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重力ピエロ
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重力ピエロの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全72件 21~40 2/4ページ
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ついつい引用したくなるような偉人の言葉や軽快な会話が、好きな人には堪らないのだろう。 テンポよく挟まれる回想シーンも抜かりなく、物語の構成力の高さが窺える。 ただそれらは村上春樹の「スパゲティを茹でた」みたいなもので、お洒落さや新しさはあるものの、小説・文学という視点では薄っぺらいと言わざるを得ない。 伊坂さんの作品は他にも幾つか読んだが、結局のところ「過程」を面白おかしく描いているだけで、肝心の「結果」の部分が弱いのだ。 これはどういう意味なのだろうか?と読者に考えさせておきながら、それは単なる思い付きで大した意味はありませんでしたというような展開。 言い換えれば、面白いアイデアは思いついたが、飽きて途中で止めてしまったような感じだ。 私は比較的会話も楽しめたし、引用の数々も雑学として見れたので★3つ。 上に書いた通り、「物語」を楽しみたい人は読まない方がいいでしょう。 | ||||
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読んでみて、とても不思議な感じでした。 伊坂さんの小説はオーデュボンが初めてでした。独特なユーモアセンスに惹かれて、とても面白かったのでこちらも読ませて頂きました。 で、 感想なんですが、読んでいて面白いと思うし、アホかって思っちゃうところもあります。 ようは良い面をみるか、悪い面をみるかで評価が大きく違ってくると思います。 良いところ 涼しげな文章 芸術にたいする登場人物の思い 両親の前向きで、明るい性格 ←ここがこの小説で一番よかったです。とくにお父さんがいい! 悪いところ 春の人を見下したような態度 ←見下すっていうよりは、イケメンだからなにしても許されてるっていうのが近いかな。。。 現実的に考えれば春くんみたいな、独特な空気を持つ男の人は、女の人から嫌われるだろうなあ。ちなみに私は女ですよ。 うんちく 謎解きがつまんなかった 泉水と春のキザな会話 こんな感じでしょうか。著者が若いからか、ベテラン作家のような重厚なストーリーは一切ありません。 オーデュボンでもそうでしたが、伊坂さんの作品は全体的に、涼しげでユーモアにあふれているのですが、心の葛藤というものが抜けている感じがします。 | ||||
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ちょっと変わった家族の物語です。 個性あるキャラクターと謎解きと家族愛が絡まった愉快な小説です。 空想の世界を描きつつ、身近な感じがよいと思いました。 | ||||
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この著書でも伊坂ワールドは全快だったが如何せん、前評判で自分の中でハードルが上がっていた所為もあり、今ひとつだった気がしてならない。まず、参考文献の多さに辟易する。いい話かもしれないし、部分的に巧みだと感じる箇所はあるものの、やはりどこかチープな印象は最後まで拭いきれなかった。犯人がすぐわかったなんて言って低評価している人もいるが、そもそもこれはミステリとして捉えて読んではいけないと思う。だからガチガチの本格ファンとかには低評価なのはわかる。女の子には人気がある小説だということも読んでみてわかる。でも、そうかといって面白くないわけではない。確かにひきこまれる作品でもあるのだ。伊坂ワールド…… | ||||
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伊坂ファンからのアドバイス(伊坂作品は出版順に読め)を知らずに、あちこち読み散らかしてしまいました。半分ほど作品を読んでしまったあとに今作に入ってしまいました。 でも、オーデュボンの祈りは辛うじて読んでいたので、何とか前作とのリンクを楽しむことができました。マリアビートルへの布石も感じられましたし。さて、今作の内容はというと、それほどガツンと来るものもなく、可もなく不可もなし。 違う意味では楽しめました。 | ||||
