何者

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

何者の評価:

3.95/5点 レビュー 390件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.95pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全763件 421〜440 22/39ページ
No.343
(5pt)

現代のリアルな就活

あるあるがちりばめられていて面白く最後まで一気に読んでしまいました。
どんなスタイルの就活生も考えさせられる内容になっていると思います。
もちろん就活生以外にもオススメ
何者 Amazon書評・レビュー: 何者より
4103330619
No.342
(3pt)

「あとは君次第だよ」

表題は、最後のページの空白のなかに私が見出した、作者・朝井リョウさんからのメッセージです。
 読了後に、私は氏からこのように言い添えられたような気分になりました。
 もちろん、それは私の勝手な解釈であり、氏が作品に込めた意図とは異なるかもしれませんが、それでもなお次のような感想は、本作品を読んだ多くの方と共有できるものではないかと自負します。
 すなわちそれは、「この『物語』は未完である」、という感想です。

 いまから、私は<何者>と名付けられた『作品』(あるいはその小説としての技巧と、氏の小説家としての技量・力量)についての感想と、そのなかに描かれていた『物語』についての感想とを区別して、レビューを書かせていただこうと思います。
 
 まず、商品についての感想ですが、さすがに直木賞を受賞しただけのことはあって、本作は独創性に満ち満ちています。
 ところが、たしかにこれは間違いなく『新しい』作品なのですが、その『新しさ』について私の中では、「<常識破り>の素晴らしい作品だ!」と快哉を叫びたいような気持ちと、「ただの<ルール違反>やんけ!」と憤懣をまくし立てたいような気持ちが両方成立しました。
 いずれにせよ、それだけ感情を揺さぶられたのだから、やはり私にとって本作が衝撃的だったことには違いないし、そのような大胆さを備えることが独創性の要件なのかもしれませんが、それにしたって少々マナー違反というか、「なんかずるい……」と拗ねたくなるような気持ちが強く残ったことを白状します。
 内容について具体的に言及することは控えますが、次のようなたとえ話で説明することで、私の感じたモヤモヤについてなんとなく理解していただけるのではないかと思います。
 
 芸人のショートコントを笑いながら見ていたら、突然その芸人が観客席の私に向かって、「他人を笑い者にするな!」と本気で怒鳴ってきた……みたいな。
 
 どうでしょう?
 こんなシチュエーションに遭遇したら、「えぇ……(焦)」ってなっちゃうと思いません?(苦笑)
 
 もっとも、実のところ芸人と思われた人物は実は芸人ではなく、コントと思われた寸劇は実はコントではなかったわけで、それを「芸人がコントをしているぞ」と勝手に思い込んで笑いながら見てしまった私が浅はかであり、軽率だったのでしょうが、一方では、「いや、あそこまで滑稽なさまをわざとらしく見せつけられたら、そりゃあ喜劇の類だと思ってしまうのも無理はないのでは」と一言愚痴りたくもなってしまうのです(あくまでエンタメ小説である、という先入観にやられたのでしょうか)。

 そんなわけで、私は『作品』としての<何者>とその作者の仕掛けた技巧については若干の不満を抱くのでしたが、いずれにせよ新奇な体験をさせてもらったことには違いないということで、「さすがは直木賞だな」と呟いて納得するのでした。
(推理小説のオチに対して、「そんなのアンフェアだよ!」と叫んだ経験のある方は、十分に注意してください)

 ここまでが、『作品』についての感想です。
 次は『物語』についての感想を述べたいのですが、ここにおいても、やはり私の中で感想が真っ二つに分かれてしまいます。
 冒頭で述べたとおり、私はこの物語は<未完>だと感じます(もちろん、作者は意図的にそうしたのだろうと推察するのですが)。
 この物語はハッピーエンドでもバッドエンドでもなく、そもそもエンドしていないのです。
 そのような解釈に立ったうえで、私はその<未完>について「厳しくも優しい」と感じつつも、「いくらなんでも突き放し、ないし丸投げしすぎでは?」と感じてしまうのです。
 そして、いずれにせよ、私はその<未完>には、このレビューの表題に挙げたようなメッセージがーーすなわち、「あとは君次第だよ」という言葉がーー 添えられているのだと思います。
 
 結局のところ、<何者>を手に取り、それを読み終えた読者に、作者である朝井リョウ氏は、「さて、君は何者になるのかな?」と問うているような気がするのです。「君は何者か」ではなく、「何者になるのか」です。その問いはあくまで未来形であり、それはつまり、未完の物語の続きを自ら想像せよという課題の提示なのだと思います。
 
