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さよなら妖精
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さよなら妖精の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全88件 1~20 1/5ページ
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ユーゴスラビアの惨状や悲劇についてはわかったが、それを知りたくて読もうとしたわけではないので。 | ||||
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この本をミステリー、謎解きとして捉えない方がいい。その視点で評価したら☆です。 守屋とマーヤの関係性、そこに絡む太刀洗の気持ちを楽しむ青春小説(少し地理歴史的部分もあり)でしょう。 その肝心なところが弱いのです。守屋がどうしてもユーゴスラビアに行きたいという焦燥感を強く出さなければ、終章のカタルシスが感じられない。その感情は、多分、太刀洗が押し殺した感情と裏はらなはず。 ユーゴスラビア内戦という出来事に興味を持つ人の方が少ないと思うので、主題自体が賞味期限切れなことはしょうがないのですが、主役3人の心の内をもっと掘り下げれば、時代を超えた作品になったはずなのに。 | ||||
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恋という言葉は出てこなかったと思うが、恋――それも初恋の本質を切なく描いている小説。 | ||||
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2004年に出版された本であったようですが、米澤穂信が22年に直木賞を受賞して過去の著書を読んでみようと思い図書館から借りたのがこの本でした。まさにウクライナの人々の生活や自分の国を思う気持ちをこの本を通じて理解しました。毎日、報道を通じてロシアとウクライナの戦火を見ているので感情移入してしまい、泣いてしまいました。平和な日本に暮らしていると海外の紛争は「別な世界」と思ってしまうけど、こうしている間でも民間人が犠牲になっていることを改めて理解する。 | ||||
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大きな流れと、地元の小さな推察ごと。主に青春ものですが、もう少し軽くて美しいものかと思っていたら、情け容赦のない追い詰められ方でした。この主題はつらいです。 妖精とは何を指すのだろう。それぞれのなかの幼い部分かもしれないと思った。 (東欧だからコマネチを連想したよ、っていうと年よりはって言われますねw) | ||||
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舞台設定は91年から92年。印象的なのはこの頃は未成年の飲酒におおらかだったのが実感できる描写。 ジャンプマンガでも普通に高校生が飲酒喫煙している。 今の高校生は理解できないかもしれないけど、このくらい年代は教師同伴で高校生が宴会を開くことがあったし、高校を卒業したら「飲酒してよい」というのが社会常識だった。 今のように大学の新歓コンパで飲酒しなくなったのはネットが発達して世間から叩かれるようになってから。 未成年飲酒の良し悪しはともかく、90年代くらいはこれくらい飲酒に関する感覚が緩かったというのは記憶しておいていいと思う。 | ||||
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心をわしづかみにされるような、強いストーリーとキャラを持つ小説だった。舞台は少し昔の日本の地方都市。そこにユーゴスラビアの娘マーヤがやって来た。 あらすじはシンプル。マーヤは地元の高校生と友情をはぐくみ、やがて内戦が起こった祖国に帰っていく。主人公君は悲惨なニュースが流れる戦地に渡航しようとするが…… 最初は外国人のマーヤの小さな疑問や勘違いから始まる、日本でのありきたりな場面を小さなミステリーとして謎解きが続く。読者たる私はそのプロセスで登場人物の人となりを知り、感情移入していった。 描写は長いが冗長に感じない。なぜなら、文章がうまい。無駄がないのだ。読んだ文章は全て、結末に強い感情を与えるべくなっていた。 私が注目したのはマーヤの国家感だ。 マーヤの父は恐らく共産党エリート官僚で、マーヤ自身も政治家を目指している。 今はなきユーゴスラビアは六つの国家でなりたっていた。 マーヤはユーゴスラビアという連邦自体を七つ目の国家として考え、自分はそれに属する新しい国民だと宣言した。 彼女が政治家を目指すのは、そういう信念あればこそ。 すごく素敵ではないの? だが、ユーゴは崩壊した。