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果つる底なき
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果つる底なきの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全81件 61~80 4/5ページ
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自分は、犯罪ミステリーというジャンルに疎く、ジャンルの核であり醍醐味である「犯人探し」というものにもあまり関心が無く、どちらかと言えば、物語の渦中で起きた問題自体に興味がわくタイプの人間ですが、銀行業界や産業界の諸々について関心・知識を深められ、勉強になったという意味で、この作品は、僕の様な『金融腐食列島』に挫折した程度の素人にも大変読みやすく、おもしろかったと思います。 確かに、多くのレヴューにもある通り、物語自体はプロット主体で、さほどと言うか、全く深みはありませんが、業界に巣食う幾多の深刻な問題を、推理ジャンルの王道的なストーリーに合わせて読みやすく明快に説く著者の手腕と頭脳明晰さには唸るものがあり、さすが、元銀行マンだと思わされます。勉強になります。 しかし、蛇足ですが、ドラマで作品と著者を知った一元の方は、半沢的な軽快さを予想して読むと、主人公がそれに相反する結構な憂き目(笑)に遭うので、これは多少意外かもしれません。 | ||||
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半澤シリーズが好きです。ハラハラするし、銀行、金融業の今を知ることができるし・・・ だいたい読んでしまったので、古いものを読み始めました。”下町ロケット”は面白かった です。こういう技術ものは明るくて元気がでます。 それに対して、果つる底なきは、暗いです。昔はこういう暗い小説を書いてたんですね。 正直驚きました。書かれている人間の深みが違う。筋のほうも、犯人かと思っていると 死んでしまう、というどんでん返しがいくつかあります。 | ||||
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銀行員の男性を軸に、彼を取り巻く女性が繰り広げる中で殺人が起こっていく、金融絡みのミステリーです。端的に言えば、経済ミステリーです。作者さんは金融マンの経歴を、いや、経験をフルに使い作品にリアリティーを持たせることに成功しました。但し、あまりにも、容易に殺人を多く扱い現実性が少し損なわれた点はマイナスです。全体で観れば、多少の欠点があっても面白い作品でお勧めです。【作品の結びは人生の真実を確かに描いており、納得できます) | ||||
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第44回江戸川乱歩賞受賞作にして、池井戸潤氏のデビュー作。 「俺バブ」シリーズが大盛り上がりが見せている中、久々に読者の私も原点回避でこの作品を再読しました。 1998年の作品ながら未だ色あせる事無く読めることにまず驚きました。 当時はバブル崩壊後、金融関連の不祥事が多く誌面を飾り、そんなタイミングでこの受賞も相乗効果で 「銀行ミステリーの誕生!」(阿刀田高氏)と書店でも大きく取り上げられていたのを覚えています。 (当時書店でアルバイトをしていた時に、ポップを作ったのを覚えています♪) 友人である坂本がアナフィラキシー・ショックで亡くなり、彼の仕事を引き継いだ伊木が、 彼の死に疑問を持ち色々調査する過程で銀行内の巨額融資の行方が消えていることに気が付きます。 本当に彼の死はアレルギーショックなのか?殺人だったのでは? 真相に近づくにつれて伊木自身も危険を感じるようになり・・。 この作品は池井戸氏の原点にして、その後池井戸氏の作品に登場する多くの主人公に共通する 「銀行員の立場」より「ヒトとしての立場」を重視するバンカー像が既に出来上がっていたことに また驚きました。 元バンカーとしての理想がここに溢れているのではないか・・そう思いました。 | ||||
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江戸川乱歩賞をとった池井戸さんのデビュー作品。銀行を舞台に融資、倒産、回収、融通手形、そして、社内政治を取り扱っている所はのちの池井戸さんの作品と変わらないが、今主流の企業小説ではなく、本格的なミステリー、サスペンス。まず、親しい同僚が謎の死を遂げる所から始まり、不審に思って調査に乗り出した主人公の周りで不審な事が起こり人もどんどん死んでいく。自分まで命を狙われる。普通の銀行員だったはずの彼のこの超人的サイボーグ度はどうなんだ??と思ったけれど、最後まで、楽しく読めた | ||||
