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窓の灯
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窓の灯の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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特にない | ||||
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第42回文藝賞受賞作。 近年、奇を衒ったような受賞作が多い中、瑞々しい文体で書かれたしみじみとした小説。 冒頭からその感覚は逸脱することなく進み、あっという間に読み終わった(1時間半くらいで)。 率直な感想としては、「悪くはない。でも、良くもない」といったところ。 覗きが趣味の女の子という設定は面白いと思う。でも、それを深く掘り下げずに終わってしまう。 ミカド姉さんの魅力もイマイチ伝わってこなかった。 材料は良い、調理の仕方も綺麗、でもいかんせん味が薄い。そんな料理を食べたあとのような読後感だった。 | ||||
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主人公の女の子が、 知らない喫茶店のママに、 「うちで働かない?」 「ちなみに、この店の上の部屋が 空いてるから、住んでいいよ」 と誘われて、 断る理由なんてなかった、と、 即決して住み込むのだが、 んなわけねぇだろ、 ホームレスでもなけりゃ、 そこまで警戒心のないというか 脳天気な女の子いないだろうよ。 そこで気持ちが引いてしまった。 ラストのオチは良かった。 | ||||
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文藝賞、芥川賞(ひとり日和)受賞作家の、文藝賞受賞作です。 純文学はそんなに読みませんが、スラスラと読みやすい文章でした。 窓の向こうの人の生活を覗くという客観的な視点が若い人の感性とマッチしてたのかな。 主人公のまりもは大学を辞めるというかたちで他の(大学に通っている)人とは違う生活を送るようになる中で、人は普段何をして過ごしているのか、どのように生きているのかを知ろうとしていたんだろう。 人の生活ってなんだろう、その生活を積み重ねた生きることはどんなことだろうかを知ろうとしていたのかな。 夜、街をふらふらして、窓の向こうの他人の生活をのぞき、自分の生活と比較したり、羨んだり、生きているんだなとぼんやり考えたり。 大学生で時間を持て余していた頃、同じようなことを考えたことがあるようなないような。 | ||||
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上手い文章というか、多彩な表現力を持つ人だな、と思います。 最後の一行も、魅力的でした。 他の作品を読んでも思ったのですが、この作者は、あまり幸せな環境で幼少期を過ごしていないかな、と。 何か、鬱屈した怒りや恨みのようなものを感じてしまいます。 こういう作品を読んで、「それが、どうしたの」と言う人は、そもそも文学作品を読まない方がいいです。 | ||||
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難なくいとも簡単に読めてしまう。あまり引き込まれない小説でした。 でも、文学賞受賞作なのだから、何かしら良い点が…。 あえて言うなら、タイトルにもあるように窓を通しての微妙な雰囲気ですかね。 なおこの作品は 【第42回(2005年)文藝賞】受賞作 | ||||
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『窓の灯』です。第42回文藝賞受賞作です。 エンターテインメント要素のほとんど無い純文学ですので、日頃純文学を読まない人が読んでも面白さは感じません。 全体として文章表現は、瑞々しい感性といえると思います。 表題作『窓の灯』は、作者のデビュー作ということもあってか、それでもちょっとビミョウな作品です。緩やかなのはいいが、緩やかすぎるという感じが。 姉さんのキャラクターが、主人公は憧れを抱いているのでしょうが、読者が憧れるにはもうちょっとで、主人公の心理と読者の心理が離れてしまうので、どうかなと。 併録されている最新作短編『ムラサキさんのパリ』は、そこそこ良かったです。作風は似たようなものですが、ラストシーンをきれいにまとめていて、純文学短編としてのキレのようなものがあったと思います。ムラサキさん、どうなったのか分かりませんが頑張ってほしいものです。 作者は『ひとり日和』で芥川賞も受賞していますし、これからに期待ということで☆3です。 | ||||
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あまり頭の中に入ってこない文章の羅列のような、 そんな印象。 面白いか?と聞かれれば 面白くないよ、と答えてしまいそうな、そんな印象。 ミカドという女性に拾われて? 彼女の喫茶店を手伝い、 彼女の家の一部屋を与えられるまりも。 その部屋の窓から見える若い男の部屋。 その若い男の部屋に来る女。 そして帝の周りに集まる男たち。 どれも魅力的な人物ではなく 印象が薄い。 まりものミカドに対する憧れと嫉妬。 そこもさらっと描かれているようで印象が薄い。 全体的に「だからどうした?」感で一杯で 読んでて辛かった。 | ||||
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【2007/2/1】 目新しさはなかった。深読みすれば、評価をした批評家が言うように、 覗き見趣味だとか同姓への憧れだとか特徴を挙げることは出来るのだろうけれど、 正直言って展開が楽しみだとは感じられなかった。 平易な文章で読みやすいことはとてもいいと思う。 しかし主人公の心が何かにつけて揺れ動いているのは何となくわかるのだが 表面をなでられるようにしか伝わって来ず、 この作品で表現したかったことが何なのか、今一つわからなかった。 ベタな展開を、時に人は好むけれど、あまりに予想通りの描き終わり方が残念だった。 芥川賞受賞の際のコメントで、細く長く作家を続けていきたいとおっしゃっていた。 かつての「女流作家」というイメージは随分刷新されたなぁと思った。 | ||||