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読むだけで、知識が増える小説であると思いました。 話自体は先の展開が読めてしまうし、 ハラハラどきどきという感覚はなかったです。 どんでん返しがきっとあるんじゃないか、と 思いながら読み進めていったのですが、 少し期待外れに終わりました。 ただ、最後の父の一言で 復讐に燃えていた春と泉水は救われたんじゃ ないかなと思いました。 この部分でぐっときましたので、 私としては面白かったと思います。 ミステリーというよりも、 家族のきずなを考えさせられる話でした。 | ||||
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オーデュボン、ラッシュライフと読んだ後だけに、物足りなさは否めません。文章は確かに伊坂幸太郎なんだけど、前作の様な驚きとか、納得が無かったからか?オーデュボンとかが星5つだと、この作品はどうしても3つ以下になります。確かに伊坂幸太郎の作風だと感じるだけに比べちゃうんだよなぁ(苦笑)まあ、嫌いじゃないし、期待感を持たれる作者だけに更なる驚きを欲しちゃうのは皆さん同意見の様ですね | ||||
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ハッキリ言ってしまうと、ミステリーにしては浅い。春の秘密や放火事件に関しても、まあ先の読める展開ですので、ミステリー好きには物足りない展開だと思います。この作品の良いところは、一貫して爽やかなところ。テーマ自体がもの凄く重く、書き方によってはひたすら暗く、救いようのない感じになりますが、この作品はそれを美しく描きだし、爽やかさを保ったまま走っていく。大きな起伏もなければラストにどんでん返しもない。読者が裏切られることもありません。しかし、一貫して軽い文体だからこそ、読後感はすっきりしています。ただ、伊坂幸太郎の特徴でもある、作品間のリンクや知識のひけらかしが微妙かも。話自体は面白いのに、妙にリンクさせたり、知識をひけらかすことで話が膨らみすぎている感が否めません。良くも悪くも伊坂作品だなという気がしました。個人的には話が面白かったので☆は3つです。 | ||||
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「母親が強姦されて生まれた種違いの弟」という設定と、読み易い文体は悪くなかった。 が、掘り下げが浅い上に書き方が冗長であった。 物語の骨格に対し、作者の知識の垂れ流しで水増しされた「贅肉」の部位が多かった。 この物語の登場人物らは、現在進行中の筋書きとは別に、どうでもいいような昔の思い出語りを幾度となく繰り返す。 また会話の中では「文化人臭い記号(バタイユ、サド、太宰、芥川、ガンジーetc...)の引用」を、 ウンザリするくらいの高頻度で繰り返す。 この「思い出語り」と「知識の垂れ流し」の二本立てが酷く、物語の速度を著しく下げていたように感じた。 それでいて御大層な知識の山が作品のテーマを深めてくれたようにも思えない。 有名人の格言がたくさん引用されてはいるけれど、どうにもこうにも軽い。 「自分の一寸した意見も、いちいち昔の偉い人の権威を借りないと言えないのですか?」と言った感じ。 黒澤さんの存在も、安っぽい「謎のジョーカー・キャラ」に見えてしまった。 彼はナンなのですか。過去作品からのスピンオフ出演なのですか。人物造形が薄いですよ。 知っていれば知っているだけひけらかしたくなるのが人情ではあろうが、 この作者の場合はひけらかし方がマズ過ぎるし、クドかった。 作者のグダグダした衒学に付き合うのが好き、という読者なら楽しめるかもしれない。 これより下、戯言。 私個人は訥弁で会話が苦手なほうなのだが、 この本に出てくるような人々となら、あまり苦痛を感じずに話せるのではないか、と思った。 こっちが喋らなくても一方的にマメ知識を垂れ流して場をつないでくれそうだ。 | ||||
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恐らくは「洒落た文体」と言っていい軽妙な文章で綴られていく、兄と弟の物語。超絶美形な弟は何かが決定的に欠落し、それは彼の出生に秘密があるのだが、弟想いの兄が彼をサポートしていく姿が読んでいて感動を誘います。内容的には、衝撃的なエピソードがあったり、どんでん返しがあったりとは行かず、途中中だるみの感も否めないが、父親、母親、夏子さん、弟の真の父など個性的なキャラクターを丁寧に書きこんでいるので読了まで一気に駆け抜けられると思います。 伊坂ファンは必読です。 | ||||
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読後感が腑に落ちない感じだった。 ストーリもたいした意外性はなかった。 あえて衝撃の事実というなら、兄が早い段階で春の本当の父親を把握していたということくらい。 何よりも「目には目を」といっていた春の報復が過剰すぎ、 それまでのストーリー全体が説得力を失ってしまっている気がする。 「血がつながっていなくても、家族の絆は法律よりも何よりも強い」ということが言いたかったのか? あまり感情移入できる小説ではなかった。 | ||||
