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贖い



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【この小説が収録されている参考書籍】
贖い
贖い(上) (双葉文庫)
贖い(下) (双葉文庫)

贖いの評価: 4.12/5点 レビュー 49件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全39件 21~39 2/2ページ
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No.19:
(5pt)

まさに極上のミステリ

年末の休暇に手に取った。一気に読み切った。

極上という帯の文句ほどあてにならないものはないといつも思っているが濃厚な展開に浸りきれた。

また、ヒューマンな味わいも忘れておらず、涙をそそる場面も最高だ。
贖いAmazon書評・レビュー:贖いより
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No.18:
(5pt)

重く深く。

「贖い(あがない)」とは、一般的に「罪のつぐないをすること」という意味。
ただ、宗教的には、例えば「犠牲の代償を捧げることで、罪のつぐないをすること」等、もっと深い倫理観があるようです。
本書は警察小説のスタイルを取りながら、本質はこれをテーマにしています。
点が散在するがごとく、各地で事件が発生し、未解決な状態が続き、やがて集約していきます。
上段下段で472頁あり、どっぷりとディープに、ミステリアスで、サスペンスなゾーンが展開していきます。
そのうえで、「贖い」に主眼を置き、現代社会に見受けられる陰湿な見えない苦しみに対して、一石を投じています。
後半、特に結末あたりでは、その倫理感が重くのしかかってきます。
実際の警察の捜査では、被疑者にヒアリングをし、被害者側共に、調査を深堀りしていくことや、推論を立てた関連付けより確定していくスタイルではなく、また、執拗に被疑者へ接することはないと思います。
この辺りが、小説なるところであり、刻々と登場する人物像を描きだし、実にドラマチックなシナリオに仕上げています。
贖いAmazon書評・レビュー:贖いより
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No.17:
(4pt)

妙にすっきり爽やかって自分にちょっと嫌気がさしました(笑)

非常に長い、しかも犯人はわかっているというのにまったく飽きることなく
ほぼ徹夜で一気読みしてしまいました。

良く考えるとちょっと無理があるのに、無理を感じさせない文章力がすごいです。
ただ、犯人のしたことは贖いというにはあまりにひどすぎて、
だから本来ならすごく読後感が悪いはずなんですよね。
それなのに妙にすっきり爽やかって自分にちょっと嫌気がさしました(笑)
あとはまあ、読んでみてよーとしか言えないな。
読んで損はないなと思うよ。

あと、この間読んだ「猿の見る夢」の主人公も今回の「贖い」の犯人も59歳男性。
定年退職を目前にした一流企業にお勤めで、定年間際に不幸というか事件というか犯罪というか。
危ういお年頃なのでしょうか?

ちなみに私はもう少しで58歳
彼らとはほぼ同年代です、はい。
で、贖いの犯人59歳が「老人」と書かれていたのはちょっとショックでした(笑)
贖いAmazon書評・レビュー:贖いより
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No.16:
(4pt)

刑事コロンボを彷彿とさせる素敵な捜査官

東京、埼玉、愛知の3ヶ所で、連続発生した幼児の殺害事件。一見、関係ないと思われるこの3つの捜査が、めまぐるしく場面展開しながら話が進みます。
初めは、コロコロ場面が変わるので少し混乱しましたが、すぐに慣れました。そしたら、先が気になり読む手が止まらず、一気読みでした。

この作品の主眼は、フーダニット(誰が殺したか)ではありません。犯人の姿は、物語の早い段階で、読者に明示されます。
そこへ、警察がどのように迫っていくかという道筋を楽しむ作品なのですが、メインで活躍する星野という刑事のやり方が、コロンボや古畑任三郎を彷彿とさせていて、とても楽しいです。

もう一つの主眼は、ホワイダニット(なぜ殺したか)なのですが、殺人の残虐性や、犯人(作中では疑わしき人物)の性格などから、ただならぬ殺害動機があるのだろうと、読者を惹き付けていきます。
その動機は最後に明かされますが、とてつもない執念を感じました。

女性の刑事が二人登場しますが、二人とも、捜査の足を引っ張るキャラとして描かれているのが気になりました。
贖いAmazon書評・レビュー:贖いより
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No.15:
(5pt)

エンターテイメント性の高い作品でした。

著者のファンなので読みました。一日かけて一気に読みました。なぜ話題にならなかったのか不思議です。
最近は昔から好きだった作家さんもつまらないミステリ―を連発するようになり新刊で買うのは避けていましたが、この本は久しぶりに読み応えがありました。
さすがに上手いです。最初動機が弱いように感じましたが、犯人と同じ立場に立ってみれば、もし自分にこれだけのことを実行する知能と意志があれば、また違うかもしれないと考えるようになりました。
広げた風呂敷をうまく畳めなかったりして消化不良が多い作品を読むことが多かったのですが、見事でした。
エンターテイメントに徹する五十嵐貴久さんのこれからの作品も楽しみにしています。
贖いAmazon書評・レビュー:贖いより
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No.14:
(5pt)

素晴らしい!の一言!!

