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暗殺者たちに口紅を
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暗殺者たちに口紅をの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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女性がこんなストレスフリーに読める作品は、凄く貴重です。 「よくある男性著者・意思決定者のバイアスがかかった創作作品だと、これこれの表現や展開で女性抑圧してくるのが予想されるな」という定番を次々裏切っていきます。 (女性著者・編集者の優れた作品の映像化等でも、男性意思決定者が必ず男性願望で言論統制をかけてきて台無しにしてしまう、あのいつものやつ) ラストも無数の典型的言論統制が予想されたので身構えていたら、全方向最後まで抑圧を振り切って駆け抜けてくれました。 米国では出版界もやっとここまできたんだな、と希望を持ちました。(日本出版界は数十年遅れている…) 著者謝辞の最後の台詞に熱く拳を握りました。 「性自認が女性で、憤るすべての人に。わたしもおなじです。これはあなたの本です」 | ||||
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映画でいえば「RED/レッド」「REDリターンズ」、韓国の小説「破果」といった暗殺者が引退後に組織から追われるパターンです。共通するのはなぜ追われるのかがわからず、誰が黒幕なのかも分からないが、とにかく待っているのでは無く先制攻撃を仕掛けてゆく爆発的な行動力が肝要となります。 福利厚生の充実した組織から引退記念の豪華クルーズに招待されますがこれがお約束の罠。ただし、これは明らかに組織の凡ミスで、顔見知りをよこしてしまったため簡単に消去できました。これから複雑な移動を繰り返して徐々に怪しい人物の排除を繰り返していよいよ最終対決となります。 ウクライナ系アメリカ国籍の若い助手がBABYMETALを聞いていたり、「孤独は癖になる。やめた方がいい癖ね」などの台詞も粋です。全体の仕立てはTVシリーズ「チャーリーズ・エンジェル(映画もありました)」といった雰囲気です。 | ||||
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"『関心があるのは、法ではなく正義。このふたつは残念ながらちがう』本から顔を上げ、目を輝かして彼女を見る。『教えてくれるかな。この文に印をつけたのは、どうして?』"2022年発表の本書は60代になった女性暗殺者たち4人vs暗殺組織の華麗なる極上エンターテインメント! 個人的には本屋であらすじを見て興味をもって手にとりました。 さて、そんな本書は第二次大戦後に誕生したナチの残党や犯罪者を標的としてきた暗殺組織『美術館』で女性暗殺者として40年を捧げたビリーたち4人が引退の日を迎えてカリブ海に退職記念クルーズに出かけるのですが。そこで組織から刺客が送り込まれた事に気づき【生き延びるために】カリブ海からアメリカはニューオリンズ、さらに欧州のあちこちを移動しながら、もはや若くない肉体に不平を言いつつ『知恵と暗殺術』を使って反撃を試みるのですが。 いやあ、歴史を舞台にしたヒストリカル・ミステリのシリーズで米国で高く評価されている(らしい)著者の本は初めて手にとりましたが。格闘技、毒物、爆発物に射撃。それぞれに特徴的な4人によるスタイリッシュな"暗殺"が展開する本書。まるで【極上のハリウッド映画を観るような痛快さ】があって一気読みしてしまいました。 また、逃走&反撃をしていく様子の合間に、本書では4人の過去。『美術館』にスカウトされ訓練される様子や、初めて手がけた暗殺といった若かりし姿も描かれているのですが。それとの対比で【浮かび上がる人生のほろ苦さ】も深みがあって良かったです。 魅力的なキャラクターたちが活躍するエンタメ作品を探す方、かっての若者たちにもオススメ。 | ||||
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還暦を迎えた四人の女性暗殺者たちが主人公。国際的暗殺組織<美術館>に採用され、訓練され、実績を積み上げてきた暗殺者たちは、<美術館>から"退職記念クルーズ"を贈呈され、カリブ海クルーズを愉しむはずでしたが、或る<美術館>の男を目撃してしまうことで自分たちが<美術館>の標的になってしまっていることに気づいてしまいます。そして、血で血を洗う(笑)四人の暗殺者対<美術館>の戦いが繰り広げられることになります。 舞台は、ニューオーリンズ、英国、EUへと移りながら、主に格闘術のエキスパートでもあるビリーが主導しながら様々な暗殺の手口が披露されその興味をつないでくれますが・・・。肝は、彼女たちが還暦を迎えた老女たち(これは言ってはいけなかったか(笑))であることに尽きます。 実は、段々と面白くなくなっていくストーリー・テリングにページを捲る手が少し遅くなっていったことは否めません。何故なのか?美術に関連した描写には興味をそそられましたが、アクション部分に関しては特にどうということもなかったからでしょう。その点、私はこの物語のいい読者ではなかった。 但し、暗殺者であれ、一介のサラリーマンであれ「引退後も楽しく暮らせてるんだね」(p.293)という問いかけが何故か身に沁みたりもしました。 □「暗殺者たちに口紅を "Killers of A Certain Age"」(ディアナ・レイバーン 創元推理文庫) 2023/6/4。 | ||||
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