果てしなき流れの果てに

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評判

果てしなき流れの果てにの評価:

4.22/5点 レビュー 120件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.22pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全263件 221〜240 12/14ページ
No.43
(5pt)

小松先生はすごい。

何度読み返したかわからない。ともかくすごい。素晴らしい。

中生代の世界にぽつんとあった機械。現代日本では、発掘された普通ではない砂時計を前にとまどう学者達。古墳に見える不思議な存在。主人公野々村の行方不明事件。待ち続ける佐世子。100ページすぎたところでそれから年数が経ち、人々は死に、事件は風化し、一度話は終わり、そして第三章からいよいよ話の始まり、未来世界に。入り組んだ時空間。砂時計や古墳の謎がわかってくる。そして、野々村の秘密も。そして最後。また現代日本に戻る。野々村を待ち続けて老いた佐世子の世界に。

小松先生はすごい。ちなみに、日本沈没の第三部とおぼしきエピソードがこの中に出てくる。
新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33) Amazon書評・レビュー: 新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33)より
4758441782
No.42
(5pt)

小松先生はすごい。

何度読み返したかわからない。ともかくすごい。素晴らしい。

中生代の世界にぽつんとあった機械。現代日本では、発掘された普通ではない砂時計を前にとまどう学者達。古墳に見える不思議な存在。主人公野々村の行方不明事件。待ち続ける佐世子。100ページすぎたところでそれから年数が経ち、人々は死に、事件は風化し、一度話は終わり、そして第三章からいよいよ話の始まり、未来世界に。入り組んだ時空間。砂時計や古墳の謎がわかってくる。そして、野々村の秘密も。そして最後。また現代日本に戻る。野々村を待ち続けて老いた佐世子の世界に。

小松先生はすごい。ちなみに、日本沈没の第三部とおぼしきエピソードがこの中に出てくる。
果しなき流れの果に (ハルキ文庫) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (ハルキ文庫)より
489456369X
No.41
(5pt)

解説にひとこと

こんな複雑なものは、よっぽど事前に計画を立てて綿密なノートを作って書いたのだろうと想像していましたが、「作者あとがき」によるとそうでもなく、「エイ、ヤッ」みたいな勢いで書いたようで、それもまた驚きです。そのあとがきは、小松氏の人となりが伝わってくるような非常にいい文章でした。その中で、次は同じテーマでもっと満足のいく作品を書きたいと述べていらっしゃいますが、それは果たして実現したのでしょうか。非常に気になって、続く「解説」を読むとその事には一切触れられておらず、解説ならぬ感想のようなものが綴られているだけです。せめて小松作品やSF小説全体における本書の位置づけ(後者についてはわずかに触れています)を解くのが解説というものでしょうに、全く解説の用をなしていません。
果しなき流れの果に (1966年) (日本SFシリーズ) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (1966年) (日本SFシリーズ)より
B000JA9Y9E
No.40
(5pt)

解説にひとこと

こんな複雑なものは、よっぽど事前に計画を立てて綿密なノートを作って書いたのだろうと想像していましたが、「作者あとがき」によるとそうでもなく、「エイ、ヤッ」みたいな勢いで書いたようで、それもまた驚きです。そのあとがきは、小松氏の人となりが伝わってくるような非常にいい文章でした。その中で、次は同じテーマでもっと満足のいく作品を書きたいと述べていらっしゃいますが、それは果たして実現したのでしょうか。非常に気になって、続く「解説」を読むとその事には一切触れられておらず、解説ならぬ感想のようなものが綴られているだけです。せめて小松作品やSF小説全体における本書の位置づけ(後者についてはわずかに触れています)を解くのが解説というものでしょうに、全く解説の用をなしていません。
新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33) Amazon書評・レビュー: 新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33)より
4758441782
No.39
(5pt)

解説にひとこと

こんな複雑なものは、よっぽど事前に計画を立てて綿密なノートを作って書いたのだろうと想像していましたが、「作者あとがき」によるとそうでもなく、「エイ、ヤッ」みたいな勢いで書いたようで、それもまた驚きです。そのあとがきは、小松氏の人となりが伝わってくるような非常にいい文章でした。その中で、次は同じテーマでもっと満足のいく作品を書きたいと述べていらっしゃいますが、それは果たして実現したのでしょうか。非常に気になって、続く「解説」を読むとその事には一切触れられておらず、解説ならぬ感想のようなものが綴られているだけです。せめて小松作品やSF小説全体における本書の位置づけ(後者についてはわずかに触れています)を解くのが解説というものでしょうに、全く解説の用をなしていません。
果しなき流れの果に (ハルキ文庫) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (ハルキ文庫)より
489456369X
No.38
(5pt)

タイムトラベルもの.傑作!

