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霖雨



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【この小説が収録されている参考書籍】
霖雨(りんう) (PHP文芸文庫)

霖雨の評価: 4.39/5点 レビュー 23件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.39pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(2pt)

いまひとつ

何となく物語が終わって熱く感じるところがなかった。
「知行合一」 の大塩平八郎の考えに対し主人公 広瀬淡窓が
「中斎は、敬天の心が薄いようだ」と言い「我意だけが生じてしまう恐れがある」と
一方的に決めつけた表現をしているところが熱く読めなかった理由かと思う。
霖雨(りんう) (PHP文芸文庫)Amazon書評・レビュー:霖雨(りんう) (PHP文芸文庫)より
4569762565
No.1:
(2pt)

粗製乱造気味?

豊後国日田で私塾・咸宜園を主宰していた江戸時代の儒学者 広瀬淡窓が主人公(実在の人物らしい…)

他の葉室作品と同様メインテーマは“理不尽に立ち向かう正義”であり、サイドストーリーとしての“純愛”だが…
“正義”も“純愛”もどちらもさほど心に響かない…何故か?

ストーリーの骨格をなす“正義”について言えば
前半においては、塾運営に対して西国郡代からの“理不尽な”いやがらせが続く。しかしながら、この“理不尽”に“理(ことわり)”が無い。
ある意味矛盾しているが、いやがらせにも“理”がなければ、説得力を持たないし、また、このいやがらせに対する淡窓の対応も傍から見れば
唯々諾々と従うだけでその苦悩の深さ・重さが伝わってこない。

後半は、大塩平八郎の民衆の想いに根ざしていたとは思えない過激な武力革命に対して、淡窓のいわば迂遠な敬天思想が対比して描かれるが、
思想としてのシンパシーは感じるものの、まさしく迂遠に過ぎ、小説としてのカタルシスは感じられない。

また、葉室作品の重要なスパイスである“純愛”もいただけない。
淡窓の弟久兵衛と千世のそれには、他作品に描かれている 「凛とした美しさ」も「胸を締めつけられるような切なさ」も「燃え上がるような情熱」も
感じられない。
久兵衛の千世への想いは、千世が昔叶わなかった想い人と面影が似ているというだけの安易なそれとしか思えず、また、千世の久兵衛への想いは
義弟との過ちに対する逃避のそれとしか感じられない。

一応、葉室作品らしい体裁は整っているものの深みのない作品といわざるを得ないだろう。

残念ながら“粗製乱造”気味か?
霖雨(りんう) (PHP文芸文庫)Amazon書評・レビュー:霖雨(りんう) (PHP文芸文庫)より
4569762565

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