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エリンガム最後のメッセージ: 寄宿学校の天才探偵2
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エリンガム最後のメッセージ: 寄宿学校の天才探偵2の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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タイトルの通り、シリーズの第2巻。 第1巻は過去と現在の「謎」という大風呂敷を広げたまま終わったので肩透かしを感じた作品。 それでも世界観はまだ魅力的で、既に第2巻が発売されている時期に1巻を読んだので、 2巻に手を出す訴求力はあった。 2巻では「謎」の一部は明かされていくが、新たに判明したこともあり、この作品の総合的な評価は最終巻を待たねばならない。 2巻では舞台設定の説明が不要で言及されるキャラクターも絞られたことでかなり読みやすい。 しかし、その分青少年たちの群像たる「天才たちが集まる寄宿学校」の必然性は薄れてしまっている。 通読して思うのは、この物語に果たしてこの引き延ばし商法みたいな手法が必要かと言うことだ。 本国では1年に1冊ずつ刊行されたようだが、1年空くために読者に思い出してもらうためか、 2巻の冒頭から100ページくらいは、前回のあらすじの延長に過ぎない。 もちろんリアルタイムに読む読者にとっては親切な作りだが、本は刊行されてからの方が長い。 私のように1,2巻を続けて読むと、2巻の冒頭は若干冗長だ。 また、2巻冒頭で一旦実家に引き戻されたスティヴィがすぐに学校に戻れるようになること、 その時の条件が心を通わせつつあるデヴィッドには秘密であることなどは、 まるでアメリカのテレビドラマのようだ。 アメリカのテレビドラマでは、シーズンの切れ目にさも主人公の置かれた状況に大きな変化があるように見せて、 次シーズンではすぐに元の状況に戻れるし、シーズン中に抱える「秘密」は絶対シーズンの後半にバレるものだ。 1巻のラストもそうだが、こんな商業的な気の持たせ方をしなくても魅力ある作品だと思うのだが、 それでは売れないのだろうか。 もう一つ強く感じるのは、日米の文化の違いだ。 日本のヤングアダルトを対象にした作品の多くは、大人の存在が希薄だ。 高校生くらいで「探偵」を名乗った場合、その能力は大人を凌駕し、教師や両親は大きな障害にならず、 行動や世界観がマンガ的だ。 対して本作は、ラリーを始め監督者としての大人が常に存在し、大人は大人の責任で主人公たちの行動を 阻んでくる。児童保護精神の強いアメリカらしいし、物語がリアルに感じられる。 設定が荒唐無稽でも、生活が地に足ついているから、ヤングアダルトをとうに過ぎた大人でも読めるのかもしれない。 | ||||
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前巻の、全てが途中で「つづく」となりながら、読了するまでその事実がわからない形式に対して、私のように不満に思った読者が多かったのか、巻末の訳者あとがきはいきなりその謝罪と弁解から始まります(笑)。 が、この2巻目を読んでもなお、訳者のいう「読むだけの価値がある三部作」かどうか、結論を出すのは性急すぎるでしょう。 ただ、主人公の造型が1巻目よりはわかりやすいというか、共感しやすくなっているし、周囲の友人たちも「登場人物紹介」にある特徴だけではない人としての魅力や欠点が見えてきて、その分確実に面白味は増しています。 これまでの展開が最後にきちんとした謎解きを要求するものだけに、その部分で竜頭蛇尾になりさえしなければ、当然「面白かった」という結論になるはずですが...多少アラが会ったとしても、読んで損したとは思わないだろう、とこれも途中経過ながら思います。 また、本来YA向けであるこの作品、舞台背景が魅力的なので、アニメになったらターゲット通りの年代に受けそうですね。 | ||||
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