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青が散る
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青が散るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全86件 61~80 4/5ページ
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本嫌いの人にお勧め。 よくあるイケメン&美女ばかりの割には内容がショボイ日本ドラマや、 ピンチになりながらも結局上手く行くマンガに嫌気が差した方にもオススメ。 小説がいかに面白く夢中になれるものかがわかり、分厚いページ数が減っていく悲しさを実感できる小説です。 | ||||
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文庫として発売以来20年間で30数刷を数えるほど愛読されている宮本輝氏の代表作の一つです。 大阪郊外に新設された私立大学のテニス部を舞台としており、主人公の椎名燎平とその仲間たちの青春群像が描かれています。宮本氏は昭和40年代前半に追手門学院大学でテニスに明け暮れた日常を送られたので、そこでの体験が本作のベースになっています。 作者自身のあとがきの中で、「『青が散る』は自伝小説ではなく,青春という舞台の上に思いつくまま創りあげた虚構の世界」だそうですが、登場人物の生き生きとした会話や描写は臨場感溢れるもので、登場人物の中に読み手が自己を投影しながら、昭和40年代前半の大学生達の生き様を追っている内に最後まで引き込まれていきます。この文章表現力は流石に芥川賞作家の力量が伺えました。 登場人物の中でも輝く存在である夏子への燎平の真剣な思いが、最初からラストまで貫かれています。それに、テニスに打ちこむ中での友情や挫折、友の自殺、などを盛り込みながら、ストレートな青春ドラマが展開されていきます。燎平の生き方はとても不器用ですが、直向でもあり、誠実でもあり、共感できる部分も多かったですね。 未熟さや不安定さや不器用さや挫折というものを背負うのが「青春」時代の定めだと思いますので、若い登場人物の心の揺れ動きを見ていますと、多くの読者にとって「あの頃」の思い出とオーバーラップするところもあるでしょうね。多感で傷つきやすいという青春の特性が、世代を越えた読者の共感を呼び起こしているのだと思います。 『青が散る』という題名が意図する様に,失恋や別れは「青春の影」の象徴でもあるでしょうから、登場人物それぞれが紆余曲折の中で上手く成就しえなかったものが「散る」に繋がっていくのでしょうね。青春時代に失ったものの大切さを浮きあがらせていくのがメインテーマだと感じました。 | ||||
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夏子と燎平は、青春の象徴だと思います。 「青が散る」は、夏子と燎平の出会いからその決別までを描いています。二人は無垢であり、不器用で、それ故に傷つきます。それは読者にとって、自分を重ねることのできる、身近で共感できる恋愛です。 20歳前後、子供でも大人でもない時期に、誰でも燎平が夏子に恋するように誰かに恋した経験があるはずです。イノセンスな燎平に自分を見いだして、切ない気持ちになるのだと思います。 物語の最後に夏子は彼女の分厚い殻を破って求愛します。胸を打つシーンです。一方燎平は二人の人生が重なり合うことがなかったことに気がつきます。お互い愛し合っていて、それは気がついているのに、燎平はそこで別れを決断します。 この恋愛で燎平が下した最初の決断は夏子との別れです。若さとは「大事なものを失うこと」でしょうか。 別れていく二人に、読者は、若さ、青春を見ます。その儚さが美しく、心を打つのだと思います。 あんなに大事な出会いはなかった、でも若さ故に逃してしまう。 青春の苦さとは美しいものだと、本作を読むたびにつくづく思います。 | ||||