 ただ、その問いのニュアンスについて、どう捉えればいいのか判然としないのです。
「君は何者になるのかな? 僕は楽しみにしているよ(温かい微笑み)」なのか、「君はどうなるのかなあ? 僕は楽しみでしょうがないよ(薄ら笑い)」なのか、そこが曖昧なので、物語の<未完『性』>をどう受け止めて良いかわからなくなるのです。
「あとは君次第だよ。さあ、しっかりと考えて、ちゃんと行動してみよう」と励ましつつ促してくれた気もするし、「あとは君次第だよ。勝手にやってね!」と言い捨てられた気もするのです(もっとも、私は他人の言葉に対してあまり感情を揺さぶられるほうではないので、作者の意図がどっちだろうがかまわない、というのが正直なところなのですが……)。

 ここで、ふたたび『作品』(小説としての技巧)としての観点に戻すと、そのあたりの作者の意図が読み取れるだけの十分な情報が入っていないという意味では、たいへん不親切な作品であるとは思います。ある意味で、貧困や戦争やセックス(生や性など、迂闊に触れると多くの人を傷つける可能性のある話題)と同程度か、それ以上に繊細なある種のタブーに切り込んでいる内容の作品であるだけに、作者自身がそのなかに込めたメッセージをもう少しわかりやすくして、読者の恐怖心を緩和する必要があったのではないかな、とも思うのです(実際、これを読んだ知人がずいぶんと消沈していたのです。だからこそ、私はこのたび本作に興味を抱き、それを手に取ってみたのですが)

 もっとも、作者の言葉足らずを感じてしまうのは私の読解力不足に起因する部分が多分にあるでしょうし、、あるいは作者は意図的にそのような不親切な造りに仕上げたのかもしれない(つまり、「君次第だよ」という言葉をどう受け取るかも、「君次第だよ」という……)とも推察します。そして、そのようなある種の野蛮さ・獰猛さこそが、朝井リョウという作家さんの切れ味・持ち味なのかな、とも想像します。

 なんだか冗長なレビューになってしまいましたが、このあたりで強引にまとめに入ろうと思います。
 この本に興味を向けた方に対して私が一言お伝えするとしたら、次のようになります。

 人によっては、読了後にたいへんな不快感・喪失感・孤独感を覚えることになるでしょう。
 とくに、「自分は他人の言葉で簡単に傷つく」という自覚のある人にはおすすめしません。
 そうでないとしても、この本の後味は愉快なものには決してならないと思います。
 所詮はエンタメ小説だとみなして、隙間時間の埋め合わせ程度の気概で手を出すと失敗するでしょう。
 読み終えたあと、十分に考察するだけの時間的・精神的余裕がない状況では、読まない方が良いかもしれません。

 いずれにせよ、油断ならない『作品』であり、良くも悪くも心に残るーーというより、心に尾を引く『物語』です。
 朝井リョウさんはたいへんな<曲者>でした。
何者 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 何者 (新潮文庫)より
4101269319
No.341
(3pt)

「あとは君次第だよ」

表題は、最後のページの空白のなかに私が見出した、作者・朝井リョウさんからのメッセージです。
 読了後に、私は氏からこのように言い添えられたような気分になりました。
 もちろん、それは私の勝手な解釈であり、氏が作品に込めた意図とは異なるかもしれませんが、それでもなお次のような感想は、本作品を読んだ多くの方と共有できるものではないかと自負します。
 すなわちそれは、「この『物語』は未完である」、という感想です。

 いまから、私は<何者>と名付けられた『作品』(あるいはその小説としての技巧と、氏の小説家としての技量・力量)についての感想と、そのなかに描かれていた『物語』についての感想とを区別して、レビューを書かせていただこうと思います。
 
 まず、商品についての感想ですが、さすがに直木賞を受賞しただけのことはあって、本作は独創性に満ち満ちています。
 ところが、たしかにこれは間違いなく『新しい』作品なのですが、その『新しさ』について私の中では、「<常識破り>の素晴らしい作品だ!」と快哉を叫びたいような気持ちと、「ただの<ルール違反>やんけ!」と憤懣をまくし立てたいような気持ちが両方成立しました。
 いずれにせよ、それだけ感情を揺さぶられたのだから、やはり私にとって本作が衝撃的だったことには違いないし、そのような大胆さを備えることが独創性の要件なのかもしれませんが、それにしたって少々マナー違反というか、「なんかずるい……」と拗ねたくなるような気持ちが強く残ったことを白状します。
 内容について具体的に言及することは控えますが、次のようなたとえ話で説明することで、私の感じたモヤモヤについてなんとなく理解していただけるのではないかと思います。
 
