暗幕のゲルニカ

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評判

暗幕のゲルニカの評価:

4.19/5点 レビュー 199件。 B ランク

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平均点4.19pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全397件 241〜260 13/20ページ
No.157
(3pt)

楽園のカンヴァスほどのおもしろさはなく期待は禁物

おもしろいのですが「楽園のカンヴァス」に匹敵するほどの
おもしろさ!みたいなことで期待すると
そこまでおもしろくはないかなというのが印象。
この本から読んであとで「楽園のカンヴァス」読めばいいのかも
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4103317523
No.156
(3pt)

楽園のカンヴァスほどのおもしろさはなく期待は禁物

おもしろいのですが「楽園のカンヴァス」に匹敵するほどの
おもしろさ!みたいなことで期待すると
そこまでおもしろくはないかなというのが印象。
この本から読んであとで「楽園のカンヴァス」読めばいいのかも
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4101259623
No.155
(1pt)

ストーリーは陳腐、小説技術も低い

他の方も書かれているが、「ゲルニカ」や登場人物に関する同じような描写、説明の繰り返しが多すぎて、読んでいて辛いレベル。しかも、この絵の解釈は多様なものがあるが、(夢想的平和主義者が持つような)作者の浅薄な解釈が繰り返されるため、ウンザリする。作品の技巧に関する描写はほとんどない。ストーリー展開も非常に雑駁。主人公が交渉に行って速攻で断られ、2回目は主人公は交渉に絡まない。「テロリスト(という設定)」が主人公を拉致するも、あっという間に脱出するというシーンは、「うまく書けないなら書かなきゃいいのに(連載の回数稼ぎか)」とため息をつく。あまりのストーリの陳腐さと小説技術の低さに途中からパラパラめくるようになってしまったが、交渉成立の「条件」は最後まで隠されていたため頑張って最後まで読み進んだところ、オチのあまりの必然性のなさに愕然・・・。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4101259623
No.154
(1pt)

ストーリーは陳腐、小説技術も低い

他の方も書かれているが、「ゲルニカ」や登場人物に関する同じような描写、説明の繰り返しが多すぎて、読んでいて辛いレベル。しかも、この絵の解釈は多様なものがあるが、(夢想的平和主義者が持つような)作者の浅薄な解釈が繰り返されるため、ウンザリする。作品の技巧に関する描写はほとんどない。ストーリー展開も非常に雑駁。主人公が交渉に行って速攻で断られ、2回目は主人公は交渉に絡まない。「テロリスト(という設定)」が主人公を拉致するも、あっという間に脱出するというシーンは、「うまく書けないなら書かなきゃいいのに(連載の回数稼ぎか)」とため息をつく。あまりのストーリの陳腐さと小説技術の低さに途中からパラパラめくるようになってしまったが、交渉成立の「条件」は最後まで隠されていたため頑張って最後まで読み進んだところ、オチのあまりの必然性のなさに愕然・・・。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4103317523
No.153
(5pt)

力作で直木賞当選と思ったのですが、残念!

この本の主人公は二人の女性です。
一人は1937年のスペイン内戦の際のナチスドイツによるスペインの町ゲルニカへの空爆の惨劇を報じる新聞<ユマニテ>をみて大いなる義憤を抱き、『ゲルニカ』という反戦絵画の傑作を残したピカソの傍らにいて制作過程の一部始終をカメラに記録した、当時のピカソの愛人ドラ・マール。彼女は写真家、画家で有名な『泣く女』のモデル。

もう一人の主人公は、八神瑤子。10歳の時に父の赴任先のニューヨークの近代美術館で見た『ゲルニカ』に衝撃を受け、その後美術の道に進み、2001年の9・11の同時多発テロの際、奇しくも上記美術館でピカソ研究にたずさわる一線のキュレーターとして活躍。彼女は、9・11テロ事件を受けてイラク攻撃などの好戦気分が高まっているアメリカで、今こそピカソの『ゲルニカ』を掲げて反戦・平和をテーマに『ピカソの戦争』というテーマの展覧会を開催すべきと決心する。

この本は、時代、立場は異なるが『ゲルニカ』を愛し、ピカソを敬愛する二人の女性の活躍を交互に章立てし臨場感を持って進行してゆく構成の小説。ピカソの研究者としての著者は、ピカソと『ゲルニカ』に惜しみない愛着と賛辞を呈し、『ゲルニカ』の美術史に持つ意義を熱く解説する。
そしてピカソの愛人のドラ・マールに改めて焦点をあて、恋人を次々に変えてゆく女好きのピカソだが、単なる一時の愛人としてでなく、一人の芸術家である自負の念を持ち、<創造者>としてのピカソに対峙する彼女の心意気あるいは葛藤を愛情をもって描いていて、読後感のよい小説でした。