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この本は一年前に読みました。ちょうど主人公が大学に入学する年齢と同じ時です。かなり長めだったので、ちゃんと読めるか不安だったのですが、読み始めたら止まらず、一気に読破してしまいました。 サッカー以外のスポーツは邪道(すみません)と勝手に考える僕でさえ、テニス部に所属する彼らの魅力にはどんどん引き込まれていきました。さまざまな出来事が起きて、それに向かっていく人たちに素直に共感がもてます。僕が同世代だからかもしれませんが、その辺が宮本さんの文の良さのひとつではないでしょうか。 宮本さんの作品に登場する人間は、ほんとに、深いな、と感じます。 僕にはもう少し、青が散るまで時間がありそうです。 その後に、またこの作品を読んで、今と違った見方ができる僕がいるかもしれません。楽しみです。 | ||||
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自身でありながら、どこに向かうかも知れない「命」の流れに翻弄され、身を切る鋭角な感情が交錯する季節、互いに傷を残しながら、その痛みには気付かない。何かの拍子に立ちどまり、あたりを見回すとき、痛みはやってくる。冷静に過ぎた時間を振りかえる。 本書との出会いは、おそらく、他の読者よりも遅い時期だと思う。24歳のときに初めて読み、喧騒のただ中にいては書けない、直線な時間を経験してなければ書けない、清潔な文体にひかれた。その後、29歳で読みかえし、35歳でまた読みかえした。わたしは、この本を何かの節目ごとに読んできたのかもしれない。 夏子と燎平を前に、ペールが自らの歴史を話す場面が好きだ。異国で年老いたこのフランス人は「命」という言葉を使う。老人が、豊富ではない日本語の中から懸命に選んだ、この言葉が印象深い。 | ||||
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(;'Д`)ハァハァ 主人公がテニスを通じて、人々との出会いで成長していくさまを描いたもの・・・?!作者の自伝かのやうに・・・全てが肉迫的である・・。 作家というものは才能だけで・・小説を書くのではない・・。 自らの人生経験を切り離すことで 傑作を描くのだ・・・。 この小説は作者の苦い青春時代の印象が色濃く現れているやうに思う・・・?! | ||||
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主人公と同年代に読んだ感動を思い出して20年ぶりに読んでみたが,あのころと同じ感動を味わえたのに驚いた。 大学4年間,テニスに打ち込む若者の姿を通しながら,友情,恋,友人の自殺,等々,特別際だった学生生活をテーマにしてる訳じゃなく,一般的な若者の姿を通して描くことで,多くの共感を得られているのではないか。 一見,テニスはおしゃれで軽いスポーツのように見えるが,実際はタフで孤独なスポーツ。何よりメンタルが大きな要素を持つ。どんなに力の差があっても一つ一つのポイントを積み重ねていかないと勝負は終わらない。どんなにポイントをとっても最後のポイントをとらないと,そのゲームのポイントは全て相手のものとなる。無情なスポーツとも言える。 大学生活中,真剣にもがきながら生きていく若者の姿を,必死で粘ってポイントを取るけど最後のポイントを取れずに「形」としてゲームを取れない状況として描いている気がした。だけど,形に残らなくても必死でボールを追う(生き様を探す)姿こそが,一番輝かしい時間であったということも言いたかったのだと,「今は」思える。 夏子を想う遼平のせつなくまっすぐで純な気持ちがこの作品の中心線であり,その中心線がいつもまっすぐなので,20年以上経っても感動が揺らがないのだろう。 読んで決してまちがいはない。久しぶりにまっすぐな王道の青春小説。 | ||||
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読書に関して何の関心も無いまま読んだ一冊である。中学生時代、読書感想文の課題であった。 しかし見事な大学生活の描写に、一日で一冊を一気に読み終えてしまった。テニス、恋愛、大学生活。まるで著者の経験ではないかと思うほど現実味を味わいながら読むことが出来る。主人公の感情移入も見事な心理描写によって容易であり、まさに青春を味わうことが出来る。 大学生になったらこんなに切なく人を愛し、こんな風に毎日を過ごすのだろうか。 後に、本作で主人公の通う大学に入学が決まった私は、本作の内容を噛みしめながら大学生活を送った。 蒼すぎる『青春時代』。それがまるごと詰められた一冊である。 | ||||
