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さくら
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さくらの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全77件 1~20 1/4ページ
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期待通りでした | ||||
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サクラのおしゃべりは、犬の気持ちがわかる「僕」が解釈しているのかと途中まで思っていたけど、どうやら「僕」の認識する世界では犬が人間の言葉を話すらしい(途中で喋れなくなる時期もある)。しかもそれを不自然とも捉えていない。そこの部分だけファンタジー。 | ||||
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西さんの初期の作品。 私は、どちらかというと氏の近年の作品から遡るように読んでいったためか、読み口は少し違和感を感じました。ん?なんか主人公の「僕」が標準語? 少し手持無沙汰な、それでいて分析的で自省的で、まあ一言でいうとちょっとめんどいやつ? ちょいと村上春樹流?な雰囲気を感じました。 ・・・ ただ、読み進めると、やはりいつもの西ワールド。 作品じゅうを極彩色に彩る関西弁は、相変わらず心地よい。特に主人公「僕」の妹で美形かつ暴力的な美貴の関西弁がいい笑 優しい素敵な比喩も随所に。幼い美貴に父と母のセックスの話を優しく説く母の言葉が一番刺さりました。もう西さんの才能以外の何物でもありません。キャラと相まって、言葉の力を感じます。でも、仮に同じ言葉を私の口から娘に伝えても、単なるエロおやじ。言葉とはその人物に相応しい形で発話されてこそ、相手に伝わるのかもしれませんね。 ・・・ さて本作、冒頭に述べられる三兄弟の長兄の亡くなった後の、実家へ帰る「僕」の話であることが述べられます。作中はおおむね過去の回想で、なぜ今こうであるかの説明、もう少し言うと、この家族の悲劇がなぜ起こったのかがややユーモラスに述べられます。 じゃあ、題名のさくらって何?というと、「僕」の実家で飼われている冴えない雑種。この家族の悲しいところも楽しいところもすべてに寄り添ってきた犬は、ある意味、この家族の象徴的存在です。 「僕」の兄が死を選び、それをきっかけに瓦解していく家族でしたが、さくらの体調不良をきっかけに、俄かに結束を取り戻していきます。 ・・・ で、読んでいて涙目になりましたが、家族を作るってことは、実に多くのドラマを生むことであります。たとえば子どもが生まれるってことは正に一大イベント。 作中では「僕」とその兄が、妹の美貴が生まれて、どっちが立ちションを教えるかで小競り合いをしたりとか、そういう話をほのぼのと展開しています。 あるいはその美貴が初めてたっとときの瞬間。実は「僕」だけが見ていたとか。 そういう実に細かい、ある意味家族以外にはどうでもいい話。これらは、逆に家族の大切な思い出話。 初めての子供が生まれたときとか、嫁にプロポースしたときのこととか、これで話まとまらんかったら離婚だというときの険悪ムードとか、バタバタと過去のことを思い出しました。 ・・・ ということで、西さんのやさしいやさしい、そして同時に悲しい、家族のお話でした。もちろんそこには関西文化というか関西弁のノリの良さとおもしろみもデフォルトで入っており、最後に読者をほっこりさせてくれる仕上がりになっていると思います。 単純な私は、読後なんだかやさしい気持ちになりました。もっと妻を愛したいな、と臆面もなく思いました(ただし口には出さない笑)。そう、本作は同時に愛の話でもあるのです。この核心部分は是非読んでいただきたく。 ということで本作、家族系のお話の好きな方(瀬尾まい子さんとかお好みの方)、これから結婚を考えているかた、動物がすきな方、関西弁の口ぶりが好きな方はおすすめです。中高生くらいに子どもにも読んでみてほしいなあ。 | ||||
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家族や恋や、人が成長していく過程でみる景色や事件をサラッと描きつつも、言葉にできないような悲しみや苦しみ憎しみをしっかり着地させる。読む側からすれば、受け止めるにはあまりにも苦しい場面があったりするが、気づけば無我夢中で一気読みしてしまいました。本当に素晴らしい作品です。出会えてよかった。 | ||||
