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(短編集)
珈琲屋の人々
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珈琲屋の人々の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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ふとしたきっかけで犯した殺人の罪で服役した過去を持つ喫茶店・珈琲屋の主人・行介。珈琲屋には集まる人々は悩みや迷いを抱える人ばかり… 読みながら、ふと、自分の家族や人生を深く省みたくなる連作短編集。七編の短編はいずれも抒情に溢れ、味わい深い。中でも『すきま風』が良かった。最後のページで涙が溢れた… 己れの過去に苦悩しながらも、珈琲屋を訪れる人々に人生の答えを与え続ける行介の姿が何とも魅力的である。 | ||||
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池永陽という未知の作家、懐かしいような表紙の画、そしてタイトルの新鮮さで読むことにした。7編の短編小説集である。ワケ有りの面々が珈琲屋に通う。人生の微妙な断面を抉りだすのだが・・・。 「初恋」珈琲屋のマスター、幼馴染の冬子、被害者の妻の朱美。この三人の微妙な関係。やや技巧的だが、ラストのオチが残酷だ。 「シャツのぬくもり」今はやめているクリーニング屋の夫婦。夫が浮気をして、それがバレタ。妻が夫を連れて、その珈琲屋に向かう。妻の手にはアイロンと包丁が握られている。浮気をする方だけが悪いのか。 「心を忘れた少女」オチは甘いが、殺人歴のあるマスターの言葉が効果的。 「すきま風」個人的にはこれが一押し。久しぶりに歌を聴いてみた。ただ身につまされる。 「九年前のけじめ」シチュエーションに説得力がないが、さすがプロの作家だけあって、よくおさまっている。 「手切金」発想が面白く、ニヤッとさせるが、この女性は結婚できるのだろうか。 「再恋」二人で観た映画は恋人の別れでエンドマークなのだが、映画は終っても人生は続き、何があるか判らないという冬子の言葉にいじらしさを感じ、早く結婚しろよと言いたくなる。 通読して感じたのは感情を表す言葉に、「疳高い声」や「かすれた声」や「胸がざわっと騒ぐ」とかをどんな人物に対しても多用されており、その一本調子さが気になった。 さて、私的には熱いブレンドコーヒーにウィスキーを少々垂らして読めば、ホロ苦さが際立ってお奨めだ。 | ||||
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こんな店を人生のうちに、見つけられたらいいですね。珈琲屋の魅力は珈琲の味+こんな雰囲気だと思います。ぜひ珈琲スタンドでお読みください。 | ||||
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本普通の人々の何気ない日常と彼らがそのなかで抱く感情を 情感豊かな文章で、つぶさに描くことに定評のある著者の連作短編集。 かつて商店街を荒らした地上げ屋を、怒りに任せて殺めてしまったマスターを主人公とし 主人公に殺された地上げ屋の妻 援助交際の元締めをする女子高生 複雑な過去・現在を背負った人々が、 一杯のコーヒーをきっかけに、秘めた想いを語り始めます。 ありきたりな表現だと「コーヒーのようにほろ苦い」―と言ったところですが この本に関しては、むしろ <特濃エスプレッソをマグカップで> ―という表現がお似合いではないでしょうか。 とにかく全編通じて、 話が重く、登場人物が暗く、 悲壮で、沈痛で胸が張り裂けそうになります。 とはいえ、いかに重い物語であっても それがゆえに不快になることはなく むしろ、つらい過去や現在を背負った人々の内面を追体験し それを記そうとする作家の姿勢に強い感銘を覚えます。 近頃流行の「深イイ」に感動できない方でも というか、「深イイ」に感動しない方にこそおススメの著作です。 | ||||
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