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霖雨
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霖雨の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.39pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 1~20 1/2ページ
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この程度ですが、折れ曲がってると少し残念です…。 | ||||
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故郷の先達であり、教育界のパイオニアでもあり、このように素晴らしい人とは知らなかった 感動しました。 | ||||
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大変丁寧で受け取った商品にも満足しています | ||||
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藤沢周平さんに通じる文体で、これからという時に亡くなられた葉室麟さんの作品です 主人公は、天領日田で私塾を主宰する広瀬淡窓と、その弟で家業を継いだ久兵衛 また、時代は、江戸も後期に入り、武士は剥落し、商人は商機に走り、結局、農民につけが回る時代です そんな中、全国各地では、同じく私塾を主宰していた大塩平八郎が、武士・商人相手に乱を起こすなど、学者の中にも、世直しに向け、武に訴える者が出てきます そんな中、お上に執拗な嫌がらせを受けていた広瀬兄弟が、凛とした生き方を貫くのは、日田の自然の美しさとも相まって、心が洗われます 自分自身も、こんな世の中ですが、「兄弟のような生き方をしないと」と思わせる作品でした しかし、広瀬兄弟といった歴史上では地味な存在を主人公に長編を生み出す著者の力量はすごいですね 返す返すも、早い死が残念です | ||||
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江戸後期の話だが、今にも通じるところがあり 人間の本質は変わらないということか。 長雨が降り続くという大分、日田の描写が美しい。 山間の中で生きる人々の葛藤も心打たれるものがある。 いかに生きるべきかが清々しく伝わってくる本だった。 | ||||
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包装も良く満足 | ||||
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友人に薦められて読み始めた最初は、色恋の話?とやや期待外れな印象もありましたが、読み進む内に大塩平八郎の話も加わり、背負うその時代の空気や社会についても丁寧に記されていて、のめり込むように読みました。その時代に生きる人々の息づかいや他者への想いが、日本らしい雨の風景と重なる文才にはうなりました。心の行き届いた小説とは、こんなにも爽やかで読者に気持ちよくこころを伝えてくるものなのだと思いました。 最後のクライマックスでは、私の想定を裏切る展開にさらに「あっぱれ!」と手を打ちました。是非、今の時代に引き寄せながら、多くの人に読んでほしいですね。 | ||||
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文庫本でしたが、とても読み応えがありました | ||||
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人としての生き方を考え差せてくれる良書。読了後も心地良い。 | ||||
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日田に旅行に行く際に事前にこの地域の事が知りたくて読みました。廣瀬淡窓の生き様が、周りの理解も得られた環境である事が綴られ、知識人として学問の道に貢献した事が、葉室麟らしい文章の中、日田の長雨の情景を浮かべ、天領の土地を意識して読み進めました。動というより静の文に物足りなさを感じる読者もいるかもしれませんが、私はこの小説の文章が好きです。何よりタイトルが美しい。 | ||||
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サラリーマンにとって、見習わなければならない点が多くあり共感しました。 | ||||
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江戸時代って、封建社会の完成版みたいなイメージですが、時代を生きていた人々の其々の人生があったわけで、その人生には色々なものを背負っていて…と考えさせられます。広瀬兄弟が分をわきまえて精一杯生きてゆく姿に感動しました。 | ||||
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何の予備知識もなく本書を手に取りました。 入りは非常に地味な印象でしたが、儒学者 廣瀬淡窓と商人である弟の久兵衛が、自分の進む道を見出していく過程は、 非常に力強く、知らずに本に引き込まれていきました。 雨を自身に降りかかる困難な状況に照らし合わせつつ、止まない雨はないことを信じて真摯に進む姿はとても勇気づけられました。 ちょっと仕事に疲れたなと思ったときに読むと、何となく前向きになれます。 | ||||
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世の移ろい、人の心の変化を様々な雨になぞらえて現す。所々に漢詩が韻を踏んで読者の心を揺り動かす。大塩平八郎の乱が起こり、世情不安な時代にあって、儒学者、漢詩人の廣瀬淡窓と家業を継いだ弟の久兵衛の地に足をつけたものの考え方に感銘を受ける。塩谷郡代を含め実在の人物だけに、現実感あふれる物語である。「世の中のほとんどの者が弱き者」であるという視点にたった政を執政者に問う。今の為政者に読ませたい本でもある。 | ||||