 芸人のショートコントを笑いながら見ていたら、突然その芸人が観客席の私に向かって、「他人を笑い者にするな!」と本気で怒鳴ってきた……みたいな。
 
 どうでしょう?
 こんなシチュエーションに遭遇したら、「えぇ……(焦)」ってなっちゃうと思いません?(苦笑)
 
 もっとも、実のところ芸人と思われた人物は実は芸人ではなく、コントと思われた寸劇は実はコントではなかったわけで、それを「芸人がコントをしているぞ」と勝手に思い込んで笑いながら見てしまった私が浅はかであり、軽率だったのでしょうが、一方では、「いや、あそこまで滑稽なさまをわざとらしく見せつけられたら、そりゃあ喜劇の類だと思ってしまうのも無理はないのでは」と一言愚痴りたくもなってしまうのです(あくまでエンタメ小説である、という先入観にやられたのでしょうか)。

 そんなわけで、私は『作品』としての<何者>とその作者の仕掛けた技巧については若干の不満を抱くのでしたが、いずれにせよ新奇な体験をさせてもらったことには違いないということで、「さすがは直木賞だな」と呟いて納得するのでした。
(推理小説のオチに対して、「そんなのアンフェアだよ!」と叫んだ経験のある方は、十分に注意してください)

 ここまでが、『作品』についての感想です。
 次は『物語』についての感想を述べたいのですが、ここにおいても、やはり私の中で感想が真っ二つに分かれてしまいます。
 冒頭で述べたとおり、私はこの物語は<未完>だと感じます(もちろん、作者は意図的にそうしたのだろうと推察するのですが)。
 この物語はハッピーエンドでもバッドエンドでもなく、そもそもエンドしていないのです。
 そのような解釈に立ったうえで、私はその<未完>について「厳しくも優しい」と感じつつも、「いくらなんでも突き放し、ないし丸投げしすぎでは?」と感じてしまうのです。
 そして、いずれにせよ、私はその<未完>には、このレビューの表題に挙げたようなメッセージがーーすなわち、「あとは君次第だよ」という言葉がーー 添えられているのだと思います。
 
 結局のところ、<何者>を手に取り、それを読み終えた読者に、作者である朝井リョウ氏は、「さて、君は何者になるのかな?」と問うているような気がするのです。「君は何者か」ではなく、「何者になるのか」です。その問いはあくまで未来形であり、それはつまり、未完の物語の続きを自ら想像せよという課題の提示なのだと思います。
 
 ただ、その問いのニュアンスについて、どう捉えればいいのか判然としないのです。
「君は何者になるのかな? 僕は楽しみにしているよ(温かい微笑み)」なのか、「君はどうなるのかなあ? 僕は楽しみでしょうがないよ(薄ら笑い)」なのか、そこが曖昧なので、物語の<未完『性』>をどう受け止めて良いかわからなくなるのです。
「あとは君次第だよ。さあ、しっかりと考えて、ちゃんと行動してみよう」と励ましつつ促してくれた気もするし、「あとは君次第だよ。勝手にやってね!」と言い捨てられた気もするのです(もっとも、私は他人の言葉に対してあまり感情を揺さぶられるほうではないので、作者の意図がどっちだろうがかまわない、というのが正直なところなのですが……)。

 ここで、ふたたび『作品』(小説としての技巧)としての観点に戻すと、そのあたりの作者の意図が読み取れるだけの十分な情報が入っていないという意味では、たいへん不親切な作品であるとは思います。ある意味で、貧困や戦争やセックス(生や性など、迂闊に触れると多くの人を傷つける可能性のある話題)と同程度か、それ以上に繊細なある種のタブーに切り込んでいる内容の作品であるだけに、作者自身がそのなかに込めたメッセージをもう少しわかりやすくして、読者の恐怖心を緩和する必要があったのではないかな、とも思うのです(実際、これを読んだ知人がずいぶんと消沈していたのです。だからこそ、私はこのたび本作に興味を抱き、それを手に取ってみたのですが)

 もっとも、作者の言葉足らずを感じてしまうのは私の読解力不足に起因する部分が多分にあるでしょうし、、あるいは作者は意図的にそのような不親切な造りに仕上げたのかもしれない(つまり、「君次第だよ」という言葉をどう受け取るかも、「君次第だよ」という……)とも推察します。そして、そのようなある種の野蛮さ・獰猛さこそが、朝井リョウという作家さんの切れ味・持ち味なのかな、とも想像します。

 なんだか冗長なレビューになってしまいましたが、このあたりで強引にまとめに入ろうと思います。
 この本に興味を向けた方に対して私が一言お伝えするとしたら、次のようになります。