第一部
 舞台は,現在の日本.
 消えた主人公.謎の殺人者.遺跡に残る不思議な超技術の跡と「砂時計」.
 謎が深まり,興奮します. ところが ・・・
第二部
 舞台は,なんと,未来と過去,時間を自在に行き来し,
 宇宙の果て.さらには,パラレルワールドにまで広がります.
 登場人物は,時間犯罪者,そして,超意識を持つ「神」に近い存在,
 その2者の戦いになります.
 その戦いの「果て」にあるものは !
 そして,「第一部」の謎の決着は !!
 ここに,その落ちを書くことはできません.
 是非,読んでみてください.国産SFの傑作であり,最高峰の1つ.
果しなき流れの果に (1966年) (日本SFシリーズ) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (1966年) (日本SFシリーズ)より
B000JA9Y9E
No.37
(5pt)

タイムトラベルもの.傑作!

第一部
 舞台は,現在の日本.
 消えた主人公.謎の殺人者.遺跡に残る不思議な超技術の跡と「砂時計」.
 謎が深まり,興奮します. ところが ・・・
第二部
 舞台は,なんと,未来と過去,時間を自在に行き来し,
 宇宙の果て.さらには,パラレルワールドにまで広がります.
 登場人物は,時間犯罪者,そして,超意識を持つ「神」に近い存在,
 その2者の戦いになります.
 その戦いの「果て」にあるものは !
 そして,「第一部」の謎の決着は !!
 ここに,その落ちを書くことはできません.
 是非,読んでみてください.国産SFの傑作であり,最高峰の1つ.
新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33) Amazon書評・レビュー: 新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33)より
4758441782
No.36
(5pt)

タイムトラベルもの.傑作!

第一部
 舞台は,現在の日本.
 消えた主人公.謎の殺人者.遺跡に残る不思議な超技術の跡と「砂時計」.
 謎が深まり,興奮します. ところが ・・・
第二部
 舞台は,なんと,未来と過去,時間を自在に行き来し,
 宇宙の果て.さらには,パラレルワールドにまで広がります.
 登場人物は,時間犯罪者,そして,超意識を持つ「神」に近い存在,
 その2者の戦いになります.
 その戦いの「果て」にあるものは !
 そして,「第一部」の謎の決着は !!
 ここに,その落ちを書くことはできません.
 是非,読んでみてください.国産SFの傑作であり,最高峰の1つ.
果しなき流れの果に (ハルキ文庫) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (ハルキ文庫)より
489456369X
No.35
(4pt)

「待ち人来たる」なんておみくじを信じたくなるような、そんな作品

大学教授の助手をつとめる主人公野々村は、

教授の友人から永遠に砂の落ち続ける砂時計を見せられる。

白亜紀の地層から出土されたと聞き発掘現場に向かった一行は、

十億年にも及ぶ時空を超えた戦いに巻き込まれ、驚くべき世界の仕組みと対峙する事になる。

全体の四分の一程の所でいきなり挟まれる、壮大で美しくも純愛に満ちたエピローグ。

そこで物語の結末が先に語られ、以降の章で未来の出来事を過去に遡って展開する

というネタバレのような不思議な構成ながらも、引き込まれる物語の力強さ。

古墳、ピラミッドの健造技術と造型の不思議。ダーウィンの進化論のミッシングリンク。

それらについてなされるSF的解釈は、何故今までその可能性を考えなかったのか

自身に疑問を抱かせるに充分な説得力と、時空を超える広大なロマンスを湛えた物語として展開されます。

「待ち人来たる」なんておみくじを信じたくなるような、そんな作品です。

最近涼宮ハルヒシリーズを併せて読んだせいなのか、

不思議な事に対して行われるSF的解釈を素直に受け入れてしまう自分を発見して驚かされます。
果しなき流れの果に (1966年) (日本SFシリーズ) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (1966年) (日本SFシリーズ)より
B000JA9Y9E
No.34
(4pt)