この本は直木賞候補作品になったのですが惜しくも落選しました。
その選評として
「ピカソは偉大な画家ですが、一人の男性としては、付き合う女性たちを使い捨てにする嫌な奴ですね。そんな男が、民衆の自由を奪う独裁に怒って筆を取り、見る者の魂を揺さぶる絵を描く。その皮肉、矛盾を容赦なくあぶり出すには、原田さんはピカソを深く愛し過ぎちゃっているのかなと感じました。」(宮部みゆき)

「ピカソとゲルニカ、こんなものを小説の題材に選べる資質が羨ましい。ダイナミックかつ、劇的な展開を大いに楽しめた。しかしピカソへの愛、ゲルニカへの熱い思いを、あまりに何度も繰り返し読まされるうち、飽きてきたのも事実だ。」「最大のマイナスはテロリストの登場。リアリティのなさを指摘されたら、弁護はできなかった。」(東野圭吾)

宮部さんの選評もちょっとシニカルなところがありますが、原田マハさんは別の場所で「ピカソは決して反戦主義者、平和主義者ではありませんでした。けれども〈ゲルニカ〉は、アートが強いメッセージを持ち、政治や国を動かすこともありうると信じさせてくれる作品です。」と言っています。
この著書の中でも、ピカソは自分から積極的に『ゲルニカの』の解説をしていないんですね。『ゲルニカ』そのものに直接ナチス・ヒットラーを思わせるものはありません。『ゲルニカ』はもっと普遍的にして根源的な作品なんでしょうね。それだから10歳の瑤子にも衝撃を与えることができた。

東野圭吾さんの「最大のマイナスはテロリストの登場・・・・」とありますが、私は次のように考えました。
推理小説の大家である東野さんに僭越ですが、原田氏は瑤子が大事にしている亡夫からのプレゼンントの鳩(パロマ)のピカソの小絵を、テロリストの妻が持っていた鳩の絵と写真(ネタバレになりますが、ドラ・マールがピカソと別れる際、ピカソの許可を得て手に入れた作品で、ピカソの子供を妊娠していたドラ・マールが子供のいない家庭に生まれて来る赤子と一緒にパルド・イグナシオ(ピカソの支援者)に寄託したもの)が、瑤子の眼前でシンクロナイズするという推理小説的な仕掛けをし、読者サービスをしたのではと考えました。
ちょっと唐突な感じがありますが、拉致の現場での出来事であり、それだけにサプライズでした。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4101259623
No.152
(5pt)

力作で直木賞当選と思ったのですが、残念!

この本の主人公は二人の女性です。
一人は1937年のスペイン内戦の際のナチスドイツによるスペインの町ゲルニカへの空爆の惨劇を報じる新聞<ユマニテ>をみて大いなる義憤を抱き、『ゲルニカ』という反戦絵画の傑作を残したピカソの傍らにいて制作過程の一部始終をカメラに記録した、当時のピカソの愛人ドラ・マール。彼女は写真家、画家で有名な『泣く女』のモデル。

もう一人の主人公は、八神瑤子。10歳の時に父の赴任先のニューヨークの近代美術館で見た『ゲルニカ』に衝撃を受け、その後美術の道に進み、2001年の9・11の同時多発テロの際、奇しくも上記美術館でピカソ研究にたずさわる一線のキュレーターとして活躍。彼女は、9・11テロ事件を受けてイラク攻撃などの好戦気分が高まっているアメリカで、今こそピカソの『ゲルニカ』を掲げて反戦・平和をテーマに『ピカソの戦争』というテーマの展覧会を開催すべきと決心する。

この本は、時代、立場は異なるが『ゲルニカ』を愛し、ピカソを敬愛する二人の女性の活躍を交互に章立てし臨場感を持って進行してゆく構成の小説。ピカソの研究者としての著者は、ピカソと『ゲルニカ』に惜しみない愛着と賛辞を呈し、『ゲルニカ』の美術史に持つ意義を熱く解説する。
そしてピカソの愛人のドラ・マールに改めて焦点をあて、恋人を次々に変えてゆく女好きのピカソだが、単なる一時の愛人としてでなく、一人の芸術家である自負の念を持ち、<創造者>としてのピカソに対峙する彼女の心意気あるいは葛藤を愛情をもって描いていて、読後感のよい小説でした。

この本は直木賞候補作品になったのですが惜しくも落選しました。
その選評として
「ピカソは偉大な画家ですが、一人の男性としては、付き合う女性たちを使い捨てにする嫌な奴ですね。そんな男が、民衆の自由を奪う独裁に怒って筆を取り、見る者の魂を揺さぶる絵を描く。その皮肉、矛盾を容赦なくあぶり出すには、原田さんはピカソを深く愛し過ぎちゃっているのかなと感じました。」(宮部みゆき)