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この作品を読んで新設大学に憧れました。 最後はハッピーエンドとはいきませんでしたが、余韻が残ります。 白熱したテニスの試合の場面、それを見ていた教授と主人公の心の交流など、読むと胸が熱くなります。 真っ直ぐな主人公やその友達、ヒロインにも好感が持てました。 彼らの青春模様は、永遠に心に残ります。 | ||||
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この本が何かに似ていると思った。 あ、そうだ「おいしい水」だ。でもこの作品はぼくたちがPETボトルで買うちょっと高い水とはちょっと違う。 おいしい水は「おいしい」と思うことで「おいしい水」になれる所があると思う。「青が散る」は何も考えなくても、ミネラルみたいに大切な言葉が見つかったり、飲み込んだ後のさわやかさを感じたり、 普通とはやはり違うなと振り返ることができる。 本屋で見つけて、家で読んで、「ヨカッタ」と思える作品に出会えた。 | ||||
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氏の作品で好きなのは他に「優駿」「花の降る午後」。TVドラマにもなった「青が散る」はMYベスト1.大学へいけなかった私には永遠の憧れ。関西に住んでいたときに氏の母校を見にいったりしたが、羨ましかったです。 | ||||
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学生運動に参加できなかった落ちこぼれ学生が描いた何処か思慕する青春小説。 | ||||
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私は、この手の優柔不断な話が好きだ。 ストーリーも、次から次へと展開していくので、あきさせない。 大学4年間を一冊にまとめた話で、ラストは不満だがこういう結末も味わいがあってよい。 | ||||
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「青」には若さ、未熟、弱さ・・・といった意味があるだろう。「青が散る」とは秀逸な題名だ。本編の全てがこの題名に凝縮されている。「人生生涯がこれ青春」という人もいるだろうが、10代後半から20代前半を青春時代とカテゴライズしてオノレの青の季節を振り返ってみたい。成就しなかった片思い、理想と現実の落差、結実しなかった夢や憧れ・・・。主人公の青年は何者でもない。思いがけないきっかけを契機として学生生活4年間をテニスに捧げる。その中でいろんな出会いが交錯していく。いい人もいれば悪い人もいる。出会いがあれば、必ず別れも訪れる。青年は翻弄され、研磨され、青春時代を通過していくのだ。その先にあるのはほろ苦い成長かも知れない。本作は予定調和を厳しく排除した青春小説の傑作である。青年の心のうずきを通してぼくたちは「あの頃」を思い出す。「青」だからこそ心の中の大切な部分に訴えかけてくるものがあるのだ。 | ||||
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宮本輝の私の中でのベスト3の一つです。 3つの順番はつけ難いのですが、あとの2つは「優駿」と「春の夢」です。ちなみに「春の夢」は本書と同じテーマを少しだけ別の設定で書いている話なので、本書が気に入った人は、そちらも読んでみるといいかもしれません。 さて、青が散るのなにがそんなに良いのか。 そう考えたときに、それをひと口で説明できないのですが、だからきっといいと思うのです。 主人公は、受験でも、テニスでも、恋愛でも、汗は流しているのにすんなりとうまくはいかない。それでは、流した汗はなんだったんだろう。努力は報われるなんて、ウソやな、と思いたくなるような主人公の日々。本書は、華やかなサクセスストーリーとは言いがたく、間違っても読んだ後に、「カッコええなあ」なんて感じるような話ではない。でも、だからといって、主人公の汗まみれの日々が、無価値だったなどとは思わない。そこにはなにかがあるはずだろうと感じる。それがなんなのかはうまく言えないのだけれども。そこが逆に自分に深い印象を与えるのです。ひと口で、どうと言えるほど簡単ではないけれど、この小説は生きるために大切な何かを語ろうとし、それを自分は確かに受け取ったような気がする。それが何かは簡単には言えないのだけれども。 もうこれ以上、私にはなんとも言いようがないので、後は一言だけ。 おススメです。 | ||||
