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アンマーとぼくら
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アンマーとぼくらの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.66pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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有川浩作品が好きで新刊が出れば必ず読んでいます。この本も、綿密な取材に基づく記述が多く、沖縄が好きな人や訪れてみたいと思っている人には、いいかもしれません。ネタばれしない程度に書くと、『アンマー(沖縄の言葉でお母さん)』と主人公の『ぼく』が亡き『お父さん』との思い出の地を訪れる…わけですが、観光案内説明文みたいな感じで、有川浩お得意の登場人物のセリフ回しの面白さが殆ど無いのが残念。人間愛や家族愛の観点から比べると『明日の子どもたち』の方がはるかに心打たれます。自衛隊三部作ファンの方には物足りないかな…。個人的に、北海道大好き人間のため本書がピンとこなかったということもあるかもしれません。悪しからず。 | ||||
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三二歳の僕が東京から沖縄の「おかあさん」に会いに来た三日間。 晴子さんは僕(リョウ)が小学校五年生のときに「父」と再婚し、「おかあさん」になった。 札幌で生まれ育った僕の「母」は小学校四年生の時、癌で亡くなった。 自然風景を撮るカメラマンの「父」は、撮影旅行に出ていて「母」の死に立ち会えなかった。 母子家庭で虐待されて育ったらしい「父」は、親戚づきあいが下手で母の一族からは受けが悪い。 けど、女性からは純真で魅力ある人間に見えたのだろうか。 札幌の小学校の教師をしていた「母」と仕事で出会い、結婚し、札幌で家を持った。 「母」の死から一年も経たないある日、父は僕を沖縄へ連れてきて、「おかあさん」になる晴子さんを紹介する。 あっという間に思い出の残る札幌の家を売り払い、僕は突然沖縄に移り住むことになる。 しかしその「父」も今はいない。 僕が十四歳の時、嵐の日に海壁がそびえる果報バンタで写真を撮ろうとして溺れ死んだ。 ストーリーは夫である「父」を亡くし、一人沖縄に住む「おかあさん」を三二歳の僕が訪ねてくる三日間が描かれる体裁を取るが、実際に描かれるのは十歳から一四歳までの僕と「おかあさん」である晴子さん、そして生きていた頃の「父」。 語り部は、「その頃の僕」なのだが、「今の僕」と記憶、ことばが錯綜するシーンがある。 沖縄の美しい風景が次々と紹介されてゆく。 琉球王国の聖地だった斎場御獄。 波が宙に舞う、圧倒的な水量を見せる残波岬。 そんな風景と交錯するように「純真だけど不器用で少し身勝手な父」が、十歳代の僕に「死んだ母」を忘れさせようとする身勝手さ……これに我慢できなくなった三十二歳の僕が、時空を超えてクレームを入れるシーンが割って入るのだ。 上手に作り込んであると思う人が多いのだろうけど、僕はダメだった。 描かれる「父」に対して、男として、父親として許せる範囲を大きく逸脱している。 世の中の多くの「父」はそう思うのではないか。 自分(四次元の王者)自身、息子にはあるときは軽く見られ、ある時は避けられ……それでも子ども第一に考え、十五年の単身赴任を選んだ。 多くの父親が描く父親像というのはこれに近いものだと信じる。 その意味で本書の「父」は開いた口が塞がらない人間だ。 さらに自分(四次元の王者)の経験を語ると、銀行や住専で不良債権関係の、いわゆる取立業務を十年ばかりやってきたなか、本書の「父」以上に絶望的な環境の人たちは何人も見た。 でも多くの彼らは歯を食いしばって子どものために生きていた。 中には自殺した人もいて、本書の「父」に比べるともはや神だった。 作品の「父」のキャラ、作り込みが極めてプアだと思う。 自分勝手に、たった一人の息子の気持ち、死んだ「母」の親族の気持ちを考えず、自分の想いだけで妻の死から一年も経たない時に、新しい「おかあさん」と結婚しようとする。 息子が生まれ育った札幌を、強引に引き払わせ、対極の南の果て、沖縄へ連れてゆく設定は、それなりに読む人の心情を計算した構成なのだろうが、自分(四次元の王者)は「父」の過激なキャラがすべてをぶち壊していると思う。 さらに言えば、自分(四次元の王者)は函館と札幌で合計六年過ごしたのだが、北海道の人が本書を読み、良いイメージは持ちにくいと思う。 そもそも日本の観光地の人気では、北海道と沖縄はトップ争いをしている地域。 