことも大きい。

朝鮮半島と日本の関係がギクシャクし始めたのは、秀吉の朝鮮侵略を除けば、明治維新以降のことである。なぜ、そのようなことになったのか、その理解を大きく助けてくれる小説といえよう。


ただ、主人公には歴史の語り部として一生を送って欲しかったようにも思う。あのような行動に出てしまわざるを得なかったのも理解できるが、貴重な証人として生き続け、語り続けるという流れが、私にはいいように思う。



三たびの海峡 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:三たびの海峡 (新潮文庫)より
4101288046
No.14:
(4pt)

戦時下の朝鮮強制連行

タイトルの言葉は承知しており、本件に関して特に本などから知識を集中して取り入れたことは無かった。朝鮮を併合して日本語を強制的に使用させる植民地政策をとった日本が朝鮮の労働者を強制して働かせたことは常識の範疇かも知れない。欧米の覇権国であればどこの国も特にアフリカ、南米、アジアの植民地で実施していたことである。ソ連などは占領国の人間だけでなく自国民も数知れず強制労働を強いていた。これらの事実はノンフィクションとして発表されたり、小説などに纏められて来たが、加害者の国が決して真実を公表することはなかった。誰も残虐な自国民の過去や仕打ちを暴かれたくないので知らないことがハッピーという訳である。日本でも勇ましい戦記やお偉い高官達の活躍物語は溢れ返っているが、兵隊がのさばり人権のかけらも無かった風潮の中で悲惨な境遇におかれ死に追いやられた悲劇は数え切れない。昨今では、強制したり命令したりした覚えは無いと、古い過去の事など忘れてしまったと言うことのようだ。朝鮮人強制連行についても、日本人によって事実が詳しく公表されることは余り無かったのではと思われる(単なる憶測かも知れないが)。まして、韓国や朝鮮の人達が記録など公表するとも思えず、たとえ出来ても無視されるのがオチ。賠償訴訟が行われているが、関心は薄い。このような状況で本書が書かれたのは驚かされる。日本の作家がそれなりの調査や準備を行った末、ある一人の主人公の物語の語ってくれたものと思う。小説なので典型的なストーリーになっているのではと思われるかも知れないが、真実らしい統計データがあるならば、強制連行者の死者数割合をもって小説の事例を評価することができるのではないかと。日本独特の軍国主義の中で特に貧しい者、弱い者、朝鮮人、中国人などがどれだけ虐待されたのか、本書が想像力を養う材料を提供してくれる。
三たびの海峡 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:三たびの海峡 (新潮文庫)より
4101288046
No.13:
(5pt)

真っ直ぐ日本に向き合いたい

目を背けたい歴史がある。個人レベルなら自身で消化する事も可能だが、国となると難しい。この作品は右でも左でも無く、当然ナショナリズムの押し付けでも無く、日本人が朝鮮半島側の目線で日本に真っ直ぐ向き合い描かれている。歴史の隅に置き去りにされた多くの事柄に、再度目を向ける必要性を感じさせられた。昨今情勢が激しく動いているが、何はなくとも手を取り合いたいものだ。
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4101288046
No.12:
(5pt)

日本人なら是非読んでおきたい

数年前から友人に薦められていましたが、人の薦めには素直に応じるべきと読んでみてつくづく感じました。まさに目から鱗、事実に近いと思われるこれらの歴史を知らず生きてきたことが日本人として非常に恥ずかしいです。
三たびの海峡 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:三たびの海峡 (新潮文庫)より
4101288046
No.11:
(5pt)

戦争小説として

最高レベルと思う。起承転結のバランスは好き嫌いは分かれる所である。特に後半からラストは不自然さを感じる方もおられるかも。しかし傑作に違いなく主人公の現在と過去が交差しつつ振り返られる半生は過酷で切ないものである。 日本人として知っておくべき事が描かれている。また、著者が実生活においてこだわられていると思われる細かな生活描写が素晴らしい。家族、肉親、あらゆる人間関係が交錯する人間ドラマでもある。是非手にとって頂きたい。
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4101288046
No.10:
(5pt)

海峡をこえる

近くて遠い国と言われた日本と韓国。両国の間に忌まわしい歴史があったことは十分認識していますが、戦後何十年経ってもそのことにこだわる韓国や朝鮮、中国といった国に対して嫌悪感を抱いたことがあったことも確かです。しかし最近になって五味川純平氏の「人間の條件」や本書を読む機会があり、改めて軍国主義であった日本と日本人が中国人や朝鮮人に対して行った虐待行為について真剣に考える機会を得ました。両国の将来を考えると、いつまでも過去の歴史にこだわってばかりでは困りますが、「過去のことは水に流して」と一言で言えるような歴史でないことも確かだと思います。これから10年、20年経つとより一層、先の世界大戦の歴史は風化していくことは確かですが、少なくとも戦争によって死んだのは徴兵された兵隊や爆撃を受けた日本人だけでなく強制的に日本に連れてこられ、牛馬のように働かされたり、拷問を受けた韓国・朝鮮の人々がいたことは忘れてはならないと思います。
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4101288046
No.9:
(5pt)

リアル!

