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(アンソロジー)
ベスト本格ミステリ TOP5 短編傑作選002
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ベスト本格ミステリ TOP5 短編傑作選002の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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2015年の本格ミステリ短編小説から五編を選んだベスト・セレクション。 収録作中、二編は時代ミステリなのでチャンバラ者には儲けものな一冊であります。 日常の謎あり、密室殺人あり、犯人当てあり、収録作はバラエティ豊かなものの、突き抜けたものはなく、どれもこじんまりと卒なくまとめましたといった感じで、これが年間ベスト・アンソロジーだと期待して読んでみると拍子抜けすることに。本格ミステリとしての完成度と物語の面白さは比例しないということでしょうか。 また、収録作には連作モノの中の一編が多くて、その一編を読んだだけでは何だか分からないエピソードもちらほら。複数作家によるアンソロジーの難しさを実感いたします。 第三話「D坂の殺人事件」の被害者の設定や経歴がまんま著者の自嘲のようなもので、笑っていいものやらどうしたものやら、終わってみるとミステリ的な出来とは別に最も強烈な印象を残しましたとさ。 | ||||
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「まちがえられなかった男」(西澤保彦)、「新陰流"水月"」(高井忍)、「G坂の殺人事件」(三津田信三)、「不透明なロックグラスの問題」(松尾由美)及び「監獄舎の殺人」(伊吹亜門)の5つの短編から構成される2016年のベスト・ミステリ短篇のアンソロジー。「監獄舎の殺人」は2019年に話題となった短編集の代表作でもあり、私はこの短編を目当てに本作を読んだ。ちなみに、「G坂の殺人事件」は題名から明らかに乱歩「D坂の殺人事件」のパスティーシュだろう。 私の好きな西澤氏の短編は甘ったるい饒舌体で単に"珍名"を並べただけの雑文でガッカリ。これ程弱い<missing link>を見た事がない。高井氏の短編は柳生十兵衛を探偵役とした剣豪伝で中々迫力があるが、動機が武士にしか通用しないもの(私には理解出来なかった)でミステリとしては弱い。使われている凶器消失トリックも古臭い。三津田氏の民俗学的ホラーも私は愛好しているのだが、本編は最初から犯人が自明な上に、こうしたトリックは拙いと列挙した上で自身の類似の殺人計画を冒頭で書いているのだからお粗末という他はない。錯視と密室トリックとを組み合わせた乱歩の苦労とは程遠く、パスティーシュにもなっていない。松尾氏の短編はアシモフ「黒後家蜘蛛の会」風の作品だが、結論に説得力がない(元々、そういう形式なのだが)。お目当ての「監獄舎の殺人」は既読の短編集「刀と傘」中の一作であり、自らの不明を恥じたが、本短編集では一番の出来だろう(ただし、連作短編集「刀と傘」の中で読んでこそ真価が発揮される)。 これが2016年の<ベスト5>とはお寒い限り。日本ミステリ界の混迷・低迷振りを象徴するかの様な駄作だと思った。 | ||||
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バラエティに富んだ作品集です。こういう本を読んできになる作家を増やすのにもってこいだと思います。 | ||||
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