 人によっては、読了後にたいへんな不快感・喪失感・孤独感を覚えることになるでしょう。
 とくに、「自分は他人の言葉で簡単に傷つく」という自覚のある人にはおすすめしません。
 そうでないとしても、この本の後味は愉快なものには決してならないと思います。
 所詮はエンタメ小説だとみなして、隙間時間の埋め合わせ程度の気概で手を出すと失敗するでしょう。
 読み終えたあと、十分に考察するだけの時間的・精神的余裕がない状況では、読まない方が良いかもしれません。

 いずれにせよ、油断ならない『作品』であり、良くも悪くも心に残るーーというより、心に尾を引く『物語』です。
 朝井リョウさんはたいへんな<曲者>でした。
何者 Amazon書評・レビュー: 何者より
4103330619
No.340
(4pt)

何者だろう、何者でもないのかもしれない

少し大人な21世紀のホラーでした。

読んだ直後の感想は、「どこかで見たことがある光景だ」でした。
きっとこの物語で描かれているのは、自分の近くで、もしくは自分自身が体験したことがあるような日常です。

「最近わかったんだ。人生が線路のようなものだとしたら、自分と全く同じ高さで同じ角度ど、その線路を見つめてくれる人はもういないんだって」
何者 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 何者 (新潮文庫)より
4101269319
No.339
(4pt)

何者だろう、何者でもないのかもしれない

少し大人な21世紀のホラーでした。

読んだ直後の感想は、「どこかで見たことがある光景だ」でした。
きっとこの物語で描かれているのは、自分の近くで、もしくは自分自身が体験したことがあるような日常です。

「最近わかったんだ。人生が線路のようなものだとしたら、自分と全く同じ高さで同じ角度ど、その線路を見つめてくれる人はもういないんだって」
何者 Amazon書評・レビュー: 何者より
4103330619
No.338
(5pt)

読むのが時に辛いが、読み進めずにはいられない。

就活中の(就活に苦戦する)5人の大学生を描く。就活という「イベント」とSNSという「人間関係のツール」の(小説としての)使い方がみごとである。そして、読み終わって「クリスティのミステリーみたいだ」と思わせるどんでん返しがある。
 就活とSNSの、人間のダークサイドをあぶり出すような側面が繊細に描かれるため、何度か読むのが辛くなってくるが、それでも読み進めずにいられない牽引力がある。直木賞受賞は肯ける。
 物語そのもののことではないが、
 「就活がつらいものだと言われる理由は、ふたつあるように思う。ひとつはもちろん、試験に落ち続けること。単純に、誰かから拒絶される体験を何度も繰り返すというのは、つらい。そしてもうひとつは、そんなにたいしたものではない自分を、たいしたもののように話し続けなければならないことだ。(p.48)」
 「ESや筆記試験で落ちるのと、面接で落ちるのとではダメージが違う。決定的な理由があるはずなのに、それが何なのかわからないのだ。……就職活動において怖いのは、そこだと思う。確固たるものさしがない。ミスが見えないから、その理由がわからない。(p.183)」
 といった叙述に就活中の学生や就活を終えた学生は深く同意するだろう。就活の渦中で、心を病む大学生が出ることも不思議ではない。
何者 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 何者 (新潮文庫)より
4101269319
No.337
(5pt)

読むのが時に辛いが、読み進めずにはいられない。

就活中の(就活に苦戦する)5人の大学生を描く。就活という「イベント」とSNSという「人間関係のツール」の(小説としての)使い方がみごとである。そして、読み終わって「クリスティのミステリーみたいだ」と思わせるどんでん返しがある。
 就活とSNSの、人間のダークサイドをあぶり出すような側面が繊細に描かれるため、何度か読むのが辛くなってくるが、それでも読み進めずにいられない牽引力がある。直木賞受賞は肯ける。
 物語そのもののことではないが、
 「就活がつらいものだと言われる理由は、ふたつあるように思う。ひとつはもちろん、試験に落ち続けること。単純に、誰かから拒絶される体験を何度も繰り返すというのは、つらい。そしてもうひとつは、そんなにたいしたものではない自分を、たいしたもののように話し続けなければならないことだ。(p.48)」
 「ESや筆記試験で落ちるのと、面接で落ちるのとではダメージが違う。決定的な理由があるはずなのに、それが何なのかわからないのだ。……就職活動において怖いのは、そこだと思う。確固たるものさしがない。ミスが見えないから、その理由がわからない。(p.183)」
 といった叙述に就活中の学生や就活を終えた学生は深く同意するだろう。就活の渦中で、心を病む大学生が出ることも不思議ではない。
何者 Amazon書評・レビュー: 何者より
4103330619
No.336
(5pt)