「待ち人来たる」なんておみくじを信じたくなるような、そんな作品

大学教授の助手をつとめる主人公野々村は、

教授の友人から永遠に砂の落ち続ける砂時計を見せられる。

白亜紀の地層から出土されたと聞き発掘現場に向かった一行は、

十億年にも及ぶ時空を超えた戦いに巻き込まれ、驚くべき世界の仕組みと対峙する事になる。

全体の四分の一程の所でいきなり挟まれる、壮大で美しくも純愛に満ちたエピローグ。

そこで物語の結末が先に語られ、以降の章で未来の出来事を過去に遡って展開する

というネタバレのような不思議な構成ながらも、引き込まれる物語の力強さ。

古墳、ピラミッドの健造技術と造型の不思議。ダーウィンの進化論のミッシングリンク。

それらについてなされるSF的解釈は、何故今までその可能性を考えなかったのか

自身に疑問を抱かせるに充分な説得力と、時空を超える広大なロマンスを湛えた物語として展開されます。

「待ち人来たる」なんておみくじを信じたくなるような、そんな作品です。

最近涼宮ハルヒシリーズを併せて読んだせいなのか、

不思議な事に対して行われるSF的解釈を素直に受け入れてしまう自分を発見して驚かされます。
新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33) Amazon書評・レビュー: 新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33)より
4758441782
No.33
(4pt)

「待ち人来たる」なんておみくじを信じたくなるような、そんな作品

大学教授の助手をつとめる主人公野々村は、

教授の友人から永遠に砂の落ち続ける砂時計を見せられる。

白亜紀の地層から出土されたと聞き発掘現場に向かった一行は、

十億年にも及ぶ時空を超えた戦いに巻き込まれ、驚くべき世界の仕組みと対峙する事になる。

全体の四分の一程の所でいきなり挟まれる、壮大で美しくも純愛に満ちたエピローグ。

そこで物語の結末が先に語られ、以降の章で未来の出来事を過去に遡って展開する

というネタバレのような不思議な構成ながらも、引き込まれる物語の力強さ。

古墳、ピラミッドの健造技術と造型の不思議。ダーウィンの進化論のミッシングリンク。

それらについてなされるSF的解釈は、何故今までその可能性を考えなかったのか

自身に疑問を抱かせるに充分な説得力と、時空を超える広大なロマンスを湛えた物語として展開されます。

「待ち人来たる」なんておみくじを信じたくなるような、そんな作品です。

最近涼宮ハルヒシリーズを併せて読んだせいなのか、

不思議な事に対して行われるSF的解釈を素直に受け入れてしまう自分を発見して驚かされます。
果しなき流れの果に (ハルキ文庫) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (ハルキ文庫)より
489456369X
No.32
(5pt)

日本SFの最高傑作

時間SFだが、「歴史を変えて何故いけない?」と、

主人公側は時間犯罪者組織である。

果しなき時間流は未来から干渉してくる二つの力で作られてきたのだ。

タイムスケールは数億年レベルの物語だが、

プロローグその一が「象徴的事件」

プロローグその二が「現実的結末」

となっており、SF物語の果に到達するエピローグが、

世界一のSF作家のホーガンの「星を継ぐもの」級の感動である。

「それは長い長い夢のような、いや、夢物語です」

もっともスケールのでかい恋愛物語としても読めます。
果しなき流れの果に (1966年) (日本SFシリーズ) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (1966年) (日本SFシリーズ)より
B000JA9Y9E
No.31
(5pt)

日本SFの最高傑作

時間SFだが、「歴史を変えて何故いけない?」と、

主人公側は時間犯罪者組織である。

果しなき時間流は未来から干渉してくる二つの力で作られてきたのだ。

タイムスケールは数億年レベルの物語だが、

プロローグその一が「象徴的事件」

プロローグその二が「現実的結末」

となっており、SF物語の果に到達するエピローグが、

世界一のSF作家のホーガンの「星を継ぐもの」級の感動である。

「それは長い長い夢のような、いや、夢物語です」

もっともスケールのでかい恋愛物語としても読めます。
新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33) Amazon書評・レビュー: 新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33)より
4758441782
No.30
(5pt)

日本SFの最高傑作

時間SFだが、「歴史を変えて何故いけない?」と、

主人公側は時間犯罪者組織である。

果しなき時間流は未来から干渉してくる二つの力で作られてきたのだ。

タイムスケールは数億年レベルの物語だが、

プロローグその一が「象徴的事件」

プロローグその二が「現実的結末」

となっており、SF物語の果に到達するエピローグが、

世界一のSF作家のホーガンの「星を継ぐもの」級の感動である。

「それは長い長い夢のような、いや、夢物語です」

もっともスケールのでかい恋愛物語としても読めます。
果しなき流れの果に (ハルキ文庫) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (ハルキ文庫)より
489456369X
No.29
(5pt)

半端ない。

「時間」、「空間」、「生命」、「宇宙」とは一体何なのか?

