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自転しながら公転する
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自転しながら公転するの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.23pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全118件 21~40 2/6ページ
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30代の都は、更年期障害で苦しむ母のために実家暮らしに戻り近くのモールで非正規雇用者として働く。なんとなく付き合い始めた彼、貫一は、学歴もお金もない。結婚願望は強くないがこのままこの人と一緒に過ごして未来はあるのか。無自覚にあてにしていた親の家も出なくてはならない。仕事はこのままで良いのか、自分はどうしたいのか。 誰もが持つ自分の中の葛藤、自分勝手な欲深さ、向上心など、ありのままに描いてくれる作家だと思う。それが読者には心の奥を見せつけられようで時には痛い。うまく立ち回っているつもりでも、本当は情けないし、周囲も否定的に見てくることもある。人の多面性を、まっすぐ描く山本文緒さんの世界が昔から大好きだった。最後の長編、素晴らしい本をありがとう。 | ||||
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素晴らしい構成、普通のことを書くことは、きっと難しいのに、それができています。私自身の過去を思い出し、また、子どもたちの今を考えました。 さらには、アウトレットセンターに関わったものとしても、存分の読み応えでした。 | ||||
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プロローグは結婚式の朝。幸せの絶頂期かもしれない。 本文は主人公都と寛一の恋物語。都の気持ちが痛いほど理解できる。寛一はなかなか結婚に踏み切ってくれない。人当たりも良く優しくて料理上手な寛一。私も惚れるなと思った。 母と娘の物語でもある。娘には遠慮がないせいか、やや手厳しい母親。母親には女というより母性を全面に出してほしい娘。なのにいつまでも女性性を忘れない母親。友達に綺麗、若いねと褒められると嬉しいに違いないのだが…ふと古い考えが片隅に残っていることを否定できない。 地球は自転しながら公転している。 「幸せ」になろうとしなくてもいい。地球が回っているのだから幸せも回ってくるのだ。 都と寛一はゴールインしたのだろうか? エピローグですべてが解き明かされる。 | ||||
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プロローグが流石すぎる。ここからどんな展開になるのだろうと思っていましたが、まさかでした。家族、友人、恋人との関わりは楽しい面もあればそうでない面もある。自分自身のことだって十分に理解できないので、人のことなどなおさらだと感じた。全体を通して面白く、時間を忘れて読んでしまった。 | ||||
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読みやすい文体で、読むのが辛くなるレベルの風景を書く、いつもの山本文緒です。 お亡くなりになってしまったため、新作がよめないのが悲しいですが、そんなこと関係なくこの小説は言い出来でした。 | ||||
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運命の赤い糸に翻弄される、さもありそうな日常描写、ストーリー展開、小説の構成すべてが、面白くて、感動しました。 | ||||
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夜更かしなんて、いつ振りだろう。自分の時間がない中で、一気に読んだのは自分でも驚きであった。 | ||||
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主人公の心の狭さが、リアルな現代の30代の女性の心情が伝わってくる。 | ||||
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導入と結末のドンデン返しはあっと思わせられた。著者最後の長編となったがまだまだ活躍して欲しかった。現代の人の機微が繊細に描かれていて読み応えがあった。 | ||||
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主人公が優柔不断でイライラしながらも、結婚への焦りや仕事への熱意も中途半端なアラサーのモヤモヤに共感しながら読んだ。 読み始めたら止まらなくて一気に読んでしまった。 山本文緒さんの恋愛小説は、ダメ男に惹かれる女ばかりでヤキモキするのだけど、読むのを辞められない魔力がある。面白かったです。 | ||||
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やっと読むことが出来ました。 山本文緒さんが旅立ってから2年。 30代は彼女の本を貪るように読んでいた。 私自身も公私ともに忙しくなって、かつ、彼女もしばらく作品を発表してなかったこともあり、彼女の本から離れていた。 そんな中で聞いた、彼女の訃報。 ショックは大きかった。 それから、彼女の本をまた読むようになった。 改めて素晴らしい作家だと思った。 彼女の肉体は地上からなくなっても、彼女の魂は作品を通して生き続ける。 それでも、60代以降の彼女の作品を読んでみたかったと、悲しい気持になった。 | ||||