自分は何者か

就活をテーマにしているが、これから就活する方はもちろん就活をして内定をもらった人や新社会人の方に特に読んでほしいと思いました。
誰もが一度は考える自分はどういう人間かということ。それを時間をさいて考えられる期間=就活だと思いました。自分は社会人1年目ですが去年の自分と主人公がこれほどまでに似てるかと思いました。きっと自分だけでなく人なら誰でも思ってしまうことが書かれているのかなと読みながら思っていました。でもそれはわからずこの本が言いたかったこと通りに考えさせられてしまいました。これをかいてる自分が本物か偽りか、この本を読んだら普段の自分がどっちなのか、何者なのかもっと知りたくなると思います。
何者 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 何者 (新潮文庫)より
4101269319
No.335
(5pt)

自分は何者か

就活をテーマにしているが、これから就活する方はもちろん就活をして内定をもらった人や新社会人の方に特に読んでほしいと思いました。
誰もが一度は考える自分はどういう人間かということ。それを時間をさいて考えられる期間=就活だと思いました。自分は社会人1年目ですが去年の自分と主人公がこれほどまでに似てるかと思いました。きっと自分だけでなく人なら誰でも思ってしまうことが書かれているのかなと読みながら思っていました。でもそれはわからずこの本が言いたかったこと通りに考えさせられてしまいました。これをかいてる自分が本物か偽りか、この本を読んだら普段の自分がどっちなのか、何者なのかもっと知りたくなると思います。
何者 Amazon書評・レビュー: 何者より
4103330619
No.334
(4pt)

自分さがし

私たちが就職活動をした時代とは、こんなにも状況が変わったのかと言うのが、第一感です。
当時は「エントリー・シート」などと言うものもなく、単なる「履歴書」でした。
高度経済成長の真っ最中であったこともあり、履歴書の提出、ペーパーテスト、面接、健康診断、内定が流れ作業の様に進み、この本の様にESを各段階で自分を「何者」かと見つめなおすと言う様な余裕はありませんでした。
従って、登場人物たちが就活の中で悩み苦しんでいる姿は、全く想像の外です。

私の人生を振り返ってみると、自らが「何者」か?と言う問いに対する答は、いつと言うことではなく人生を通して見つけようとしていると思います。
今の若者がこの本の様に、就活と言う一時点で見つけようとしても、それは無理がある様に思います。
従って、主人公の様に、そこで自分の駄目さ加減を理解したと言う方が良いのではと思います。

又、社会人として面接をする側に立った経験からすると、最近の若い人たちの「没個性」に愕然とします。
「リクルート・スーツ」なる言葉も、私たちの時にはありませんでした。
面接に対しても、その想定問答の事前学習が十分に行われており、同じ返事が即答されます。
企業にとっては、個性豊かな人材を沢山集めた方が、いろんな場面での対処がうまくできると思います。
「均一」な人材求めているわけではないことを、もっと若者は知るべきだと思います。

そんなこんなを思い出しながら読みました。
時代の大きな変化を強く感じた作品でした。
何者 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 何者 (新潮文庫)より
4101269319
No.333
(4pt)

自分さがし

私たちが就職活動をした時代とは、こんなにも状況が変わったのかと言うのが、第一感です。
当時は「エントリー・シート」などと言うものもなく、単なる「履歴書」でした。
高度経済成長の真っ最中であったこともあり、履歴書の提出、ペーパーテスト、面接、健康診断、内定が流れ作業の様に進み、この本の様にESを各段階で自分を「何者」かと見つめなおすと言う様な余裕はありませんでした。
従って、登場人物たちが就活の中で悩み苦しんでいる姿は、全く想像の外です。

私の人生を振り返ってみると、自らが「何者」か?と言う問いに対する答は、いつと言うことではなく人生を通して見つけようとしていると思います。
今の若者がこの本の様に、就活と言う一時点で見つけようとしても、それは無理がある様に思います。
従って、主人公の様に、そこで自分の駄目さ加減を理解したと言う方が良いのではと思います。

又、社会人として面接をする側に立った経験からすると、最近の若い人たちの「没個性」に愕然とします。
「リクルート・スーツ」なる言葉も、私たちの時にはありませんでした。
面接に対しても、その想定問答の事前学習が十分に行われており、同じ返事が即答されます。
企業にとっては、個性豊かな人材を沢山集めた方が、いろんな場面での対処がうまくできると思います。
「均一」な人材求めているわけではないことを、もっと若者は知るべきだと思います。

そんなこんなを思い出しながら読みました。
時代の大きな変化を強く感じた作品でした。
何者 Amazon書評・レビュー: 何者より
4103330619
No.332
(4pt)