五十嵐さんの本は初めて読みます
ミステリーとしても犯人の動機も文句なしに楽しめました
許されない、超えてはならない一線・・・
それは確かにあるでしょう、しかしそんなもの関係ない場合もある

最後までやり遂げた、そこに大満足です
痛みを我慢するのは、泣き寝入りするのは「善」でも「美」でもないと私は考えます
贖いAmazon書評・レビュー:贖いより
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No.13:
(5pt)

期待通りの一品

面白かったです。時間を忘れてのめり込みました。これからも利用したいです。同じ北海道ですから・・・・・
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No.12:
(5pt)

双葉社さん、がんばって!

何がすごいって、犯人の生き方の描写。わざと離婚し、出世を放棄し、人間関係を拒み、一切の娯楽を捨て、ストイックに、慎ましく、貧しく、きまじめに生きる(ように見せかける)。健康に細心の注意を払い、肉体の鍛練を怠らず、ターゲットを綿密に調べ、入念に熟考し、強い意志と忍耐で、来るべき「贖い」の時をじっと待ち続ける。20年も――。いやあ、久しぶりに手ごたえ充分な、骨太のミステリーを堪能しました。コーネル・ウールリッチの『黒衣の花嫁』みたいに、一見すると関連性のないかに思える殺人事件が徐々に繋がっていく中で深く大きい心の翳が明らかになる過程も醍醐味があります。にしても、各種ミステリーランキングからことごとく抜け落ちているのはどうして? 版元のプロモーション不足なのではないのですか?
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No.11:
(5pt)

2015年最高の一冊

本作は五十嵐貴久の最高傑作であるとともに、2015年を代表するミステリ、それどころかオールタイムでも十分高位に入りうる傑作であると思う。
何より登場人物、とりわけ犯人の造形が素晴らしい。
常識で考えたらありえないと思われる犯罪に手を染める犯人の行動には微塵のぶれも見られず、だからこそ読む側も読後一種の共感とともに巻を閉じることができるのである。
それにしてもこの作者がこれほどの小説をものにするとは想像もしなかったが、残念ながらこの小説、2015年のミステリ界ではほとんど顧みられることもなかったようで、信じられないことだが、このミスの投票者もただの1票すら本作に票を投じることは無かった。
これに対して一般読者からはほぼ絶賛の嵐といった感じで、個人的には直木賞くらいとらせても少しもおかしくないくらいの出来と感じられる。
あとは現時点でノミネート作しか発表されていない本屋大賞でどのあたりにランクインしているのかわからないが、全国書店員の皆様の良識を信じて、今後もう少しは注目される作品となってほしいものである。
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No.10:
(5pt)

償い

途中から展開が見えていたが、どう解決するのか、読みごたえがありました。 お気に入りの一つになりそうです。 ゆっくり読んでください。
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No.9:
(5pt)

このコンビで続編が読みたいものです。

昔、NHKで「凍える牙」という刑事ドラマがありました。 大地康雄と天海祐希のコンビでした。 星野警部のイメージが大地康雄とかぶってしまい頭のなかから消えませんでした。 大地は相方の天海には厳しかったですが。 3カ所それぞれに個性ある刑事ドラマがあり、会話を通して物語りが展開していくのですが、その会話に引き込まれてワクワクしながら面白く読了しました。 このコンビで続編が読みたいものです。
贖いAmazon書評・レビュー:贖いより
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No.8:
(4pt)

事件の背景への興味と刑事たちの人間ドラマの二本立てのようなミステリー

上下段490ページの力作です。 東京、埼玉、愛知で子供たちが連続で殺害されるという事件がおきる。 都県に跨るため捜査機関も別々になる上に、被害者の結びつきもないように思われ、各事件の捜査は難航します。 それぞれの刑事たちが、自分の過去に苦しめられたり仲間に助けられたりしながら、地を這うような捜査を行う姿が丹念に書かれています。 事件の本筋とは関係がないところまでも丁寧に人物・感情描写され、刑事の信念や矜持が伝わってきます。 事件の真相はシンプルですが、決して気分の良いものではなく不快で遣り切れませんが、ラストにはタイトルの「贖い」の意味するところの本当の奥深さに感じ入ります。
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No.7:
(5pt)

素晴らしかったです!!!

衝撃的でした。 最初は許せないと思いながら読み進めましたが、読み終えるころには復讐が悪いとは思えなくなりました。 子供を失う親の気持ちが痛いほど書かれてあり、五十嵐貴久は天才ですね!誘拐も好きでした!
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No.6:
(5pt)

地道な捜査を行いながら、3つの事件がどう関連性、犯人の動機が丁寧に描かれている

東京、埼玉、愛知で相次いで発生した子どもが殺害される事件を描いたミステリ小説。

3つの事件の捜査員の視点から描かれており、それぞれの事件で犯カメラの解析、Nシステムの全車両の洗い出し、ローラー作戦など大規模な捜査が行われるが、これといった手がかりがなく捜査は難航する。

3つの事件が同時進行で描かれていくのだが、読みにくさはなく、続きが気になって一気に読んだ。地道な捜査を行いながら、3つの事件がどう関係していくのか、なぜ何の罪もない子どもが殺害されなければならなかったのかが徐々に明らかになっていく。