時代、そして人間の考え方の変化にマーヤは悲しむ。理想のもとに一つにユーゴスラビアが、ばらばらに戻ったからだ。感情移入した私も悲しい。 共産主義も連邦制も理想だ。残念ながら人間は理想だけでは生きてはいない。美しい理想だけでなく、醜い内面もある。嫉妬、マウンティング、金銭欲、肉欲……。それらは理想に巣食う癌で、理想は永続しない。 最近は日本でも外国人差別や排斥があり、一昔前の理想が鼻で笑われている。そういう意味でも心にささる小説だった。ディズニーのIt’s a small world は人気がないのか? 肝心のミステリーについては、私は楽しめた。地理をもとにしたミステリーが斬新だ。地図帳の挿絵など有れば、もっと楽しめただろう。私のように「大航海時代」というゲームが好きな人なら、絶対に楽しめる。 | ||||
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息子のおすすめで読み始めました。 あらすじを見ても読み始めてしばらくしても、どんな展開になるのか予想もつかず、、。最初は日本の高校生らしくないセリフ、会話にも少し違和感があり、??という感じで読んでいたのですが、マーヤが出てきてからはどんどん引き込まれて、終わりまで一気に読了! 自分が何者なのか、どこに向かっているのか、全てが道の途中という10代後半の揺れ動く繊細な感情、素直になれず面倒くさいこじらせぶりが読んでいて愛おしくもあり、切なくもあり、、胸に響きます。 そんな日本の高校生たちとは全く違う文化と価値観を持ったユーゴスラビアの少女マーヤがまた本当に魅力的!!彼女の拙くも深すぎる日本語の言葉一つ一つにクスッとなったり驚いたり、心から感心したり、、すっかり引き込まれました。 謎はしっかりあるし論理的な思考も解答もあるので本格推理小説の一面もあるけれど、正直ジャンル分けが難しい、そこがこの小説の新しさや魅力でもあると思うのです。 マーヤと高校生たちの出会い、会話や交流、悩み、葛藤、友情(ほのかな恋も)新しい視点や世界が開けていく成長、別れの痛みや悲しみを見事に描いたスィートでビターな新しいミステリアスな青春小説なのではないかしら。 ちょっと理屈っぽくて饒舌な会話も、硬質な文体も好きな洋画のテイストが感じられて、好き! まさに日本風な地方の観光都市が舞台なのに、そこにユーゴスラビアの少女がやってくることで、すごく舞台が広がって世界に目が開かれていく感じもとても良かった。 そして主人公のあの感情は、恋といっても良いですよね、、異論はありそうですがとってもピュアで切なすぎるラブストーリーとしても名作だと思います。 最後は思わず泣きました、、。あとあとまで余韻の残る作品。出会えてよかった!! | ||||
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短編が一つ入ってるだけで、好きな人はもう一冊買わなきゃいけない。 そういうものだと知りつつ悲しい。 | ||||
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情報の羅列も人物の造形含めて著者の力量不足。 | ||||
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著者は、ミステリー界で活躍しています。本作では、世界の歴史の現実がかかわってきます。 かえりみると、著者による数々のミステリーのなかでは、現代の歴史、現実が、きわめてていねいに、選ばれた要素の集合のなかで構成されていることがわかります。そこには、選ばれた現代、選ばれた現実が機能しているのです。 | ||||
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『満願』『犬はどこだ』『真実の10メートル手前』に続いて購入。なかなか読み進まない。早く読み終えたい。 | ||||
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小鳩君シリーズのブラックなヒロインが気に入り、同じ著者のこれを読んでみた。全く違う路線。いや、日常ミステリーは共通。高校生の心理も共通。でも全く違う物を書こうという著者の実験的作品ではないか?それはいいのだが、どこにも分類できず、なんとも中途半端。書くべきが、守屋君の焦燥なら、枝葉はもっと少なくてもよいのではないか。無愛想過ぎるセンドー女史の風貌も最後までイメージできなかった。でも、ラストは衝撃。ネタバレ厳禁。 | ||||
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作者の初期?の代表作となる青春小説という評から、はじめて米澤穂信を読んだ。核心の事実が明らかになっていくミステリーの緊張感あふれる終盤への展開部分もよかったが、ユーゴスラビアから来たマーヤという謎の少女とそれに絡む岐阜県飛騨高山市かと思わせる藤柴市の高校生とが、藤柴市とユーゴスラビアとをともに探究しながら互いの関係を深めていくところと当時のユーゴスラビアの内戦の渦中に帰国するマーヤとそれを見守り彼女に何とかできないかと奮闘するところは、やはり間違いなく青春小説かと思った。 | ||||