そもそも「宇宙における生命」の存在意義は何なのか?

肯定する根拠も否定する根拠も何もないこの命題に小松先生なりの答えが提示されています。

小松先生の思考回路、またそれを万人に読ませるため・理解させるために書かれた緻密な文章には感嘆せざるをえません。

現実世界に何かしら疑問を感じ、不自然と感じてる方は絶対に読むべき本でしょう。

余談ですが、アーサー・C・クラーク「幼年期の終り」の究極系の作品とも言えるかもしれません。
果しなき流れの果に (1966年) (日本SFシリーズ) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (1966年) (日本SFシリーズ)より
B000JA9Y9E
No.28
(5pt)

半端ない。

「時間」、「空間」、「生命」、「宇宙」とは一体何なのか?

そもそも「宇宙における生命」の存在意義は何なのか?

肯定する根拠も否定する根拠も何もないこの命題に小松先生なりの答えが提示されています。

小松先生の思考回路、またそれを万人に読ませるため・理解させるために書かれた緻密な文章には感嘆せざるをえません。

現実世界に何かしら疑問を感じ、不自然と感じてる方は絶対に読むべき本でしょう。

余談ですが、アーサー・C・クラーク「幼年期の終り」の究極系の作品とも言えるかもしれません。
新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33) Amazon書評・レビュー: 新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33)より
4758441782
No.27
(5pt)

半端ない。

「時間」、「空間」、「生命」、「宇宙」とは一体何なのか?

そもそも「宇宙における生命」の存在意義は何なのか?

肯定する根拠も否定する根拠も何もないこの命題に小松先生なりの答えが提示されています。

小松先生の思考回路、またそれを万人に読ませるため・理解させるために書かれた緻密な文章には感嘆せざるをえません。

現実世界に何かしら疑問を感じ、不自然と感じてる方は絶対に読むべき本でしょう。

余談ですが、アーサー・C・クラーク「幼年期の終り」の究極系の作品とも言えるかもしれません。
果しなき流れの果に (ハルキ文庫) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (ハルキ文庫)より
489456369X
No.26
(5pt)

かんどーの原点

「ニュートンや 浜の小貝は尽きるとも 世にえすえふの タネはつきまじ」と、

ニュートンがいったかどうかはしらないが、

小松御大の大風呂敷には、つい丸めこまれますな。

 小松左京の作品をあれこれトレースしていると、結構これはあれの

アイデアを使い回し(失礼!)してるぞ、あれはこれの

リニューアルか。ということが、だんだんわかってくる。

 たとえば、衝撃的な大作「首都消失」は、短編の「物体O 」を

練り直したものだし、この「果しなき流れの果(はて)に」は、中篇の

「結晶星団」の構想と共通している(主人公格の人名が「アイ」ということ

からもバレバレ)。

 似ているのはそれだけでなくて、全宇宙の進化の過程において、

「超越者」によって刈り揃えられ、切り捨てられた「可能性」の牢獄(まるで

永井豪の「デビルマン」冒頭みたく)が宇宙のかたすみにあって、

それを解き放つか否かという、とてつもないテーマを臨月間際の妊産婦の

ようにはらんでいるのである。こんな大風呂敷がひろげられるのは、

小松御大以外にはちょっとこの世界には見当たらず、

その意味でも、彼はこの地球最大のSF作家と断言できる。誰がなんと言おうと、

絶対断言しちゃうもんね。

 しかし、小松ちゃんの小説のラストは、どれも切ないなあ。

 たとえば「日本沈没」のラストで、一人の女性が語る離島のエピソード。

 たとえば、「復活の日」で待っていた吉住を見つけた女性の叫び(映画とは全然ちがうけど)。

 そしてこの、「果てしない…」で描写された、「父よ、父よ」、「子よ…」

と呼びかわすシーン。

 世界の破滅に臨んで、なお断ち切れない人と人とのきずな。そして、

未知なるものに挑む、たちむかう者の果敢さ、この隠れたテーマを

執ように描き続けたのは、彼小松左京が、実際に戦争を体験した世代ならでは、

というところでしょうな。

 今年も8月15日が近いし、そんなことなどをおもいながら、

またこの「小松ワールド」へさまよいこんでみますか。
果しなき流れの果に (1966年) (日本SFシリーズ) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (1966年) (日本SFシリーズ)より
B000JA9Y9E
No.25
(5pt)