「ピカソとゲルニカ、こんなものを小説の題材に選べる資質が羨ましい。ダイナミックかつ、劇的な展開を大いに楽しめた。しかしピカソへの愛、ゲルニカへの熱い思いを、あまりに何度も繰り返し読まされるうち、飽きてきたのも事実だ。」「最大のマイナスはテロリストの登場。リアリティのなさを指摘されたら、弁護はできなかった。」(東野圭吾)

宮部さんの選評もちょっとシニカルなところがありますが、原田マハさんは別の場所で「ピカソは決して反戦主義者、平和主義者ではありませんでした。けれども〈ゲルニカ〉は、アートが強いメッセージを持ち、政治や国を動かすこともありうると信じさせてくれる作品です。」と言っています。
この著書の中でも、ピカソは自分から積極的に『ゲルニカの』の解説をしていないんですね。『ゲルニカ』そのものに直接ナチス・ヒットラーを思わせるものはありません。『ゲルニカ』はもっと普遍的にして根源的な作品なんでしょうね。それだから10歳の瑤子にも衝撃を与えることができた。

東野圭吾さんの「最大のマイナスはテロリストの登場・・・・」とありますが、私は次のように考えました。
推理小説の大家である東野さんに僭越ですが、原田氏は瑤子が大事にしている亡夫からのプレゼンントの鳩(パロマ)のピカソの小絵を、テロリストの妻が持っていた鳩の絵と写真(ネタバレになりますが、ドラ・マールがピカソと別れる際、ピカソの許可を得て手に入れた作品で、ピカソの子供を妊娠していたドラ・マールが子供のいない家庭に生まれて来る赤子と一緒にパルド・イグナシオ(ピカソの支援者)に寄託したもの)が、瑤子の眼前でシンクロナイズするという推理小説的な仕掛けをし、読者サービスをしたのではと考えました。
ちょっと唐突な感じがありますが、拉致の現場での出来事であり、それだけにサプライズでした。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4103317523
No.151
(5pt)

反戦メッセージのある世界近代美術史エンターテイメント

ピカソが美術家として人として、戦争反対をどう人々に訴えたか、そして今も伝え続けているゲルニカを巡る物語。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4101259623
No.150
(5pt)

反戦メッセージのある世界近代美術史エンターテイメント

ピカソが美術家として人として、戦争反対をどう人々に訴えたか、そして今も伝え続けているゲルニカを巡る物語。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4103317523
No.149
(5pt)

骨太で良かったです。

なかなかに骨太で面白かったです。最後の方の展開は、私はなくても良いかなと思いましたが、それでも久しぶりに面白く、かつ好きな本でした。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4101259623
No.148
(5pt)

骨太で良かったです。

なかなかに骨太で面白かったです。最後の方の展開は、私はなくても良いかなと思いましたが、それでも久しぶりに面白く、かつ好きな本でした。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4103317523
No.147
(4pt)

面白かったが・・・・

中盤の終わりまでは「すごい!世界中で読んでもらいたい作品だ!」と思って読んでた。

ただ終盤はMoMAに勤務経験がある作者が自分自身のために描く夢物語のようで出来過ぎてた。
ETAも登場するバスクでの絡みは必要だったかな。
何か突貫工事のように付け足された感があった。
またそこに出てくる鳩の絵にまつわるストーリーもあまりに出来過ぎ。
いくつかの出来過ぎに少し心が離れた。

他にはない題材や着想で語られる原田マハの小説世界。
往々にして作者自身の意図に無理を感じさせられることがある。
書き手の意図を意図と感じさせず自然に読ませる作品が名作として後世に残るのではないだろうか。
惜しい。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4101259623
No.146
(4pt)

面白かったが・・・・

中盤の終わりまでは「すごい!世界中で読んでもらいたい作品だ!」と思って読んでた。

ただ終盤はMoMAに勤務経験がある作者が自分自身のために描く夢物語のようで出来過ぎてた。
ETAも登場するバスクでの絡みは必要だったかな。
何か突貫工事のように付け足された感があった。
またそこに出てくる鳩の絵にまつわるストーリーもあまりに出来過ぎ。
いくつかの出来過ぎに少し心が離れた。

他にはない題材や着想で語られる原田マハの小説世界。
往々にして作者自身の意図に無理を感じさせられることがある。
書き手の意図を意図と感じさせず自然に読ませる作品が名作として後世に残るのではないだろうか。
惜しい。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4103317523
No.145
(5pt)

込められた想いを考える

ゲルニカを巡り、過去と現在を行き来する。
ゲルニカが描かれた背景と今に通じるその思想。
複層的に絡み合うストーリーの根底に、なぜ多くの犠牲を伴う争いがなくならないのか、という問いがある。
フィクション仕立てとはいえ、そもそも完全には見えない画家の想いを、自分なりにも想像して解釈し近づいていく。
そのようなきっかけになる作品。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4103317523
No.144
(5pt)

