許されざる者
評判
許されざる者の評価:
4.05/5点 レビュー 43件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1〜8 1/1ページ
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許されざる者の評価:
4.05/5点 レビュー 43件。 B ランク
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…とこのように書けば、いわゆる「安楽椅子探偵もの」の設定と思われるかもしれない。ところが、読者が探偵と共に物語の展開と共に謎を解くことはない。ヨハンソンは、脳梗塞をものともせずに超人的な直観を発揮して捜査資料の瑕疵をあっさり見つけ、部下や親族を手足のように駆使して、全編の3分の2ほどの地点で犯人を特定するに至るからだ。残りは私的な懲罰である。
解説を読んではじめて知ったのだが、本作の主人公とその相棒は既にシリーズ化され(映像化までされている)、本作はその最後の作品である。主人公もほかの登場人物もみな「キャラ立ち」していて裏切りや欺瞞のサスペンスがないことを不思議に思ったが、それもそのはず、いずれもおなじみの人物なのだ。本作はヨハンソンシリーズの総決算として、おそらくはいつものヨハンソンのタフガイぶり、引退してからも周囲と尊敬と信頼、愛情で結ばれた幸せな老後を描くことが主要な目的であり、時効を迎えた事件という設定は、安楽探偵ものというより、引退した人間に捜査させるための口実といえる。
引退した刑事が主人公の作品は日本にもあるが、かれらが哀愁を漂わせるのに対し、ヨハンソンは、病後ながら意気軒高、自信満々で精力的なので、ファンにとってはうれしい限りだろう。でも、ぺーションの作品に初めて触れる日本の読者にとっては、老いたヨハンソンの活躍ぶりに興味は持てない。ミステリ単体としても出来がいまいちのは先に述べたとおり。なぜ本作がペーションの最初の邦訳として選ばれたのだろう。関連するベックストレームものを次々と訳されている訳者(訳文は洗練されていて読みやすい)には申し訳ないが、最初の作品がこれでは、ペーションの他の作品に手を出そうという気が起きない。