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いくら復讐のためだからって放火や殺人は良くない、と思う人はこの作品も「アヒルと鴨のコインロッカー」も 読むべきではないだろう。 | ||||
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彼の作品や文章はキライではありませんが、この作品は独自の世界観で好き嫌いが分かれそうです。 未成年の犯罪という主軸があり、最大の不幸が(母親がレイプされ、産まれた弟を持つ)訪れた家族にも関わらず素晴らしい両親を持ち惜しみない愛を糧に兄弟2人は血の繋がる兄弟よりも仲良く真っ当に生きて来れた、が、必ずしも善人に育ったわけでなく、幼い頃に芽吹いた憎しみ、弟に流れる血、憎むべき性犯罪者のDNAに、兄弟は格闘していたという事でしょう。 リアルな事件が背景の割りにこの家族は浮世離れしすぎ現実味に欠けているのかもです。 そこに共感できない、感情移入できない、というのはしょうがないかも知れません。 実際のところはこんな親は滅多に居なく、人も羨む兄弟仲に、優秀な探偵、美人なストーカー、何より、犯されて出来た子をよく産みましたね?などという環境下に住み続けていたという事もあまりに常識からかけ離れ、ファイションよりもフィクションらしい印象を持ちます。 芸術的、文学的に育った兄弟の為、ところどころに絵画や作家、あらゆる文豪の格言や比喩が多々出てくるのですが、その多くが何故か物語とは融合されておらず取ってつけたかのような印象があります。何故かと言うとそれらは学問も時代も国もバラバラで統一性が無く、度々ある回想も断片的で、ぶった切ったフィルムを見るようなイメージを受けたからだと思います。 全てDNAに纏わる事で一貫性があれば良かったのですが。 でも、「春は悲しんだ」「イズミは悲しんだ」この微笑ましい兄弟のやり取りは愛らしく「山椒魚」という作品が大いに気になりました。 そこが狙い?自分の知らない分野を知りえる良い機会にっなったと言えなくもないです。 読み終えてからの感想としては私は母親と同じく結果オーライ?な気もします。 そもそもがフィクションであり、小説に対し正義や常識を求めるのはナンセンスというものです。 どのミステリー小説にも殺人や狂人は付き物で、むしろ出て来なければ出てこないで腹立たしいはずなのです。 これはファンタジーである、そんな柔軟な姿勢を持って読むべき物語です。 また自分に置換えたり客観的に見ても 「こんな可愛い弟と素晴らしい家族が居れば私も犯罪者になり得るか? 純粋に育ったからこそ、犯罪を許せないか?」と、改めて幸せと不幸・純粋と狂気の紙一重を知ったようにも思えます。 それはそれとして、現実味がなく面白み(スリルやサスペンス)に欠けた印象はあるものの、この作品を読むに値しないかと言えばそうでもなく春の、狂人と紙一重の儚さ、美しさ。 この兄弟の心奥底にある苦悩と純粋さ。 最も美しい言葉がところどころ散りばめられ、その表現、その情景が美しいものに触れた発見を喜びと出来る柔軟な方であれば読んで損は無いはずです。 | ||||
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映画でも話題になっていて、ずっと気になっていたので買いました。 もっと重い話だと思っていました。 この物語の家族は、とても深い傷を負っています。 しかし、全体的にその深さを感じさせない軽いタッチで描かれているなぁと感じました。 「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」という台詞が登場しますが、 この作品全体がそれを意識しているように思いました。 傷をえぐるようなできごとも、影をもちながらも思い出として明るく描かれていて、 まさに泣き顔でパフォーマンスをするピエロ、という印象です。 犯人もすぐ予想がつくし、展開も読め、どんでん返しがあるわけではないので、 ミステリーとして読むものではないと思います。 遺伝子や血の繋がりを超えた家族の絆を感じさせてくれる作品です。 ただ、章も細かさと文章の軽さのため、とても読みやすかったのですが、 最後までさらさらと読んでしまい、印象に特別強く残ったものではありませんでした。 文庫化にあたり加えられた話があるそうですが、 この話があることで作品自体に深みがプラスされていると思うので、その点は良かったと思います。 | ||||