 これは小説なのか?ノンフィクションなのか? とにかくどちらでも充分通用する読み物です。
 私の父親は山口県出身で、戦中朝鮮人の同級生がいて、戦後半島に帰国してしまい、それ以来音信不通らしい話を何度も聞かされ、そのせいかヒトゴトと思えないくらいリアルな話として 内容に埋没しながら読んでしまいました。
 惜しむらくは、ラストの展開だけがリアリズムに欠け、「小説」を意識させてしまう。
とは言え、これだけの取材力にまずは驚愕。学者顔負けではないだろうか?
 
三たびの海峡 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:三たびの海峡 (新潮文庫)より
4101288046
No.8:
(4pt)

最後が…

内容を知らずに読み始めました。私はお隣の朝鮮という国をあまり知りません。
しかしこの本を読んでいると、その知らないはずの国がぼんやりと
見えてくるような気がしました。これこそが読書の醍醐味だと思いました。
アリランという言葉、聞いたことはありましたが、
文中で読んで、これほど胸に訴えかけてくる歌だったのかと思いました。
あまり馴染みのない国、人でありながら、
ぐいぐいと引きつけられて読み進めてゆきました。
最後に、市長?候補か何かをやりこめた演説?ではスッキリとしました。
しかし最後に、親しかった人のリンチが明らかにされたことにびっくりしました。
それまで書かれなかったことが不自然だし、隠す必要はなかったのでは?
そして最後の最後の殺し方が、インスリンというのもちょっと脱力しました。
しかし読み応えのあるいいお話だったと思います。
三たびの海峡 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:三たびの海峡 (新潮文庫)より
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No.7:
(5pt)

なぜ、三たびの海峡なのか。四たびの海峡はなかったのか。

なぜ、『三たびの海峡』なのか。
このテーマが全てを語っている。なぜ「日本海峡」を主人公は渡らざるを得なかったのか。
一回目は強制であった。主人公は父に代わって大日本帝国の九州の筑豊に行くことを選ばされた。二回目。日本敗戦後、恋人と共に故郷に渡った。三回目。主人公は復讐のために、自らの意志で渡った。四回目は無い。克明にきちっと、情報収集することができた著者、ハハキギ氏の原作に出会ったときの驚き。これほど、生々しく語ることのできる人は福岡の出身者だ。
著者の略歴は、さておき、現在精神科医。具体的。筆致を押さえて書き続ける。この力量は凄かった。内容は文句なし。俺も、こう生きたいと思う男の怒り。復讐するは我にあり。戦時中の話しとしてこれほど明確に描かれた作品に出会ったことはない。流涙。泣いた。
三たびの海峡 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:三たびの海峡 (新潮文庫)より
4101288046
No.6:
(5pt)

秀作です

最近,帚木蓬生の著作に出会い,少しずつ読み進めるようになりました。これまでに,「三たびの海峡」,「逃亡」(上・下),「閉鎖病棟」,「白い夏の墓標」,「ヒトラーの防具」(上・下)(いずれも新潮文庫)を読み,帚木文学の魅力に引き込まれています。主人公をはじめとする個々の登場人物の描き方が巧妙で,必要以上に美化していないところがよいと感じます。主人公の人間像として共通しているのは,歴史の波に翻弄されながらも,時代というものを受け入れ,力強く生き抜こうとする意志,そして,根底のところで人間の良心を深く信頼しているという点でしょうか・・・。
「三たびの海峡」は,吉川英治文学新人賞に輝く,氏の出世作ともいえる作品です。主人公の河時根は,太平洋戦争の戦時下において,朝鮮から北九州の炭鉱に強制連行され,様々な屈辱と暴力を受け続けます。同僚が度重なる暴力に耐えかねて逃亡し,さらなる暴力によって殺害されるということの繰り返し。河時根もついに日本人労務者を殺害し,自らも逃亡します(以後,生涯他人を殺害した事実を悔やみ,怯え続けます)。新たな炭鉱での千鶴との出会いと密会・・・。二人で朝鮮への帰国を果たしますが,故郷での差別と突然の別れ。どの場面も「省略」というものがなく,丁寧に登場人物の心情を描いています。
同僚の金東仁らと労務に対する団体交渉の場で歌った「アリラン」の一節が,哀しく心に響きます。朝鮮と日本の民衆史を知る上でも大変参考になるかと思います。三浦綾子「銃口」(上・下,小学館)を思い出しました。
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No.5:
(4pt)

