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又蔵の火
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又蔵の火の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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「負のロマン」、あとがきでの著者の云いである。「暗い情念」に引かされた、5篇。主人公に寄り添う、そうした心情にはなれず、正直馴染めないまゝに、終わった。 | ||||
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全ての短篇の結末は絶望的なもので、主人公も一筋縄ではいかない人間ばかりだ。実話と言う「又蔵の火」にしても、兄のあだ討ちの理由に納得いかず、主人公にいまいち感情移入できなかった。 ただ、彼らが最後に見せる人間らしい部分には共感を覚えるし、それは後期の藤沢作品まで共通するところだと思う。また、作品の持つリアリティーは高く、「又蔵の火」以外の作品も実話かと思わせるほどだった。 とは言え、読後感は重く暗いもので、万人にお勧めできるものではない。自分も、読み終えてすぐ次の短篇を読みたいとは思わなかった。 | ||||
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藤沢作品の初期の短編集。特に、「又蔵の火」に関しては、『藤沢周平 ―負を生きる物語― 高橋敏夫著(集英社新書)』で、絶賛されていた。 主人公を取り巻く闇、そしてその闇に生き、死んでいく彼ら・・・・。 人生は、自分でどうしようもできない方向へ流れて行くこともある。何がどう転ぶのかわからないもの・・・・。彼らは、決して歴史の表舞台に華々しく出るような人ではなく、地味な人間であるが、そこには人知れずドラマがあるのだ。最近は、環境のせいか、サクセスストーリーよりも、このような負の面を描く物語を好んで読むようになったと気付く。自分が乗っているときには、サクセスストーリーも良いけれど、そればっかりではない。 表題の「又蔵の火」は、歴史上の実話がもとになっているそうだ。 地味で、輝かしい「勝ち組」の人ではないが、彼が命を燃やす仇討ち、それを淡々と描いている。その死闘の描写は、読んでて息苦しくなるようなほど。人の評判だけでは、人間白黒はつかないもの、屈折する心にもどこか切ないわけがある。 その他の話も、全話が渡世人の物語で、闇・負というイメージが強い。 けど、その中で心にそっと触れられるような人情物語で、みんな最後は死に至るが、その描写が何とも切ない・・・・。 | ||||
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