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大変おもしろかった。上滑りの国際化に喧しい現代にあって,古典的な日本人の思考方法を改めて確認した気がしました。 | ||||
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何となく物語が終わって熱く感じるところがなかった。 「知行合一」 の大塩平八郎の考えに対し主人公 広瀬淡窓が 「中斎は、敬天の心が薄いようだ」と言い「我意だけが生じてしまう恐れがある」と 一方的に決めつけた表現をしているところが熱く読めなかった理由かと思う。 | ||||
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著者の作品4作目だが、蜩の記と同等に面白く読めた、よくも、この地味な材題で、なかなか面白い物語に仕上げられたもんだと思う。 | ||||
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儒学者であり教育者でもあった実在の人物、 漢詩でも優れた作品が多い広瀬淡窓に、 生涯の苦難の一時期、霖雨とも呼べる苦難の日々があった。 霖雨とは、降り続く長雨のこと。 淡窓は豊後国(大分)内陸のまち日田(ひた)の人で生涯をほぼ日田で過ごした。 日田から離れなかったのは実家が博多屋という富商だったことと、 病弱なためだったことによる。 その割には長生きして、74歳江戸末期安政3年まで生きた。 小説は淡窓の私塾「咸宜園(かんぎえん)」が舞台だ。 咸宜園は一切の身分を廃し、ただ成績のみを問う厳しい教育方針で、 全国からの入塾希望者が毎年100人近くも押し寄せる名門校であった。 塾には難題も多かった。特に幕府代官の介入に手を焼く。 淡窓の名とともに全国に知れ渡った「咸宜園」に介入することによって 自らの栄誉を高めようとする代官は、さまざまな無理難題を押しつけてくる。 抵抗すれば塾の行く末が危険になる。 ある日、臼井佳一郎と千世というふたりの入塾希望者が訪れる。 ふたりは兄弟だと称するが、そのようには見えない。 男女の関係だとすれば、入塾は許されない。 淡窓はしかし、女が亡くなった自分の妹に似ていることもあり、 周囲の反対を押し切って入塾させる。 この2人の入塾がただならぬ波紋を広げていく。 淡窓は後継を託した旭荘、博多屋を継いだ久兵衛ふたりの弟の力を得て 塾や塾生のために悪戦苦闘する。 佳一郎は咸宜園を出て、大阪の私塾洗心洞に走る。 洗心洞を主催するのはもと大坂町奉行組与力の大塩平八郎であった。 平八郎は机の前の学問を潔しとせず、実践を重んじる陽明学者で 乱を起こして、歴史に名をとどめることになる。 記述は少ないが、淡窓より圧倒的に人間力を顕す 大塩平八郎のほうがずっと魅力的だ。 休道他郷多苦辛 同袍有友自相親 柴扉暁出霜如雪 君汲川流我拾薪 異郷で勉学に励んでいるのは苦しく辛いなどと泣き言を言うんじゃない。 異郷の生活の中にも一枚の綿入れを共にする親しい友人がいる。 夜明けにしばの折り戸を押し開いて外に出ると、 霜がまるで雪でも降ったように一面におりている。 さあ、君は川の水を汲みに行け、私は林でたきぎを拾ってこよう。 (『漢文』・数研出版社)を意訳 起承転結が見事な淡窓の漢詩である。 学窓を同じくする若者たちの朗らかな声が聞こえてきそうだ。 | ||||
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―広瀬淡窓の生涯と私塾「咸宜園」―と題した土谷さんの卓話は、大変素晴らしかった。私は、昨年7月の北部九州豪雨の直後に日田を訪れ、咸宜園跡や広瀬資料館を見学した。以来この漢詩人も江戸期きっての最大私塾もさらに日田の町そのものも身近に感じられ、卓話を楽しみに待った。私が、「豊後の大先生」たる淡窓を知ったのはやはり休道の詩 で、よく聴いていたNHK「漢詩への誘い」石川忠久先生講義である。 土谷さんが詳しく紹介された広瀬淡窓は、用意された卓話資料の4ページにある≪官府の難≫では、彼自身、旭荘それに家業博多屋を切り盛りした久兵衛もが苦しんだ。塩谷郡代による咸宜園の塾政への容喙であり、旭荘の塾政を辞めさせ、淡窓が再び執れ!と命じられたり、代官所役人の子弟で出来の悪い通い塾生の成績表に手心を加えさせられ、かの有名な月旦評もが壟断された。 この≪官府の難≫を中心テーマに据えて、直木賞受賞作家で九州に住む葉室麟が小説にしている。「霖雨」(長く降り続ける雨の意)である。(2012年5月 PHP研究所刊) フィクション部分ではあろうが、元広島藩士臼井佳一郎とその義姉・千世の咸宜園入門や、いろいろあって咸宜園を退塾した臼井が大坂で大塩平八郎の洗心洞に入門する。やがて大塩の乱に関わって、乱後はお尋ね者となって日田に戻って淡窓に匿ってもらおうとする。読む楽しみを奪ってはいけない。この辺でやめるが、人間・広瀬淡窓のみならず、兄を敬い一緒になって苦労する久兵衛の人間性あふれる姿が描かれている。 塩谷代官の失脚で≪官府の難≫も終焉し、晴れをみる関係者であるが、読後感の良い作品である。一読をお勧めしたい。 | ||||
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江戸時代の実在した「塾」を舞台に展開する。目標に向かって不断の努力をすることで、初めて人は真価を発揮する。その努力を見守り続ける事が、人を教えるということだと述べている。「やっている 姿を感謝で見守って、信頼せねば 人は実らず。」という山本語録に通ずるところがある。現代の世の中、すぐに生徒や子供の結果ばかりを求めてないか。数字ばかりを見てはいないか。もちろん、偏差値は重要だ。でも、本来学問とは人を幸せにするために学ぶものであり、決して自分ためには学んでいない。学力とは自ら学ぼうとする力のことで、知識そのもののことではない。そんな当たり前の事に今更気付かされる。塾の先生のみならず教育者にはバイブルになるであろう一冊。 内容自体は波瀾万丈とはいえず、むしろ主人公となる広瀬淡窓とそれをとりまく人物にイライラする部分があるが、大塩平八郎の乱を挟む事でやや物語が引き締まる。爽やかな風が吹くようなラストはいかにも葉室麟らしい。直木賞をとっても手抜きの無い仕事にほれぼれする。 | ||||
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