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読むたびに新しい発見がある。こういうう言い方は大袈裟だろうが、あえて「青が散る」の感想を記すならいつもこうだ。かれこれ十回を越える程に読み返しているが、その度に、新しい感慨が沸いてくる。高校生だったた頃に目映く感じた大学生活の色彩、けだるさと虚しさを混ぜじえながら見つめた等身大の大学生のころ、そして、眩しすぎると感じたり、後に戻れないなと取り返しのつかない寂寥感を感じた社会人のころ-。読み返すたびに、自分の心の移ろいを感じさせてくれるこの作品は、何度も読み返したい一品です。 | ||||
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私の大学4年間を振り返ってみると「自由」という名の下に、スポーツで汗をかき、友情に支えられ、恋愛で心ときめき、別れで涙する。そういった人生の縮図に似た経験をしてきました。自由とはある意味で無責任な立場と言い換えられるかもしれませんが、だからこそスポーツにも恋愛にも、その場その場ではそれに没頭できるのだと思います。そんな甘くほろ苦い青春をテニスというスポーツに中軸を置きながら恋愛や友情、失恋や別れを経験しながら成長してゆく椎名遼平という主人公に凝縮させ書き上げた本作品は青春のバイブルと言っても過言ではないかもしれません。過ぎ去った自由を懐かしみたい方には特にお勧めの本です。 | ||||
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この本は主人公遼平の4年間の大学生活を通して周りと一緒に成長していく様子を描いた小説である。この話のなかに登場してくる辰巳教授の言葉が印象的だった。「自由と潔癖こそ青春の特権」この言葉は本全体の中で大きな役割を果たしている。 大学について遼平は「大学は一生続けるものを探しに行くところ」といっているが自分としては「自分の進むべき道を探しに行くところ」だと思っている。その過程において、最初は何も知らない。手探り状態だからある程度のことは許される。いわば自由、それが青春だと思う。しかし、長い時を経て、自分の道を探していく途中で安斎や遼平のテニスと同じようにどんなに努力しても超えられない壁を目の当たりにし、絶望し、自分の運命・限界を感じる。これを知り、受け入れ、その上でどう生きていくのか、これを考えるようになったとき大人へと成長したことになり、青春は終わる(青が散る)のだ。 まさに「青春の本」。大学時代に一度は読んでおくべき一冊だろう。 | ||||
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この本は主人公遼平の4年間の大学生活を通して周りと一緒に成長していく様子を描いた小説である。この話のなかに登場してくる辰巳教授の言葉が印象的だった。「自由と潔癖こそ青春の特権」この言葉は本全体の中で大きな役割を果たしている。 大学について遼平は「大学は一生続けるものを探しに行くところ」といっているが自分としては「自分の進むべき道を探しに行くところ」だと思っている。その過程において、最初は何も知らない。手探り状態だからある程度のことは許される。いわば自由、それが青春だと思う。しかし、長い時を経て、自分の道を探していく途中で安斎や遼平のテニスと同じようにどんなに努力しても超えられない壁を目の当たりにし、絶望し、自分の運命・限界を感じる。これを知り、受け入れ、その上でどう生きていくのか、これを考えるようになったとき大人へと成長したことになり、青春は終わる(青が散る)のだ。 まさに「青春の本」。大学時代に一度は読んでおくべき一冊だろう。 | ||||
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ドラマ化されたそうですが、素晴らしい作品である。 丁度大学に入る1カ月前に呼んだ作品で、この影響で私はテニス部に 入りました。 燎平はいつもひたむきで、自分にもこんな青春時代があったのかと、 15年前のことを懐かしく思い出すことがあります。 高校生位の方に是非読んでほしい。でも今時の方では感動の仕方も 違うかもしれないけれど・・・・・・・ 人生の読書の中のベスト3に入る作品。 | ||||
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