込められた想いを考える

ゲルニカを巡り、過去と現在を行き来する。
ゲルニカが描かれた背景と今に通じるその思想。
複層的に絡み合うストーリーの根底に、なぜ多くの犠牲を伴う争いがなくならないのか、という問いがある。
フィクション仕立てとはいえ、そもそも完全には見えない画家の想いを、自分なりにも想像して解釈し近づいていく。
そのようなきっかけになる作品。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4101259623
No.143
(3pt)

微妙

反戦への思い、ゲルニカのあり方については痛いほど理解できたが、物語としては並といった感想です。
誰かの特別な一冊にはなれないけれど、争う者に必要な一冊だと思いました。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4101259623
No.142
(3pt)

微妙

反戦への思い、ゲルニカのあり方については痛いほど理解できたが、物語としては並といった感想です。
誰かの特別な一冊にはなれないけれど、争う者に必要な一冊だと思いました。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4103317523
No.141
(4pt)

アートの力で世界を変えるべく戦う芸術家とキュレーター。

1937年から続くスペインの内戦とナチスのフランス侵攻、そして、2001年ニューヨークで起きた911同時多発テロ。殺し合いをやめない全人類に対して突きつけたピカソ渾身の一作「ゲルニカ」。アートを通じて戦争そのものに対して戦う2つの時代の物語。
「楽園のカンヴァス」や「たゆたえとも沈まず」に比べると、最期の盛り上がりに欠けてしまうのが少し残念。

「私たちは、断固戦う。──戦争と。テロリズムと。負の連鎖と。私たちは、ピカソの意志を継いで、アートを通して戦うのだ。」
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4101259623
No.140
(4pt)

アートの力で世界を変えるべく戦う芸術家とキュレーター。

1937年から続くスペインの内戦とナチスのフランス侵攻、そして、2001年ニューヨークで起きた911同時多発テロ。殺し合いをやめない全人類に対して突きつけたピカソ渾身の一作「ゲルニカ」。アートを通じて戦争そのものに対して戦う2つの時代の物語。
「楽園のカンヴァス」や「たゆたえとも沈まず」に比べると、最期の盛り上がりに欠けてしまうのが少し残念。

「私たちは、断固戦う。──戦争と。テロリズムと。負の連鎖と。私たちは、ピカソの意志を継いで、アートを通して戦うのだ。」
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4103317523
No.139
(5pt)

アートを愛した者は強い

ピカソが生きた20世紀、瑤子が生きている21世紀。二つの時代をつなぎ物語の中心となっている「ゲルニカ」は反戦のシンボル。
戦争の悲惨さ人間の愚かさを憎みながらも数奇な運命に翻弄されるドラ・マールと瑤子。終盤、この女性たちが世紀を飛び越えて
邂逅するシーンは胸に迫るものがある。ピカソを愛したが故の神のいたずらだったのだろうか?

 著者の芸術に対する表現には素晴らしいものがある。豊かな感性とあふれるばかりの語彙力を駆使した力強い筆致は、読む者を圧
倒する。それに比べ主人公の描写は割と淡白で物足りなさを感じる。ピカソの人物描写も恋人ドラ・マールの目を通して描かれてお
り、また「たゆたえども沈まず」のフィンセントの描写も弟テオや日本人重吉の目を通して描かれている。著者にとっての主人公は
人物ではなく、あくまでも「ゲルニカ」ということなのか。とは言え、かつて経験したことのないアートの世界への扉を開いてくれ
たことに心から感謝したい。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4101259623
No.138
(5pt)

アートを愛した者は強い

ピカソが生きた20世紀、瑤子が生きている21世紀。二つの時代をつなぎ物語の中心となっている「ゲルニカ」は反戦のシンボル。
戦争の悲惨さ人間の愚かさを憎みながらも数奇な運命に翻弄されるドラ・マールと瑤子。終盤、この女性たちが世紀を飛び越えて
邂逅するシーンは胸に迫るものがある。ピカソを愛したが故の神のいたずらだったのだろうか?

 著者の芸術に対する表現には素晴らしいものがある。豊かな感性とあふれるばかりの語彙力を駆使した力強い筆致は、読む者を圧
倒する。それに比べ主人公の描写は割と淡白で物足りなさを感じる。ピカソの人物描写も恋人ドラ・マールの目を通して描かれてお
り、また「たゆたえども沈まず」のフィンセントの描写も弟テオや日本人重吉の目を通して描かれている。著者にとっての主人公は
人物ではなく、あくまでも「ゲルニカ」ということなのか。とは言え、かつて経験したことのないアートの世界への扉を開いてくれ
たことに心から感謝したい。
暗幕のゲルニカ Amazon書評・レビュー: 暗幕のゲルニカより
4103317523