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背広の下の衝動
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背広の下の衝動の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.54pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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実におもしろい。 サラリーマンだからだろう。 だからこそ実は全く笑えない日常がよくよく描かれている。 これを、「なるほど」と解釈するものではないかもしれない。 むしろ容赦なく流れる街のBGMのように、いたしかたなく受け止め、 それを痛いほど後悔し、「自分に当てはめてみる」快感を楽しむ作品である。 30〜50代の会社員にジャンル関係なく、 新堂冬樹の作品性に関係なくオススメなり。 | ||||
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新堂氏の作品といえば、金貸しのエグイストーリーというイメージが強かったが、本短編集(4作品)を読んで良い意味で裏切られた。 特に2番目と3番目の2作品は最高に面白くサラリーマンには是非読んで欲しい。 短編でも長編でも惹きつける作品を書ける新堂をこれからも応援したい。 | ||||
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部下、婿養子、夫婦、動物、それぞれの抑圧された衝動を赤裸々に描いている。前ニ編は、時にユーモラスに、憤怒を描く。後二編は、まことにおどろおどろしい。 | ||||
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4篇の作品を収録した短篇集。一番最後に収録されている『部屋』は、趣を異にしているものの、その他3作はタイトルのように平凡なサラリーマンを主人公とした物語。とのかく、この3作を読んでいて感じたのは、鬱屈した主人公の感情表現が見事だなぁ…ということ。会社では上司にいびられ、家では家族に疎まれる主人公を描いた『邪』、家族団欒のために自分を常に押し殺す入り婿が主人公『団欒』、セックスレスの妻が、娘の家庭教師と通じているのではないかと疑心暗鬼に陥っていく『嫉』と、とにかく人間の嫌な感情、負の感情の表現には恐れ入りました、という感じしかない。ま、『団欒』に関して言うと『サ○エさん』のパロディなので、そっちで見て楽しむことも可能だけど。『部屋』に関しては、ちょっと他の3作とは趣が違い、生理的に嫌な気分になる作品。他の作品も決して後味の良い作品ではないのだけど、その締めにこれが来る、という辺りが…。まぁ、この短篇集の最後を飾るには反対に向いているのかも知れないけれど。 | ||||
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サラリーマンの悲愁が詰ったような一冊。同じような環境の人が読んだら、結構くるものがあるのではないだろうか。ある意味、新堂作品で久々の衝撃を味わいました。 新堂さんお得意のダメ男路線「邪」。 誰もが知っている、ある国民的家族の家に婿養子で入った○○○さんのお話「団欒」。笑いますが根底にあるものを考えると戦慄します。いいのかこんなの書いて(笑)。 一見理解のある父親には見えるが、その実内心の葛藤に苦しむ男が先走る妄想のため崩壊していく悲劇「嫉」 とここまで3篇はタイトル通りの話が展開するのですが、ラストの「部屋」はこの本の趣向に微妙にずれている気がします。読後もかなり滅入るもので「溝鼠」級のダークさです。これは無くても良かったのではと、そういった理由で星4つとしました。 | ||||
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まさに一気にと言う言葉が当てはまるように読めてしまいました。どの作品にも納得出来る心の動きが感じられて妙に現実味ありありの作品群でした。多分自分では感じていないかも知れないが、その時自分の心は「そんな事を考えていたのか!」なんて感じられる部分も多々有るかも知れません。是非読んでみて下さい。引き込まれる様に読めますよ。只、個人的には最後の「部屋」と言う作品だけは、妙に気持ち悪くていただけなかったので星四つにしました。 | ||||
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~新堂冬樹が放つノワール巨編!な~んて売り文句じゃなかった。短編4篇の、しかも主人公はサラリーマンという、新堂作品にとっては変化球。スポットがあたらない登場人物だ。どれもがサラリーマンがきっと心に持っているであるだろう日常の「被害妄想」を、「心の舌打ち」を、「下半身の欲望」を書ききっている。楽しすぎる、愉しすぎるのだ。人の形~~容は新堂の真骨頂、洞察なのか願望なのか非常に軽妙にかかれていて「にや~り」としてしまう。「邪」の悲しきサラリーマン。「団欒」ではどう考えても日曜日の「国民的漫画」のあの人。「嫉」での偏狭的夫。「部屋」での屈折した愛し方、愛され方の救えない悲しさ。題材は我々読者と等身大の男たち(部屋以外)、どんどんと闇が濃くなっていく様が心地よ~~く、まさに快感。短編とはいえひさびさに「ぐっ」ときてしまった。細かい描写と痛々しき文章、どれもこれもが「買い」です。表紙カヴァーをめくるとそこには渦巻く闇があることもスパイスです。~ | ||||
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