主人公に感情移入

30代前半会社員です。ネタバレ含みます。
こんなSNSの普及した時代に就活をやらずにすんで良かった〜と心から思った。友人のつぶやき、友人の他者との繋がりの程度、自分との比較、自分の建前・・・きっとあらゆる情報に押し潰されていただろう。裏アカウント等の話になると、私には何が何だかという感じだが、そういうものが生まれるのも、建前しか発信できないSNSが蔓延している当然の結果といえる。
だから、終盤の理香の拓人への指摘は厳しすぎるように感じた。まあ理香にしたら、自分が批判の対象になったことで怒りが増したのだろうが、それはそれ。裏アカウントで本音を吐いた拓人への人格否定はいきすぎかと思った。というか、自分が勝手に拓人の裏アカウントわざわざ検索して見たんだし。
私は拓人に感情移入して読み進め、最後までそれは変わらなかった。観察者になりたくて何が悪い?みんな本音では、他人を冷めた目で見たり
、反面教師にしたりしてるんじゃないの?拓人はあくまでも普通の子だと思う。
就活において結果の出てない拓人にとって、理香の指摘は説得力を持って刺さることにはなったが、拓人のその性格は劇作家としての適性ともいえるし、無事就活を乗り切った後は大いにまた人の観察をしてほしいと思った。
いろいろ書きましたが、ここまで感情移入できる小説は滅多にありません。面白かったです。
何者 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 何者 (新潮文庫)より
4101269319
No.331
(4pt)

主人公に感情移入

30代前半会社員です。ネタバレ含みます。
こんなSNSの普及した時代に就活をやらずにすんで良かった〜と心から思った。友人のつぶやき、友人の他者との繋がりの程度、自分との比較、自分の建前・・・きっとあらゆる情報に押し潰されていただろう。裏アカウント等の話になると、私には何が何だかという感じだが、そういうものが生まれるのも、建前しか発信できないSNSが蔓延している当然の結果といえる。
だから、終盤の理香の拓人への指摘は厳しすぎるように感じた。まあ理香にしたら、自分が批判の対象になったことで怒りが増したのだろうが、それはそれ。裏アカウントで本音を吐いた拓人への人格否定はいきすぎかと思った。というか、自分が勝手に拓人の裏アカウントわざわざ検索して見たんだし。
私は拓人に感情移入して読み進め、最後までそれは変わらなかった。観察者になりたくて何が悪い?みんな本音では、他人を冷めた目で見たり
、反面教師にしたりしてるんじゃないの?拓人はあくまでも普通の子だと思う。
就活において結果の出てない拓人にとって、理香の指摘は説得力を持って刺さることにはなったが、拓人のその性格は劇作家としての適性ともいえるし、無事就活を乗り切った後は大いにまた人の観察をしてほしいと思った。
いろいろ書きましたが、ここまで感情移入できる小説は滅多にありません。面白かったです。
何者 Amazon書評・レビュー: 何者より
4103330619
No.330
(5pt)

胸のうちが、いまでも痛む

胸に、痛みを刻む、小説である。
  
 
 
本書のクライマックスに、「痛い」という言葉遣いが連呼される。
物理的な痛みでなく、ひとの成り立ちを形容する言葉としての痛みである。
 
曰く、
そのツィートが痛い。
プロフィール文が痛い。
意識高すぎで痛い。
人と違おうと思いすぎて痛い。
痛い、痛い、痛い。
 
現代の若者の抱える痛みは、かように過剰でそして深刻かと思う。
息苦しくて、生きていくことが本当に苛酷なのだな、と心から同情する。
 
自分の学生時代はどうだったろう。
 
彼らのようにSNSに囲まれておらず、表と裏の顔の使い分けなどする必要がなかった。
もっと純朴で、もっと単純だったように思う。
いまの大学よりも、はるかにモノを知らず、はるかに餓鬼だったな、と思う。
我々の22歳よりはるかに世慣れていて、はるかに計算高くあって、そして何よりも生き辛そうな現代の若者たち。
 
しかし。
 
いつもながら、朝井リョウの小説は、読み手にかなりの体力を要求する。
本書が手元に届いてから、ページを開くまでに一週間ほどの時間を要した。読み始めたら夢中になるのは分かっているものの、そのしんどさ、苦しさに、手を付けられないでいるのだ。
 
