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蛇鏡



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【この小説が収録されている参考書籍】
蛇鏡
蛇鏡 (文春文庫)

蛇鏡の評価: 4.29/5点 レビュー 7件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.29pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(5pt)

神様の閻魔帳にアクセスできる作者

坂東眞砂子はアカシックレコードにアクセス出来る人なんじゃないかと思ってる。
世界を動かす神様にはアクセスできないけど、田舎の神社に祭られている御神体のアカシックレコードなら読めて、小説に起こせるのではないかと。。。
登場人物の思考、行動が操られている感じがしながらも自然で、どの立ち位置に立っても同じ事をするだろう、と思わせるキャラ配置が素晴らしい。
蛇鏡 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:蛇鏡 (文春文庫)より
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No.6:
(4pt)

連子窓からの目

監視社会が 連子窓から見られているというシーンから伝わってきました。
蛇鏡 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:蛇鏡 (文春文庫)より
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No.5:
(5pt)

TANUKI

今年著者が亡くなられて、再度どうしても読みたくなり購入。やはり素晴らしいホラー小説と納得!
蛇鏡 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:蛇鏡 (文春文庫)より
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No.4:
(4pt)

時空・思念・現実と異空間の複層の中で蠢く命(生)のざわめき☆

内容は他のレビュアー氏におまかせして
別の観点から述べたい。

坂東さんの著書は 行間が1行空くと場面転換となる。
場面ばかりではなく 登場人物も時代も場所も自由に変わる。
読者がその一状況に 思いを膨らませ、予想しながらその後の
展開を待ち望んだ途端 1行空いてしまう。
何度も何度もそうやってはぐらかされ じらされながら
結局最後まで その繰り返しなのだ。
いや実際は 繰り返し編まれながら高揚して
唸らせる最終章となる。(弁証法的?)

しかし この複層的文章構成の効果は測り知れない。
途中で読むのを止めることをできなくさせるばかりではなく
読者の頭の中に沢山の映像や場面を記憶させながら
著者ならではの 細やかで五感に張り付くねっとりした描写で
読者を身動きさせなくする。

めくるめく展開の速さに眩暈さえ覚える。
殆ど官能的といっていいほどの世界であるが
どの題材も 知識は限りなく深く また参考文献を丁寧に
紐解きながら 彼女独自の切り口で創造する作品に
圧倒される。読後はいつも 魂がごっそり奪われる。
蛇鏡 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:蛇鏡 (文春文庫)より
4167584018
No.3:
(4pt)

愛されたいと願う女たち

土地の習俗と人間模様を絡ませた物語は、坂東真砂子氏の真骨頂と思います。

氏の描く恐怖が怖いのは、登場人物たちが「恐怖」を恐怖として騒ぎ立てることなく、いつの間にか、ひとつの心情として受け容れてしまうことです。読んでいる方としても、恐怖に対して「そうかもしれない」と思ってしまう。

『蛇鏡』においても、永尾玲が彼女の姉がそうであったように、同じ行動に出ることが読みとれます。「本当に玲はやってしまうのか?」とドキドキしながら読み進むわけですが、どういうわけか、玲がそこに至る心情や行動に納得してしまいます。坂東マジックとでも言うのでしょうか。

また、本著で繰り返される言葉が「愛」。登場する女たちが切実に「愛されたい」と望んでいます。玲を始めとして、綾も霧菜も清代も、皆必死の思いで叫んでいるのが胸に痛い位です。対して、男性の描写はずいぶん淡白というか、時に冷酷だったりします。例外の男性も登場しますが、いまいち唐突な感じが否めません。

男女間の「愛」について、坂東氏は幸福な結末を用意しない傾向があるように思われます。この作品でも、不吉な予感を漂わせながら完結するところは、「やっぱり」と感じます。かといって、心弾む結末であれば「えっ、違う!」と思ってしまうのですけれど。
蛇鏡 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:蛇鏡 (文春文庫)より
4167584018
No.2:
(4pt)

あの世とこの世が共存する世界観

坂東さんの小説って本当に怖いのですが、読み出すととめられない!

この世とあの世。昔の日本ではあの世がこの世の反対ではなく、あの世はこの世の延長として認識されていたのに、今はあの世をこの世の反対ととらえているように思います。

坂東さんの小説の世界観には、そういった考えがまだ生きている社会でのなんともいえない怖さを感じます。

今回は蛇の模様のある鏡「蛇鏡」に魅入られた主人公が出てきます。そこに古代神話時代の日本の歴史も絡んできて非常に読み応えのある作品に仕上がっています。

読んだ後、かなりぞくっときました。
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No.1:
(4pt)

坂東真砂子のホラー小説の集大成

『死国』『狗神』に続き、田舎の隠微な風習を下敷きに描く、坂東真砂子のホラー小説。
地域には、未だ一種の閉塞感を持った地域はあるのだろうか。
そういう地域に、太古からの言い伝えがあり、それを頑なに守っている人たちがいても不思議ではない。
本来、日本人は身近な山や森を敬い、畏れ、それらの怒りを収める目的で建立された神社仏閣は多いのだから。
そういったエッセンスを生かして物語は、工業化の進んだ現代にあっては、逆に刺激的なものなのではないだろうか。
ただ、著者の作品は、単なる伝記・伝承の類を恐怖譚で終わらせるだけではない。それにまつわる人々の描写が繊細なのである。
結婚を直前に控え心揺れる主人公、半身不随を悲観する少女、それから、先祖より受け継いできた神社の跡継ぎに苦悩する宮司。
みな、心に不安を抱えた人たちである。
そこにつけこみ巣食う邪心こそが、本当の邪神であり蛇神の元凶なのかもしれない。
蛇鏡 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:蛇鏡 (文春文庫)より
4167584018

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