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七夕しぐれ
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七夕しぐれの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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子供は一つの立派な人格であるけれども、 大人の文法では動いていない、不思議な存在である。 大人の世界でうやむやにされていることに対し「なぜ?」 という率直な疑問をもつ一方で、 近くにいる大人の言っていることを何の疑いもなく信じるという 一面もある。 そして、子供の中での「正しさ」というのは、力が強いとか、 大人っぽいとかそういう要素が強い者の発言に左右される。 この本は、昭和の時代を舞台に、子供の他愛のない遊びや たたかいを描きつつ、上に書いたことを上手に表現しているな、 と感じました。 気になる女の子と遊びに行くときの甘酸っぱさや、 子供の気持ちが分かってしまう大人の存在などの描写に対しても、 自分の記憶ともあいまって、引き込まれました。 テーマも部落差別と、なかなかないものなので先が気になり、 一気によんでしまいました。 ただし、最初から文章になじんだわけではなく、素人っぽい書き方だという 感想を抱いたので、読み進むか迷うことがありました。 「だが」、「けれども」、のような接続詞がけっこう続くのでテンポが悪く 感じられたのかもしれません。 | ||||
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数年前に「邂逅の森」を読んでそのすばらしさにこれぞ本物の作家だと感激しました。 しばらくぶりに熊谷氏の作品を読んでみようとアマゾンレビューで高評価の本作を手にしたのですがかなりがっかりしました。自叙伝的作品と言うことで作家と同世代の私にとって時々語られる当時のエピソードには忘れていた自分自身の過去をえぐられるような思いがあり、ちょっとホロッときました。ところが全体としては熊谷氏の作品とは思えないひどい出来だと思います。一人称で語られるのですが、過去を振り返る大人の目だったりリアルタイムから語る子供の目だったりとちぐはぐな印象です。周辺キャラクターの描き方も物足りない。ストーリーもデキスギでいかにも大人が作った子供の話でディテールのリアリティと比べるとまるでメルヘンです。あの骨太作家熊谷氏の作品とはとうてい思えない。 あえて差別問題を取り上げ子供に語らせようという考えは理解できなくもないけど、同じようなテーマで描かれる宮本輝の名作「泥の河」にははるかに及ばない。続編に続くような思わせぶりな最終行も読後感を台無しにしている。星二つ! | ||||
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