(短編集)

特別料理

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

特別料理の評価:

4.00/5点 レビュー 14件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.00pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全31件 21〜31 2/2ページ
No.11
(4pt)

文庫化はたいへん喜ばしいことですが…

ロアルド・ダールの『キス・キス』に続いて、異色作家短篇集の文庫化です。 これでより多くの方に広く読まれることでしょう。 その意味では有意義なのですが、従来の翻訳のままでの出版にしてはやや価格が高いかなと思います。 それと装丁がエリンのイメージからするとお洒落過ぎるかなと。 まあ新しい読者開拓のためでしょうか。 いずれにしてももっとエリンは評価されてしかるべきなので既発売の作品集も復刊していただきたいものです。
特別料理 改訂版 (異色作家短篇集 2) Amazon書評・レビュー: 特別料理 改訂版 (異色作家短篇集 2)より
415200102X
No.10
(5pt)

人間性への深い考察に満ちた名短編集

収録作品
「特別料理」
「お先棒かつぎ」
「クリスマス・イヴの凶事」
「アプルビー氏の乱れなき世界」
「好敵手」
「君にそっくり」
「壁をへだてた目撃者」
「パーティーの夜」
「専用列車」
「決断の時」

いわゆる《奇妙な味》の代表的短編として名高い表題作は内容を知りつつ何度読んでも結末、特に最後の一行に至って不気味で冷ややかな戦慄を覚える。周到な筆致で醸成されるサスペンスの中に人間性への深い考察が感じられ、単なるアイデアストーリーの域を超えているからだろう。有名なホームズ譚を思わせる設定の「お先棒かつぎ」もそれは同様でオチの面白さ以上の重い読後感をもたらす。「好敵手」の着想も今や驚くものではないが、冷静な運びの中に忍び寄る恐怖はありふれたサイコスリラーの比ではない。
そして「決断の時」は読者に己の人生観や倫理観を厳しく問い質すようなリドルストーリーの名作であり、煌びやかな技巧に酩酊させられるような「パーティーの夜」と並ぶエリン屈指の傑作。
名匠が丹精込めた逸品の如き、いまさら賞賛するのも憚れるような名短編集(原著1956年刊行)。今まで文庫化されていなかったのが意外でもある。
特別料理 改訂版 (異色作家短篇集 2) Amazon書評・レビュー: 特別料理 改訂版 (異色作家短篇集 2)より
415200102X
No.9
(5pt)

奇妙な味のお話

昔、愛蔵版で持っていましたが、転居の際に他の本と一緒に処分してしまいました。 久しぶりに読みたいな、と思い、地元の図書館に行きましたが蔵書がなく、探してもらって、隣の市から取り寄せてもらいました。 文庫になっているとは驚きで、さっそく注文した次第です。
特別料理 (ハヤカワ・ミステリ文庫 36-6) Amazon書評・レビュー: 特別料理 (ハヤカワ・ミステリ文庫 36-6)より
415071956X
No.8
(4pt)

文庫化はたいへん喜ばしいことですが…

ロアルド・ダールの『キス・キス』に続いて、異色作家短篇集の文庫化です。これでより多くの方に広く読まれることでしょう。その意味では有意義なのですが、従来の翻訳のままでの出版にしてはやや価格が高いかなと思います。それと装丁がエリンのイメージからするとお洒落過ぎるかなと。まあ新しい読者開拓のためでしょうか。いずれにしてももっとエリンは評価されてしかるべきなので既発売の作品集も復刊していただきたいものです。
特別料理 (ハヤカワ・ミステリ文庫 36-6) Amazon書評・レビュー: 特別料理 (ハヤカワ・ミステリ文庫 36-6)より
415071956X
No.7
(5pt)

人間性への深い考察に満ちた名短編集

収録作品
「特別料理」
「お先棒かつぎ」
「クリスマス・イヴの凶事」
「アプルビー氏の乱れなき世界」
「好敵手」
「君にそっくり」
「壁をへだてた目撃者」
「パーティーの夜」
「専用列車」
「決断の時」

いわゆる《奇妙な味》の代表的短編として名高い表題作は内容を知りつつ何度読んでも結末、特に最後の一行に至って不気味で冷ややかな戦慄を覚える。周到な筆致で醸成されるサスペンスの中に人間性への深い考察が込められ、単なるアイデアストーリーの域を超えているからだろう。有名なホームズ譚を思わせる設定の「お先棒かつぎ」もそれは同様でオチの面白さ以上の重い読後感をもたらす。「好敵手」の着想も今や驚くものではないが、冷静な運びの中に忍び寄る恐怖はありふれたサイコスリラーの比ではない。
そして「決断の時」は読者に己の人生観や倫理観を厳しく問い質すようなリドルストーリーの名作であり、煌びやかな技巧に酩酊させられるような「パーティーの夜」と並びエリン屈指の傑作。
いまさら賞賛するのも憚れるような名短編集(原著1956年刊行)であり、今まで文庫化されていなかったのが意外でもある。
特別料理 (ハヤカワ・ミステリ文庫 36-6) Amazon書評・レビュー: 特別料理 (ハヤカワ・ミステリ文庫 36-6)より
415071956X
No.6
(5pt)