沖縄を描いた分量の十分の一でも、北海道の僕あるいは「母」の想いに残る情景を、沖縄に匹敵する表現で挿入してくれていれば……。 「ジンギスカンキャラメルの北海道」だけというのは、あんまりではないだろうか。 そして沖縄。 沖縄創世の神話記にまで触れるなら、今生きている人たちの記憶のなかでは最も悲惨だった、あの戦争時の記憶なり残滓なりに触れても良かったのではないだろうか。 そういう部分が「おかあさん」になった晴子さんの哀しい過去を強調し、救いを求めた父と結びつく不条理を和らげる効果も持たせてくれるのでは……などと勝手に考えた。 最後に著者が女性で、高知県出身ということに気づいた。 でも最後に主人公の名前「坂本龍馬」を、最後の切り札みたいにポンと出すというのは、全体のストーリーにどれだけの意味を与えるだろう? 自分(四次元の王者)の読解力とか感性がずれているのかもしれなし、良いイメージを持たれた方には申し訳ないけど、ちょっとこれは。 | ||||
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構成が面白くないというのは横に置いても、著者の勉強不足を強く感じた一冊だった。夫を献身的に支える妻の構図は時代錯誤であり、現代で結婚や子育てを経験していたら書けない美談。それに沖縄の人は「〜わよ」なんて言わないので始めから読むのに苦戦。話し言葉はきちんとチェックしてもらったほうが良い。タイトルのアンマーとぼくが脇役でしかないのも違和感。 「モラハラ男が働き者で強く優しい沖縄女性に愛され幸せな人生でした」と要約するしかなく、何が伝えたいのか結局わからなかった。沖縄の観光名所案内? | ||||
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私自身が大好きな沖縄が舞台の小説のようだし、カバーの写真にひかれたこともあり購入した。有川ひろさんの作品は今回初めて読んだ。全体としてはまあ、読み切ることはできたが・・・正直、この物語に出てくるお父さんのキャラクターが生理的に受け付けなかった。よくこんな腹立たしいキャラクターを作れたなと思ってしまった。以下、一部ネタバレあり。 最初の妻ががんで末期を迎えたとき、その事実を受け入れられないのか、付き添うこともせず、看取りもしなかった。自分のわがままな行動を少し義母から苦言を呈されただけで拗ねて食事をとらない、というクズっぷり。最初は、あとで感動させるような何か深い理由があるのだろう、と思って期待して読み進んでいったが、ただ単に子供っぽい性格だから耐えられなかっただけらしい。最愛の母を亡くすことになる息子よりも自分優先で息子のケアも全くせず、かえって息子に気を遣わせている。妻の死後すぐに新しい女の人に入れ込んで再婚するが、それを受け入れられない息子に対してキレるところは最低だ。自分が新しく好きになった女の人に良く見られたい、という気持ちを息子の感情より優先する。新しい妻が作った料理に息子が満足しないと「そんなちっちゃい男に育てたつもりはない」みたいなことを言う。先妻が病気の時に自分が見せた行動は限りなくちっちゃい男だったのに、何を言っているんだこいつは。飛行機や電車でも必ず窓側に座るというのも読んでいてをイラつかされた。普通の親は子供が少しでも喜ぶように窓側にして、子供の喜ぶ姿を見ると無上に幸せを感じるものだ。とにかくこの見た目も美男子ではないらしく、人間性にいいところを全く感じさせない「お父さん」が、二人もの「美人で性格もよい女性」にとことん惚れこまれる、という設定は無理がすぎるのではないか、と思った。もし素晴らしい女性であれば、子供に対する態度を見ただけで嫌になるのではないだろうか、とつっこみたくなる。作者は男性なのか、女性なのか、名前からはどちらもとれるな、と思ったが、考えて女性だろうと結論した。ネットで調べたらやはりそうだった。私は男性なのだが、男性はこの「お父さん」のように無責任、わがままな人間は軽蔑するだろうから、このような人を「もてもての幸せな男」としては描かないだろうと思った。亡くなり方もはっきり言って、クズというかバカとしか思えない。例えば山岳写真家が準備と計画をした上で、美しい景色を写すために厳しい山に挑む、といった崇高さは全くない。 主人公である息子の方は読者の思うことを反映するような、まともな考えを持った人間と思って読んだが、最後の方で同級生の女子に取った行動はまともではない。父親を亡くした後、声をかけてきた同級生に対して、普通の少年があのような感情を持つとは思えない。自分の親の死をからかわれたというのなら話は分かるが、友人は中学生なりのお悔やみを述べただけた。それは心に響く、響かないは別として、他人に八つ当たりして突っかかるほどのことはないだろう。主人公は急にひねくれた文学少年にでもなったのだろうか。 とにかく登場人物の感情の動きにあまり共感できないのが残念な小説だ。しかし、沖縄の名所の光景を思い浮かべながら、最後まで読めた、ということは作者の方が作った設定、描き出す情景そのものには魅力があった、ということなのだろう。「お父さん」がもう少し魅力ある人物だったら少しは感動したのかもしれない。、比較的高評価が多い理由は、お父さんの軽薄性を度外視した読み方をした結果ということなのだろうか。 | ||||
