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王国記
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王国記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 21~32 2/2ページ
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下らない。しかし、文章力は他の芥川賞作家先生よりもあるだろう。「他が低すぎるだけだが」 修道院をエロスの薗に指定したのは、バタイユの涜聖の喜びのミメーシス(模倣)あるいはパロデーか?この書も、御多分に漏れず、露悪主義満載である。知性めかしているのは、所詮シニシズムにすぎず、まともを嘲笑しているだけです。…エロ雑誌のモノクロコーナーに載るのが最適な文章です。 | ||||
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冒涜、倫理、キリスト教、修道院。迫力もあり、哲学的。特に第2集のモスカ神父と主人公の会話は圧巻、盛り上がる。久しぶりに他の作品も読みたくなった作家の一人である。これからも楽しみだ。 | ||||
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以前から、気になっていた花村萬月に触れた第1作目がこの本でした。本の中に漂う雰囲気・著者の知識の広さにぐいぐいひきこまれました。かなり暴力的だけど、一本筋の通ったロウ君、魅力的だなぁと思いした。インパクト大の小説です。 | ||||
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初めて、花村萬月さんの小説を読んだのですが、正直侮っていました。プロフィールとペンネームから、世俗的な小説家かと思っていたのですが、この文章力!圧倒的な存在感!描写されているのは、倒錯的とも思える虐待や性行為が多く、好き嫌いが分かれるところだと思うのですが、描きたかったのは、もっと先にあるものだと伝わりました。存在というもの、神というもの、観念を突き破る衝動の不思議、どういうアプローチをして、悟っていくのかは人それぞれで、この主人公の青年は修道院という檻の中で、その中でしか通用しないルールの中で、自我に目覚めていく。頭脳が明晰すぎると、常識にくるまれている安心感はもてず、その外にあるものまで見えてしまう。登場人物がなぜかリアリティがあり、怖い。でも、抗えない力がある。 | ||||
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まるで御伽の中のようなアブノーマルな世界の中の、人間味あふれるノーマルな登場人物たちが魅力的でした。面白かったです。 | ||||
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衝動的残虐性と性の揺らぎの中、背徳をもって宗教と対峙する主人公。彼を導き毎夜媾合を重ね、火刑を夢想しながら身悶えるアスピラント。肉欲の誘いに抗えない修道女。そして主人公を慕う美少年…。これだけ非現実的な状況設定でありながら、「臭い」と「色」によって全編に強烈なリアリズムを漂わせている。性描写が緻密すぎたので星5つにはしなかったが、文庫になってから読んだことを後悔させる久々の作品だった。 | ||||
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読み終わった瞬間の正直な感想は「だったら村上龍の方がいいな。」思い浮かべたのは『限りなく透明に近いブルー』。こちらも芥川賞受賞作。小説に何を求めるかによって感じ方は変わってくると思うが、エンターテインメントや何か救いのようなもの、ハートウォーミング的なものをお求めの方にはまったくお奨めしない。石原慎太郎が「最近の芥川賞作品に面白いものがない」って言っていたのをちょっと思い出した。インパクトはかなりなものだけれど、教会の施設でシスターを犯したり、子持ちの豚の腹を裂いて胎児を並べてみたりというようなのが続くとちょっときもくない? | ||||
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花村満月さんのプロフィールと、面白い題名に魅かれてよみました。主人公は修道院で、悪徳の限りを行うのですが、神や人間性を深く描いていて、期待以上に面白かったです。同性愛も扱っており、苦手な人もいるかもしれませんが、それは些細なことかもしれません。おそらく、作者の広い体験に基づいて、できた作品なのでしょう。こういう小説は、花村さんだけが書けるのではないでしょうか?そういう意味でも、作者の個性が光る作品だと思います。一見グロテスクですが、それゆえに人間性をよく描いていると思います。私は星5つです。絶対お勧めします。花村さんの他の作品も読んでみたいと思いました。 | ||||
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文庫版に収録されている小川国男氏と萬月氏の対談にあるように、萬月氏は小説をあまり読まない小説家だと自認している。そこにどんな意味があるのか? 文学体験が乏しい人が文学性に乏しい小説を書くとは限らない。(昨今の小説家志望者はそんなタイプの人が多くなっているのは事実だ。)この本を貶す人はこの小説の世界観が薄っぺらく感じられるのだろう。過激な性描写についていけなかったようだ。 私としては萬月氏の豊穣なエロス経験が反映されている宗教小説なので、宗教に毒されたトラウマをもった御仁に読んで頂きたい小説であると思う。「ゲルマニウムの夜」はの花村萬月氏のライフワークとなる「王国記」シリーズの一篇である。果たして氏の集大成がなるものを完全否定し、徹底破壊する結末を迎えるのか。それとも否定とも肯定とも取れない立場で奇蹟を描いて見せるのか。 きっと世界に残る、嘗てない宗教小説になるだろうと予感する。そんな小説がわが国で登場したことが驚きである。基督者作家の懊悩に比べたらこの小説は薄っぺらいといえるか。果たしてどうだろう。 「ゲルマニウムの夜」は遠藤周作氏や三浦綾子氏、小川国男氏などを読む方の書棚にそっと入れてみたくなる時計仕掛けのオレンジだ。 | ||||
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芥川賞というタイトルだけで後悔しています。主人公や登場人物の人格は薄っぺらい表現で、イジメや殺人、異常な行為(ほかに表現しようがない)だけがひたすら執拗に書かれているだけ。事実、呼んでいる最中に何度ももよおしました。気持ち悪い物好きの人以外にはお勧めできません。最後の対談も何が言いたいのかわからない。 | ||||
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前作「ゲルマニウムの夜」に続く続編だが、「王国記」は、前作よりも若者向けの過激な性・暴力など、花村萬月独特の味付けが少し押さえつけられているが、前作と同じく物語がとても面白く解りやすい比喩表現で文体を飾っているので一気に読み終えた。 | ||||
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第119回芥川賞受賞作品「ゲルマニウムの夜」。花村氏の一人芝居に付合わされた感あり。ゲルマニウムの夜のゲルマニウムとは、主人公、朧が作成した鉱石ラジオを指す。題名からして朧とゲルマニウムの繋がりが物語の軸として展開することを期待するも、単なる小道具として紹介されるに留まる。以降くるくると変わる場面展開は読ませる力量はあるものの、その裏がない。終盤に差し掛かっての展開も無理矢理に閉じたのか空中分解気味だ。朧が振り回す自己の触覚とそれに振り回される教護院の人々。一番良く描かれていたのは主人公であり、それ以外は主人公が自慰行為に浸りながら朦朧とした中で描いた幻想であったと私には読めた。 | ||||
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