文章が上手いなとつくづく思う

本書は雑誌ブルータス2012の1/15号特集:本 で
テーマ:料理のところにこのスタンリィエリンの特別料理が紹介されていた。
出だしの1Pが丸ごとでかでかと紹介されており、その1pを読んで惹き付けられ本を購入した。

本書の冒頭解説でエリンは小説を書く時一番時間を掛けるのが出だしの一行だと書かれていた。
出だしを読んで全くその世界に入り込めない作品や主人公がなかなか出ず、時代背景ばかり長々と冒頭に書かれる方など
様々いるが、確かに彼の10編入ったこの作品集は出だしからスッと入り込みやすく文章に引かれていくばかりで妙に納得させられた。

タイトルになった特別料理はミステリファンや推理小説が大好きで沢山の量を読んでいる方ならオチが途中で解ってしまうと感じる。
途中でオチが読める作品は読む気が失せる人ががほとんどであるがそれを失わせない程の魅了的な料理の描写や
黒幕であるレトロな料理店スビローズの料理長スビローの独特の癖のある話し方
「解ります、ね?」
「素晴らしい傑作、ね?」
「あなたのお友達、わたし知らない。紹介してくださる、でしょう?」 など最後で楽しめる要素が所々にありました。

昨今の推理小説やミステリものは世の中の記憶媒体の増加によってトリックが複雑かつ困難になってきていると言われているが
小細工等を一切使われていない本書の作品は正に王道だと思います。
特別料理 改訂版 (異色作家短篇集 2) Amazon書評・レビュー: 特別料理 改訂版 (異色作家短篇集 2)より
415200102X
No.5
(5pt)

文章が上手いなとつくづく思う

本書は雑誌ブルータス2012の1/15号特集:本 で
テーマ:料理のところにこのスタンリィエリンの特別料理が紹介されていた。
出だしの1Pが丸ごとでかでかと紹介されており、その1pを読んで惹き付けられ本を購入した。

本書の冒頭解説でエリンは小説を書く時一番時間を掛けるのが出だしの一行だと書かれていた。
出だしを読んで全くその世界に入り込めない作品や主人公がなかなか出ず、時代背景ばかり長々と冒頭に書かれる方など
様々いるが、確かに彼の10編入ったこの作品集は出だしからスッと入り込みやすく文章に引かれていくばかりで妙に納得させられた。

タイトルになった特別料理はミステリファンや推理小説が大好きで沢山の量を読んでいる方ならオチが途中で解ってしまうと感じる。
途中でオチが読める作品は読む気が失せる人ががほとんどであるがそれを失わせない程の魅了的な料理の描写や
黒幕であるレトロな料理店スビローズの料理長スビローの独特の癖のある話し方
「解ります、ね?」
「素晴らしい傑作、ね?」
「あなたのお友達、わたし知らない。紹介してくださる、でしょう?」 など最後で楽しめる要素が所々にありました。

昨今の推理小説やミステリものは世の中の記憶媒体の増加によってトリックが複雑かつ困難になってきていると言われているが
小細工等を一切使われていない本書の作品は正に王道だと思います。
特別料理 (異色作家短篇集) Amazon書評・レビュー: 特別料理 (異色作家短篇集)より
4152087412
No.4
(5pt)

改訂版

◆「特別料理」
  コステインは、雇い主のラフラーに連れられ、
  スビローの店で食事をすることになる。
  その店にはメニューがなく、出てきたものを食べなくてはいけない。
  さらに、テーブルに調味料の類いは一切なく、アルコール飲料も
  出さないという、こだわり振りだった。
  