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マイノリティーに対する人の反応や受け止め方が、成長と共に変化する様子を非常によく描いていて、とても引き込まれます。見た目や障害、性的嗜好など、表層的なことで他人との接し方が左右されがちな人間を描く一方、その対極として、さくらという犬の家族への愛は普遍的に心が温まる、そんなメッセージ性を感じた作品です。 | ||||
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どこにでもある普通の家庭。淡々と続いていた日常生活があることをきっかけに、音もなく崩壊していき、家族も散っていく。さくらは家族の中心ではないが、大事な家族の一員であることは間違いない。いったんは崩壊した家族がさくらと、さくらを取り巻く家族によって再生される。どのページを開いても、そこには、普通の、どこにでもある出来事が描かれているだけ。でも、読み手はハラハラ、ドキドキしながら一気に読み進んでいく。西加奈子の描く小さな世界は、柔らかい光と優しい声と人のぬくもりに包まれており、読み終えた後には必ず「読んで良かった。楽しかった。また読みたい。」と思わせてくれる。 | ||||
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口コミが極端に分かれる作品ですが、私は人が弱く不完全な存在であることを前提とした人間愛にあふれた作品だと思いました。 この家族に起こったことは私に起こることかもしれない。 そんなときももしサクラがいて、元気に幸せにずっと変わらず尻尾を振っていてくれたら、もしかしたら乗り越えていけるかもと思いました。 私にもかつてサクラのような存在のワンちゃんがいたから。 最初は文庫本で読んで号泣し、ずっと手元に置いて繰り返し読みたいと思い、単行本を購入しました。 | ||||
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私は犬大好きで、読書も好きな人間です。 私はそう思いませんでしたが、この本の説明書きを読んで(これは犬が中心の話なんだ)と勘違いする人がいてもおかしくありません。そのせいでレビューが荒れてるように思います。 小説としてはとても読み応えがありました。ただ胸糞悪さというか悲しい気持ちになる人も多い内容だと思います。その覚悟で読まないといけません。犬が出てくるホワホワした話ではありません。 | ||||
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すぐ届きました。 | ||||
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こんなに泣きながら笑った本は初めてです。 西加奈子、最高! | ||||
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2020年に映画化されることが決まった西加奈子さんの小説です。兄の死から家族がバラバラになりながらも、「さくら」という老犬と共にその家族みんなが前に進んでいくというお話。 前半では、家族のあたたまる幸せな情景が目に浮かび、読んでいて心地よいきもちになると同時に、後半になるにつれ、何かの歯車が狂ったように家族がバラバラになっていくと、読んでいて複雑で悲しい気持ちになりました。当たり前のことなんていつかは当たり前じゃなくなるんだとか、私の日々の生活の中でも忘れちゃいけないことを教えてくれる作品だと思います。この作品を通して家族との時間をもっと大事にしたいとも思いました。 タイトルのように目の前にあるしあわせについて改めて考えるきっかけとなるので、おすすめです。 | ||||
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美男・美女の両親、兄、妹。背だけは高い次男の主人公を入れた五人家族+犬のさくらの日々が描かれた作品。 主人公が帰省すると、家庭は、居心地が悪そうな父、美女のおもかげがななくなった母、死んでしまった兄、冷めきった妹、具合の悪いさくらで不穏な雰囲気。物語は、そこから家族とその周辺の過去を反芻し、現在へと繋がっていく。 あまりに残酷な出来事に乱れる家族の絆。終盤に語られるエピソードに胸が締めつけられることだろう。ラストは、ホロリときてしまった(兄弟妹が子供の頃の話が微笑ましかったのでなおさら)。 著者の初期の作品。言い回しがちょっとくどいかもしれないね。 | ||||
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刊行時に何の気なしに購入。今まで何度となく読み返しています。 自分と家族構成が一緒なのもハマった理由でのひとつで、自分の幼少期から思春期を丁寧に思い出させてくれる素敵な作品です。 主人公たちのまっすぐな愛情。それは家族愛であったり、愛犬サクラへの愛情であったり、兄弟愛であったり、また同性愛や生理的な愛情まで。この物語には主人公の長谷川家を巡るいろいろな愛の形が詰まっています。 その表現はまったくいやらしい感じが無く、繊細で優しくて、それでいてサッパリとしたストレートなもので、幼少期から今までの人生で自分の中に生まれたあらゆる感情を認めてくれるような、不思議な安心感があります。 ひとつひとつの描写が丁寧で、一発で著者のファンになりました。以来、西さんの本はかなり読ませてもらいましたが、私にとってはいまだにこの本が最高の一冊です。 | ||||