また、東京の星野、埼玉の中江、愛知の坪川といった捜査の中心となる刑事がそれぞれ抱える暗い過去や、捜査員間の人間関係が丁寧に描かれていたのがよかった。犯人と星野の頭脳戦も読み応えがあった。犯人を追い詰めたあとも驚きの展開が待っていたり、犯人の隠れた思惑があったりと最後まで楽しめた。
贖いAmazon書評・レビュー:贖いより
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No.5:
(5pt)

良い

残酷さの中にホロっとさせる人情もあり読後感が良い。 著者の作品を初めて読んだがテンポのいい話の進め方でサクサク読めた。 違う作品も読んでみたいと思う。
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No.4:
(5pt)

濃い時間を過ごすことができました.

通勤時の空き時間用にKindle版を購入.結果として,寝る間も惜しんで読む羽目になりました.

一見無関係に見える3つの殺人事件.事件のパターンはバラバラ.現場が3県にまたがることもあり,3組の刑事の地道な捜査に読者は付き合うことになります.この捜査のプロセスには,各刑事の個人的な事情も絡み,なかなか飽きさせません.天才的なひらめきの刑事もいれば,過去を引きずるものもいる.その描き分けがきっちりとしているので,3件の捜査の並列進行でも読者は混乱しません.

しかし読者には,これらの事件が互いに「関係」することは最初から分かっているわけで,しかも犯人らしき人物は早々に明らかになるので,読者の関心は「犯人はなぜこれら3件を起こすことなったのか」という理由探しとなります.刑事たちのほうにも,ちらちらと犯人の姿が見えてきて,刑事と読者の立場が次第に接近してくる.このあたりは著者のうまさを感じます.

この理由が明らかになる後半からは,今度は,この事件をどう落着させるのかに読者の関心が移ります.スピーディな展開.冷静さと狂気の入り混じった犯人像.犯人の告白には納得できない方も多いかもしれませんが,同じ世代の子を持つ(持っていた)親なら共感する部分があるはず.私は全く違和感を持ちませんでした.

私にとっては(最高とは言いませんが)今年最大の収穫の一つでした.64を素晴らしいドラマに仕上げたNHKあたりに,この作品の映像化を期待したいところです.
贖いAmazon書評・レビュー:贖いより
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No.3:
(5pt)

素晴らしい!

今年ダントツ。リカを書いた五十嵐貴久さんが、ここまでやるか!物語は3カ所で別々に起きた子供の殺害事件。そのそれぞれがひとつひとつのの別の事件のように描かれるので、とにかく読むのに時間がかかる。文字数も通常の単行本の倍はあるのでは無いか?しかし、量に全く劣らない内容の濃い深い作品になっている。
贖いAmazon書評・レビュー:贖いより
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No.2:
(4pt)

人間の怨恨の深さを描いた重厚な作品

最近あまり見かけなくなった1ページ上下段構成の469ページもある長編です。

贖い(あがない)とは、賠償の古語で、一般には罪を償う、あるものを代償にして手に入れると言う意味があります。
きっと重いテーマなんだろうと思い読み始めました。

東京・埼玉・愛知、この3箇所で起きた殺人事件
この3つの事件はそれぞれ手口も違えば互いの関連性もありません。
これらの事件を追う捜査員の姿が丁寧な人物描写で描かれています。

犯人は途中から読者にも見えて来ますがその動機には過去の辛く悲しい事実が隠されていて切なくなりました。

手に掛けられた何の罪もない3人の子供達を思うとこの復讐は絶対あってはならないものだと思うと同時に
犯人の20年にも及ぶ心の葛藤や決意を想像すると胸が締め付けられ堪らなくなります。

これが「可愛いベイビー」を書かれた五十嵐さんと同一人物だと思うと幅の広い作家さんだと改めて感じました。
重いテーマですが読み応えありの1冊です。
贖いAmazon書評・レビュー:贖いより
4575239038
No.1:
(4pt)

あまりにもタイミングが悪すぎ・ネタバレアリです

話自体は面白い。
が、余りにもタイミング悪い。もしくは良すぎ?
故に、読んでる最中、ずっと「良識に反した読んではいけないモノ」読んでる気分だった。
作家読みだったんで、内容全く知らないで読み始めたが、少し間を置いてから読めばよかった。
少なくとも今のタイミングでなかった方が、屈託なく楽しめた筈。と思った。

正しい読み方ではないでしょうが、率直な感想は「あっぱれ」。
この手の話で「目標達成」するのは珍しいと思った。通常は「やりそこない」と「未達成」で、それでも無理くり「反省」させて、そこで読者をゆすぶるのが定石。そういう点ではある意味胸がすいた。
彼は「後悔はしない」と決めているんだと思う。因果応報の後の事は「つけたし」でしかないんだと思った。
自殺を完遂できなくても、できても、死刑になろうが、なるまいが、おそらく関係ないんだろうと。
諦念を持って受け入れるんだと思う。
稲葉に共感してはいけない事は分かっているが、共感するなという方が無理。
贖いAmazon書評・レビュー:贖いより
4575239038

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