  そして、そこには、めったに出されない「特別料理」があるらしいのだが……。
  宮沢賢治の某作を彷彿とさせる作品。
  ただ、賢治の作品が比較的ストレートな文明批評であるのに対し、
  本作は、人間が持つ昏い欲望をより深いレベルまであぶり出し、
  形象化しているという点で、凄みがあります。
  特に、「最後の一行」には著者の苦心の跡が窺え、感服しました。
◆「クリスマス・イヴの凶事」
  クリスマス・イヴのたそがれ。
  “私”は顧問弁護士になっているベーラム邸を訪れる。
  ベーラム家には現在、セリアとチャーリーの姉弟が住んでいたが、
  彼女たちは、一触即発の冷戦状態にあった。
  その原因は、セリアがチャーリーの妻ジェシーを
  殺害したという嫌疑があったからだ……。
  《フィニッシング・ストローク》もの。
  結末において、日常が突然グロテスクな相貌を顕わにする衝撃があります。
◆「決断の時」
  十八世紀的な自信家ヒュー・ロジャーと奇術王レイモンドは、
  レイモンドが所有するデーン館を巡って対立していた。
  ヒューは、レイモンドにある賭けを提案し、
  それによって決着をつけようとするのだが……。
  結末をぼかし、謎を残す《リドルストーリー》。
  
  ヒューが下す「決断」はどちらなのか、
  レイモンドはヒューを騙していたのか否か……。
  一読忘れがたい印象を残します。
 
特別料理 改訂版 (異色作家短篇集 2) Amazon書評・レビュー: 特別料理 改訂版 (異色作家短篇集 2)より
415200102X
No.3
(5pt)

《奇妙な味》の『特別料理』

◆「特別料理」
  コステインは、雇い主のラフラーに連れられ、
  スビローの店で食事をすることになる。
  その店にはメニューがなく、出てきたものを食べなくてはいけない。
  さらに、テーブルに調味料の類いは一切なく、アルコール飲料も
  出さないという、こだわり振りだった。
  
  そして、そこには、めったに出されない「特別料理」があるらしいのだが……。
  宮沢賢治の某作を彷彿とさせる作品。
  ただ、賢治の作品が比較的ストレートな文明批評であるのに対し、
  本作は、人間が持つ昏い欲望をより深いレベルまであぶり出し、
  形象化しているという点で、凄みがあります。
  特に、「最後の一行」には著者の苦心の跡が窺え、感服しました。
◆「クリスマス・イヴの凶事」
  クリスマス・イヴのたそがれ。
  “私”は顧問弁護士になっているベーラム邸を訪れる。
  ベーラム家には現在、セリアとチャーリーの姉弟が住んでいたが、
  彼女たちは、一触即発の冷戦状態にあった。
  その原因は、セリアがチャーリーの妻ジェシーを
  殺害したという嫌疑があったからだ……。
  《フィニッシング・ストローク》もの。
  結末において、日常が突然グロテスクな相貌を顕わにする衝撃があります。
◆「決断の時」
  十八世紀的な自信家ヒュー・ロジャーと奇術王レイモンドは、
  レイモンドが所有するデーン館を巡って対立していた。
  ヒューは、レイモンドにある賭けを提案し、
  それによって決着をつけようとするのだが……。
  結末をぼかし、謎を残す《リドルストーリー》。
  
  ヒューが下す「決断」はどちらなのか、
  レイモンドはヒューを騙していたのか否か……。
  一読忘れがたい印象を残します。
 
特別料理 (異色作家短篇集) Amazon書評・レビュー: 特別料理 (異色作家短篇集)より
4152087412
No.2
(4pt)

熟練の料理の技

短篇の名手S.エリンの処女短編集。タイトル作がクィーンの目に止まり、「E.Q.M.M.」に掲載され、それをキッカケに人気作家へと飛躍した、作者にとっては記念碑的作品集。
「特別料理」は「注文の多い料理店」、アイリッシュ「爪」を読んでいる身には結末の意外性は期待できない。だが、作者の持ち味は結末に持っていくまでの雰囲気・緊張感の盛り上げ方の巧みさにあると思うのだ。本作から受ける印象は、R.ダール「女主人」に似ていると感じる。文字通り、題材の"料理"の仕方が読み所である。一方で、「クリスマス・イヴの凶事」のようなツイストの利いた作品もある。「決断の時」も有名な作品で、「女か虎か」に代表されるリドル・ストーリーの流れをくむが、やはり結末に至るまでの展開が見事。
処女作にして熟練の"料理"の技が堪能できる傑作短編集。
特別料理 (異色作家短篇集) Amazon書評・レビュー: 特別料理 (異色作家短篇集)より
4152087412
No.1
(5pt)

職人芸ですね

この作家は、とにかく最後の一行の鋭さ、これに尽きる。
表題作で宮沢賢治の「注文の多い料理店」を髣髴させる内容の「特別料理」の評判が良いが、
予想もつかない結末の「アプルビー氏の乱れなき世界」 「専用列車」 の方が面白かった。
他の作品も読んでみたいと思わせる作家。
特別料理 (異色作家短篇集) Amazon書評・レビュー: 特別料理 (異色作家短篇集)より
4152087412