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展開が読めてしまったのと、父親があまりにも子供過ぎて読んでて何度もやめようかと思いました。最後の方で出てくる、本来なら「名誉挽回」エピソードもその程度?としか思えなくて・・・2人の母親がこの父親に惹かれたのも共依存にしか見えない・・・ 沖縄の観光地の描写も多過ぎて、だんだん食傷気味になりました。 ただ、金ちゃんという素敵な友達や先生とのやり取りは良かったです。 | ||||
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沖縄が大好きで思わず手に取りました。 有川さんの作品は何作か読んでるので期待して読ませていただきました。 正直な感想としては、沖縄への説明が多すぎて長ったらしく感じてしまいました。 中途半端な沖縄方言(語尾に〇〇さぁ~がチラホラ出てくる)や同級生の名前の呼び方(金城さんだらけだから金ちゃんとは呼ばないはず)など、沖縄が好きな人からすると違和感を覚えます。 細かい設定が気になってしまい集中して読み込めませんでした。 最後のオチも途中で読めてしまったし・・・ ちょっぴり残念でした。 | ||||
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購入したら帯に「今の時点での最高傑作」との有川浩の言葉。 有川浩好きの私としては、これは期待値MAX! しかし。。。 父親があまりにも極端な人間で、モヤモヤがおさまらない。 有川浩らしい表現がたまに入っているが、父親へのモヤモヤのせいで気持ちよく感情に触れない。 涙が滲む場面もあったが、その気持ちが長続きはしない。 モヤモヤが最後までしっかり心に根付いてしまっているからだ。 これが最高傑作!? 否!! 有川浩には他に最高傑作が沢山ある。 もしこの本が有川浩を最初に読み、有川浩ってこんなものかと感じた方がいたら、残念だ。 キケンとかシアターとか自衛隊三部作とか図書館戦争とか阪急電車とか、もう書ききれないほどの、読む手が止まらなくなる本が沢山ある。 是非他の本も読んで欲しい。 | ||||
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有川さんの著書はキーワードが繰り返されますか、このお話では(おおらか)です。沖縄のイメージを良い方で表した言葉かな。主人公の2人のアンマーは優しく大きな愛で男たちを包みます。女からみると出来すぎのいい女です。心底共感することはできませんでした。男性からみた理想の女性像。主人公の同級生の女の子達はこれぞ女として描かれます。でも少し共感できます。私がひねくれているからでしょう。同級生の男の子との関係はとても暖かくて魅力的でした。有川さんの作品としては物足りないです。沖縄ガイドとしては秀逸です。 | ||||
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父親が終始幼稚で「なんなんだこいつは」と、イライラ感が募りながら読み進むこととなる。こんな父親なら、さっさと見限られる。 最後はしっかり涙腺を緩ませてはくれるけれど、本人がおっしゃるような「現時点での最高傑作」とは言えないと思う。 | ||||
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有川浩さんの文体は軽い。小説を読みなれている人にとっては軽すぎます。 けど、「図書館戦争シリーズ」や自衛隊を描いた作品たちは、 その重たい舞台設定と軽い文章・甘い恋愛描写が妙にマッチして、なんともいえない科学反応を起こしていました。 それが有川浩さんの魅力です。 しかし、今作は「読者を泣かせてやりましょう感」が気になります。 中学生が読書感想文を書くには最適な本かもしれないけど、それなりの読書体験のある大人はこれで泣けるほど単純じゃありません。 「血のつながりがなくても家族は家族」ってのがテーマなんだろうけど、 私にはどうも父親のいい年して子供すぎるとこと軽薄さが気になってしまって・・・(^_^;) 気持ちがまっすぐないい女ほどこういう幼稚な男を「いつまでも少年のような人」なんてとらえてコロッといっちゃうんですよねー。 あーあ。 私がもともと沖縄という地にそれほど魅力を感じてないからそう感じるのかもしれないけど、 沖縄の観光地の名称がやたらと出てきて、観光本っぽく思えるのも気にかかります。 有川浩さんの作品ということで、期待が大きかっただけに残念度も高かったです。 | ||||
