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鍵
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鍵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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以下は英訳「key」へのレヴューのコピーです。 文庫本の字の余りの小ささとカタカナの連続に閉口して、とうとう英語訳で読むことになりました。ただ予想されたとおり、原文も結局のところ比較参照のために買うことになってしまったのは皮肉でした。谷崎の見事な日本文は英語に直されてもその明晰さと簡潔さとリズムを失うことはありません。とくに本作品は夫婦による日記という形態、そしてその日記の時系列的な展開を通してストーリーが語られ謎が明かされていくという形式をとっているためでしょう、無理なく原文が英語に移し変えられています。短い文が重ねられていくので、たしかに英語のリズムと齟齬を生み出すことはありません。ある意味では推理小説のようなものです。たしかに数箇所原文が訳されずに省略されている部分があります。しかし多数の固有名詞も無理なくそれなりに忠実に反映されています。さて中身はどうなのでしょう。この領域の謎に言及するだけの経験も資格もない私ですが、確かに虚実がいり交わる、この一種、交換日記のような媒体は、効果的に機能しているようです。時系列的に進んでいく両者の日記の記述がどこまでが真実でどこからが虚なのかは、最後まで明かされることはありません。そして当事者の夫婦も、お互いに相手を出し抜こうとして技巧の限りを尽くすのですが、結局のところ、個人の合理性を超えた何者かに動かされているようです。最後には、驚くべきどんでん返しが待ち受けていますが、夫婦の娘とその将来の夫もはたしてこの作品の黒幕なのかどうかは疑問です。 | ||||
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ストーリーだけきけば、ポルノです。 ポルノ映画にもならないかも? どうしようもない夫婦のどうしようもない性生活。 それをポルノどころか、珠玉の文学作品に仕上げてしまっています。 これが、文豪なのですね。 | ||||
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谷崎氏の美しい日本語と、主人公と妻との日記のスリリングなやり取りは独特の感傷を読む人に与える。また日記という形式をとることで読者に秘密の所有による一種の優越感を与えなんとも心地よい感じで先をすすめたくなる。そんな本である。 | ||||
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「鍵」:病をおしても郁子との喜びを優先する自虐的な老人。 瘋癲老人日記:死んでからも颯子(嫁)の足の下にいることを妄想して恍惚となる老人。 「鍵・瘋癲老人日記」は、「痴人の愛」「春琴抄」「お国と五平」の延長にある、女主人に仕え、踏みつけられることにある種の喜びを感じる男の痴情の世界。 | ||||
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