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空軍輸送部隊の殺人



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【この小説が収録されている参考書籍】
空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

空軍輸送部隊の殺人の評価: 3.75/5点 レビュー 4件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.75pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(5pt)

戦争と女性について考える✨

SNSのフォロワーさんが推していたので、読みました。
イギリスミステリー、第二次世界大戦、
戦争中の女性たちの生き方などに興味がある自分にとっては、どストライクな作品でした。「戦争は女の顔をしていない」や「亡国のハントレス」で、当時のソビエト女性兵士について知り、衝撃を受けました。
この作品は、イギリスの女性兵士たちがメインキャラです。
興味深く読みました。
空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.2:
(4pt)

堅固なロジック。ユニークな<Why-Done-It>

時は第二次世界大戦中の歴史ミステリ。1940年、夏。英国、スコットニー村の空軍駐屯地。空軍の後方支援を担当する民間組織「補助航空部隊(ATA)」に所属する女性飛行士たち。彼女たちはそれぞれ着任しますが(ノートンが駆け抜けるワン・シーンが素敵だ)、一日早く村に到着した隊員のラヴィニアが死体で発見されます。空軍駐屯地の指揮官たち。空軍警察が登場し、スコットランドヤードから出向中のケント州警察警部補、ケンバーが捜査にあたります。一方、ATA隊員のリジーは機体の輸送任務のかたわら犯人を探し出そうと決意します。リジーは、大学で犯罪心理学を専攻し、事件の犯人像を推定することで捜査の役に立てると考えていました。ロバート・レスラーに言及するまでもなくその手法は"プロファイリング"と言えます。警察捜査に口出しされたくないケンバーはリジーの申し出を撥ねつけますが、第二の犠牲者が発見されることになります。犯人は誰?何故?
 パズラーとしてのロジックは堅固で、<Why-Done-It>がユニークでしたが、私にとってはむしろスピットファイアやランカスターを飛ばそうとする補助航空部隊の女性たちの存在、その気概に心打たれるものがありました。
 "バトル・オブ・ブリテン"。"シリアル・マーダラー"。"切り裂きジャック"の影。
 リジーの少し強すぎると感じられる言動の中に現代の「ジェンダー問題」が内在していますが、それはそれとして(特に日本の)メディアが「ジェンダー問題」を"SDGs"という一括りの中で語り出したことには違和感を感じざるを得ません。"SDGs"というお題目の裏ではさもしい経済理論が働いていますが、ジェンダーを語る時に必要なことは「本当に心からそう思う」こと、そのことだけがとても大切なのではと常に思っています。何を言っているのかよくわかりませんが(笑)、パズラーを語り過ぎないようにしようとするとこんな文章になってしまいました。お許しください。
□「空軍輸送部隊の殺人 "A Quiet Place to Kill"」(N・R・ドーズ 早川書房) 2023/5/15。
空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.1:
(4pt)

5月のハヤカワ文庫新刊本N・R・ドーズ『空軍輸送部隊の殺人』。原著は2021年刊。本邦初訳。

以下のレビューはネタバレありません。
一、概要
○1940年の戦時下のケント州農村の空軍駐屯地を舞台に女性ばかりのATA(補助航空部隊)の飛行士が次々と虐殺されていく事件の謎を解く時代ミステリー。探偵役はATAの女性飛行士で、大学で犯罪心理学を学んだリジー・ヘイズと、ケント州警察の警部補ジョナサン・ケンバー。ATAとは軍用機を目的の場所へ輸送するために設立された民間組織。
○ATAというのが面白そうで、届くとすぐに読み始めてしまった。
軍指揮官その他の女性蔑視ぶりと、女性隊員の抗議・健闘が描かれるフェミニズム的時代ミステリーで、読んでいる間、作者は女性と思い込んでいたが、最後の謝辞に「妻ジェイン」と出てきたので、男性とわかった。アマゾンでの原書の宣伝には著者写真が載っている。現在60代半ば。
○ケンバーとヘイズシリーズの原書は現在第3作まで刊行されている。本書の原書のアマゾンレビューは現在122件載っていて、酷評と賞賛が並んでいる。大ざっぱにまとめると、第二次大戦下の時代小説としては褒められているが、ミステリーとしてはあまり褒められていない感じ。
二、私的感想
○1940年の女性ばかりのATAの活躍という設定はとても興味深く、時代小説としてはよくできていると思った。フェミニズム志向もよかった。
○ミステリー部分については、女性の殺し方が残酷すぎる点と、犯人像が安易な感じなのが気になった。探偵コンビにもさほど魅力を感じなかった。
○とはいっても、最後まで一気に読めたのだから、ストーリーはたぶん面白かったのだろう。
○ラストのラストの活劇は賛否両論あると思うが、私はなかなかよい終わらせ方と思った。これがあったので、評価は★★★に近い★★★★。
三、蛇足
○登場人物表では、わりと重要な登場人物が一人抜けている。なぜだろう?
空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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