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東京會舘とわたし
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東京會舘とわたしの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.13pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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1つの建物の100年間を追った作品です。 とても面白い試みだと思うのですが、ストーリーが弱いと思いました。 大正時代に西洋の音楽家の演奏を見て感動した話しだとか、 太平洋戦争のときに結婚式を挙げた話しだとか、そういう短編集なのですが、 どの話しも内容が浅くてインパクトに欠けた話しばかりです。 話しの内容は大半が時代背景や登場人物の生い立ちの説明ばかりで、 肝心なストーリー的な部分が少ないです。 最初の章では日本初の民間人の社交場として建てられた経緯とか、 中盤では戦後にGHQに接収されてアメリカンクラブオブトウキョーに名前を変更した経緯とかの説明が長く続きます。 本の最初に数ページだけあるのではなく、各章ごとに時代が変わるので、その度に時代背景の説明が長々と書いてあります。 僕はこの作品に限らず他の作者の小説でもそういう説明の部分が苦手なので、 その苦手な部分がずーっと続いてる作品です。 東野圭吾さんの作品で湯川さんが科学の話しを長々としてるあの感覚に似てます。 内海さんが「もういい、もういいです」って話しを遮るやつです。 時代背景の部分はノンフィクションなので東京會舘に興味のある人には歴史を知る勉強になると思いますが、 肝心なストーリーの部分は不思議な事件が起こった創作話でもないしドキュメンタリーでもなく、 無難で中途半端になっていると思います。 僕は田舎者で東京會舘という建物の存在すら知らない人間で何も思い入れが無いので興味が沸きませんでした。 僕は他の辻村深月さんの作品を読んでファンになったのですが、 この作品は上下2巻の大作なのに残念ながら・・・という感想です。 | ||||
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新書で購入したのにこれはなんでしょうか。。 検品の丸だったのかショックで返品します | ||||
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上巻の物語の展開の単純さと、思い込みとも言える単純な東京會舘礼賛に、かなりうんざりさせられました。下巻もこんな調子ではと読み始めました。残念ながら同様な印象です。ただ、第九章の著者をモデルとしたと思われる作家が直木賞を受けるくだりでの一作は、私小説の趣があり、さすがに構成と展開があっさりとしています。「視点」も当然定まり、これだけがなんとか読ませます。 それにしても、他の章の展開の単純さと妙な文章はどうにかならないものでしょうか?なによりも「著者の視点」がどうにも妙なのです。各章の主人公を作者が操作するのが小説というものでしょうし、確かにそう意図しているのでしょうが、例えば文中で「客」という語で済むと思われその方が自然なのに「お客様・お客さん」と書くのはどうにも違和感を覚えます。それは第七章で「越路さん」・「岩谷さん」と書く時は特にそうで、登場人物と作者の視点が交差し混同していることに作者は気付いていないのでしょうか?読んでいる方はなんとも違和感があり、居心地が悪い。ある意味で気色が悪い文体なのです。しかもそれが何度も繰り返されます。「越路吹雪」「この歌手・」「この作詞家」と何故に書けないのでしょうか?登場人物の心理なのか作者の心理なのか?誠に妙な文体になってしまっています。 こうまで単純な文章での東京會舘礼賛になってしまったのは何故なのかが最後に明かされます。第十章で「作者がこの會舘をモデルにしたいと社長に依頼したこと」に加え、謝辞で「多くの方の思い出をお聞かせて頂いた」と具体的に氏名をあげています。これでは賞賛ばかりの迎合小説になるのは仕方がないでしょう。まったく深みの無い期待外れの一冊になってしまいました。 先年の會舘最終日近くの開催された展示写真の中に、米軍に占領された屋上でくつろぐ米兵たちの間で、まるで植民地のボーイのように働く従業員たちの表情を見て自分個人は誠にショックを受けました。例えば、こんな傷・陰の心の流れを探り、えぐり出し、それを書いてこそ小説と言えるのではないかと思うのは勝手な望みでしょうか?残念ながら、甘い少女小説を読まされた印象しか受けませんでした。あの伝統ある會舘をモデルにした作品としては、とても大人の読み物とは言えません。 | ||||
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丸の内の東京會舘の接客マナーの優れたことは体感しました。その伝統は浜松町の會舘・如水會舘にも生かされていることも認めます。現在行われている建て替え前の、閉館日のセレモニー、古い写真の展示なども素晴らしい終わり方でした。その會舘を舞台にした歴史物語として楽しみに読みだしたのですが、期待外れで失望しました。 確かに戦前からの歴史を説明し、それにからめてエピソードを創ろうとしてはいるのですが、一つ一つがなんとも安っぽいのです。何故、この人物を登場させる必要があったのか?登場人物の描写に深みと言うものが全くありません。総てが好人物・善意の人・良い人で終わっています。なによりも、大正から昭和初期、そして戦後の時代を描くのに、どうしてこのエピソードでなければならないのか、時代とのつながりが平凡、時としてまったくピントはずれで、ただ書いているだけという印象しか持てないのです。従って深みが無い、結局は會舘と従業員の礼賛に終わり、従業員を中心とした好人物のありきたりな逸話と苦労話に終始しています。 例えば、出だしの第1章から何故こんな話題をと疑問を持ちました。著者は會舘とのからみよりも演奏家との遭遇の方に記述の主体が行っているのに気付かなかったのでしょうか?又、第5章までなんとか登場人物を繋げようとしているのですが、小細工にしかなっていません。即ち読者を引っぱって行く、引き込んでいく工夫もひねりも無いのです。これでは會舘の礼賛とその説明になってしまい、少なくともフイクション、ましてや大人の読む小説にはなっていません。厳しいようですが、途中で安っぽい少女小説、少女漫画を読まされているような気分になったのは自分だけでしょうか?誠に期待外れの残念な気持ちで、下巻を読むべきか迷っています。 | ||||
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東京會舘は如水会館と浜松町貿易センタービル Bar39 にお邪魔した経験もあり、上質な接客、伝統と美味しさに拘った珠玉の料理、落ち着いた格式の感じられる、それでいて堅苦しさを感じさせない施設や調度類。従業員の皆さんも誇りと自信を持って働いているのが良く伝わってきます。 が この本は何か宗教本を読んでいるような気にさせられてしまいます。良いことだらけ、善意の塊、賛美の連続。ちょっとうんざりしてしまいます。そして、そんな風に感じる自分は酷い人なのではないか、と考えてしまったり。 私自身、東京會舘に対して悪感情は全くありませんが読み疲れました。一つ二つのエピソードを読んだあと、暫く間を置いて読むのがいいかなと思います。繰り返しますが、面白くないわけではありません。念のため。 | ||||
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取材を頑張られたなー、とは思う。 東京會館のスタッフは素晴らしいなー、とも思う。 でもそれだけ。 筋だてはどっかで見た感じのものばかり。 これだけ作者自身に感動されたら、読者として引いてしまいました。 辻村さんの愛読者なのですが、これはムリ。 次作に期待してます。 | ||||
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