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青が散る
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青が散るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全86件 21~40 2/5ページ
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宮本輝のドナウの旅人を買いに行ったつもりがなくて、本書を内容見ないまま手に取った。 50手前だが、ノスタルジックな気持ちを感じながら、読み終えた。 流転の海でも感じたが、キャラクター構成がうまく、登場人物への感情移入がしやすい。 ところどころに人生訓のような言葉を混ぜ込むから、おじさんも惹かれて先へ先へと読んでしまう。 主人公は、大事な試合で覇道を勧められるが、あえて王道を目指す。 結果も大事だが、過程の潔さ、正々堂々が大事というだろう。 ラストシーンは切ない。あんなに好き合ってるのに。 最後の最後で傘が出てくる。 これは、燎平は普段は夏子を忘れた生活を送るが、時々夏子に思いを馳せる、との意味か。 長くて短い、かけがえのない4年間。いずれ、娘に読ませたい。 | ||||
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本書はNHKでドラマ化されるほど、有名な小説です。時代は昭和40年代ですが、大学のテニス部を舞台に、主人公の椎名燎平と仲間たちの青春をテーマにした話は、今でも色あせない内容となっています。電車で読んでいて、乗り過ごしてしまうぐらい、おもしろかったです。最後にどんでん返しみたいな話もあるので、ぜひ読んでみてください。青春小説でイオ押しです。 | ||||
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20年ほど前に初めて読んで感銘を受けました。 今回は8年ぶり3,4回目くらいだと思います。 やっぱり面白かった。 4年かけて書いたそうです。なるほど。 人間の心ってこういうものではないかと思います。泣けます。 辰巳教授の言葉が好きです。時々思い出す言葉の一つです。 いつの間にか上下巻に分冊されてます。 | ||||
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20年ほど前に初めて読んで感銘を受けました。 今回は8年ぶり3,4回目くらいだと思います。 やっぱり面白かった。 4年かけて書いたそうです。なるほど。 人間の心ってこういうものではないかと思います。泣けます。 辰巳教授の言葉が好きです。時々思い出す言葉の一つです。 いつの間にか上下巻に分冊されてます。 | ||||
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ずっとそばにいてくれると信じていた女性がいました。 手の届くところにいつもいてくれたのに、あれこれ紆余曲折があって ダラダラしているうちに突然目の前から姿を消し、そして数か月後、その死を知りました。 中学高校、テニスに明け暮れた日々を送った彼女の愛読書が本書でした。 生前勧めてくれていた本ですが、ドラマ作品が今一つ面白く感じなかったこともあり そのまま読まずにいたわけですが、彼女の命日にふと思い出し読むことにしました。 正直なところ、嘘くさい設定の嵐に失笑することも多々ありました。 だけど・・・そんなウソくさい世界の中で懸命に生きようともがく登場人物たち。 そうそう、そうなんですよ。若い頃ってこんなんなんですよね(笑)。 後先考えずに心と相反する道を歩いてしまったり、踏み外して大けがくらったり。 甘酸っぱい青春の香りがプンプン漂ってきて、心に思いっきり染み込んでくるようです。 ラストの主人公と夏子の別れの場面。 ドラマ作品の主題歌=聖子ちゃんの『蒼いフォトグラフ』が流れて来ました。 そう、正に「青が散る」。 そして別れを経験して、また新たな道が始まるのですね。 これはある程度、おじさんおばさんになってから読んだほうがグッとくる小説です。 | ||||
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この小説は1982年に発表され、同年中に刊行された。 作品の時代設定は、おそらく1960年代後半なのだが、そのことをあらわす事物は一切出てこない。 また、1960年代から70年代にかけては、学生運動が盛んだった時代のはずだが、この小説の主人公たちは至って「ノンポリ」である。 舞台が新設大学だからか、それとも1960年代に大学生時代を過ごした著者自身が「ノンポリ」だったか、あるいは時代を嫌悪していたのか。 しかし、かえってその「無色な時代背景」のおかげで、この作品の登場人物と数々のエピソードに対して現代にも通じる普遍性持たせることになり、発表当時から現代に至るまで幅広い年齢層に読まれるに至ったのではないかと、わたしは思うのである。 実は、わたしがこの作品を読んだのはほんのこのあいだのこと(2016年1月下旬)に過ぎない。 作品の存在自体は大学生の頃(30年くらい前)から知っていたが、学友曰く「この小説はスポーツ小説だから、あなたには向かない」という有難迷惑な託宣を信じ、敬遠していたのである(わたしは運動全般が苦手だ)。 実際にこの作品読んでみると、何のことはない、テニスは主人公たちが集う契機を提供しているだけで、主題は若者の日常なのである。 気恥ずかしさと、生真面目さと、未熟な精神がひとつの身体に同居している、主人公たちの日常を俯瞰するうち、おのれの20代の頃の振舞を思い出し、一層この作品の世界に惹きこまれるのである。 手に汗握るテニスの試合の描写も、はじめのうちはテニス用語に惑わされるけれども、そのうちに試合に惹きこまれ、実際にテニスを嗜んだ経験の無い自分であっても、ゲームの駆け引きのおもしろさや、プレーヤーの心裡描写を感じ取ることが出来た。 なんだ、こんなにおもしろい作品であるなら、もっと若いうちに読めばよかったと小さな後悔をした。 でも、「人生の午後」に至ったからこそ、人間関係、男女関係を見通せるようになり、この作品を深く楽しめたのかもしれない。 | ||||
