鉄の門
評判
鉄の門の評価:
3.86/5点 レビュー 14件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1〜6 1/1ページ
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鉄の門の評価:
3.86/5点 レビュー 14件。 B ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
カナダのトロントと思しき邸宅に暮らすルシールは、医師アンドルーの後妻だ。16年前に先妻のミルドレッドが惨殺されたあとに結婚して依頼、先妻の子マーティンとポリー、そしてアンドルーの妹のイーディスとともに、使用人をもつ豊かな暮らしをしてきた。
ある日、みすぼらしい男がルシール宛てに小箱を持ってやってくる。小箱を開けた後、ルシールは激しく動揺し、家を出てしまうのだった……。
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カナダ出身のミステリ作家マーガレット・ミラーが1945年に発表した『鉄の門』の、松本恵子訳版『 鉄の門 』(1953年)、青木久恵訳版『 鉄の門 』(1977年)に次ぐ、3度目の邦訳版です。翻訳は大変読みやすいもので、わずか2日で読了しました。
怪異の死を遂げた先妻。そしてその妻の影に怯えて徐々に精神に異常をきたしていく後妻。この構図は、『ジェーン・エア』や『レベッカ』にも似て、同じような禍々しい雰囲気を醸しています。
第二部「狐」は延々と精神科病棟の患者たちが描写されますので、外界との接触を断たれ、登場人物たちの正気を失って異常行動に走る姿が続く様子に、相当強い閉塞感を味わわせられることになります。
ただ、この長編小説は明快な推理によって複雑な謎を解きほぐしていくという類のミステリーではありません。それゆえに、事件解決のカタルシスは得られません。
家族の抱える秘密や闇を暴いていくという展開は、夫でハードボイルド作家のロス・マクドナルドと同じです。家族といえども「人はほかの人間の何から何まで知ってるわけじゃないという」(75頁)事実を悲しいまでに描いた夫婦作家だったのだなという思いを強くしました
それにしても気になったのは、精神科病院と薬物過剰接種とがこの小説の鍵ともいえる仕掛けである点です。作者マーガレット・ミラーと夫ロス・マクドナルドには1950年に生まれたリンダという娘がいました。リンダは若い頃から情緒不安定の気味があり、長じて精神科に入院し、最後は薬物の過剰摂取で命を落としているのです。小説『鉄の門』は1945年の話なので1970年に亡くなった娘の人生が影を落としたとは言えませんが、その一方で作者ミラーにとっては奇しくも予言の書となってしまったようで、とても痛ましく感じられます。
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*73頁:助詞の誤り
✘「テーブルの上にコートを帽子を放り投げると」
◯「テーブルの上にコートと帽子を放り投げると」
*170頁:衍字
✘「心の内をすべてを打ち明ける」
◯「心の内をすべて打ち明ける」
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