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いわゆる瑞々しい感性、豊かな表現力、才能に満ち溢れた作品ということでしょうか。で、それがどうした、と―。 ふと偶然、店で雇われて住まいも隣室を貸し与えられ、他人の人生に転がり込むように年上の女性(ミカド)の身近で暮らすことになった主人公(まりも)。いやでも視界に入ってくるミカドの私生活。憧憬、羨望、嫉妬、好奇心、独占欲、そんな感情が交錯している。 主人公の他人の生活に対する過剰な関心は、アパート近辺住人への覗き見趣味的な域にまで広がっていくのだが…、なかなか展開が期待できそうなネタの割には、あまりにも中途半端に終わって深みがなかった。登場人物の描き方も表層的で、キャラクターにも新鮮味がない。 もっとも、デビュー作だし、読者を楽しませるというより、作者自身が満足感や達成感を得るための趣味的要素が強い。美しく仕上げられた環境ビデオでも見せられているような作品なので、どこから捲って読み始めても同じような気分になる。 まだ、これはオードブルといったところ。芥川賞も受賞されたことだし、今後どんな料理が出されてくるのか、そこに期待したい。 | ||||
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すらすらと読めてしまう文体で、その中にも美しさを感じずにはいられない。 角田光代さんが、「小説の湿度や熱気が、最後までとぎれず続いている。小説世界をひとつ完成させたのだと言っていいと思う。」と評しているが、全くその通りだな、と読了して思った。 一つ一つの文章から、その小説のモワッとした夏の雰囲気や、夜の風などが簡単にイメージ化できる。 その雰囲気がまた、主人公のミカド姉さんへの様々な形の念を際立たせる。 無意識的に第三者の視点で(ドラマを見るような感じで)そっと引き込まれていた。 そして行き着く最後のシーンでは言葉が出ない。筆者の才能を感じずにはいられない。 一番最後の行で、世界観を完璧なまでに確立させてしまう。 優しく美しく、ゆるやかな官能、滲みでる想いが見事に描写されている。 読者を魅了する。 上手すぎる。 しかし、圧迫感があったり、完璧!、と叫びたくなるほどの小説でもないので、四つです。 また、こういう本も、持っておきたい作品の一つですね。 読書家の方なら、満足いただけるかと思います。買い損はしませんでした。 是非この「窓の灯」が織り成す、雰囲気を味わってほしいです。 | ||||
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大学をやめ、喫茶店の2階に住み込んだまりもが主人公です。 ミカド姉さんに憧れながら平々凡々な生活をしています。彼女はそんな生活に退屈するのか「覗き」が習慣になります。 そんな彼女の生活が崩れるのは、ミカド姉さんの好きな「先生」の登場です。「先生」を好きになったまりもの心が爆発してしまいます。この爆発は何なのでしょうか? 淡々とした生活から、心の動揺、爆発。 この結果、彼女は一皮剥けたというのでしょうか? 非常に綺麗な読みやすい文章なので一気に読めてしまうのですが、いま一つピンときません。まりもの中に共通な部分を見出せないからかも知れません。女性なら理解出来るのでしょうか? | ||||
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隣のアパートの青年の部屋を覗き見することが日課である主人公。 その設定は面白いと思います。 でも、主人公が憧れてやまないミカド姉さんの魅力が全く伝わって来ません。 魅力的な描写がまったくなく、逆に古いホステスみたいな印象で、枯れた女性に見えるのですよね、ミカド姉さん。 小説全体が古い時代の雰囲気をまとっていて、ちょっと時代錯誤なかんじです。 | ||||
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文章は綺麗であり、すらすらと読めてしまう。 しかし、没頭して読んでしまったというより、流れるように読めてしまったという感じだ。 主人公である、まりもは“覗く”という行為により、人というものを解ろうとしていく。 その対象は、向かいのレースのカーテン越しの若い男、姉さんと呼んでいる店の主人、その主人の好きな人である先生と変わっていく。 そして、散歩に出て人の家を覗くという、本当の覗き行為へと移っていく。 しかし、結局は何も得ることは出来ないまりも。 まりもと関わる人との繋がりが、いまひとつ深まらなかったので、なにか消化不良感が残ってしまった。 姉さん、レースのカーテン越しの男、先生等々との絡みがあっさりしていて、そのあたりがさらりと読めてしまった原因かもしれない。 | ||||
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ミカド姉さんへの愛と嫉妬と羨望を混ぜ合わせたような、主人公の複雑な気持ちや、拠りどころのない自分の位置を、他人の生活を覗くことで確かめようとする主人公の行動など、何となく分かるような気がします。ふだんどうしようとも、どうしたいとも思いませんが…。この小説がかわりにしてくれましたね。 | ||||
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大学を辞めたまりもちゃんが身を寄せた喫茶店の二階の窓から見える他人の部屋の様子が、覗き見という形で表現され、やがてそれは夜の街の散歩時に垣間見える家々の窓越しの生活の様子へと範囲を拡げていく。 実際行動に起こしたら軽犯罪に成るかもしれない行為が小説という形を取って表現されている事は新たなひとつの形かも知れない。 今後の作品も読んでみたいと思います。 | ||||
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この小説は今話題になっている史上最年少15歳で 文藝賞を受賞した三並夏「平成マシンガンズ」と共 に文藝賞を同時受賞した作品です。 世間では最年少最年少と騒いで三並さんの方にばっ かり注目が集まっていますが、私としてはもっと青 山さんの「窓の灯」にも注目していいんじゃないか と思います。 読んでみて、これは「新しい恋愛小説」だと感じま した。文藝賞の選評で某選考委員が「ミカド姉さん に魅力がたりない」と言っていましたが、決してそ うじゃなく、「ミカド姉さん」には魅力が溢れてい ると思います。 この小説の魅力はそれだけじゃありません。この小 説は、「女の覗き見行為」が書かれた史上初の作品 なんです! | ||||
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