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松山着18時15分の死者
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松山着18時15分の死者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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津村秀介の推理小説の魅力は、何と言っても巧妙に仕組んだアリバイを少しずつ解きほぐしていく過程の醍醐味を味わえる点でしょう。読者もそれを期待するからリピーターが生まれるわけで、それを裏切らない展開が続くことによって根強いファンになっていくわけです。 今作は伊予道後温泉がある松山が舞台です。ネタばれにならないように慎重に記載します。上記の粗筋に書かれているように松山港にほど近い工場街で殺人事件が起こります。 松山港は、個人的に利用したことがあったこともあり、より臨場感を持って読み進めました。対岸の広島港との水運もよく、風光明媚な瀬戸内海をたどる旅の終着地点です。ある程度土地感があるほうが、小説の展開の中身が見えて面白いです。 今回は、お馴染みのルポライター浦上伸介に嫌疑がかけられます。その意味合いも設定も同時に解き明かされていくわけで、アリバイ崩しだけでなく、犯人との接点の解明もまた、本作品のポイントでしょう。 ラストの恒例のアリバイ崩しは鮮やかで見事なものでした。手品の種明かしと同様、答えを知ると何だ、このルートか、ということになりますが、それを知るまでのワクワク感がたまりません。 四国の山間の町、阿波池田も登場します。ここも嘗て訪れたことがあり本書で描かれた通りの風情は懐かしく読みました。観光地・大歩危や吉野川など、四国の景観の素晴らしさも提供されていますので、トラベル・ミステリーとしての魅力も内在しています。 他にもこのような題材を取り上げた大ベスト・セラー作家がいますが、内容の密度の点において、津村秀介の魅力は、他を凌駕していると思っています。ファンの贔屓目ではあるでしょうが。 | ||||
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