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崩れる脳を抱きしめて
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崩れる脳を抱きしめての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全117件 41~60 3/6ページ
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作者の知念実希人氏はいま最も乗っているミステリー作家として注目されているのだそうですね。わたしはよく知らなかったのですが、この本を新聞広告でみて、話題の本ということで購入しました。2017年の出版なんですね。今年で第6版となっています。成る程売れているんですね。 読み始めた当初はあまりにも現在形を使いすぎる文体に違和感を覚えたのですが、さすがの筆力ですね。一気に読まされてしまいました。物語は臨床研修医2年目の実習生が地域医療の単位を取るために神奈川県葉山市にある『葉山の岬病院』で実務研修を始めるところから始まります。始めはよくある病院内のやり取りが続き、それなりに楽しく読めるように工夫されているのですが、「なぜこれがミステリーなんだろう?」と思いながら読み進めることになります。しかし、読み終わってから振り返ってみると主人公の碓氷蒼馬がヒロインに自己紹介したときに感じた違和感から始まって、いろいろな事柄が後々の謎解き、事件解決の下敷きになっているんですね。こういうところ、見事だと思いました。 もっとも作者のやり方に全面的に賛成かというと、少なからぬ異論があります。小説というのは謎解きとして見事なら世間の実情から解離してよいのか、という問題です。まず指摘したいのは、わたしは自身老人福祉・医療団体の役員を務めているのですが、医師が患者とこういう関係になることは絶対といってよいほどありません。これは職業人としての意識の問題で、説明しづらいのですが、この書評をご覧の方々も業界の常識、絶対に破ってはならない職業道徳のようなものを(普段は意識されていなくても)お持ちの方が多いのではないでしょうか。また、どう言訳をしてもこの人たちのやっていることは医師法違反で、しかも検挙された場合は「極めて悪質」とされる事例になるのではないでしょうか。これは福祉・医療界の人間としての違和感ですが、法曹界の方ならまた別の違和感があるのではないでしょうか。 もうひとつ是非挙げておかなければならないのは冴子との関係です。こんな都合のいい存在なんて世の中に存在するんでしょうか。美人で頭がよくて、しかも肉体的な魅力もあるすばらしい女性です。碓氷の精神的に病んでいる様子に将来の幸せな結婚生活は諦めざるを得ないと賢明に悟った彼女は、碓氷に別れを宣言しました。ところが、その後も両人は親友であり、肉体関係も続いている。今回の事件にしても冴子はこれだけ事件解決に献身的な協力をしてくれる。都合がよすぎませんか? 最後に主人公は事件解決後に『葉山の岬病院』に3年目の医師として就職するのですが、これもあり得ない話です。説明は省きますが、医師の世界でこういう選択をするひとはいないし、いくら緩和ケアに特化した施設とはいえ、いやそういう施設だからこそ、3年目でまだ実臨床体験のない医師を雇用することはありえません。これは理屈ではなく、業界のいわば常識なのですが、自身医師である作者がどうしてこのように現実離れしたエンディングを用意したのか分かりません。ヒロインを見守りたいなら神奈川の大学病院なり研修施設なりに入り、(脳外科ではないにしろ)医師としての研修を積みながらできるかぎりヒロインに寄り添うというのが現実的な選択ではないのでしょうか。そしてそういうエンディングにして不都合はなかったはずです。 というわけで、筆者の筆力には敬服しつつ、その内容はあまりにも現実からはなれてしまっており、物語としては面白いが違和感を感じるというのが感想です。なお、P177に「僕は葉山の岬病院であったことを、ただ一つの事実を除いて、すべて語り終えた。」とありますが、この語られなかった事実が何なのか、最後まで明らかにされません。こうした思わせぶりな書き方をした部分には明快な解答を与えるべきだと思いました。 以上気づくと大変楽しませてもらった小説を攻撃してしまいましたが、とにかく楽しく読める作品です。エンタテインメントとしてはお勧めです。 | ||||
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真ん中くらいで、一応期待した結末を迎えます。コレからどうなるんだ?と思って読み進むうちに、はまり込んで一気読みしました。 | ||||
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どんでん返しのミステリー小説 | ||||