かんどーの原点

「ニュートンや 浜の小貝は尽きるとも 世にえすえふの タネはつきまじ」と、

ニュートンがいったかどうかはしらないが、

小松御大の大風呂敷には、つい丸めこまれますな。

 小松左京の作品をあれこれトレースしていると、結構これはあれの

アイデアを使い回し(失礼!)してるぞ、あれはこれの

リニューアルか。ということが、だんだんわかってくる。

 たとえば、衝撃的な大作「首都消失」は、短編の「物体O 」を

練り直したものだし、この「果しなき流れの果(はて)に」は、中篇の

「結晶星団」の構想と共通している(主人公格の人名が「アイ」ということ

からもバレバレ)。

 似ているのはそれだけでなくて、全宇宙の進化の過程において、

「超越者」によって刈り揃えられ、切り捨てられた「可能性」の牢獄(まるで

永井豪の「デビルマン」冒頭みたく)が宇宙のかたすみにあって、

それを解き放つか否かという、とてつもないテーマを臨月間際の妊産婦の

ようにはらんでいるのである。こんな大風呂敷がひろげられるのは、

小松御大以外にはちょっとこの世界には見当たらず、

その意味でも、彼はこの地球最大のSF作家と断言できる。誰がなんと言おうと、

絶対断言しちゃうもんね。

 しかし、小松ちゃんの小説のラストは、どれも切ないなあ。

 たとえば「日本沈没」のラストで、一人の女性が語る離島のエピソード。

 たとえば、「復活の日」で待っていた吉住を見つけた女性の叫び(映画とは全然ちがうけど)。

 そしてこの、「果てしない…」で描写された、「父よ、父よ」、「子よ…」

と呼びかわすシーン。

 世界の破滅に臨んで、なお断ち切れない人と人とのきずな。そして、

未知なるものに挑む、たちむかう者の果敢さ、この隠れたテーマを

執ように描き続けたのは、彼小松左京が、実際に戦争を体験した世代ならでは、

というところでしょうな。

 今年も8月15日が近いし、そんなことなどをおもいながら、

またこの「小松ワールド」へさまよいこんでみますか。
新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33) Amazon書評・レビュー: 新装版 果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-33)より
4758441782
No.24
(5pt)

かんどーの原点

「ニュートンや 浜の小貝は尽きるとも 世にえすえふの タネはつきまじ」と、

ニュートンがいったかどうかはしらないが、

小松御大の大風呂敷には、つい丸めこまれますな。

 小松左京の作品をあれこれトレースしていると、結構これはあれの

アイデアを使い回し(失礼!)してるぞ、あれはこれの

リニューアルか。ということが、だんだんわかってくる。

 たとえば、衝撃的な大作「首都消失」は、短編の「物体O 」を

練り直したものだし、この「果しなき流れの果(はて)に」は、中篇の

「結晶星団」の構想と共通している(主人公格の人名が「アイ」ということ

からもバレバレ)。

 似ているのはそれだけでなくて、全宇宙の進化の過程において、

「超越者」によって刈り揃えられ、切り捨てられた「可能性」の牢獄(まるで

永井豪の「デビルマン」冒頭みたく)が宇宙のかたすみにあって、

それを解き放つか否かという、とてつもないテーマを臨月間際の妊産婦の

ようにはらんでいるのである。こんな大風呂敷がひろげられるのは、

小松御大以外にはちょっとこの世界には見当たらず、

その意味でも、彼はこの地球最大のSF作家と断言できる。誰がなんと言おうと、

絶対断言しちゃうもんね。

 しかし、小松ちゃんの小説のラストは、どれも切ないなあ。

 たとえば「日本沈没」のラストで、一人の女性が語る離島のエピソード。

 たとえば、「復活の日」で待っていた吉住を見つけた女性の叫び(映画とは全然ちがうけど)。

 そしてこの、「果てしない…」で描写された、「父よ、父よ」、「子よ…」

と呼びかわすシーン。

 世界の破滅に臨んで、なお断ち切れない人と人とのきずな。そして、

未知なるものに挑む、たちむかう者の果敢さ、この隠れたテーマを

執ように描き続けたのは、彼小松左京が、実際に戦争を体験した世代ならでは、

というところでしょうな。

 今年も8月15日が近いし、そんなことなどをおもいながら、

またこの「小松ワールド」へさまよいこんでみますか。
果しなき流れの果に (ハルキ文庫) Amazon書評・レビュー: 果しなき流れの果に (ハルキ文庫)より
489456369X