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個人読書履歴。一般文学通算402作品目の読書完。2012/07/23 | ||||
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作者の池井戸潤市の本は「俺たちバブル入行組」シリーズがとても好きで、最近もとても楽しく読ませてもらった。 バブル入行組シリーズではある程度対立軸がはっきりしており、登場人物なども捕らえやすくなっているが、本作では数多い登場人物のだれが犯人なのかがいい意味であいまいに書かれており、最後まで読めなかった。 そして銀行内部と事件に関連する企業に関わる人物だけでなく、警察も登場しており、さらに主人公の過去とのつながりも出てくるなど、バブル入行組シリーズよりも複雑でスケールも大きくなっている。 この作品はこの作品で、バブル入行組シリーズとはまた違った面白さがあり、乱歩賞をもらっただけあると感じた。 また、銀行員を等身大で描いているんだろうなと感じ、サスペンスだけで終わってしまっていないところもいいところだと思う。 | ||||
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江戸川乱歩賞受賞作品。本書の読みどころは銀行の内幕情報小説としての面白さ、 銀行の職制、人間関係、銀行と企業の取引関係、銀行と銀行員のすべてがわかり やすく描かれてます。そして主人公が事件の真相解明にあたって銀行員としての 立場より人間としての生き方を優先させ困難な状況を乗り切った姿には感動を覚 え、中身の濃い銀行ミステリーとして読み応えのある作品です。 | ||||
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直木賞作家・池井戸潤氏の作品。1998年の江戸川乱歩賞の受賞作。 銀行員の主人公が同僚の突然の死から、絡まりあった事件の謎を研ぎほぐしていく金融ミステリー。銀行勤めの経験のある池井戸氏ならではの銀行業界の描写がなかなか読ませます。文章も読みやすく、ストーリー展開もスピーディで楽しく読むことができました。 ただ少し不十分だなと思ったところもなきにしもあらずです。ひとつは、犯人の動機。ほかのかたもレビューで指摘していますが、何件も殺人を犯すほどのことかなあと少し感じました。 ですが、全般的には十分楽しめました。『下町ロケット』と本作以外、読んだことがないので、著者のほかの作品もぜひ読んでみたいと思いました。 | ||||
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銀行を舞台としたミステリ作品なので、専門用語が飛び交いますが適度に解説がついているので身構えずに読むことが出来ます。 「これは貸しだからな」という一言を発端として、次々に謎が出てくるので、先が気になりページをめくる手が止まらず最後まで一気に読めてしまいました。 ただ、如何にしても短期間に人が死にすぎだろうと思いました。同じ行内の人間がどんどん死亡したり、重傷を負わされたりするのに、警察やマスコミの動きというのが鈍すぎます。この辺は、現代を題材として扱うのにはリアリティが無いように感じました。 しかし、銀行と企業のやり取りなどに関しては、作者が元行員だけあってよく書けていると思います。私自身が金融に関しては殆ど無知であるので正確なことは分かりませんが、非常に興味深く読むことが出来ました。 また、主人公 伊木も武骨に活躍をし、なかなか格好良かったです。 総合的に言えば、素人が身構えてしまいそうな金融を題材にしていながら、誰でも楽しめる内容に仕上げた質の高い作品だと思います。 | ||||
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私も元銀行員なので、妙にリアル。 これは、銀行内部を知らない人が読んで どこまでわかるんだろうか? | ||||
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・池井戸氏の直木賞受賞で過去の作品3冊を読みましたがこれを最後に読みました。 ・古さを感じさせない内容。 ・「空飛ぶタイヤ」や「鉄の骨」は作者の三菱銀行員生活に基づくものという点では共通しますが、 こちらは経済小説というよりは、ハードボイルド仕立て。 且つ、上の二冊は実話に基づいていると思われますが、この作品はそうではないと思います。 但し、上の二冊の綿密な調査力からすれば、一部の題材は実話に基づくのかもしれません。 ・池井戸氏の作品はHなシーンは共通して描かれませんが、この作品の主人公のお相手はかなりの良いオンナと思えます。 ・銀行員にはこんな正義感あふれた、勇気のある奴はいませんが、こいつは結構やりますぜ。 | ||||