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ネットの広告で"話題作!"と謳われていたので気になって購入。意気込んで読みましたがなかなかにがっかりな作品でした。というか40ページほどで挫折したので正確なレビューではないかもしれませんが... まずヒロインの描写があまりにもありきたりかつ類型的で、この時点で読む気がかなり削がれました。華奢、色白、黒髪のロングヘアー、コケティッシュな言動や態度、そのなかに垣間見せるさびしげな姿等々、もうお腹いっぱいです、と言いたくなるようなアニメのヒロインのような特徴がてんこもり。主人公の青臭い言動などはまぁまだ若いし...?となんとかおもえましたが全体的にクサいというかそんな雰囲気。 あとは地の文の表現の乏しさがとても気になりました。建物の内装の描き方や人物の心情を描く書き方のパターンが結構少ない作家さんなのかなと思いました(「口元に力を入れる」というような文言が短い間に二回ほどでてきた)。 文章自体は難解ではないし、上記の癖や特徴?などが気にならない方は楽しめるかもしれません。映画にはしやすいかもな~と思いました。 | ||||
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主人公の研修医としての行動や、医療関係者や患者との やり取りは、医者ではない作家が書くのは難しいだろう。 医者ならではの作品だと思う。 しかし、最後のどんでん返しなどは工夫があって面白かったものの、 予定調和的な都合よくできた設定も多くて少し冷めたので、 総合的な評価は★3つにした。 | ||||
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"『潮騒を聞くとね、残された時間が波に侵食されていく気がするんだ。脳が中から少しずつ崩れていくような気が』哀しげに微笑むユカリさんの横顔を眺めながら、僕は立ち尽くすことしかできなかった。"2017年発刊の本書は2018年本屋大賞ノミネート作にしてどんでん返しが続く恋愛ミステリ。 個人的には、年末に向けて慌ただしくなる中、手軽に読めそうな本として、初めて著者の本を手にとりました。 さて、そんな本書は父親に捨てられ、借金返済の為に金の亡者と化している研修医の碓氷蒼馬(うすいそうま)が実習に訪れた神奈川の病院で、莫大な遺産を相続するも平均生存期間は約1年といつ死んでもおかしくない"爆弾"のような最悪の脳腫瘍、グリコブラストーマ(膠芽腫)に冒された患者、弓狩環(ゆがりたまき)と出会い次第に心を通わせていくのですが。 まず、全二章で構成される本書。第一章が恋愛小説にして物語の起承転結の"起承"だとすると、第二章からはミステリ小説として"転結"と、わかりやすく構成されており【とにかく読みやすく】また現役医師でもある著者の現場経験や知識に裏付けられた恋愛小説では定番とも言える【"難病モノ"についての批評的視線】も随所に感じられて興味深かったです。 一方でキャラクターの造形や前半の恋愛小説としての心情描写には、著者にとって初めての恋愛小説チャレンジという事もあるのか【ややテンプレートぽい印象やぎごちなさ】を感じましたが。後半のミステリパート、定評あるらしい【どんでん返しがテンポよく繋がっていく】辺りは流石に巧みだな。と最後まで気持ちよく楽しませていただきました。 恋愛小説+ミステリのハイブリッド感を楽しみたい方や"ハッピーエンド"が好きな人にオススメ。 | ||||
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初めて、知念 実希人さんの作品を読みましたが、すっかり、プロローグに騙されました。 でも、ハッピーエンドで、とても良かったです。 ハッピーエンドだと、読む側の心も暖まります。 | ||||
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新聞での評価が高かったので読んでみたが、そうでなければ絶対手に取ってみようとは思えないタイトル。読み始めても、文章がなにか小説入門教室レベルで読みにくい。多分ほんとに書きたいテーマではなかったのだろう。途中の人物描写が曖昧なので最後に入れ替わりがあっても何が何だかよくわからない。まあ、こちらの理解力の問題かも知れないが。 | ||||
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非常に読みやすい記述と構成。単調でない読者を裏切らない展開。面白かったです。 あまり記載するとネタバレになってしまうため、あまりレビューを掛けないのですが、非常におもしろい小説で、お値段以上の価値がある良作だと考えています。 | ||||
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末期の脳腫瘍(グリオブストーマ)という時限爆弾を抱えて超高級終末ケア病院に入院しているユカリと父親のために金に汚い研修医のウスイとの恋愛を通して、終末医療の臨床現場、患者と医師の<心>を描いた作品。勿論、ユカリは大金持ちなので、ユカリは自身の遺産相続人(遠~い親戚)が痺れを切らして(放っておけば自動的に貰えるのに)自分の命を狙っていると考えているという設定。 しかし、ウスイの造形が薄っぺら過ぎる。恋愛ゴッコの様な浮ついた文章にもウンザリする。父親に関するウスイの誤解も、ユカリに指摘されるまでもなく一目瞭然で、ウスイ(=本作)の薄っぺらさを強調している。そして、ウスイが実家に帰っている間、ユカリがウスイ用の新しい遺言書を残した上でユカリが亡くなったと知らせが入り、ケア病院に戻ると院長はユカリという患者は存在していなかったと言う。金で買われた院長の陰謀に決まっている。ここで、バリンジャー「消された時間」風の書き方(ユカリともう1人の患者をカタカナ表記している点が拙い)だけのトリック(?)が入るが、これまた安っぽい。 「崩れた脳」の持ち主は作者としか思えない薄っぺらで意匠不明の愚作。終末医療に関しては関心があるので、真正面からこの問題に取り組んで欲しかった。 | ||||