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たぶん最初に読んだのは20代前半。 40代後半になり、3度目ぐらいの通読であった。 私は病的に物忘れが激しく、たいていの本は印象的なシーン以外は内容を忘れてしまうのだが、しかしそのおかげで初めて読むような感覚で没頭できた。夢のような3日間であった。 まいった。何度か泣いた。まるで主人公のように闘い、苦悩し、恋をした。せつなくてやるせなくて身もだえた。おじさんなのに・・。 若い人には近視的すぎてこの本の輝きは見えないんじゃないか?とも思う。 だからむしろ若者だった人に読んでもらいたい。魅力的な登場人物たちの研ぎ澄まされた美しいセリフや一生懸命で不器用な生き様にぐっときてしまうはず。 でも、20代の自分がこのような場面でこのようなセリフを吐けただろうか、とも思う。 自分の青春は幼くて汚くて利己的で無知だった。 だからこそ、主人公の経験をトレースしながらもう一回眩しくて切ない青春を体験できる本書は素晴らしいのだ。 悔いの無い青春を送った人には不要な本かもしれない。 | ||||
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最後はそうしましたか~。という感じ。 なんというか青春時代を思い出しました。 読み応えありましたよ。 | ||||
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昔、宮本輝さんの小説をよくよみました。過去の思い出が蘇ります。何度読んでもいいですね。 | ||||
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この作品を兄が買って自宅の本棚にあることは、10代の頃から知っていました。それから、少し気にはなっていましたが 読まずにどんどん歳を重ね、大学を出て郷里を離れ就職し、結婚して子どもをさずかり、会社で紆余曲折のあったのち、 父の7回忌のために独りで帰省した、40代前半の今になって初めて手に取りました。 読後の後味は、自分の年齢であっても凄く切ないものでした。大学生活の殆どをテニスに捧げ、この物語のヒロインの夏子を 一途に想い続けた、主人公の燎平のキャラクターは、当時では普通の大学生像だと感じました。 今とは違う、この時代の学生の愚直さや、熱意、人と向き合おうという姿勢を感じ取ることができます。 そういった点では現代の若い方が読むと、少し羨ましくもあり、燎平の余りの奥手ぶりに もどかしくもあったりするかもしれません。ただ、大学生が感じる葛藤や喪失感、そういうものは時代が 変われど、共通する項は沢山ある筈です。物語は、人生の壁、自分の限界を、燎平や周囲の仲間を介して どんどん突き付けてきます。本当に苦しく、やるせなくなってしまいました。 青春時代に誰もが一つは経験するような様々な喪失感を集めすぎて、 あまりにも救いがない物語です。そういった点で、残酷だ・・・とさえ 感じる小説です。心して読んでほしい作品です。 | ||||
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宮本輝の小説は初めて読んだのだが、素晴らしかった。 1982年に書かれた青春小説という事だが、30年以上たった2015年に読んでも瑞々しく輝いていた。 時間によって劣化する事なく、古典として読み続けられる名作だと思う。 その面白さの最大の要因は、登場人物が非常に魅力あふれてるという事だと思う。 主人公の遼平だけでなく、金子、貝谷、安斎、ポンクといったテニス部の面々、夏子、祐子といった女性陣。 さらにはガリバー、瑞山、木田といった人間の駱駝と呼ばれる人達。 それぞれが、それぞれの悩みを抱え、青春時代をおくっている姿が魅力的で、どの人物もその後の人生が気になってしまう。 数多い魅力的人物の中で、僕が一番気に入ったのは、辰巳圭之介という老教授だ。 辰巳教授が授業をサボった遼平を諭す言葉で 「若者は自由でなくてはいけないが、もう一つ、潔癖でなくてはいけない。自由と潔癖こそ、青春の特権ではないか。」 というのがあり、遼平はこの言葉が胸にしみ、以来この老教授が好きになるのだが、実にいい言葉だと思う。 人は年を取るにつれ、世間的なしがらみや打算で動く事が多くなり、真っ直ぐな潔癖さを失っていく。 潔癖である事はだんだん難しくなってくるのだ。 自由と潔癖こそ青春の特権だとこの老教授は遼平に教えたが、僕の心にもこの言葉は響いた。 ちなみに、この小説は30年以上前の1983年にテレビドラマ化もされている。 視聴率が低迷しすぐ打ち切られ、DVD化もされてないが、佐藤浩市、石黒賢、二谷友里恵、川上麻衣子といった今では有名俳優となってる人達が数多く出ている。 主題歌は松任谷由美作曲で松田聖子が歌う「蒼いフォトグラフ」 原作にも出てきたガリバーが歌う「人間の駱駝」は作詞が秋元康で、作曲が長渕剛という今では考えられない超大物コンビが作っている。 芸能史的にもかなり貴重な人達が関わってるし、こちらもDVD化して欲しいと思う。 | ||||