そしてページを手繰り始め、案の定、ずいぶん心を揺さぶられた。
それは、「今の学生は大変だなぁ」とか「いつの時代も若者は…」的な、悠長なことを言っていられなくなるからだ。
朝井リョウの小説はいつも、若者の世界を描きながら、読み手の胸の内をえぐる。胸倉をつかんで、グラグラと読み手の首根っこを揺らす。
それは彼岸の火事だと思って読んでいるといつの間にか、自分自身がその『痛み』の当事者になってしまうからだ。
 
facebookに投稿する日々の出来事や、ネットで読んだ誰かのコラムに対するコメントは、《痛い》ものでなかったか。仕事で書いている企画書は、ひとりよがりの《痛い》内容になっていなかったか。自分自身がイメージする自分は、果たして見知らぬ誰かにとって《痛い》存在ではないのか。
 
そう。
それが朝井リョウの手口なのだ。
奴はいつも、「ワカモノ言葉」で「ワカモノ風俗」をモチーフにして、今を生きる全ての人の足元を掘り下げる。
あなたの立ってるその場所は、本当に盤石な大地なのですか、と、奴はいつも涼しい顔で問いかける。そしていつも我々はそれに対して返す言葉を持たない。
 
持たないから、黙らざるを得ない。
 
言葉をなくし、冷汗をかいて、それが小説の中だけのことなのだ、ということにして、朝井の問いをリアルへフィードバックすることを止める。止めることにしておく。
だってそこに真剣に答えようとしたら、いま依って立つこの現実が、ガラガラと崩壊してしまうかもしれないから。音を立てて崩れ去ってしまうことに、心の底ではとっくに気づいているから。
 
朝井リョウの小説を読んで疲れるのは、じつはそういうことなんだと気づく。
若干二七歳。
フランスなら、恐るべき子ども、と呼ばれたろう。
 
身近な友達でなくて良かった、と、とんちんかんなことを思う。
安易にひとに勧められない小説だった。
 
胸のうちが、いまでもひりひりと痛む。
何者 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 何者 (新潮文庫)より
4101269319
No.329
(5pt)

胸のうちが、いまでも痛む

胸に、痛みを刻む、小説である。
  
 
 
本書のクライマックスに、「痛い」という言葉遣いが連呼される。
物理的な痛みでなく、ひとの成り立ちを形容する言葉としての痛みである。
 
曰く、
そのツィートが痛い。
プロフィール文が痛い。
意識高すぎで痛い。
人と違おうと思いすぎて痛い。
痛い、痛い、痛い。
 
現代の若者の抱える痛みは、かように過剰でそして深刻かと思う。
息苦しくて、生きていくことが本当に苛酷なのだな、と心から同情する。
 
自分の学生時代はどうだったろう。
 
彼らのようにSNSに囲まれておらず、表と裏の顔の使い分けなどする必要がなかった。
もっと純朴で、もっと単純だったように思う。
いまの大学よりも、はるかにモノを知らず、はるかに餓鬼だったな、と思う。
我々の22歳よりはるかに世慣れていて、はるかに計算高くあって、そして何よりも生き辛そうな現代の若者たち。
 
しかし。
 
いつもながら、朝井リョウの小説は、読み手にかなりの体力を要求する。
本書が手元に届いてから、ページを開くまでに一週間ほどの時間を要した。読み始めたら夢中になるのは分かっているものの、そのしんどさ、苦しさに、手を付けられないでいるのだ。
 
そしてページを手繰り始め、案の定、ずいぶん心を揺さぶられた。
それは、「今の学生は大変だなぁ」とか「いつの時代も若者は…」的な、悠長なことを言っていられなくなるからだ。
朝井リョウの小説はいつも、若者の世界を描きながら、読み手の胸の内をえぐる。胸倉をつかんで、グラグラと読み手の首根っこを揺らす。
それは彼岸の火事だと思って読んでいるといつの間にか、自分自身がその『痛み』の当事者になってしまうからだ。
 
facebookに投稿する日々の出来事や、ネットで読んだ誰かのコラムに対するコメントは、《痛い》ものでなかったか。仕事で書いている企画書は、ひとりよがりの《痛い》内容になっていなかったか。自分自身がイメージする自分は、果たして見知らぬ誰かにとって《痛い》存在ではないのか。
 
そう。
それが朝井リョウの手口なのだ。
奴はいつも、「ワカモノ言葉」で「ワカモノ風俗」をモチーフにして、今を生きる全ての人の足元を掘り下げる。
あなたの立ってるその場所は、本当に盤石な大地なのですか、と、奴はいつも涼しい顔で問いかける。そしていつも我々はそれに対して返す言葉を持たない。
 
持たないから、黙らざるを得ない。
 
言葉をなくし、冷汗をかいて、それが小説の中だけのことなのだ、ということにして、朝井の問いをリアルへフィードバックすることを止める。止めることにしておく。
だってそこに真剣に答えようとしたら、いま依って立つこの現実が、ガラガラと崩壊してしまうかもしれないから。音を立てて崩れ去ってしまうことに、心の底ではとっくに気づいているから。
 
