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木もれ日を縫う
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木もれ日を縫うの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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いまどきは恐らくロシア文学なんて読まない読者が多いだろうなと考えていて、小説すばる掲載時から「これチェーホフからプロットをぱくったか」と半分苦笑してました。 題名の「縫う」はそのまま三女の紬から来ている。山姥伝説との絡みが分からない人は、一度柳田國男を読まれると良い。チェーホフがよく題材にした民話のモチーフを、そのまま日本民俗学の巨匠である柳田へずらしたのが、この小説の面白さで、そこにトリックスターとして古本屋が絡む所は、文化人類学や記号学の教材としても使えるのではないかと考えられます。 木もれ日の中に現れた、豹変した姿の「山姥」の年老いた母親。そしてほぼ一世代ずつ年齢の異なる三姉妹という設定が、恐らく父親が異なる三姉妹の人間関係にも絡んでくるのではないだろうか。 似た話で吉田秋生の「海街 Dialy」というマンガがある。こちらは父親が同じで母親が異なる。いずれにしても「血の繋がった」姉妹たちが心を通わせる中で「本当の姉妹になっていく」というモチーフは作者ならでわの手法だろう。 あいにく単行本であるため、売れ行きはぱっとしないのではないかと考えられる。こういう純文学も集英社文庫の形でないと、読者は買えない世の中なのではないかと、ふと考えてしまった。 | ||||
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