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内容的にはいい本です。しかし3年後の2020年10月に文庫本とkindle版が見た目新作のように発売されました。2020年版の本の説明にその旨を1行付け加えることは出来ないのでしょうか。2度買い被害が心配です。私は注文直前で気づいてセーフでしたが。。。。 | ||||
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お医者さんのミステリー小説という事で、もう少し医学的なアプローチや謎解きがあるかと思っていたが、その点はちょっと期待外れ。途中でどんでん返しが読めてしまったのは残念。その読者の読みを裏切って欲しかった。また、登場人物同士の会話が少々薄っぺらく感じた。 | ||||
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全体としては好きなストーリー。途中に現れる謎解きや最後のどんでん返しにいたる過程で、細かなところに問題が多く素直に感動できませんでした。謎解きで感動したり納得したりするためにそれ以外の部分を読んでいる面があるので、最低評価になりました。格闘技・相続・珍しいものの収集といった通常ない知識が問われるところで、ろくに調べていないのが判明するのは映像化などでも困るんではないかな。 | ||||
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読んでいて辟易とするほど、とにかく察しの悪い主人公が ラスト20ページで突然開眼して、そりゃわからんわ。って謎をスラスラと解きます。 それに恋愛模様も絡まってきますが機微が全く伝わってきません。 ご本人は、これが恋かー↑↑!って盛り上がってますが、こっちはポカンです。 読了直後の感想 本屋大賞ノミネート???え? | ||||
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この作者の作品が気に入り、沢山読みたかったので、中古があったので、購入しました。とても綺麗な状態で送られてきました。また、作者のサイン入りだったので、ラッキーでしたね。 | ||||
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何回も読み返しました。 えっ❓って思って とても素敵な作品に出会いました 良かったです もしまだ読んでいない方におすすめしたいです | ||||
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大変きれいな状態で届きました。ありがとうございました。 | ||||
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小説初心者です。 知念みきとさんの死神シリーズの2冊を読みを読み感動してさらに探していたら発見! 個人的に内容も面白かったし感動もした (*'꒳`*) さらに限りある1日を一生懸命生きることの大切さというメッセージも込められており なんて言葉で表現したらいいかわかんないけどとりあえずサイコー!すき!(個人的に) あと死神シリーズとも微妙に絡み合ってそこもよかった 素晴らしい作品ありがとうございました | ||||
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中盤までミステリと思わせない趣向は「イニシエーションラブ」に通じるものがあり、興味深かったです。 ただ、ヒロインの人物造詣が紋切り型でなければ、と悔やまれます。なんせ、主人公の元カノである同僚研修医のほうが生き生きと魅力的に描写されていましたから。 あと、葉山の病院の院長、さすがに前半部分を「あれは全部お前の○○」と言いくるめようとするのはさすがに無理があるでしょ・・・(主人公も一瞬信じかけていましたが)。 あと最後に「丘の上病院」が出てきたのにはニヤッとしました。「優しい死神の・・・」も読んでいた人ならばすぐに気づくでしょう。 | ||||
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心に傷を負っていたりトラウマを抱えている登場人物が独力で、もしくは誰かの力を借りて困難を乗り越えるといったような展開はなんかもう飽きた。 閉鎖病棟の解説で逢坂剛さんが、猟奇的な殺人鬼が出てくる小説はたくさんあるが「羊たちの沈黙」だけで 十分だというようなことをおっしゃっていたがそんな感じ。 活字のみでしか表現できないものに感動とかなんかしらを見出すのが読書の醍醐味だと思う。この本は映画やアニメの一コマ一コマを忠実に文字に起こしたという感じ。 自分にはすべてがだめだった。 会話のやりとりとかもきつい、流し読みした 本が売れない昨今、「面白い本」ではなく出版社にとって「金になる本」をプッシュするのは仕方ないのかもしれない。 | ||||
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