朝井リョウの小説を読んで疲れるのは、じつはそういうことなんだと気づく。
若干二七歳。
フランスなら、恐るべき子ども、と呼ばれたろう。
 
身近な友達でなくて良かった、と、とんちんかんなことを思う。
安易にひとに勧められない小説だった。
 
胸のうちが、いまでもひりひりと痛む。
何者 Amazon書評・レビュー: 何者より
4103330619
No.328
(5pt)

「いるいるこういう奴」という面白さ

朝井リョウさん節全開の、突き刺さるような作品でした。

読み始めは、自分と拓人だけが、理香や隆良の痛々しさに気づいている、「鋭い目」を持っているんだと優越感に浸る。しかしストーリーが進むにつれ、そんな自分ですら、誰かに「鋭い目」で見られている、ということに気付き、最後は胸をえぐられる。裏表紙の「物語が襲いかかる」という言葉がぴったりです。

特に、途中途中のTwitterのつぶやきで巧みに表現される「いるいるこういう奴」というキャラ設定は、「桐島〜」に引き続き、お見事だと思いました。

留学/インターン/学生団体、という言葉でプロフィールを埋め尽くす理香、"意識高い系"男子の隆良、そんな2人を心の中で見下す平凡男子拓人…どれも学生にとって、手に取るように分かる人物です。この中で1番かっこ悪いのは誰なのか…。

"お気に入り"や"リツイート"、instagramのリンクが貼られたツイート、妙におしゃれに加工された写真、たくさんのスラッシュで区切られたプロフィール…そういった、「学生あるある」のような表現も含め、朝井リョウさんの感性に感動した部分があるので、年配の方の評価が低いのは納得かもしれません。
何者 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 何者 (新潮文庫)より
4101269319
No.327
(5pt)

「いるいるこういう奴」という面白さ

朝井リョウさん節全開の、突き刺さるような作品でした。

読み始めは、自分と拓人だけが、理香や隆良の痛々しさに気づいている、「鋭い目」を持っているんだと優越感に浸る。しかしストーリーが進むにつれ、そんな自分ですら、誰かに「鋭い目」で見られている、ということに気付き、最後は胸をえぐられる。裏表紙の「物語が襲いかかる」という言葉がぴったりです。

特に、途中途中のTwitterのつぶやきで巧みに表現される「いるいるこういう奴」というキャラ設定は、「桐島〜」に引き続き、お見事だと思いました。

留学/インターン/学生団体、という言葉でプロフィールを埋め尽くす理香、"意識高い系"男子の隆良、そんな2人を心の中で見下す平凡男子拓人…どれも学生にとって、手に取るように分かる人物です。この中で1番かっこ悪いのは誰なのか…。

"お気に入り"や"リツイート"、instagramのリンクが貼られたツイート、妙におしゃれに加工された写真、たくさんのスラッシュで区切られたプロフィール…そういった、「学生あるある」のような表現も含め、朝井リョウさんの感性に感動した部分があるので、年配の方の評価が低いのは納得かもしれません。
何者 Amazon書評・レビュー: 何者より
4103330619
No.326
(5pt)

就活終了後に読みました

気楽に読んでたところにいきなり「お前もこう考えてるんだろ?裏があるんだろ?そうなんだろ?」と牙というか刃というかそれを向けてくる。自分が就活中にしてたことが何回も出てきました。もし自分が内定をもらう前に読んでたらと想像しただけで冷や汗が出ます。それくらいグサッときます。ちなみに裏垢は消すことにしました。
何者 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 何者 (新潮文庫)より
4101269319
No.325
(5pt)

就活終了後に読みました

気楽に読んでたところにいきなり「お前もこう考えてるんだろ?裏があるんだろ?そうなんだろ?」と牙というか刃というかそれを向けてくる。自分が就活中にしてたことが何回も出てきました。もし自分が内定をもらう前に読んでたらと想像しただけで冷や汗が出ます。それくらいグサッときます。ちなみに裏垢は消すことにしました。
何者 Amazon書評・レビュー: 何者より
4103330619
No.324
(5pt)

まるで自分自身の姿を見せるような、小説。

驚きました。

途中まではまあまあ適当に読んでいましたが、
だんだん没入してしまい、
あっという間に最後まで読みました。

この本のクライマックスはヤバイです。

それまで仕掛けられた伏線に
気をつけることができなかったのでびっくりしました。w

就活を経験した方や、回りに就活をしている友のある方にオススメ。
観察者だった自分が恥ずかしくなります。
何者 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 何者 (新潮文庫)より
4101269319