人々の日韓近現代史ドラマ

 結末部分が話がうますぎるというか、希望があふれすぎているような気がして違和感はあるものの、本当の歴史とは国レベルではなく、一人ひとりの人間の人生が絡み合っているのだということを感じられるスケールの大きな重厚な作品。植民地期の朝鮮でどんな出来事があったのかを知る人々が年々少なくなっていく現代に、おそらく綿密なインタビューを行った上で書かれたこの物語は非常に貴重だと思う。あとがきがないため、どのような過程と背景で書かれたのか気になる。
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No.4:
(5pt)

強制労働者の屈辱と悲哀の歴史

本作では「ボタ山(石炭の掘りカスが山状に堆積したもの)」が朝鮮人坑夫たちの恐怖と屈辱と悲哀の象徴として描かれている。
私の故郷の町にもボタ山があった。黒い表面を所々雑草が繁殖していた。汚らしいと思っていた。幼い私はそこに隠されていた歴史をまったく知らなかったのだ。
戦争には一寸の正義も存在していないと思う。
大戦で日本は原子爆弾とい未曾有の災厄に襲われた。しかし同時に他国におぞましい恐怖を振り撒きもしたのだ。
被害も加害もともに心に留めておくということこそ公正な態度だと思う。
自虐的であるということと自らを戒めるということとは決定的に違う。非は率直に認め、それを未来の糧にするという姿勢こそ人間的な知恵の現れである。
この手の作品を専ら「反日」という枠組みに短絡してしまうことは知的怠惰ではないか。
本作によって過去に対する深いまなざしを涵養された気がする。
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No.3:
(5pt)

悲惨な歴史を読んでほしい

強制連行、悲惨な状況下での過酷な労働、仲間の相次ぐ死。数十年の時を経てもなお残る無念の思い。架空の物語ではあるが、ここに書かれている朝鮮の人たちへの残酷なまでのむごい仕打ちは、実際にあったことだ。心に深く刻まれ決して消えることのない傷を、日本人は朝鮮の人たちにつけてしまった。胸が痛むと同時に、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。この作品は日本人なら絶対に読むべきものだ。そして歴史をしっかり見据えてほしい。
三たびの海峡 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:三たびの海峡 (新潮文庫)より
4101288046
No.2:
(5pt)

勉強になりました

太平洋戦争中、数多くの韓国・朝鮮の人が日本へ強制連行されて過酷な強制労働に従事させらたことは、歴史で習った記憶がある。この小説には、学校教育ではさらりと流されてしまうような歴史が見事に描かれていると感じました。詳細な描写は、この作品の中にも生かされており、当時の時代風景が目に浮かぶようでした。以前、小説の舞台となる北九州に住んでいたこともあり、他の読者よりもこの小説にはまったかもしれません。日本と韓国・朝鮮との間の暗い、しかし決して忘れてはならない歴史を一人の韓国人主人公をめぐる出来事を通じて語りかける名作だと思います。また、最後の展開にも驚かされました。
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No.1:
(5pt)

日本と韓国の歴史に翻弄された主人公 韓国版「大地の子」

生きることで精一杯だったけど、平穏な日々を送っていた青年が、日本へ送られて強制労働に従事する。そこではじめて青年は韓国民族が置かれている状況を理解することになるのである。歴史の大きな波の中で、知識階級以外はなかなか歴史の大きな流れを実感できない。しかし、自分の一生を左右するような出来事に巻き込まれることにより、独自の歴史観が形成されるのだろう。主人公が経験する強制労働からの脱走、逃亡先での恋物語、過酷な労働を強いた炭坑経営者への恨みと復讐劇は読む者をグイグイ引き込んでいく。日本がアジア周辺国にもたらした戦争の悲劇を民衆の視点から描いた名作に間違いなし。
三たびの海峡 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:三たびの海峡 (新潮文庫)より
4101288046

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