到達不能極

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評判

到達不能極の評価:

3.21/5点 レビュー 29件。 C ランク

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平均点3.21pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全23件 21〜23 2/2ページ
No.3
(3pt)

面白い! が、SF的部分をどう評価するか

第64回江戸川乱歩賞受賞作。ネタバレはありませんが、一部内容に言及しますので、未読
の方はご注意下さい。星は3個としたが、面白さは4~5。リアリティーは2というところ。
 1945年の日本軍、2018年の南極観測チーム、同じく南極観光ツアー、これら3つが
並行して描かれていく。それぞれは比較的抑揚が少ないのだが、それでも物語に引き込まれる
のは、筆力のなせる業か。その3つがやがて1つの真実に結実するというのは予想通りだが、
後半から急にSFめいてくる。
 1945年のシーンでは若い日本人通信兵とドイツ人ユダヤ娘の恋も描かれていて、これが
固い内容の物語に良い意味での弛緩と人間くささを与えている。全体として、非常に面白く読
めるのだが、終盤のSF的設定が出て来る段階で、興ざめする人もいるかも知れない。なぜな
ら、コンピュータ、AI、半導体などまったくない時代の技術による遺物(ある種の兵器)が、
現代の高度な技術をも凌駕する形で侵入してくる。これはいくらなんでもあり得ない。
 この辺りを完全なSFとしてしまうか、あるいはどの読者も納得出来るような説明があれば、
もう一回り出来の良い作品になり得たかもしれない。が、基本設定を考えると、小手先の改変
では不可能ともいえるから、この辺りが妥協点かもしれない。
 SF的部分はリアリティーを下げているが、南極観測チームの装備、旧日本軍の兵器、飛行
機、南極の気候などの考証は充分にされていて、リアリティーは高い。
 星の数は3としたが、技術に詳しくない人は、上記のデメリットをあまり気にしないだろう。
実際に読んでおもしろいから、受賞作としてのレベルは充分に確保できていると思う。
到達不能極 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 到達不能極 (講談社文庫)より
4065220963
No.2
(3pt)

SFですね

肝となる部分がSFなので好き嫌いは分かれるでしょうね。

心理描写が上手なのでリアリティある展開を期待してしまうと期待が外れる。期待が外れるといろんなことが気になってしまう。

SF以外のところでも、90を超えたじいさんがテキパキとツアコン代わりに搭乗客を落ち着かせるところとか、地磁気発電って世界大戦の時に基地を維持できるほど実用化されていたのかしらんとか、「基地を爆破します」って地下の原子炉を忘れてないか?とか、90を超えた老人の「お願いします」に従って本当に大丈夫なのか?とかとか。

そして、
一番気になるのが、ステレオタイプにナチを悪者にしているのに日本兵はとても理性的に書かれていること。(しないとは思いますが)英訳したら全く受けないだろうな。外国人がたくさん出てくるけど、グローバルな感覚は全く感じられない。
到達不能極 Amazon書評・レビュー: 到達不能極より
4065130603
No.1
(3pt)

面白い! が、SF的部分をどう評価するか

第64回江戸川乱歩賞受賞作。ネタバレはありませんが、一部内容に言及しますので、未読
の方はご注意下さい。星は3個としたが、面白さは4~5。リアリティーは2というところ。
 1945年の日本軍、2018年の南極観測チーム、同じく南極観光ツアー、これら3つが
並行して描かれていく。それぞれは比較的抑揚が少ないのだが、それでも物語に引き込まれる
のは、筆力のなせる業か。その3つがやがて1つの真実に結実するというのは予想通りだが、
後半から急にSFめいてくる。
 1945年のシーンでは若い日本人通信兵とドイツ人ユダヤ娘の恋も描かれていて、これが
固い内容の物語に良い意味での弛緩と人間くささを与えている。全体として、非常に面白く読
めるのだが、終盤のSF的設定が出て来る段階で、興ざめする人も知るかも知れない。なぜな
ら、コンピュータ、AI、半導体などまったくない時代の技術による遺物(ある種の兵器)が、
現代の高度な技術をも凌駕する形で侵入してくる。これはいくらなんでもあり得ない。
 この辺りを完全なSFとしてしまうか、あるいはどの読者も納得出来るような説明があれば、
もう一回り出来の良い作品になり得たかもしれない。が、基本設定を考えると、小手先の改変
では不可能ともいえるから、この辺りが妥協点かもしれない。
 SF的部分はリアリティーを下げているが、南極観測チームの装備、旧日本軍の兵器、飛行
機、南極の気候などの考証は充分にされていて、リアリティーは高い。
 星の数は3としたが、技術に詳しくない人は、上記のデメリットをあまり気にしないだろう。
実際に読んでおもしろいから、受賞作としてのレベルは充分に確保できていると思う。
到達不能極 Amazon書評・レビュー: 到達不能極より
4065130603