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ゆったりまったりした話だった。 ふと思いだして、また読もうとは思わない。 主人公の父親は、小説の人物だからなんとなく愛嬌が感じられるけど、 リアルに自分の父親だったら、結婚に抵抗を覚えるような人間。 主人公が息子だったから成り立った話という感じ。 娘だったら、私だったら、とっとと見限る。 読みながら、脳内で父親を罵倒してた。 有川さんの作品でないなら、星三つ。やはり再読しない。 有川さんのだから、肩すかしだった。 主人公が記憶が曖昧らしい描写も、理由がわかれば たいした問題じゃないし。 父やおかあさんとのエピソードがおもしろかったから、 一気に読めたけど、 そこが有川さんのうまさかなと思うけど、 また読みたいとは思えないほど、残るものがなかった。 ハートウォーミングな話は旅猫で充分です。 | ||||
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アンマー という歌から着想をえたとか。 歌も知ってるいるのだが、 読み終えてからこのことを知ったが、 え、そうなの? という感じだ。 わかりやすいようで、わかりにくい設定で、 新しいお母さんを、 アンマーとして描きたかったのだろうが、 本当の母のこと、その親にしたらつらいだけではないだろうか。 それに、 アンマーより、父とのあれこれの方が深いような気がする。 ヒット作の多い作者だが、 これは違うような気がする。 | ||||
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ドラマ化、映画化、アニメ化と出る作品出る作品大ヒットだった作者のあの勢いはどこに行ったのか・・・。 賞がほしいのかなと思います。それこそ文壇の偉い人に評価されたいのかなと。そんなうがった見方をしたくなる作品でした。 | ||||
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父親にイライラして、父親が亡くなった時、胸のすくおもいがしました。自業自得だと。その位、ひどい父親だと感じました。父親ではなく、ただ、子供を作っただけの自由人。。 そこで、どうしても、後から、こんな物を残していたとか、本当に愛していたとか、出てきても腑に落ちないし、あまりにも、身勝手すぎて。あと、現実が変わったのか、単に寝ぼけてるだけで、元々からそうだったのか、など、構成がわかりにくいと感じました。 有川作品は、大多数に理解されなくてもいいから、と、これでもかと主張してくるその勢いに圧倒される事が多かったのですが、なんだか、パズルのピースが散らばってるだけで、上手くはまってないように感じました。高知が舞台の時には、方言や県民性をこれでもかとぶち込んでくるのに、沖縄は、土地を紹介してるだけで、アンマーについては、、ただの義母。良い人。のような感じで…。 かりゆしのアンマーの歌詞の方がよほど…。文字数でいったら少ないでしょうが、、。具体的に伝わるものがあったと思います。子育てというのは、本当に、子供の一言、親の一言で、お互いに振り回されたり救われたりの連続で、、。 そのぶつかり合いを、諦めて、避けて、きた主人公は、、最後にも、ただ、感傷的であって、、 私は共感できず、泣く事もなく、途中からはただただ文面を追っていて、何だか苦痛でした。 | ||||
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主人公の子供時代の話で、義母と父との思い出が挿入されつつ「いま」の義母とのやり取りが続くのですが、 よくある話を少し違う視点から描いただけで、うーーん、いまいち。 と言いつつも泣かせるのが有川浩 | ||||
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もう2度と有川さんの作品を購入することはないだろうなと思わせた作品です。 泣ける本を書きたかった気持ちは分かります。 他の作家さんが書いたらもう少しよく仕上がったのでは?と思います。 感動が中途半端で、きっと最後のところで「え?」と言わせたかったのも分かるのですが、展開が読めてしまってつまらないなと思ってしまいました。 原点に戻り、是非また自衛隊の作品を書いて欲しいです。 それ以外はもう購入しません。 | ||||
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