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著者の本は、有名どころを中心に数冊読んだくらいなのですが、この本がダントツに印象に残っています。物語の最初の最初で、これから大学生になる主人公である遼平とヒロインである夏子の初めて交わした会話のシーンを読んだ瞬間に、この本は面白いに違いないと思うくらいに心をつかまれました。実際上下巻で結構の分量があるのですが、一日で一気に読んでしまうくらい面白かったです。青年の熱いエネルギーと、大人に成長してゆく際の寂しさが描かれているように思いました。少しでも気になった方は、ぜひ読んでもらいたい一冊です。 | ||||
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言わずと知れた、宮本輝の代表作。 青春小説の位置づけですから、流転の海ほど重くはなく、しかし何度でも読みたくなる深い作品です。 素直さや無垢ってことが、読むたびに輝きを増します。 しっかし、ドラマ版の貝谷演じる遠藤憲一が、こんなに渋い役者になるとは思わなかったな。 | ||||
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誰もが、青春の影を抱えている。 光が強ければ強いほど、影もまた強い。 美しさの反対に影を。 強さの後ろに、もろさや不安を。 真っ直ぐさのうしろに、心の揺れを。 作中で出てくる“業病”。 それは、家族がみな自殺をしてしまうという血が流れている安斎だけではない。 許されない恋、 勝負への態度、 ビジネスや事業。 みな、業病だ。 夏子を好きだからこその最後の燎平の決断は、 なんともいえない読後感をもたらす。 汚れちまった哀しみだなぁ。 “「それは業病やそォ」” | ||||
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知人に勧められて読んだ本、 『青が散る(上)』、 おもしろいです。 宮本輝らしい世界が表現されているように思います。 生きるって何なのか、自分の命って何なのか。 新設大学の一期生の燎平。 そこで知り合った学生の夏子とつきあいたいからテニスを始めて、 テニス中心の生活へ。 高校まで全国大会などで活躍していたが病を理由にテニスを離れていた安斎とであったり、 お手本からはほど遠いようなテニスをするけれども妙な強さがある貝谷とであったり。 勝利への貪欲さへの、「王道」と「覇道」と。 人間くさく、変わった奴らの、はいつくばるような生き様。 爽やかなスポーツとしてのテニスではなく、 どろどろとした人間くささを含んで描かれているのが、なんだかよい。 “王道とは何であろうかと燎平は考えた。そして、貝谷の言う覇道とは何であろうか。すると燎平の心に、社会の中で、あるいは力弱く悄然と生きているかも知れない数年後、数十年後の自分の姿がふいに浮かんできた。” | ||||
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著者は、1947年生まれ、「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞した宮本輝。 (1985.11.25 – 1995.11.5 第20刷) 椎名遼平は新設大学でテニス部を金子に半ば強引に誘われるままに創設する。 テニスというスポーツをひたむきに取り組み、遼平が入学から卒業・就職までの四年間、男友達、女友達らと青春の光芒を描く切なく鮮やかな感動の長編小説。 上下巻に分かれているものもあるみたいだけれど、自分は一冊タイプを読んだ。 結構なボリュームで、読み終わった後は、寂しいというか切ない満足感があった。 第10章から始まるとても長いポンクとのシングルス試合は文章を読んでいるのに、本当の試合を観戦して息が詰んでしまうような緊迫感で充ちていて、終わった後の生意気だったポンクの真っ直ぐな言葉には心を打たれてしまった。 知っている地名もたくさん出てくるし、関西ならではの言葉のニュアンス、気遣いの仕方が読んでいて懐かしくもあり、“関西の粋”が詰まった一冊でした。 宮本輝作品の中でも自分が一番好きな作品です、宮本輝作品は映像化しても表現できない、“小説”がからこそ表現できる洗練された空気感が自分は好きです。 ───「もう二度と、私の講義を無断で休んだりせんと誓うか。誓えるならこの珈琲を飲みなさい。誓えんなら、このまま私の部屋から出て生きなさい。どっちも気味の自由や。若者は自由でなくてはならないが、もうひとつ、潔癖でなくてはいけない。自由と潔癖こそ、青春の特権でないか」(p.362) | ||||
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青春時代の著者のテニス経験が彷彿とした上巻につづく好著で、読みごたえあり。 | ||||
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20年前に読んだことがあって、かなり面白かった印象があったので、再び読みました。期待以上に面白かった。 | ||||
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読まなきゃソンですね。大人へと、また、一人の人間としてと成長してゆく過程がなんともいえない後味を残して いきました。読み終えた後の感情が血となり、肉となる・・・名演奏を聴いたあとの感情に似ています。 何度も読み返したい、忘れそうな感情を思い起こさせる秀作です。 | ||||
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20数年ぶりに読み返した宮本輝の「青が散る」。大学時代の懐かしき思い出。大学入学手続きを迷う燎平の前に現れた夏子の不思議な存在感。金子との地道なテニスコート作り。この素晴らしい作品が電子書籍となって後の世代に残される事がとても嬉しい。 | ||||
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