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葉山宝石館の惨劇
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葉山宝石館の惨劇の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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綾辻氏の十角館と同時期に発表されたもう一つの館ミステリと銘打っていますが、正直、十角館の方が面白かった。 最初、例年通り、夏休みに祖母の別荘を訪れた芳樹少年の視点から、宝石館で起こった連続殺人が語られ、紐解かれるのかと思ったが、さにあ非ず。 探偵役が入れ替わり、ほぼほぼの真相にたどり着いたのは。 しかし、最後の最後で? あまり魅力的ではない殺人現場と分かり難い経過とオチ。 微妙に魅力的...まで到達しない登場人物たち。そこまで風呂敷広げておいて、舞台は広がらず、更にそんな結末? 少々肩透かしを食った感が。 これでこの値段は高すぎるでしょう。 価格と内容が見合っていない。 | ||||
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高価な宝石が収蔵される館を舞台に、剣・銃・斧の三種の凶器、両脚を縛られた死体、奇妙な藁ざいくと、いかにも古典的な本格推理らしい謎の装飾が散りばめられた連続密室殺人が描かれる。帯にある「これは密室それ自体で、読者に挑戦しようというものではない。その背後の或ることで、挑戦しようというのだ」…という作者の言葉の意味が分かったところで、逆転の発想というかコロンブスの卵的というか、思いつけそうで思いつけないその着想に唸らされた。様々なトリック、伏線、ロジックが複雑に構成されながら、やがて鮮やかに紐解かれていく意外な真相もお見事。ただ、警察を出し抜いて最後に名探偵ぶりを発揮する教師教師女子をはじめ、あまり魅力的にキャラ立ちしている登場人物がいなかったのが残念。 | ||||
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宝石館の警備をしていた男が死体で発見される。現場は密室。胸には館の展示物だった、レプリカの曲刀が刺さっていた。 同じく展示物の、レプリカだが武器としての殺傷能力までをも再現した銃と斧が消えていたことから、担当の刑事は、 連続殺人事件への発展を危惧するが・・・ カバー見返しの作者の言葉通り、ウリは密室ではありません。ハウダニットに期待すると拍子抜けするでしょう。 さり気なくちりばめられていた伏線が拾われていって、見えなかった構図が立ち現われていくのがキモなのです。 だから途中が面白くなくても最後まで読んでもらいたいのですが、その「面白くない途中」の代表格が、中盤の取り調べの部分。 容疑者を呼んで話を聞き、帰らせた後で刑事二人が推理し、そして次の容疑者を呼び・・・というのが延々、容疑者の数だけ繰り返されるのです。 しかしそういう構成にした意味はちゃんとあるので、気を抜かず読み切って欲しいところ。 また、これは自分がそうだったから言うのですが、ミスディレクションのための疑似餌のバラマキ方があまりにもさり気なさ過ぎて、 まったく印象に残らず、忘れてしまっていたため、作者の企みに引っ掛からなかった部分がありました。 気持ちよく騙されたいのなら、気になったところは全部メモするのをお薦めします。 はっきり言ってかなり凄いことをやっているのですが、手法が現代本格的であるため、刊行当時は理解されなかっただろうと思います。 しかし逆に言えば、現代本格を読み慣れた方なら凄さがきっとわかるはず。 入手難で高値がついたりする今作ですが、もしも古本屋で安く売っているのを見つけたら、是非購入してみてください。 作者のファンならなおさらです。 この作品が何らかの形で復刊され、梶龍雄の再評価される日が来ることを望んでやみません。 | ||||
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