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人間小唄
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人間小唄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 21~27 2/2ページ
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最初は自分で作った適当な短歌を適当に解釈し、その解釈をまた適当に、と次々と違う次元にメタ化していく小説だと思って読み始めて。そのままだったら、また相当面白く読めると思っていたのだが…。 後半のあの有名作詞家・プロデューサーを思わせる人物を登場させるまでの陰湿さは読んでて耐えられなかったので、読むスピードが速くなること!1時間少しで読み切った。「どつぼ超然」がよかっただけに、これは残念。 でも主人公は誰がモデル? 作者本人だったらなんかそこまで自分を落とさなくてもと思うが、でももし作者本人がモデルだったら、自らの作品に内容がないんだと、内容を求める作品じゃないんだと言い切ることになる。その精神はまさにロックだ。 | ||||
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芥川賞作品である『きれぎれ』にみせるような凝った悪文は、現在では簡略化されているというか、熱を感じなくなった。 個人的な感想をいえば、『きれぎれ』では熱がありすぎて、少々私にはこってりしすぎたものの、その後ファンからは名作と謳われた『告白』では、やはり見事なバランスであった。 この『人間小唄』だが、やや尻すぼみの感は否めない。 凝った文体を練り上げる作業が億劫にでもなってしまったのではないかなどとも訝ってしまう出来。 しかしながら、この作者は『既存の洒落た文学へのアンチテーゼ』なるものを抱えているようにも思われるので、このお粗末な文章、排他的な独自の言語と言うのは、町田氏なりの一つの形なのかもしれない。 物語としては、特筆すべき点はないかと思われる。 よく言えば町田流、悪く言えば行き当たりばったりの何でもアリストーリー。 幻想的な世界観に嵌め込んでしまえば、強引な展開にも納得はいく。 逆に言えば、現実と非現実の狭間のような、この幻想世界を理解できない方には全く魅力を感じ取ることが出来ないかもしれない。 装丁はすばらしい。 所有することに、喜びを素直に感じられる出来。 | ||||
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爆笑のうちに一気読みしてしまった。死ぬほどおもしろかったです、これ。 そこそこに売れていると思われる作家・糺田両奴が、若い男・蘇我臣傍安(筆名)に誘き寄せられ、悲惨な目に遭う……という小説を、死ぬほどおもしろいと言うのもちょっと憚られるけど。糾田がラーメン屋をやらされて、案外楽しそうにやってるあたりは笑いが止まらなかった。 これってそもそも、傍安が、有名な作家である両奴に嫉妬と言うのか、何様?みたいなむかつく感情を抱いたことから話が始まったと思われるのだが、その傍安と両奴が、「暗殺」のターゲットとして選ぶ猿本丸児が、どう見ても秋○康のことなのが笑える。人気のアイドルグループをプロデュースし、多大な影響力を持ちつつ政府系機関の主催イベントの主題曲を書いたりもして、「人々が、だいたいこういうことを言われたらうれしい、というアンケート調査、世論調査に基づいて」プロデュースしたいいかげんな作品の発散する「自分を大事にしろ」みたいなメッセージが、「修身・道徳」みたいに浸透していき、世の中を破壊する……その例として挙げている歌詞が、どう見ても「○の流れのように」のもじり。……確かに町田さんの読者は秋○康的感覚から外れた人かも。絶対的多数からは外れているのだ。 最終的には糾田は事故(?)で脳を破壊され、滅茶苦茶な小説を書きながら、なぜか文学賞を受賞したりもして、傍安の策略は実ったのかどうかよくわからないのだが、町田さんが、自分をモデルにしたのかとも思える両奴に、俗物的な言動をさせたり、次々に陰惨な目に遭わせたりしているのはどうしてだろうな、と思いつつページを閉じた、その数日後……某お嬢様系ファッション誌上にて、村ヒョゲ滝麻みたく、和服着て焼きものしてる町田さんを見た!……うーん、やや自嘲気味? 毎度ながらヒロインが魅力的。傍安とともに悪事の限りを尽くす未無ちゃんが超かわいいです。 | ||||
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あーゴメンゴメン。はじめてなのよこの人の本読むの。 けどこれハズレやったら他の町田作品どうなっちゃってんの、どんだけ面白いのっていう面白さ。 ラーメン屋開業のあたり、畳を転げまわって笑った。 この人に対してパンクとかさあ、そういうカッコ的なおっしゃれな期待は捨てていいんじゃないのもう? だいたいクソしてセックスして眠ってんだからさ、パンクだのロックだの言わしといてもたかが青年の主張やん。 おもしろおかしく生きるにはそういうカテゴライズっつーか差別化っつーか、錯覚が大事なんだろうけどさ。 まあなにより町田康自身のプロフィールにパンク芸人って書いてあるのが悪いんだけどもさ。 自らを含め、権威と名のつくものを徹底的にこき下ろす姿勢は小気味いいけど、どこかで芸術の至上性を信じてるのはかっこわりいね。自称芸術なんてヒマつぶしだろ。言い切っていいっつーの。まあこの話、自称芸術の域にすら達してねえかもだけど。例えばさ、コレしか読んでねえけど技巧の稚拙さ痛々しいほど胸に迫るわけ。キャラの書き分けとか全く出来てねえじゃん。登場人物は、全部おんなじ町田康内の一人格まるだしじゃん。 けどあれでしょ?読者らしき人々が求めてるのは、要所要所でズバッと切り裂き、ほろっと零れ落ちる、ワンフレーズ、ワンセンテンスでしょ? だからいーの、キャラがおんなじでも、ストーリー破綻してても。オレもそれでいー。いーなら言うなよ。 あー疲れたまあいいや。 その半端加減、適当さ加減に文句なしの☆5つ也。 | ||||
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町田さんの本はかれこれ10冊以上は読んできた。『きれぎれ』『実録・外道の条件』『パンク侍、斬られて候』『告白』など、「やられたな」と苦笑しつつ拍手した本も少なくない。 でも今回はスカじゃないかな。復讐相手を逃げられない時空に閉じ込めて突き付けた「短歌を作る」「ラーメンと餃子の店を作って成功させる」「暗殺」という3つの条件に沿っての箱書きで、突き当たった壁を破ってくる、いい時のパワー、スイングが感じられませんでした。 出版社の記念出版という期限に合わせての、熟さないままの速成だったのかもしれないし、あまりにもたくさんの本を書きすぎて枯れてきたのかもしれません。これから町田さんの本を読み始める人には勧められません。 | ||||
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帯と表紙の猿の雰囲気に惹かれて初めて町田康の小説を買いました。 他の本を読んでないのでこの作家の作風は知りませんが、少なくともこれは面白くない。 所々気の利いたセリフ回しがあったりしますが、全体を通して流行りや人気作家の作風を二番煎じに試み全てぐだぐだに失敗した感じです。 データベースの説明通りどんでん返しくるかなと思いきや読み終わった後のがっかり感。 無駄やパンクが売りなら、それこそ買って無駄でした。 | ||||
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町田康の昔みたい 情熱だよ やむにやまれぬ情熱だよ ちう、帯の言葉にビビビときましたが、 決してここにあるのは情熱などちう真っ直ぐなもんじゃあなく、 ここちよーく捩れて歪んで かつて中島らもが、何の役にも立たない小説と絶賛したころの 町田康っぽいぽい とはいえ、金言もちらほら イマジンに触れた2,3行はかなり重要なことをぉ、言ってる サラリと脱線した言葉なのにね 最後のぐちゃりと救われない最後 | ||||
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