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未来医師
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未来医師の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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素早い対応でした、本にも満足しています。 ありがとうございました。 | ||||
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いつものディックの作品同様、主人公は突然理不尽な世界に投げ込まれる。主人公の視点でしか語られないので、読者はなんか五里霧中、という感じ。ディックの作品がキライな人はこのへんに耐えられなくて読むのをやめてしまう。ディックのファンは、この五里霧中という感じから少しづつ光がさしてくる展開がやみつきになる。 五里霧中の出足から、だんだんスペースオペラ゚風の展開になるのが初期のディックで、この作品も後半はタイムトラベルの冒険譚。スペイン人のアメリカ大陸征服のころの話になり、面白い。ディックのファンなら必読ですね。 なお、出足の五里霧中、そして中期の名作群はそこからスペースオペラ風要素と思弁的要素がほどよく調和した展開になり、後期は思弁的要素が強くなる。 私自身は中期の作品が好きだけど、初期の作品、「パルフフィクション」(安物の紙に印刷した安手の小説)風で好きです。 | ||||
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ディックの自己評価によれば「こいつはただのクズだ。金を稼ぐためだけの小説だ」という本作ですが、いやいや十分面白いです。金を稼ぐためだけに書きちらしたものでも、しっかりクオリティを発揮するディックってやっぱり凄いです。 しっかりタイムパラドックスを扱ったSF小説になっており、このしっかりとしたSF小説というのが逆にディックらしくないと言われるゆえんかもしれません。 突然未来世界に飛ばされた主人公パーソンズも「この先に何が待っている?それがいかなるものであっても、自分には対応できそうな気がする」と、随分前向きです。 白人社会のあとアジア・アフリカ社会の勃発により人種の混合が進んだ未来世界。 ここでは「死は生の起因」「死は存在のサイクルの一端にすぎない」と考えられている。 物語はサスペンスフルでテンポよい展開。 とはいいつつ、ディックらしさも随所に感じられます。 「本物」は誰?実在すると思っていた人物は本当に実在するのか? というディックお得意のテーマもちらりと顔を見せます。 傑作「時は乱れて」と「高い城の男」の間に執筆された本作、なかなか侮れません。 | ||||
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本作は『ザップ・ガン』などと同様、作者ディックの自己評価は低いのだが、謎が謎を呼ぶミステリータッチのタイムトラベルものであり、ストーリーのテンポがよく、最後までハラハラドキドキして、とても面白かった。 ディックには大きく分けて以下の3つの作品群があるのではないかと思う。 ①「電気羊」「ユービック」「パーマーエルドリッチ・・」「火星のタイムスリップ」など・・・いわゆるディックSFの代表的傑作。 ②「高い城の男」「流れよわが涙・・」「スキャナー・ダークリー」「ヴァリス」「聖なる侵入」「ティモシー・アーチャーの転生」など ・・・メッセージ性がつよく文学的評価の高い作品。ちなみに「高い城の男」は、現代アメリカ文学の巨匠スティーヴ・エリクソンの『黒い時計の旅』(ヒトラーが生き続ける20世紀とヒトラーが死んだ20世紀の2つの「現代」を舞台にした小説) と並び称されている。 ③「偶然世界」「未来医師」「ザップ・ガン」「空間亀裂」「ガニメデ支配」「フロリクス8から来た友人」「ヴァルカンの鉄鎚」「タイタンのゲームプレーヤー」など・・・チープなSF的アイデアで書かれたテンポのよいB級SFの佳作。 本作は③のひとつであり、余計(?)なメッセージ性や思想性はなく、あくまでもミステリータッチのタイムトラベルものというB級SFに徹しており、270ページと程よい長さも手伝って連休の娯楽読み物としては最適で、すごく充実した数時間を過ごせた。 メッセージ性がないとはいえ、そこは生涯純文学的テーマを模索し続けたディックのこと、平均年齢15歳という25世紀の若者ばかりの未来社会の死生観が独特で、いたずらに長生きするよりも自分の属する種族のために潔く死ぬことこそ美徳という部分は、日本人の死生観にも通じるものがあって興味深かった。 ディックファンには絶対に見逃せない作品だと思います。 | ||||
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前半の、未来社会の異様な世界観、 後半のタイムトラベル・アドベンチャー ともに面白く、一気に引き込まれた。 前半、最初は通じなかった言葉が 徐々に理解できるようになるのは、 リアリティがあった。 後半で、ストーリーがこんがらがりそうになり ああ、いつものディックかと思っていたら、 意外にも(?)破綻は起こらず、 話としてはちゃんと纏まっていた。 細部のプロットが甘いとかそんな所に こだわらなければ、SF冒険活劇として 充分に楽しめる。 自分は、ディックの作品の素晴らしさは認めるものの、 実際に読むとなるとハードルが高いと感じていた。 だけどこの作品は最初から最後まで面白く、一気読みした。 いかにもマニア向けという触れ込みだが、 逆にディック入門に良い本かも知れない。 あるいはディックに苦手意識のある人でも楽しめる 本ではないかと思う。 | ||||
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ストーリー紹介はネタバレになり、著しく読者の興味を損なう事になるので一切やりません。 とにかく鬼才にしてSF界の重鎮であるあのフィリップ・K・ディックの残り少ない初訳長編なのです。 読んで損になることはひとつも無いのです。 さあ皆さん絶版品切れになる前に買って置かないと後悔しますよ! (私は精読用と保存用に二冊買いました。 絶版になるとまず25年は復刊されません) ディックを語るとき人は、時に滅茶苦茶に成り勝ちなプロットや、それによる独特のムード(不条理感?ディック・タッチ?)や終結部の無理矢理な力業(物語を終わらすテクニック?)について語りますが、彼の「ヒューマニズム」について語ることは希です。 しかし、ディックはどんなSF作家よりヒューマニスティックであり、小説中(と実生活で)「人間にとって一番大切な事は何か?」を問い続け、実践(主人公に実践させたり、じぶんで実践したり)した作家なのです。 私は彼ほど「優しい」「優しい心に満ち溢れた」作家を知りません。 是非、ディックの優しさに触れ、人に優しく成れる読者になって欲しいと思います。 フィリップもそれを望んでいる筈です。 | ||||
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本邦初翻訳!!ファンにとっては待ちに待った翻訳本ではないでしょうか。 出だしから、あぁディックだなぁと思わせる世界観。 ストーリー的に最後はちょっと残念だったけれども、新たなディックの作品に触れられるだけでも嬉しかったです。 東京創元社さん、ありがとう!! | ||||
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オリジナルは1960年発表。残されたディックの4つの未訳長編のひとつがやっと出ましたパチパチパチ。ディックにしてはとっても普通なタイムトラベルものなのですが,どんでん返しでひねるひねるひねるのしつこいところがディックですね。 | ||||
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