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「なあ、伊木、これは貸しだからな。」「いまにわかる。」 坂本の謎めいた言葉の裏には、いったい何があったのか?ハチに刺されたことによる アレルギー性ショックで死んだ坂本。だが、単なる事故ではなかった!その陰には、 黒く醜い思惑がうごめいていた。伊木は、坂本の死の真相に迫ろうとするのだが・・・。 上司と対立し左遷された伊木。これ以上問題を起こせば、銀行マンとしてやっていけなく なるかもしれない。だが彼は、坂本の死の真相を追い求める。調べれば調べるほど、 疑惑が増えていく。「融資」を利用した巧妙な不正。決して姿を見せようとしない黒幕。 その狡猾さには憤りを感じた。巨大な銀行・・・。その中で人より抜きん出たいのなら、 並大抵の努力では無理だ。一度でも出世コースから外れてしまったら、そこに待っている のは絶望的な現実だけだ。そのことが今回の悲劇を生んだのかもしれない。 序盤から中盤、そして終盤へ、その構成力は見事だ。また、銀行内部の事情も詳細に 描かれていて、さすがだと思った。池井戸潤にしか描けない世界だ。最後まで読み手を つかんで離さない、とても面白い作品だった。 | ||||
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面白いが経済小説ではない。人が死にすぎだし、少々現実離れしている。 | ||||
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池井戸氏の魅力は、金融系を中心とした企業の裏事情、組織内の動きなどを小説風にアレンジして、読者に分かり易く展開することと思っています。 本書も銀行の債権回収の仕事および関連する組織の内情を小説を通して、うまく伝えてくれています。 しかし、本書は、殺人や恋愛などの推理小説的な内容が多く、その部分は星1つ減点です。 | ||||
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読み終えた後に、どっと疲れました。体の至る所に力が入っていたことに気付きます。特に後半部分ではそれだけドキドキしながら読んだという証拠です。池井戸氏の一番得意とする銀行を舞台としたミステリーです。毎度のことながら銀行という閉鎖的な空間と派閥の中で生きる銀行員の性がよくわかり、つくずく銀行人にならなくてよかったと思ってしまいます。現実の銀行でも政治力で表沙汰にならない事件が日夜起きているのですかね?詳しい方教えてください。 | ||||
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休みだったこともあり、2日で読破しました。飽きさせない物語の展開で、章が終わってもすぐに次の章を読みたくなります。 星5つではないのは、チョットあり得ない結末だからです。(TVドラマではありがちですが) しかしながら、人間は、欲が深ければ、ここまで落ちてしまう潜在力を持っていることを、我々は認識していなければなりません。 | ||||
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先ず驚くのは、新人離れした手慣れた筆致と構成力。冒頭の親友であり、同僚が残した謎の一言。ここから事件はどんどん展開し、読者は惹きつけられる。元銀行員の著者ならではの金融の内幕、緊迫感。次から次へと訪れる謎、謎、……。 読み始めたら止まらない勢いのあるストーリーテーリング。乱歩賞受賞作の中でもレベルの高い仕上がり。惜しむらくは、最後の結末の構成がドタバタした感じで落ち着かないこと。それで大分損をしている。細かい点を挙げれば、若い女性が好きな男の部屋で一人だけペペロンチーニを食べるかなぁとか、殺人の実行犯の手口が段々荒っぽくなるとか切がない。その辺りがマイナス材料で星4つ。池井戸潤ファンは読むべし。 | ||||
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銀行の内幕がよく書けてると思ったら、著者は三菱銀行の行員さん。 乱歩賞って感じはしなかったけど、まあ面白かった。 | ||||
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作品の形としては、ハードボイルドになるのかな。謎の言葉を残して死んだ友人・坂本の調べていたものは何か、主人公・伊木は調査に乗り出す。「銀行の暗部」「金融」なんてテーマが出てしまうと、なんとなく取っ付きにくい印象があるものの、いかにも説明説明した感じではなくそれなとなく折り込まれており、しかも、調査過程なども自然な流れなので凄く読みやすい。江戸川乱歩賞作品ではよく見られるような尻切れトンボという部分が無いのも好印象。ま、坂本の妻・曜子が伊木の元恋人という設定に殆ど意味を見出せなかったり、など、ほじくれば少しは不満は出るが、完成度も高い作品だと思う。 | ||||
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