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1つの核家族の関係性の話、物語7合目くらいで不幸などんでん返しがあり、急に面白くなる所など、サラバと共通点が多いと思った。 泣いたなどの感想多いが、ミキがしでかした事の重大さに恐れ戦くばかりで、感動はできなかった。 事故にあったお兄ちゃんに矢嶋さんがいれば、生き延びれたかもしれないのに。美貴は支えにもなろうとしてなかったのに。 皆で号泣して、犬の包容力でなんとなくまとめて、流せることか?! 矢嶋さんにもきちんと報告しないの?彼女だって未だに苦しんでるかもしれないのに。 嫌いだ…、無垢だけど傲慢な女。 とはいえ、のめり込んで読んだので、面白かった。 | ||||
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会社の社長にオススメされて購入! 凄く深い内容で感動しました。 是非、一度読んでみてください! | ||||
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何とも不思議な世界観だった。 どこにでもある家族を描いているようで、1つ何か次元がずれている家族。 誰もが愛が強すぎて愛がうまく噛み合ってない、でも生きている。 キャラが立った家族のメンバが生き生きと描かれているようで何かうまく生きていない。さくらという犬がその穴を埋めているような。各メンバから見るとただのペットのように見えて、さくらが空気を緩和しているという意味でタイトルにしたのだろう。 実際の世の中と照らし合わせてしまうと、兄弟でそんなやりとりしないだろとか、その行動おかしいだろとか、突っ込みどころ多いですが、小説の中の世界観で楽しむと面白いです。 ただ帯にあった"人を幸せにしてしまう"とか"今すぐ付き合ってる人と結婚したくなった"とかは何か違うと思う。 | ||||
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さくら。 こんなにも家族に可愛がられて家族の中心的存在でいてなんて幸せな犬なのだろう。 そしてあんなにも優しい兄の死。兄は死を自ら選んだ。 だけど兄と同じように世界の隅に追いやられたフェラーリはあのあとどうなったのだろう。 奇声をあげパイプを振り回し、そして一体あのとき、なにを見つけたのだろう。 人は、フェラーリのようになったとき、その先に何を見るのだろう。 世界の隅に追いやられたとき、 人から見てはいけないものを見てしまったようなそんな存在になるとき、 自分だったらどうするか。 きっとフェラーリや兄のような人はいっぱいいるのだろう。 犬と違って、人間は残酷だ。 私達はそんな世界に生きている。 この家族は強い。きっと兄も乗り越える力はあっただろう。 でもギブアップした。 人間がみな、この犬のさくらのようだったら。 兄が可愛がっていたさくらのように、さくらの世界だったらよいのに。 | ||||
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最初は、主人公の主観の言葉遣いが独特で、テンポも掴みきれず、かなり読みにくかったです。この部分で離脱してしまう人もいるのではと思います。 しかし耐えて3分の1まで読むと、一気にスルスルと読めます。事実から出発して、回想で物語が展開していくのですが、家族のなにげない話をスリル満点に、独特の比喩表現たっぷりに描く作家の力に、一気に引き込まれました。 どんな家族にもドラマがある。 自分の家族におきたドラマを思い出したりしました。 | ||||
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桜の季節だからではありませんが。 10年以上前に読んだのですが、今更ですね。 全体的には家族の愛のお話です。 でも、ちりばめられているエピソードが心を動かします。 苦しくなるし、楽しくなります。 親になって理解できることもありますね。 カーペンターズの歌を聴いてから読んでください。 | ||||
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さくらこの本がデビュー作だとしたら、彼女は素晴らしい感性をおもちだと思います。 | ||||
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