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カリフォルニア独立戦争
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カリフォルニア独立戦争の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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先人のかたもおっしゃるとおりそもそもタイトル「カリフォルニア独立戦争」がちょっと?です。原題の「THE GATEKEEPER」のほうが手に取ってもらえる確率が上がるし、内容を説明してくれていると思うのですが・・・。 軍幹部、謀略説で煽るメディア、財界の大物、組織に潜む「白人至上主義」の協力者、他国の大使たちが練り上げた大がかりなクーデタ計画を「偶然」目撃したスーパーヒーローがほぼたったひとりで阻止に向かう、というお話です。素手での格闘は無敵、鍵のピッキング、コンピュータのハッキング、語学の才能、ギター演奏など羨ましいほどの完全な「文武両道」です。しかも氏素性が語られることはいっさいなく、シリーズ化に成功すれば「過去さかのぼり」の可能性も感じられます。 そしてこの手の小説常道の「初対面の怪しいひとを信頼して手を差しのべてくれる」都合のいい協力者も何人か現れます。 素朴な疑問です。「皿を洗うのは、どこか禅に似たようなところがある。」そうかな・・・。「ドラフト・ビールを注文した。(中略)ウマの小便の入ったボトルをちびちび飲んでいた。」アメリカンビールの悪口には同意しますが、ドラフト・ビール=(樽からジョッキにそそぐ)生ビール、との思い込みが強いので、瓶詰めのドラフト・ビールというのは想像しにくかったです。 | ||||
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「カリフォルニア独立戦争 "The Gatekeeper"」(ジェイムズ・バーン 早川書房)を読み終えました。 主人公はデズ(モンド)・アロイシウス・リメリック。彼は英国人なのかどうか?出自が不明ですが、超人ハルクのように豪傑でありながら、バンドでベースを弾き、ハッキングに優れ、とてもいいキャラクターを持つ最後まで正体不明のヒーローとして登場しました。彼は"The Gatekeeper"と呼ばれています。 デズが泊まるホテルで美しい女性が襲撃され彼女を助けたことでデズはその美女・ぺトラから手を貸してほしいと要請されます。彼女は或る世界的企業のCEOの娘であり、その襲撃事件の裏には極右、軍、大手メディアが関与する巨大な陰謀が隠されていることに気づくことになります。 まずは、この邦題は"キャッチ"としては有効なのかもしれませんが、ほぼネタバレですのでその許容範囲を超えているような気がします。「ゲートキーパー」のままが素敵だと思います。自分の発言によって(私もスリラーの一読者としての縛りから)ストーリーの詳細を語ることができなくなりました。 昨今の米国の姿が巧みに描写されているバックグラウンド。シャープなアクションが連続する前半に比して、そのスケールが縮小されシェイクスピア悲劇を見るような室内劇へと向かうストーリーテリングについては、全篇アクションを希望する私のような読者には少し肩透かしでした。 しかしながら、デズ(モンド)の正体が不明なままでは納得がいきません。次作の翻訳を心待ちにしています。 本書にはバイデンの前の大統領の時代の極端な「米国」が反映されています。KKK、ホワイト・プライド、アーリアン・ブラザーフッドを筆頭とするイカれた極右勢力。煽り立てるマスメディア。実際に起きてしまった2021/1/5の「連邦議会議事堂襲撃事件」。そこには悪しき白人優位主義と隠そうとすればするほど露呈する差別があって、その場所から遠ざかる努力がなくなってしまった時世界はより悪い方向に向かって振れていくことになるのでしょう。いかにそれらと戦うのか?どこにパワーを行使すべきなのか?常に問われ続けています。 | ||||
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