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小説を読んで、涙が出てしまってのは初めて(か、あったとしてもかなり久しぶり)かもしれない。 わたしはどうしようもなく、貫一というキャラに心を持っていかれたんだと思う といっても、貫一のようなタイプの男性と現実に知り合ってもおそらく付き合わないし、ましてや結婚なんてできっこないと思ってしまうのはやはりわたしのエゴ なのに、都には貫一を見捨てないでと思いながら読み進んでいたのだから、自分身勝手さに呆れてしまう 貫一のような境遇は、現代社会に溢れているんだと思う。十分な環境と教育に恵まれなかったばっかりに負のループから抜け出せない若者。それらを救う対策を今の政治は何もしてない そして、それはわたしも同じ 自分のことだけで精一杯 自分が守られること、『幸せ』でいられること、それしか考えてない 自分のという人間の狭さを思い知らされました | ||||
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茨城の日常を描く小説です。 普通に生きるOLの悩みと苦悩がリアルに感じられます。 とても面白かったので、もっと読みたいと思う一冊です。 | ||||
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プロローグとエピローグが書き下ろし、と言うことで、その上手さも素晴らしい。何度も何度も涙が出る場面があって、感情の上でも共感できたけれど、その上に社会の変化や日本の現状への鋭い観察眼があって、名作だと思います。 | ||||
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何もかも、こんなにも、なんで1人で頑張らなくちゃいけないんだと途方に暮れる時がある。 自分ばかりが全てに孤軍奮闘してるように感じで惨めになる。 そんな時がある。 山本文緒さんの小説は、そんな生きづらさを感じる心の強烈なカンフル剤。 1人で生きてるわけじゃない。 でも、所詮人間は1人で生まれて1人で旅立つ存在。 あんまり周りを当てにせず、自分に振り当てられた人生にちゃんと向き合いなさいと、まわり込んだエールが届く。 主人公の都。 頑張り屋だけど不平不満だらけ。 一般的な価値観に振り回されて、思ったことを直ぐ口にしてしまう。 対照的な恋人の貫一。 飄々としていて感情的にならない性格。 心が安定していて色んなことが見えている。 勝手に期待して墓穴を掘る都とマイペースな貫一。 この2人が織りなす恋愛物語が本当に斬新で新鮮で面白かった。 山本文緒さんならではの表現力や展開が存分に発揮されていて読み応えがすごかった。 最初から最後まで本当に面白かったです。 | ||||
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以前はよく読んだ、山本文緒さん。久しぶりに面白く一気に読みました。この本を機に過去に遡って読み始めました。一読ありです。 | ||||
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久しぶりに小説を一気読みして、余韻に浸っています。山本先生の小説は昔に読んだきりで、素敵な小説を書かれる方だと記憶していました。訃報を知り、最後の、無人島‥闘病日記を読んだ後に、無性に先生の小説が読みたくなって、自転しながら…を。これから、まだまだ読んでいない作品があるので、一つひとつ読みたくなりました。ご冥福をお祈りします。 | ||||
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さらっと読めました | ||||
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おもしろかったよ。 言葉の誤用が若干ある(「敷居が高い」の使い方など)のは、少し気になった。 でも、おもしろかったです。 終盤はかなり急展開する。ハラハラするから、そういう意味では疲れる。 このあたりのことから「自転しながら公転する」という書名にしたのだろうか。グルグル回るような人生、ということで。 意見が分かれるところだろうが、単行本化にあたり、加筆したという「プロローグ」と「エピローグ」は要らないと思う。蛇足ではなかろうか。 「エピローグ」に「ニャンさん」が前面に出過ぎな感じがして、そこも気になった。 「プロローグ」と「エピローグ」を入れない代わりに、たとえば、最後を次のようにして、物語を締める(終える)方法もあったのでは!? 「どうしたんだよ」 震える声で貫一が言った。 「顔、どうしたんだよ」 「ちょっと転んじゃって」 「転んでんじゃねえよ」 小さい声で、彼はそう言った。 「転んだ話、聞いてくれる?」 都の問いに、少し間があって、今度ははっきりした声が聞こえてきた。 「当たり前じゃねえか。もちろん、聞いてやるよ。何時間だって、明日だって、あさってだって、ずっと聞いてやるよ」 都は彼に触れようと、手を伸ばした。明日死んでも、百年生きても、触れたいのは貫一だけだった。 とはいえ、よい小説でした。 作者のご冥福をお祈りします。 | ||||
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読んでよかったです。 耳が痛いような話でした。 他人と生きていく覚悟や幸せと、女性の自立の話といえますかね…。こう言ってしまうと陳腐そうですが、小説は陳腐ではなく。 かなり個人的な感想としては、(元)ドキュンとか半グレと言われるような男と、そういうのとは無縁、むしろ嫌いな方だと思っていたけれども、縁があったことがある一女性として、主人公と自分がダブりました。 一方、貫一と同じく自分もコンプレックスのある育ちでもあるので、勇気づけられました。 | ||||
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