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ストーリー的には、ミステリーだと思って読むと肩すかしを食う。 そもそも、謎解きという概念があるものとして書かれていないと思う。 それはともかく、登場人物の発言や振る舞いには感じる違和感が半端なく、全くストーリーに没入できない。 到底高校生が知っているとも思えないような知識を当たり前のように披露し、厨二病のオタクもかくやと言わんばかりの役作り(?)と妙なセリフを連発。 彼らの行動や考え方も意味不明なモノが多く、根拠が示されていても全く同調できないものばかりで、言ってしまえば『中学生ががんばって書いた演劇のシナリオ』と言った印象がぬぐえない。 本筋のストーリーはおもしろくないわけではないが、肉付けに完全に失敗してしまった作品だと思う。 | ||||
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つまらない。 最大の謎解きの謎に興味がもてずミステリとしてら楽しめず。 キャラクターが現実離れしていて青春小説としても楽しめず。 ユーゴスラビアの説明が小説の流れを思い切り分断しているわりに中途半端で教養小説としても楽しめず。 どこを楽しめば星五つになるのかさっぱり分からない小説でした。 | ||||
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日常的なミステリを含んだ青春小説という感じですが、ミステリとしては大したことはなく、青春小説としても中途半端で、もう少し登場人物の心理に踏み込んでほしかったと思います。 また、旧ユーゴスラビアの情勢の記述は詳しいですが、いかにも資料で調べましたという感じで、実感がこもっていません。 米澤穂信の小説では古典部シリーズや小市民シリーズは好きですが、この作品はいまいちですね。初期の作品だから未熟さが目立つのも仕方ないかもしれませんが。 | ||||
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崩壊しつつある故国のため、諸外国の文化を必死で吸収しようとするマーヤと、 先回りして考えてしまう分、不愛想に見える大刀洗。二人のヒロインが素晴らしく魅力的です。 ただ、Kindle版に 「花冠の日」が収録されてなかったのが残念です。。 | ||||
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村上春樹の隣に置いてあれば、満点でもいいんですが 創元推理文庫だよね、ミステリが読みたいんですよ、私は ユーゴスラビアの事よく調べてるし、人物描写も良 残念なのは裏表紙の【最大の謎解き】が、ヒロインがどこの国から来たか? え?それだけ? 日常ミステリの小ネタが2つか3つありましたが、単なる箸休め 本編をもう少し短くして、短編サイズの事件があれば☆☆☆☆なんですが | ||||
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主人公の守屋路行は、特に何かに熱中するような高校生ではなかった。それを象徴するのが冒頭の弓道部としての最後の試合だろう。真剣に取り組んではいるのだが、そこには熱が感じられない。『氷菓』の折木奉太郎や「小市民シリーズ」の小鳩常悟朗のように、何事にも熱中しないことをモットーとしていた。それを変えたのが、高校3年で出会った、ユーゴスラビアから来た少女・マーヤだった。 日本で受け入れてくれるはずの人がすでに故人となり、途方にくれていたマーヤに声をかけたのが守屋と太刀洗だった。それから2ヶ月、マーヤは日本の地方都市で生活し、故郷のユーゴに帰っていった。ところが、そのユーゴは内線の真っ最中。守屋はマーヤと一緒にユーゴに行こうとするのだが…。 醒めているはずの守屋は、マーヤの身の上を案じて熱くなってしまった。大刀洗は冷静に成り行きを見守っていたのであるが、内心は守屋と同じだったのでは亡いかと私は考える。その証拠に『王とサーカス』では、何度もマーヤのことを思い出している。そして、太刀洗がジャーナリストを続ける理由を、ユーゴ内戦に求めている。本当のことを知りたいという欲求は誰でも持っているものだが、大刀洗の場合、マーヤが死ななければならなかった理由を知りたい、そしてそれを追求するのがジャーナリストであると思っている。その気持ちが『真実の10メートル手前』につながっている。 | ||||
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