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序盤から展開がわかってしまいますが、何しろ文章が読みやすいので最後まで読んでしまいます。 ピエロのくだりは面白いと思いましたが、それが上手く生かせているかは???でした。 あちこちで取り寄せた珍しい材料を上手く料理出来なかった、という感じの作品でした。 | ||||
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連続放火に潜む過去のいまわしい出来事。放火はその出来事の復讐か。 本当の親子とは。兄弟とは。家族とは。人を裁くのは誰か。などと言うと非常に重くなりがちな題材を スプレーによる壁への落書きという、いかにも現代の若者の「のり」の感覚の中に潜めて展開させていく。 これが、いわゆる著者の魅力なのかと思う。 それだけではいかにも陳腐なので、遺伝子構造や歴史上の偉人たちの言葉を随所に織り交ぜて作品自体を わざわざ高尚なものにしようとしている。 読んでいて中だるみ的になってしまうのは覚悟の上か。 あまりにも余計なものをくっつけ過ぎかなという気がする。 人の生き死に係わる重大犯罪が、2時間ドラマのようなエンディングに違和感を感じる。 現実からかい離した結末になると、作品全体がうそっぽくなってしまう。 兄弟を見守る父親の言葉が男親らしく好感をもてた。 | ||||
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なんだか読後感がよろしくない。途中まではサクサク読み進められて物語に引き込まれた。本作で伊坂作品は初めてだが、作者独特のものらしい言葉遊びは好きだし、情景も容易に想像出来るくらい分かりやすい文章だったと思う。ただ終盤の謎解き辺りから展開がミエミエ…登場人物の言葉も過去の偉人の言葉を借りたものが多く、言葉の重みを感じ取れなかった。だから『ふ〜ん』と思いながら軽快に読み進められたのかも。途中で矛盾を正当化するような描写があり、『目には目を』と言っていた割りには等価交換ではなかったところも気にはなった。でも、一番読後感に影響を与えたのは、春が苦悩はあったが結局は実父と同じ様に罪を犯し、これから先は日常を過ごしていくように見えた描写に、実父との血の繋がりが見えたからかもしれない。 やはり犯罪者の子は犯罪者だったと。 父親の最後の一文で安心はするがそれが気休めな気がしてならない。気休めと打って気がついたがそこまで作者が計算していたとなると恐ろしい… | ||||
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刑務所は罰を受ける場所であり罪を償う場所ではない。 春や兄貴は許されない。何故なら私達が他人だから。しかし春や兄貴の中では許せてしまう事だ。一生、殺人を背負う覚悟はあるのだから。ただ、理解しずらい文章になってたなと思う。 | ||||
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上手いものだなあ、と思いながら読ませられ、読み終わった後の「ん?」という感じが自分でなかなか説明できませんでしたが、「文学」とか「小説」だとかと考えて、作者のメッセージを受け取ろうとして受け取れないというのが、感想がうまく出てこない理由だったようです。 レイプ犯の子供とその兄、父、という構成、ちりばめられた引用(作者は文学作品の引用を多くすることで、若い読者に文学の遺伝子を与えようとしたわけではないと思いますが)、しゃれた会話、構えすぎていないけどちょっとくせのある「私」(兄)の語り、など、パーツはしっかりできていて、並べ方もうまい。でも全体として伝わってくるものがない。それは作者が「作家」というより、作品をプロデュースするようなスタンス、つまり「企画」書を完成させるようなスタンスで書いているからではないでしょうか。だから映像化などで、この作品はきっと、俳優たちの具体的な身体を通してこそ生きてくる、そんな気がしました。 | ||||
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話のところどころに歴史上の偉人の名言が出てくるのがこの作者の特徴だと思う。 この作品ではガンジーが多数引用さていた。そこで好みが分かれる気がする。 私は教養があまりないので、やや退屈だった。 ストーリーとしてはややありきたりな推理小説で途中で犯人がわかる人も多いと思う。 物語の一文の「たった9秒間の快楽と引き換えに60年間子供が苦しむ」みたいな文章が印象に残った。 話題になった割にはいまいちだった。 | ||||
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